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『足立区は治安が悪い』と言われる理由とは
東京23区内で住居を探す際、エリアの治安は気になるところですよね。23区内の治安の良し悪しを調べていると、必ずと言っていいほど「足立区の治安が悪い」という評判を見聞きします。なぜ足立区は治安が悪いと言われがちなのでしょうか。
1.昔に多くの人を震撼させた事件があった
昔から首都圏に住んでいる人たちが「足立区」と聞くと、1989年に日本を震撼させたある残虐すぎる事件を彷彿とさせる人がいまだに多くいます。
あまりにもインパクトの強い事件だったことや、当時連日のようにニュースで報道されたことなどから、時間が経過した今でも足立区のイメージとして頭に残ってしまっている、という声は少なくありません。
このイメージが強すぎるあまり、足立区と聞くと「治安が悪い」「怖い事件が起きた場所」という評判が拭えないという理由があります。
2.10年前までは23区内で犯罪発生件数ワースト1位だった
足立区の治安が悪いと言われる理由は、残虐すぎる過去の事件だけでなく、10年ほど前までは23区内で犯罪発生件数、犯罪発生率がワースト1位だったことも理由として挙げられます。
毎日のように足立区内のどこかしらで犯罪が発生していたため、当時の印象がいまだに拭えず、自治体が治安を改善しようと対策を施行した現在でも「治安が悪い」と人々の中でイメージが根強く残っているのです。
3.エリアによってはパチンコ店や風俗店が多いから
現在の足立区は、エリアによって雰囲気が大きく異なります。現在でもエリアによってはパチンコ店や風俗店など、一般的には嫌悪されがちな種類の店舗が多く連なっている地域があるため、一部の地域の印象が足立区全体のイメージに影響を与えていることは否めません。
しかし一方で、エリアによっては環境整備や自治体による対策が行われた結果、東京23区内でも清潔感があり治安の良い町という評判を獲得している地域も存在します。
4.全体的に物件の家賃相場が安いから
別の都道府県から東京都内に引っ越してくる人は、ネットなどで物件情報を事前に調べている人も多いでしょう。東京都は日本の首都なので、全体的に家賃相場が非常に高いです。
しかし、そんな東京都内、特に23区内でも足立区は家賃相場が安い傾向にあります。理由の1つは、以前からの「治安が悪い」というイメージにより、物件を借りる人の数が少ないことが影響していると考えられます。
さらに23区内では都心から少し離れていることや、水害のリスクなどの観点から見て家賃相場が低い傾向が見られ、「家賃が安いから治安が悪いのでは?」という印象を与えがちです。
5.外国人労働者が多く不安を感じる人が多い
足立区は外国人労働者が多く住む町としても印象が根強く残っています。
最近では、日本全国で外国からやってきた労働者の方を多く見かけるようになったため、少しずつ偏見は減っていますが、以前は「外国人労働者による暴力性」などの偏見が強かったため、その影響で「外国人労働者が多い足立区は治安が悪い」と言われることも多くありました。
実際、昔は外国人労働者による小さな事件も多く発生していたため、現在もその印象が残っており、治安が悪いと言われることがあります。
実際の治安は?近年は犯罪発生率が自治体により改善傾向に
治安が悪いと言われがちな足立区ですが、現在の足立区の治安は本当に悪いのでしょうか。実は、犯罪発生件数が多かった時期に比べると、現在の犯罪発生件数は8割も減少しており、23区内では面積比で2番目に治安の良い区へと改善されているのです。
あまりにも足立区への負のイメージが根強かったため、自治体側が平成21年に「ビューティフル・ウインドウズ運動」などの治安改善のための運動や対策を徹底的に取り組んだことが功を奏しました。
竹ノ塚エリアなどは現在も治安面で不安が残ると回答した人が依然多い傾向にありますが、その他のエリアでは「治安が良い」「住みやすい」と感じている人が多い結果となっています。
足立区の治安は改善傾向に!エリアごとの治安を確認しよう
今回ご紹介したように、足立区の「治安が悪い」というイメージは過去のものへと変わっています。
現在は行政の対策や運動への取り組みにより、新たなファミリー層や学生たちが集まる町となり、治安は改善傾向にあります。引越し先として足立区も検討している方は、足立区内の地域ごとの治安や水害リスクなども調べると安心ですよ。