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油性ペンやマジックの落とし方
落ちないことを目的に作られた油性ペン。素材を選ばずどこにでも使用できるのが魅力ですよね。ただ、間違えて付けてしまった場合が大変。
耐水性、速乾性が特長の油性ペンは固着性も高く、皮膚やガラスのように落としやすいものもありますが、布製品や木製品のように染み込んでしまい落とすのが困難な場合もあります。
こちらでは身近なもので汚れを落とす方法をご紹介します。ただし、素材を傷める可能性がありますので注意して作業してください。
服についた油性マジックの落とし方
実際に服にマジックが着いてしまった場合は、どのようにして落とすのか。いくつかの方法があるので、汚れの状態や家にあるものをイメージしながら見ていきましょう。
洗剤を使う
洗浄力のある液体洗剤を使用します。界面活性剤の濃度が高いものを選んでくださいね。まず汚れてしまった箇所の下にタオルを敷きます。洗剤を汚れに直接かけ、そのまま一晩放置。翌朝通常通り洗濯するだけです。
消毒用エタノールを使う
下にタオルを敷き、もう一枚のタオルに消毒用エタノールを染み込ませ、とんとんと叩きながら落としていきます。
クレンジングオイルを使う
消毒用エタノールと同様にタオルを下に敷き、もう一枚のタオルにクレンジングオイルを染み込ませ叩き落とします。ある程度してからクレンジングオイルを洗い流し、普通に洗濯してください。
オキシクリーンを使う
定番となりつつある「オキシ漬け」は衣服にも使えます。40~50度のお湯にオキシクリーンを泡立たせながら溶かし、つけ置きします。4時間ほどしてから軽くもみ洗いして洗濯するだけ。ただし、絹やウールには使えませんので注意してください。
服の汚れは完全に落ちない場合もあります。素材によってはこちらでご紹介する方法でシミになったり布地を傷める場合がありますので目立たない箇所で試してから行ってくださいね。大切な衣類は色々試すよりもドライクリーニングに出した方が良い場合もあります。
ビニールクロスについた油性マジックの落とし方
目を離した隙に、子供が壁に落書きをしていた!なんてことは十分にありえます。そんな時は以下の方法で汚れが落とせます。早速見ていきましょう。
無水エタノールを使う
コットンや綿棒に無水エタノールを含ませ、押さえるように何度も拭き取ります。この時拭き広げないように注意してください。汚れが残った場合は歯ブラシなどのブラシにクリームクレンザーをつけて軽くこすり、乾いた布で拭き取ってください。
台所用洗剤を使う
軽く濡らした歯ブラシなどのブラシに洗剤を少量つけ、軽くこすり泡立たせます。その後洗剤成分が残らないようにしっかりと拭き取ってください。汚れがひどい場合はラップをかぶせ、少し放置することで汚れを浮き上がらせることができます。
アルカリ電解水を使う
アルカリ電解水は成分が水ですので二度拭きの必要がなく、小さなお子様やペットのいるお宅でも安心して使用することができます。布にアルカリ電解水をたっぷり染み込ませ汚れを拭き取ります。
オキシクリーンを使う
40~60度のお湯にオキシクリーンを泡立たせながら溶かし、布にたっぷり染み込ませてしっかりと絞り拭きます。そのまま少し放置してから水拭きをします。
油性マジックの落とし方・紙や布の壁紙についた汚れ
消しゴム・メラミンスポンジを使う
紙や布の壁紙の場合は水分をかけてはいけません。消しゴムやメラミンスポンジで軽くこすってください。どの方法でもついつい力を入れすぎて作業をしてしまいがちですが、壁紙が破れたり傷ついたりする場合がありますので慎重に行ってください。
肌についた油性ペンやマジックの落とし方
油の汚れに油を使うと互いに溶け合い、汚れを浮き上がらせます。この性質を利用して肌への負担が少ない方法をご紹介します。ただし、肌の弱い方には合わない場合がありますので無理をしないようにしてください。
汚れがひどい場合も焦らず対応してくださいね。基本的には肌についた汚れは落ちやすく、石鹸で洗っているうちにいつのまにか落ちている場合がほとんどです。
日焼け止めを使う
日焼け止めに含まれる油分が汚れを浮き上がらせ、「紫外線吸着剤」という成分で汚れを吸着します。日焼け止めを汚れに塗り込み、ティッシュなどで拭き取ります。
口紅を使う
口紅の「乳化剤」が汚れを浮き上がらせます。口紅を塗り、よくなじませて拭き取ります。その後クレンジング剤や石鹸で口紅を洗い流します。
虫除けを使う
虫除けの「イソプロピルアルコール」が汚れを落とします。虫除けを汚れにたっぷりかけ、塗り込みます。その後石鹸でよく洗い流してください。
食用油を使う
食用油を汚れに塗り、少しなじませてからティッシュなどで拭き取ります。
木についた油性ペンやマジックの落とし方
木についた汚れは基本的に落ちません。ただ、化粧合板のように加工・塗装してあるものは表面の汚れを落とせる場合があります。奥に染み込んだ汚れは取れませんのでご注意ください。
わさびを使う
わさびの「イソチオシアネート」という成分は油性ペンの「有機溶剤」と同じ性質を持ち、互いに混ざり合うことで汚れが浮き出ます。わさびを汚れた箇所に塗り込みなじませます。少し放置すると汚れが浮き上がってくるので拭き取ります。
消しゴム・メラミンスポンジを使う
メラミンスポンジは少量の水を含ませ、しっかりと絞ってこすります。メラミンスポンジは消しゴムより汚れを落としますが削り取っているため、加工や塗装を剥がしてしまうことがあります。
オキシクリーンを使う
40~60度のお湯にオキシクリーンを泡立て溶かします。布にたっぷりと染み込ませ、しっかりと絞って拭き取ります。少し放置することで効果が高まりますが、放置時間やオキシクリーンの濃度によって塗装なども溶かしてしまうため、気を付けながらお試しください。
油汚れには油を!
基本的に落ちないと言われている油性ペンの汚れ。今回は汚れの成分を考え、油どうしで作用する性質を利用した方法を多数ご紹介しました。すぐに手に入るものばかりですので試しやすく手軽ですね。
ただし、油性ペンの汚れは落ちないからこそ落とす時の素材への負担が少なくありません。素材の状態を注意深く確認しながら行ってください。