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液状化が起きやすい地域とそうでない地域がある
地震や台風などの自然災害では、いくら準備をしていても完全に防ぐことは難しいです。特に地震後に起こりやすい液状化現象には、起きやすい地域とそうでない地域があり、注意が必要です。
液状化した道路は、本来の地面の固さがなくなり、家屋や車、電柱などが地盤に沈んでしまう可能性があります。自分の住んでいる地域の防災マップを確認し、液状化する恐れがあるかどうかを把握しましょう。
東京で液状化しやすい『3つの地域』
東京都で液状化現象が起きやすい地域は、以下の場所が挙げられます。
1.足立区
足立区が液状化しやすい主な理由は次のとおりです。
- 地下にゆるい砂層と軟弱な粘土性土層が深く広がっている
- 過去に深海だった地域を埋め立てて形成されたため
地面が固い層に到達するには、数十メートルの掘り下げが必要であり、このゆるい層が厚いほど液状化のリスクが増します。足立区のみならず、後述する他の地域も同様の理由で液状化の危険性を持っています。
2.葛飾区
葛飾区は足立区と同じ理由から、液状化しやすいとされています。また、この地域は高潮や洪水の被害にも遭いやすいため、防災対策として避難用品を準備しておくことが推奨されます。ハザードマップを事前に確認し、避難場所やルートを知っておくことが大切です。
3.江戸川区
江戸川区も、液状化のリスクが高い地域の一つです。洪水や高潮、津波の被害を受けやすいとされており、液状化の可能性がある範囲も広いです。そのため、緊急時に備えて避難準備をしておくことが推奨されます。
液状化しにくい地域
東京都内で液状化現象が起こりにくい地域は、次のようになっています。
- 渋谷区
- 新宿区
- 中野区
- 杉並区
- 目黒区
- 練馬区
- 文京区
- 世田谷区
- 豊島区
これらの内陸部では、地震発生時に地面が液状化する可能性が低い傾向にあります。しかし、内陸部であっても完全に安全とは限らず、高層ビルが多い地域では、地震による別の形の被害が発生する恐れがあります。
また、ライフラインの断絶なども懸念されるため、液状化が起こらないからといって油断するのは避けるべきです。自身の住むエリアの地形や構造物の配置を把握し、緊急時に備える準備をしておくことが重要です。
まとめ
地面が液状化すると、建物の倒壊や電柱の傾きなど、予測もしなかったような甚大な被害に直面する恐れがあります。液状化しにくいとされる地域にお住まいであっても、他の災害リスクを決して軽視してはなりません。液状化に限らず、自宅周辺で起こり得る様々な事態を見据え、自分にできる災害対策をしっかりと練っておきましょう。