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個人情報が危ない!広がる脅威とその対策
パソコンやスマートフォンの普及に伴い、個人情報を狙ったサイバー攻撃は年々巧妙化しています。日本国内でも悪意あるサイバー攻撃が増加しており、個人の情報がさまざまなWebサイトから盗まれるケースが多発しています。被害に遭うと、クレジットカードの不正利用や詐欺に巻き込まれる危険性が高くなります。
特に最近では、中国のハッカーグループからの攻撃が目立っており、大手日系企業の海外支社のシステムを狙った侵入事例も報告されています。これらの攻撃者は、企業の内部データを盗み出したり、システムをダウンさせたりと、深刻な被害をもたらしています。
私たちの日常生活の中には、意識せずに行ってしまいがちな「個人情報を漏らす行為」が多く存在します。この記事では、それらを具体的に紹介し、すぐに実践できる対策も合わせてお伝えします。
個人情報が漏れてしまうNG行為10選
私たちが何気なく行っている行動の中には、実は個人情報漏洩のリスクが潜んでいます。ここでは、具体的なNG行為とその対策を見ていきましょう。
1. 公共の場で個人情報を話す
カフェや電車の中で友人や家族と話しているとき、つい自分の住所や電話番号などの個人情報を口にしてしまうことはありませんか?周囲に聞かれてしまうと、その情報が悪用される可能性があります。公共の場で個人情報を話すことは避け、慎重に行動しましょう。
《対策》
- 個人情報に関する会話は、人目のつかない場所で行う
- 電話での個人情報のやり取りは、周りに人がいない場所で行う
- どうしても公共の場で話さなければならない場合は、声を潜めるか筆談を利用する
2. セキュリティソフトなしでフリーWi-Fiに接続する
フリーWi-Fiは便利ですが、その安全性は保証されていません。悪意のある攻撃者が設置した偽のWi-Fiアクセスポイントに接続すると、あなたのデバイスに侵入されるリスクがあります。実は、多くの公共Wi-Fiは暗号化されておらず、通信内容が傍受される可能性があるのです。
《対策》
- フリーWi-Fiを使用する際には、VPN(仮想プライベートネットワーク)を利用する
- 公共のWi-Fiでは、重要な個人情報を入力する操作を避ける
- 可能な限り、信頼できる携帯電話回線を使用する
- Wi-Fiに接続する前に、そのネットワークが本物かどうか確認する
3. 長年同じパスワードを使い続ける
複数のサイトで同じパスワードを長期間使い続けることは非常に危険です。パスワードが流出した場合、複数のサイトで不正利用されるリスクがあります。定期的にパスワードを変更し、強力なパスワードを設定することを心がけましょう。
《対策》
- 定期的にパスワードを変更する(最低でも3ヶ月に1回)
- 強力なパスワードを設定する(大文字、小文字、数字、記号を組み合わせた12文字以上)
- パスワード管理ツールを活用して、異なるサイトごとに別のパスワードを使用する
- 可能であれば、二段階認証や多要素認証を利用する
4. 同じID・パスワードを複数のサイトで使い回す
同じIDとパスワードを複数のサイトで使い回すと、1つのサイトが攻撃されただけで他のサイトでも情報が漏洩する危険性があります。各サイトごとに異なるパスワードを使用するようにしましょう。パスワード管理ツールを活用するのも効果的です。
《対策》
- サイトごとに異なるパスワードを使用する
- パスワード管理ツールを活用して、複雑なパスワードを安全に管理する
- 重要なアカウントには、特に複雑で長いパスワードを設定する
5. 安全でないWebサイトで個人情報を入力する
安全性が確保されていないWebサイトに個人情報を入力すると、データが盗まれるリスクがあります。必ず「https://」の表示や鍵マークがある安全なサイトでのみ個人情報を入力するようにしましょう。
《対策》
- URLが「https://」で始まっているか確認する
- ブラウザの鍵マークをクリックして、証明書が有効であることを確認する
- 不審なポップアップやリダイレクトには注意し、個人情報を入力しない
これらのNG行為を避けることで、個人情報漏洩のリスクを大幅に減らすことができます。
6. 古いデバイスの処分時にデータを消去しない
古いスマートフォンやパソコンを処分する際、データを完全に消去しないと、第三者に個人情報が漏れるリスクがあります。単に「ゴミ箱を空にする」だけでは、データは完全には削除されていません。
《対策》
- 廃棄前にデバイスのデータを物理的に破壊するか、信頼性の高いデータ消去ソフトを使用する
- スマートフォンの場合は、工場出荷時の状態にリセットする
- 可能であれば、専門業者に依頼してデータの完全消去を行う
7. クラウドサービスの設定を過信する
クラウドサービスを利用している場合、初期設定のまま利用すると情報漏洩のリスクがあります。多くの人が便利さを優先してセキュリティ設定を軽視しがちですが、これは大きな落とし穴となり得ます。
《対策》
- クラウドサービスの設定を確認し、適切なアクセス制御や暗号化設定を行う
- 共有設定を必要最小限に抑え、定期的に見直す
- 二段階認証を有効にし、アカウントの安全性を高める
8. SNSで過度に個人情報を公開する
SNSで公開されている名前、生年月日、連絡先情報、会社に関する情報などは、個人情報を盗もうとする人々にとって格好の情報源となります。何気ない投稿が、思わぬトラブルを引き起こす可能性があるのです。
《対策》
- SNSの公開範囲設定を確認し、必要最小限の公開に留める
- 人を特定できるような詳細な情報の投稿は避ける
- 位置情報の公開には特に注意し、必要がない限り無効にする
9. 重要な書類をそのまま捨てる
明細書や納品書、銀行からの手紙など個人情報が含まれている書類を、そのままゴミ箱に捨ててしまうのは危険です。「ゴミあさり」という手口で、これらの情報が悪用される可能性があります。
《対策》
- 個人情報が記載された書類は、必ずシュレッダーにかけてから捨てる
- 重要な書類は適切に保管し、不要になった時点で確実に破棄する
- 郵便物は溜めずに、こまめに整理する習慣をつける
10. 不審なメールやメッセージのリンクをクリックする
フィッシング詐欺は、メールやSNSのメッセージを通じて行われることが多いです。一見信頼できそうな送信元を装っていても、実は個人情報を盗み取るための罠かもしれません。
《対策》
- 不審なメールやメッセージのリンクは絶対にクリックしない
- 送信元のアドレスやURLを慎重に確認する
- 心当たりのない添付ファイルは開かない
- 公式サイトには直接アクセスし、メールのリンクは使用しない
個人情報を守るために徹底すべき対策
個人情報を守るためには、日常的に行うべき対策があります。以下に挙げた対策を取り入れることで、個人情報の漏洩リスクを大幅に減らすことが可能です。今すぐ実践できる簡単な方法から始めて、徐々に対策を強化していきましょう。
基本的な対策
- セキュリティソフトの導入:パソコンやスマホに最新のセキュリティソフトをインストールし、ウイルスや不正アクセスからデバイスを守りましょう。
- ID・パスワードをサイトごとに変更:同じIDやパスワードを複数のサイトで使い回さないようにし、パスワードはサイトごとに異なるものを設定してください。
- 定期的なパスワードの変更:長期間同じパスワードを使わないようにし、定期的にパスワードを変更しましょう。
- 書面の個人情報はシュレッダー処理:紙に記載された個人情報は、不要になったらシュレッダーで確実に処分しましょう。
高度な対策
- VPNの利用:公共のWi-Fiを使用する際は、VPNを利用して通信を暗号化し、第三者による不正なアクセスを防ぎます。
- 通信ツールの宛先確認:メールやSNSの送信先を必ず確認し、誤送信による個人情報漏洩を防ぎましょう。
- クレジットカード情報の管理:オンラインショッピング後には、使用したクレジットカード情報をサイトから削除することを習慣にしましょう。
- フリーWi-Fiの使用を控える:なるべく公共のフリーWi-Fiは使用せず、安全なネットワークを利用してください。
- 古いデバイスの完全消去:スマートフォンやパソコンを処分する際は、データを完全に消去してから廃棄しましょう。
これらの対策を日常的に実践し、個人情報の流出を未然に防ぎましょう。どんな小さな対策でも、積み重ねることで大きな効果を発揮します。
まとめ
個人情報の漏洩リスクは、日常の行動の中に潜んでいますが、適切な対策を講じることで防ぐことが可能です。この記事で紹介したNG行為を避けるだけでなく、セキュリティソフトやVPNの導入、パスワードの定期的な変更など、すぐに実践できる対策を取り入れましょう。
個人情報の保護は、これからの生活において重要な自己防衛の一環です。今すぐ行動に移し、安心してインターネットを利用できる環境を整えましょう。日々の小さな心がけが、あなたの大切な個人情報を守る鍵となるのです。