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住宅火災の原因、上位に「ガスコンロ」という事実
住宅火災の原因として最も多い原因は「火の不始末・不注意」だと消防庁から発表されています。その中でも上位に入る原因は、タバコ、配線機器、そしてガスコンロです。
特にガスコンロは、日常的に使用している物だからこその油断が多く、「ちょっと目を離した隙に…」や「手を伸ばしたら…」などの些細な行動が大きな火災原因となっています。
普段からガスコンロを使う身として、改めてガスコンロは便利で必要なツールであると同時に、火災を引き起こすリスクのある設備であると認識する必要がありそうです。
ガスコンロの前で絶対にしてはいけない『5つのタブー』
ガスコンロを扱う時は、些細な行動が火災につながる恐れがあると認識する必要があります。ここでは、ガスコンロの前で絶対にしてはいけないタブー行為を紹介するので、改めて確認しておきましょう。
1.使っている最中にその場を離れてしまう
調理中に宅配便が届いたり電話が鳴ったりした時、「ほんの短時間だから」と火を止めずにその場を離れてしまうことはありませんか。実はガスコンロによる出火原因で最も多い原因が、使用中に目を離したことによる火の不始末です。
ほんの短い時間であっても、火が燃え続けているということは、何らかの衝撃によって火災が起きてしまう可能性があるということ。火災の原因につながるリスクのある行動は、少しでも控えるべきです。
2.ガスコンロの近くに燃えやすい物を置いてしまう
ガスコンロの近くに燃えやすい物を置いてしまうと、使っている最中に燃え移ってしまい、そこから火災につながる危険性があります。
実際、ガスコンロの側に布巾を置いていたら、ガスコンロから火が燃え移ってボヤ騒ぎになってしまったという事例は多数報告されています。布巾だけでなく、キッチンペーパーや新聞紙なども注意しましょう。
3.服の袖を垂らしたままガスコンロを使う
ガスコンロを使う時は服装にも注意が必要です。長袖の衣服の場合、袖の部分が広がるようなデザインになっていると、ガスコンロの日が燃え移ってしまう恐れがあります。
実際に服の袖にガスコンロの火が燃え移ってしまったという火災事故が報告されており、人が身につけているものに燃え移っている分、命の危険性が高くなります。非常に危険なので、ガスコンロを使用する際は袖を捲ったり、燃え移りにくい仕様の服に着替えましょう。
4.強火で点火している時にコンロ近くに手を伸ばす
強火で点火している最中にコンロ近くについ手を伸ばしてしまうことはありませんか。ガスコンロの奥などに調味料があると、ふと手を伸ばしがちです。
しかし、強火で点火しているガスコンロから、伸ばした手に火が燃え移ってしまう危険性があり非常に危険です。「手に燃え移ることってあるの?」と不思議に思う方もいると思いますが、実際にこのような事故が報告されているため、可能性として十分にあり得ます。
強火で点火している時はもちろん、ガスコンロの使用中はガスコンロ付近に手をむやみに伸ばすことは避け、調味料などはあらかじめ手前に準備しておきましょう。
5.使用済み油をガスコンロに放置する
使用済み油をガスコンロに放置する行為も危険です。何らかの拍子で火が燃え移り火災の原因になる事例が報告されています。
他にも魚焼きグリルに油のカスが少量残っていたところ、グリル部分から発火してしまったという事例も報告されているので、ガスコンロを使った後は必ずきれいに掃除しましょう。
ガスコンロによる火災を予防するために意識すべきポイント
ガスコンロによる火災は、年間3000件ほど通報があります。ガスコンロによる火災を予防するためには、以下のポイントを意識してガスコンロを使用しましょう。
- 使っている最中はガスコンロから目を離さない
- ガスコンロから離れる際は必ず火を消す
- 使い終わったガスコンロ周りはすぐに掃除する
- ガスコンロ周りに燃えやすい物を置かない
- 調理中に使用する調味料は手元に置いておく
- ガスコンロを使う時は袖が垂れるタイプの服を着用しない
当たり前のように思えますが、長く使い続けているとつい忘れがちです。この機会に改めて正しいガスコンロの使い方を確認してください。
ガスコンロ使用時には絶対に目を離さないで!
いかがでしたか。ガスコンロは毎日のように使う設備なので、何気なくタブー行為を繰り返してしまう人も多いと思います。今一度、ガスコンロは火災を引き起こすリスクの高い設備だと再認識し、ご自身の使い方を見直しましょう。