『ラップ』を“ふんわり”置いたらダメ?電子レンジでのNG行為4つ

食品用ラップは料理を温めたり保存したりする際に便利ですが、誤った使い方をすると食品の品質を損ねたり、事故の原因になることがあります。電子レンジで特に注意すべきポイントを解説します。

電子レンジ調理で重宝される食品用ラップ

ラップ

ほとんどの家庭に欠かせない食品用ラップは、食品の乾燥防止や埃・におい移りを防ぐため、また冷凍保存の際にも重宝します。最近ではメーカーや製品によって厚みや耐熱性に違いがあり、用途に合わせて選べるようになりました。

また、電子レンジを使った調理においては、ラップが蒸気を適度に保ち、食品を均一に温めたり蒸し料理を簡単に作ったりする役割を果たします。 時短調理の「レンチン料理」でも必需品となっています。

食品用ラップを電子レンジで使うときのNG行為4つ

電子レンジでの食品加熱時にラップを間違った方法で使うと、食品の品質を損なうだけでなく、事故や火傷の危険性もあります。以下に、よくあるNG行為とその理由を詳しくご説明します。

1. パリッとした仕上がりを求める食品にラップをかける

食品用ラップをかけて電子レンジで加熱すると、蒸気が閉じ込められ食品はしっとりとした食感になります。そのため、唐揚げや天ぷらなどのパリッとした食感が好まれる食品は、ラップをせずに加熱する方が適切です。 ラップをかけると湿気でべたつき、食感が損なわれます。

2. ラップを皿にぴったりと張り付ける

食品を電子レンジで加熱する際に、ラップをぴったりと張り付ける人が多いですが、これは避けるべき方法です。

ラップをきつく張ると食品内部で蒸気が膨張し、ラップが破裂して食品が飛び散ったり、火傷の危険性が高まったりします。電子レンジ加熱時には、ラップを中央部分でふんわりとたるませ、端は器に密着させるのが安全で効果的です。

3. ラップの端を大きく開けてかける

「ぴったりかけるのはNGだから、端を開けておけば安全だろう」と考える人もいますが、これはおすすめできません。

ラップの端を大きく開けると加熱時に蒸気が均等に循環しにくくなり、食品が均一に温まらなかったり、開いた部分から食品や蒸気が飛び出して電子レンジ内を汚す原因になったりします。ラップを使うときは、器の端にしっかり密着させ、中央を少したるませて蒸気の空間を確保することが重要です。

4. ラップをふわっと乗せるだけで固定しない

ラップをふわっと乗せただけでは、加熱中にラップがずれてしまったり蒸気が漏れたりする可能性が高く、食品が適切に温まりません。

また、ラップがずれた隙間から熱い蒸気が勢いよく出ることもあり、火傷の原因にもなります。食品を電子レンジで温める際は、器の縁にラップを適度に密着させ、ふんわりと中央部分をたるませた状態で固定するのが正しい方法です。

電子レンジ使用時に知っておきたいラップの安全知識

油分・糖分が多い食品は溶解リスクに注意

食品用ラップの耐熱温度は製品によって異なりますが、一般的に110〜140℃です。カレーやミートソースなどの油分・糖分が多い食品は局所的に高温になり、ラップが溶ける場合があります。

これらの食品を温める際は、深めの耐熱容器を使用し、食品が直接ラップに触れないよう隙間を設けると安全です。万が一ラップが溶けても健康被害の心配はほぼありませんが、溶けたラップ片は取り除いて食べないようにしましょう。

ラップを外す際の蒸気火傷に注意

電子レンジで加熱した食品からラップを外す際、熱い蒸気が急激に噴出することがあります。蒸気による火傷を防ぐために、ラップを開ける際は手前から奥に向かってゆっくりとはがし、顔や手を近づけすぎないように気をつけましょう。

ターンテーブルなし電子レンジの場合のラップのかけ方

最近ではターンテーブルのないフラットタイプの電子レンジが普及しています。このタイプでは、食品全体を均一に温めるために、ラップを器の形状に合わせて均一にたるませてかけ、食品を電子レンジ庫内の中央に置いて加熱するのがポイントです。食品の偏りや配置にも注意し、途中で食品の向きを変えるとより均等に加熱できます。

まとめ

食品用ラップを上手に使えば、食材を美味しく効率的に加熱できます。しかし、どんなに正しく使用していても電子レンジ内部が汚れることは避けられません。

汚れがたまると加熱効率が下がったり、不快な臭いが食品に移ったりする原因になります。定期的に庫内を水拭きし、頑固な汚れは酢や重曹を薄めた水を使って掃除すると効果的です。庫内を清潔に保ち、日々安全で快適な調理を楽しみましょう。

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