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冬の北海道旅行でやってしまいがちな服装ミスとは
北海道の冬は本州とはまったく異なる環境です。札幌や旭川などの観光地では気温が氷点下になり、積もった雪が日常風景になっています。しかし、初めて訪れる人の中には、本州の冬服と同じ感覚で服装を選んでしまい、厳しい寒さや雪の影響を甘く見てしまうケースが少なくありません。
「ダウンジャケットを着ていれば大丈夫」
→ そう思って薄着のまま出かけたら、思いのほか寒くて旅行どころではなくなった。
「普通のスニーカーでも歩けるはず」
→ 実際に雪道を歩いてみたらツルツル滑って怖かった…。
「ロングスカートなら寒くないはず」
→ 風が吹くたびに裾がめくれ、足が冷え切ってしまった。
このように、ちょっとした服装の選択ミスが、快適な旅を台無しにすることがあります。北海道の冬はただ寒いだけでなく、雪や氷、水分による冷えなど、さまざまな環境リスクがあるのです。
では、実際に「冬の北海道で着てはいけない服」とはどのようなものなのか、具体的に見ていきましょう。
冬の北海道旅行で着てはいけない服装7選
冬の北海道では、防寒対策をしっかりしないと、冷たい風や雪に打ちのめされてしまいます。特に服装の選び方を間違えると、体温を奪われたり、雪で濡れてしまったりするため要注意です。以下のような服装は避けるのが賢明です。
1. ワイドパンツ
ワイドパンツはおしゃれで人気ですが、北海道の冬には向いていません。理由は主に2つあります。
- 裾が広がっているため、歩くたびに雪が入り込む
- 濡れた裾が冷え、体温を奪う
北海道の冬道は、踏み固められた雪の上を歩くことが多く、裾が広いと雪を巻き込みやすくなります。また、溶けた雪が裾に染み込み、そのまま凍ってしまうこともあります。裏起毛の防寒パンツや防風・撥水性のあるズボンを選ぶと快適に過ごせます。
2. スカート全般
スカートは、厚手であっても北海道の冬には適していません。特に短めのスカートは、冷たい風に直接さらされてしまい、すぐに体温を奪われます。
「じゃあロングスカートなら大丈夫?」と思うかもしれませんが、ロングスカートでも、次のような問題があります。
- 風でめくれやすく、足がむき出しになることがある
- 裾が雪について濡れやすい
どうしてもスカートを履きたい場合は、110デニール以上の厚手タイツを履き、さらにロングブーツを合わせることである程度の防寒対策は可能です。ただし、スカート自体が冷気を通しやすいため、できるだけパンツスタイルを選ぶのが無難でしょう。
3. トップス1枚
「ダウンジャケットを着るから中は1枚でOK」と考えるのは危険です。北海道の冬は気温が氷点下になるため、外気に触れている部分だけでなく、体の芯から冷えます。特にダウンジャケットの下に1枚しか着ていないと、建物の出入りで寒暖差に対応できません。
北海道の冬の基本は「レイヤリング(重ね着)」です。おすすめの組み合わせは以下の通りです。
- ヒートテックなどの吸湿発熱インナー
- フリースやセーターなどの中間着
- 防寒アウター(ダウンジャケットなど)
この3層構造にすることで、暖かさを保ちつつ、屋内では1枚ずつ脱いで温度調節ができるようになります。
4. 防水性能のないコート
おしゃれなウールコートやトレンチコートは、雪の多い北海道では大きなデメリットになります。特にウールやコットン素材のコートは水を吸いやすく、一度濡れるとなかなか乾きません。さらに、濡れたままだと体温をどんどん奪われてしまい、寒さで体が動かなくなることも。
《適したアウターは?》
- 防水・撥水加工が施されたダウンジャケット
- フード付きのアウター(雪が降っても頭が濡れにくい)
- 丈が長めのもの(太ももまでカバーするとより暖かい)
冬の北海道では、「濡れない」ことが大切。ダウンジャケットを選ぶ際は、暖かさだけでなく、防水性や撥水性にも注目しましょう。
5. 滑りやすい靴(スニーカー、革靴 など)
北海道の冬道は、雪が積もっているだけでなく、アイスバーン(凍結路面)になることもあります。歩道の表面が見た目にはただの雪に見えても、実は氷で覆われていることがあり、ツルツルと滑りやすいのが特徴です。
次のような靴は避けるのが賢明です。
- スニーカー → 靴底が滑りやすく、雪が染み込みやすい
- 通常のブーツ → 防水・滑り止め加工がないと、雪の影響を受けやすい
- 革靴・パンプス → 滑りやすく、防寒性がない
- ヒールのある靴 → バランスを崩しやすく、転倒のリスク大
《じゃあ、どんな靴を履けばいい?》
北海道の冬に適した靴のポイントは以下の3つです。
- 防水加工がされている(雪が染み込まない)
- 靴底に滑り止め加工がある(スパイクやラバーソール)
- 厚手の靴下と組み合わせて履ける(足先の冷え対策)
スノーブーツや滑り止め付きの防寒ブーツを履けば、雪道でも安心して歩けます。また、現地のコンビニやドラッグストアでは「着脱式スパイク」も販売されているため、必要に応じて利用するとさらに安全です。
6. 薄手のジーンズやコットンパンツ
デニムやコットンパンツは、冬の北海道では防寒性がほぼゼロに等しいです。さらに、濡れた場合は乾きにくく、体温を奪われてしまいます。特にデニムは一度冷えると、まるで冷蔵庫で冷やしたような感覚になり、歩いているだけで寒さが体にしみ込んでいきます。
《じゃあ、どんなパンツならいいの?》
- 裏起毛の防寒パンツ(暖かさをキープ)
- 防風・撥水加工のズボン(雪が染み込まない)
- スノーパンツやアウトドア用のパンツ(しっかり防寒できる)
デニムしか持っていない場合は、厚手のタイツやレギンスと重ね着することで、ある程度の防寒対策が可能です。
7. 耳あてや帽子なし
「ちょっとそこまで行くだけだから…」と、帽子をかぶらずに外出する人もいますが、北海道の冬は頭部や耳を無防備にすると、一気に体温が奪われます。特に風が強い日は、耳が痛くなるほど冷たくなり、長時間の外出はかなり厳しくなります。
《帽子はどんなものがいい?》
- ニット帽(防寒性が高く、耳もカバーできる)
- 耳あて付きの帽子(耳までしっかり保温できる)
- フード付きのアウターと組み合わせる(雪対策にもなる)
帽子をかぶるだけで体温の低下を防げるので、冬の北海道ではマストアイテムと言えます。
冬の北海道旅行におすすめの服装
ここまで、北海道の冬に向かない服装を紹介しました。では、実際にどんな服を選べば快適に過ごせるのでしょうか?ポイントを押さえて、適した服装を簡単に紹介します。
《アウター》
- 防水・防風性のあるダウンジャケットやスノーウェア
- フード付きで、雪を防げるもの
- 太ももまでカバーできる長めの丈が理想
《ボトムス》
- 裏起毛の防寒パンツや防風・撥水性のあるズボン
- 厚手のタイツやレギンスを重ね履きするとさらに防寒効果UP
《インナー》
- 吸湿発熱インナー(ヒートテックなど)
- フリースやウール素材のセーター
- 気温に応じてインナーダウンを追加
《靴》
- 防水・滑り止め付きのスノーブーツ
- 着脱式スパイクで滑りやすい道でも安心
- 靴の中に靴用カイロを入れると快適
《防寒小物》
- 耳を守るニット帽や耳あて付きの帽子
- 厚手の手袋(スマホ対応が便利)
- 首元の冷えを防ぐマフラーやネックウォーマー
北海道の冬は、防寒・防風・防水 の3つを意識した服装が重要です。適切な準備をすれば、寒さを気にせず旅行を満喫できます!