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蛍光灯の電気代はつけっぱなしがお得!
「蛍光灯はスイッチをONにした時に電気代が一番かかる」そんな話は聞いた事はありませんか?
一方で「やはり蛍光灯はつけっぱなしにすると電気代がかかる」という話もあります。今回はその「蛍光灯の電気代はつけっぱなしがお得なのか?」について詳しく解説します。
部屋の広さ別、消費電力別からかかる電気料金を比較してみましょう。1kWhあたりの電気代27円で計算し、実際にかかる電気料金を出してみます。蛍光灯のスイッチをONにした時にかかる電気代も計算しておきます。どのように電気代がかかっているか、一目でわかるはずです。
8~10畳用の家庭用蛍光灯式シーリングライト(75W)の場合
- 1時間使った場合:約2.025円(約2円)
- 24時間使った場合:約48.6円(約49円)
- 1年間(1日8時間)使った場合:約5,913円
- 点灯時にかかる電気代(点灯後の3秒間):0.0012375円(1銭未満)
10~12畳用の家庭用蛍光灯式シーリングライト(92W)の場合
- 1時間使った場合:約2.484円(約2.5円)
- 24時間使った場合:約59.616円(約60円)
- 1年間(1日8時間)使った場合:7,253.3円(約7,253円)
- 点灯時にかかる電気代(点灯後の3秒間):0.00207円(1銭未満)
上記で気になった項目として「点灯時にかかる電気代」というものがありますね。これは「蛍光灯はスイッチをONにした時にW数の2.2倍の電気代がかかる」という特性があります。3秒間ぐらい点灯にかかるとして、その時の電気代を出したものです。
これを見てわかる通り、確かに2.2倍の電気代はかかっているかもしれませんが、流石につけっぱなしと比べたら微々たるものです。蛍光灯を何時間、何回もパチパチとつけるわけもないので電気代自体はつけっぱなしの方が当然ですが高いのです。
ただしもう1つだけ問題があります。「蛍光灯の寿命はつけた時に1時間短くなる」というものです。一度スイッチをONにすると、そのせいで1時間蛍光灯の寿命が短くなるのです。
なので蛍光灯を頻繁にON・OFFにしていると、すぐに蛍光灯を買い換える事になって出費がかさむという可能性はありますね。(それでも蛍光灯は、平均1万時間は持つので、すぐに使えなくなるわけではありません)
LEDの電気代
それでは最近主流のLEDならどうなるのでしょうか?電気代は一体いくらになるか算出してみましょう。LEDには点灯時の電気代消費はないので、単純な時間単位での電気代のみになります。
8~10畳用の家庭用LEDシーリングライト(32.5W)の場合
- 1時間使った場合:約0.8775円(約1円未満)
- 24時間使った場合:約21.06円(約21円)
- 1年間(1日8時間)使った場合:約2,562.3円(約2,562円)
10~12畳用の家庭用LEDシーリングライト(41.5W)の場合
- 1時間使った場合:約1.1205円(約1円)
- 24時間使った場合:約26.892円(約27円)
- 1年間(1日8時間)使った場合:約3,271.9円(約3,272円)
なんとLEDは蛍光灯の半分以下の電気代になっています。W数が少ないので当然ですが、値段にするとその差が歴然です。
蛍光灯とLEDのメリットとデメリット
蛍光灯とLEDの電気代を比較してみました。これだけ見ると、LEDは電気代がかからずいい事尽くめのように思えますね。でも蛍光灯だってまだ使われている、LEDとは結局何が違うのか、蛍光灯とLEDのメリット、デメリットについてまとめてみます。
蛍光灯のメリット
- 電球の値段が安い(LEDの半額ほど)
- 広い範囲を明るく照らすのに向いている
- LED電球より重量が軽い
上記のメリットから、ペンダントライトやフロアライトなどの「間接照明器具」に向いていると言われています。狭い範囲を明るく照らすのにいいのですね。
蛍光灯のデメリット
- 消費電力が多いので電気代がかかる
- 寿命がLEDに比べて短い
- 色の調整がしにくい
- 蛍光灯自体が熱を持っていて熱い
蛍光灯は、「消費電力がかかる割にLEDより寿命が短い」という事が弱点です。
LEDのメリット
- 電球の寿命が長い(蛍光灯の4倍以上長持ち)
- 消費電力が少なく、電気代が安い(蛍光灯の半分以下)
- 好きな色に調光できる
- 熱を発さない
やはり長時間使用できるのに電気代が安い!これに尽きますね。後はLEDは調光機能がついた物も多く、好きな色に電球を変える事ができるのが特徴です。
LEDのデメリット
- 電球自体の値段が高いので初期費用がかかる
- 照らせる範囲が狭く、遠い所まで光が届かない。暗く感じやすい
- 蛍光灯より重量がある(現在も改善中でデメリットでなくなる可能性が高い)
LEDは初期費用がかかり、蛍光灯より暗く感じるというのがデメリットですね。
蛍光灯とLEDの電気代比較
LEDが蛍光灯より電気代が安い、という事はわかったはずです。でも具体的にどのぐらい安いの?先ほどの電気代を比較してみましょう、違いが一目瞭然です。
8~10畳用での蛍光灯・LEDの電気代の違い
8~10畳用の蛍光灯(75W)を1年間(1日8時間)使った場合は、1年間で『約5,913円』かかります。
8~10畳用のLED(32.5W)を1年間(1日8時間)使った場合は、1年間で『約2,562円』かかります。
5,913円-2,262円=3,351円
なんと8畳~10畳用だと年間『約3,351円』もの違いがあります。さらに畳数が多くなるとどうなるでしょうか?
10~12畳用での蛍光灯・LEDの電気代の違い
10~12畳用の蛍光灯(92W)を1年間(1日8時間)使った場合は、1年間で『約7,253円』かかります。
10~12畳用のLED(41.5W)を1年間(1日8時間)使った場合は、1年間で『約3,272円』かかります。
7,253円-3,272円=3,981円
10~12畳用だと『3,981円』とさらに差が大きくなります。長期的に使えば使うほど、LEDの方が電気代がお得なのです。電気を1年以上使えばLEDを買った時の初期費用も浮きますので、電気を頻繁に使う場所ならLED電球に変えた方が電気代はお得ですね!
蛍光灯のつけっぱなしの注意点
蛍光灯とLEDの違いがわかりましたでしょうか。最後に「蛍光灯をつけっぱなしにしておいた方が本当にいいのか?」この事について注意点を書きます。
結論から言うと「蛍光灯でも一日中つけっぱなしだと電気代は損」です。確かに蛍光灯をつけた数秒間は、消費電力が2.2倍になります。ですが、頻繁に何時間も蛍光灯の電源をON,OFFにすることはありません。
電気をOFFにしないと、結局蛍光灯を何時間もつける事になるので電気代がかさみますね。よって、蛍光灯でも電気のつけっぱなしは良くないのです。結局、電気代の節約には「長時間照明器具を使わない時には消す」という基本が一番ですね。
まとめ
電球がLEDに変わっているのはどうしてなのかといった理由や、それぞれのメリットデメリットがよく分かったのではないでしょうか。
LEDは「長期的に使えて電気代の安さが」魅力、蛍光灯は「電力消費は大きいが明るくしたい!」という場所にオススメです。リビングや自室の印象作りにも電気は重要ですので、用途によってLEDと蛍光灯を使い分けて行きましょう!