目次
畳に虫が発生する原因
なぜ畳に虫が発生するのでしょうか?虫が発生・繁殖しやすい環境には条件があります。その原因や条件をご紹介します。
食べかすを散乱させる
畳に食べかすが散乱してしまうと、食べかすを目当てに害虫たちが寄ってきます。畳の上ではなるべく食事をとらない事、おやつを食べないことを意識づけることが大切です。虫の種類によっては、畳を主食とする虫もいるので、その場に住み着いてしまい繁殖活動を始める虫もいるでしょう。
部屋がジメジメした状態
部屋がジメジメと湿っていると、害虫が繁殖しやすい状態となってしまいます。ちなみに、「虫が好むジメジメした状態」とは、部屋の温度が20℃から30℃、湿度は70~80%の状態です。湿気の多い梅雨や蒸し暑いサマーシーズンが該当します。
ちなみに、畳によってくる害虫たちの中にはカビをエサとする種類もいます。湿度60%を超えるとカビが発生しやすくなるのでご注意ください。
ダンボール箱を畳の部屋に置く
ご存知ですか?ダンボール箱が原因で畳に虫が繁殖してしまうことがあるのです。。どこからともなく虫がひっついてきたダンボールを、うっかり畳の部屋に置いてしまうと…そのままダンボールに付着している虫が畳に住み着いてしまうのです。
なぜダンボールにひっつくのかというと、食べるため!中芯というダンボールの紙と紙の間の素材をエサとします。お届け物などでダンボール箱が届いた場合は、早いうちに中の物を取り出してダンボール箱はたたんで処分しましょう。
畳のある部屋には発生源がたくさんある
畳のある部屋といえば「和室」ですよね?実は和室には虫の発生源になりやすい場所がたくさんあるんです。
- ふすま
- 障子
- 掛け軸
- 押入れ
畳のある部屋は、大体がドアではなくふすまになっていますよね?窓の方は障子がついている家もあるでしょう。また、掛け軸もそうです。それが虫たちの発生源になります。ふすま・障子・掛け軸についたホコリやごみ、髪の毛などを食べるために害虫たちが寄ってきます。
押入れは特に気を付けなければなりません。押入れは暗い・ジメジメしている・ホコリがたくさん、など害虫たちが好む条件がそろっています。
畳につく虫の種類
畳によってきて繁殖する害虫は、種類によってもたらす被害が違います。害虫の種類とその特徴をご覧ください。
ダニ類
畳に寄ってくる虫の代表格といえば「ダニ」です。ダニは小さくて見つけにくい上に、放っておくと人体に被害をもたらす害虫です。畳の上でぴょんぴょん跳ね回っていると思うと非常に不快!
基本的には梅雨のジメジメした時期に繁殖するものがほとんどですが、オールシーズンで繁殖する「ヒョウヒダニ」と呼ばれる種類もいますので、年中油断は禁物です。ヒョウヒダニというのは、人を刺すことはありません。しかし、このダニの厄介な特徴はフンや死がいを残すことです。フンや死がいがホコリと一緒に舞い、人が吸い込むことでアレルギー性鼻炎やぜん息を引き起こします。
また、雨季に繁殖する種類は人間に対して体液や血液をエサとするので刺される恐れがあります。刺すダニは「ツメダニ」や「コナダニ」と呼ばれる種類。寝てる間にツメダニやコナダニ刺される被害は多いです。刺されると赤く腫れてしまい、数日間かゆみが続きます。
チャタテムシ
チャタテムシは1ミリ程度のうねうねと動く細長い小さな虫です。茶色なのでダニと良く間違われることが多いようです。ですが、ダニは視認する事がまずできません。なので、「ダニが発生した!」と思ったら大体このチャタテムシと思ってよいでしょう。
チャタテムシは好むエサが多く食べかす・ほこり・ダンボール・カビにいたるまでエサとします。畳部屋で発生しやすい条件が重なることが多いかもしれません。
このチャタテムシの最も嫌な特徴は、「ツメダニのエサであること」。チャタテムシが発生すると、それを捕食しようとツメダニまで寄ってくるのです。
シバンムシ
シバンムシは体長約3ミリほどの虫です。外見はちょっと小柄なメスのカブトムシ、もしくはまるっこくてキュートなコガネムシ。なんだか可愛らしい見た目をしていますが、立派な害虫です。しかも名前は漢字で「死番虫」と物騒な字をしています。
実際に人を死に至らしめるわけではありませんし、人を刺す事も滅多にありません。しかし、シバンムシのもたらす最大の被害は畳を食べることです。ダニもチャタテムシも色んなエサを食べますが、畳をエサとするのはこのシバンムシだけ。
畳が穴ぼこになる原因はこのシバンムシが畳を食いあさっているからなんですね。畳にあけた穴でシバンムシは卵を産むので、そこから大量発生に繋がります。
畳の虫を駆除する方法
「畳に虫が発生してしまった・・」すでに自宅の畳に虫が発生してしまったら、すぐさま駆除をしましょう。その方法をご覧ください。
殺虫剤を使う
万が一畳に虫が発生した場合は、殺虫剤を使うのがお手軽ベストです。殺虫剤にはスプレー式と、煙式があります。スプレー式は、虫に対して直接吹きかけることで虫を駆除します。
虫がいるであろう場所や、巣を作っていそうな場所に噴射してください。ただ、ほとんどの害虫は目で見ることができないので、的外れな場所に噴きかけていたら殺虫効果がありません。虫がうじゃうじゃいそうな場所を見つけたときに使いましょう。
でも害虫は部屋のそこら中にいますよね?スプレー式で一ヶ所ずつ駆除していくと時間がいくらあってもたりません。そこで、部屋中にまんべんなく殺虫効果がある煙式をつかいましょう。
煙式は、殺虫効果のある煙が部屋の全域に行き届きます。気づいていない虫の発生場所や、駆除しにくい場所までしっかり駆除してくれます。しかし、殺虫剤を使用しても害虫の死骸は残ってしまうというデメリットがあります。
掃除機で直接駆除
小さな害虫たちは踏んでも叩いてもあまり効果はありません。また、殺虫剤を使っても死がいが残ってしまいます。死がいが残るとそれを食べる虫が二次発生しますし、死がいが空気中に舞えばアレルギーの原因にもなります。そこで、掃除機で直接吸い込んで駆除しましょう。死がいも残らないし、確実で手っ取り早い方法です。
畳を拭きあげてアルコールで除菌する
畳をアルコールで消毒しキレイに拭きあげて害虫の駆除しましょう。害虫を直接駆除できるうえに、掃除機で吸い取れなかった食べかすやほこりが撮れるので、害虫を寄せ付けなくできます。
また、拭きあげるときに畳についたカビは取り除いてください。カビをエサとする害虫も多いので、発生源となります。
畳もキレイになるし、虫の駆除と予防ができるので一石二鳥ですね。
畳に虫を寄せ付けない予防対策
畳に害虫が発生する前に、あらかじめ寄せ付けなくさせる予防対策をとりましょう。
防虫剤を使う
防虫剤を使用すれば、害虫が寄り付かなくなり繁殖を防ぐことができます。和室タイプは成分が部屋中に行き届きやすいタイプなのでおすすめです。部屋の隅から隅、そして畳の細かい部分にまでしっかりと入り込み、虫の発生する隙間を根こそぎガードしてくれます。
念入りに掃除機をかける
虫を寄せ付けないためには、畳を常に清潔に保つことが重要です。ササッと掃除機をかけるだけでは、虫たちが食べる小さな食べかすや皮脂・髪の毛などを吸い取れません。畳一枚に、じっくりと1~2分かけて念入りに掃除しましょう。
また、ホコリはほとんどの畳の害虫にとってエサになるので、極力ホコリが無い状態が好ましいです。ホコリを部屋にためないように窓を開けて掃除してください。空気の入れ替えで湿気を逃し、さらに虫の発生条件を減らすことができます。
虫が寄ってこない畳を使う
レザー素材を使用した畳をご存知ですか?なめらかな肌触り、傷にも強いというメリットがあります。普通の畳と違っておしゃれなデザインが施されたものもあるのでインテリアとしても有効です。
レザー素材の畳は抗菌効果や抗カビ効果、そして水を弾く性能があります。カビも発生させず水分を吸湿しないので虫の発生する条件がそろいにくい畳です。
まとめ
以上が畳に寄り付く虫の種類と発生原因、駆除と予防対策の方法でした。畳は通気性がよく、寝転がると涼しくていい香りがするので快適に眠れる場所ですよね。
しかし、畳は害虫の発生条件がそろいやすい環境です。マメに掃除機をかけたり、キレイに拭きあげたり、虫が寄り付かない対策を取っておかないとすぐに害虫が繁殖します。とくにこれからの季節は、湿度も上がり虫の繁殖時期です。早めの対策が必要になります。
また、虫によって寄り付く場所や好むエサは違います。ご自宅の和室のどの場所が虫のエサ場になるのか把握しておくと、対策も的を絞って行えるでしょう。
万が一、虫が繁殖してしまったら、殺虫剤や掃除機を使ったり、または畳を除菌したりして駆除してください。一度害虫が発生したら、部屋にどれだけの害虫がいるか見当もつかないので、煙式殺虫剤で部屋の隅々を殺虫するのがおすすめです。
せっかく涼し気な畳の上で過ごしたいのに、虫が住み着いていたら不快でしかありません。快適に過ごすためにも、普段から虫の寄り付かないように畳を管理しましょう。