目次
娯楽費とは
娯楽費の分類と振分け
一般的に「娯楽費」とは「遊びや趣味や行楽」に使うお金のことです。
でも娯楽費は、どこまでが遊びでどこからが日用品にあたるのか?などの線引きが決まっておらず、どう振り分けるかは人によって異なりますので、お金を払った内容によっては、娯楽費なのか?交際費なのか?悩むことが多いと思います。
例えば、友達と遊園地に行った入場料は交際費?それとも娯楽費?…上司に誘われてゴルフに行くのは趣味?それとも娯楽費?…同僚とバーベキューをしてお肉は自費だった場合は交際費?それとも娯楽費?考えれば考えるほど振り分けに混乱しそうですが、どちらにするかを決めるのは自分次第で、こうしなければいけないという決まりはありません。
娯楽費の振り分けは自由ですが、どんなことが娯楽といえるのかは、大きく分けて「心理的な娯楽」と「身体的娯楽」の2つに分類されます。心理的な娯楽は心理刺激型娯楽、身体的な娯楽は身体型娯楽と呼ばれているようです。
心理的な娯楽
- スポーツ観戦
- コンサート
- 映画鑑賞
- ゲーム
- 読書
- パチンコ
- 交際
など
身体的娯楽
- テニス
- 水泳
- 登山
- キャンプ
- ドライブ
- DIY
- 旅行
など
娯楽費と交際費の違い
一番悩む振り分けは娯楽費と交際費だと思います。友人との飲み会でも、友人から誘われた飲み会と、自分から誘った飲み会では違うと考えられます。
もっと細かく言えば、友人から誘われて仕方なく行ったんだから交際費、誘われて嬉しくて行ったのは娯楽費…。たった飲み会一つでも迷うことがあると思いますが、迷わないために線引きのルールを決めておくと管理しやすくなります。
一般的には、娯楽費は「自分の意思で、自分のお金を使って遊ぶこと」、交際費は「他人から誘われて、自分のお金を使って遊ぶこと」と分ける方がいるようですが、これはこれで曖昧さが出てくると思いますので、もっとシンプルに「理由はどうであろうが他人と飲んだら交際費」にすればいいだけです。
この「どうであろうが」というルールこそ、家計簿を効率よく簡単にするコツです。
娯楽費の内訳はシンプルに!
家計簿において、娯楽費の内容やルールは自分で決めますが、一番シンプルなのは遊びや趣味に関係する支出を全て「娯楽費」にすることです。細かく分類せずに「娯楽費」にひとくくりにすることで分類に悩むことなく家計簿付けの時短にもなります。
全て娯楽費にする費目
- 旅行費:家族で温泉に行く、友達と海外旅行に行くなど
- 趣味費:テニスのラケット代、園芸の材料費など
- レジャー費:キャンプの費用、ドライブの費用など
- 外食費:家族と外食、友達と外食など
- 交際費:友達の誕生日プレゼント、同僚にご馳走するなど
つまり、旅行代もテニスのラケット代も外食代もプレゼント代も、全て娯楽費とします。
このように分けることでどの名目にするかの振り分けに迷うことなく簡単に家計簿が管理できます。家計簿を続けることができる一番のコツは管理が「シンプル」であることです。その意味でも「娯楽費」の名目はとても便利な名目です。
娯楽費は予算を決める
毎月一定の金額を支払う住居費などと違い、娯楽費は毎月あらかじめ予算を決めることができますし、節約の調整をしやすいのが娯楽費です。
一般的に、娯楽費は給料の手取り10%~15%程度を予算にしている方が多いようです。もちろんこの予算は人によって違います。世帯主の年齢、性別、年収、家族構成、家族の年齢、住居状況(持ち家か借家か)、住宅ローン、保険、学費、病院費、乗用車…、などさまざまな条件で変わります。
娯楽費の予算を決めるには、生活に必要な予算を先に決めて、残りを娯楽費にすることをおすすめします。
尚、総務省統計局の家計調査年報による娯楽費の1ヶ月あたりの平均金額は次の通りです。
- 総世帯:24,980円
- 二人以上の世帯:28,314円
- 単身世帯:17,771円
※教養娯楽用品、書籍などの印刷物、パック旅行、習い事の月謝などの費用は含まれていません。
娯楽費の予算を超えた場合の管理
毎月の娯楽費の上限を決めて、その上限より10,000円を超えた場合、超えた理由の名目だけ娯楽費から出して別にします。
1ヶ月の娯楽費の上限を500,000円とした場合の例をだします。
例)1ヶ月の娯楽費
- 旅行:30,000円
- 趣味:10,000円
- 外食:15,000円
- 交際:20,000円
合計:75,000円
予算を超える原因となるのは「旅行」となりますので、「旅行費」という名目を別に作り、娯楽費から移します。
- 娯楽費:45,000円
- 旅行費:30,000円
となります。
この場合「旅行費」の名目は翌月には引継ぎません。翌月も旅行をして、娯楽費の上限が10,000円を超えた場合以外は「旅行費」の名目は無くなります。
これによって、後々家計簿をパラパラめくるだけで、名目が増えている月が予算を超えた月だと一目で分かりますし、予算が超えた理由はなにかもすぐわかります。「この月は交際費が高かったなぁ」「この月は旅行に行ったんだ」というふうに。
その内容を調べることで、無駄使いだったか、やむをえない支出だったかを見直すことができます。またやむをえない支出だった場合、他で節約できなかったかも見直すことができ、節約意識が高くなります。
そもそも家計簿をつける一番の目的は貯金。無駄使いを無くし、節約することで貯金するのが目的ですので、無駄使いを見つける方法としては最適な方法です。
また、何が無駄使いだったかの線引きは難しいと思いますので、どうであろうが予算より超えた翌月の娯楽費は超えた分だけ節約するよう努力しましょう。
娯楽費を節約する方法
娯楽が無くても生活はできますので、娯楽費は節約の対象になりますね。とは言え、あまり節約を意識し過ぎても日々の生活が楽しめないものになってもいけません。特にお子さんがいる家庭ではお出かけや外食やプレゼントなど楽しみや遊びは必要です。お金をかけずに楽しむことができるよう工夫しましょう。
お金をかけずに楽しむ工夫をご紹介いたします。
家を映画館にする
映画を観るなら映画館ではなく自宅で動画配信サービスを利用しましょう。無料で動画を配信しているところもありますし、定額で動画が見放題のサービスもあります。
毎月の料金も映画一回分程度のサービスも多数あり映画館に行くより安くすみますので節約にもなります。また、映画のジャンルも充実して見放題ですので家族それぞれが好きなものを見て楽しめるのも魅力の一つですね。
早割りを利用しないと損
新幹線、飛行機、ホテルなど、早くから予約すると割引する早期割引サービスを提供しているところがあります。旅行に行くなら予定を早く決めて早割を活用しましょう。
3ヶ月以上前から早割りサービスをしていることが多いので旅行の予定は3ヶ月以上前に立てましょう。また、ネットから申し込むと割り引きしてくれるネット割引もありますのでぜひ利用してみてください。
公共施設で遊ぶ
市町村で管理している公共施設は料金の設定が安いので気軽に利用することができます。住まいの近くにどんな公共施設があるかはお住まいの自治体に確認しましょう。
100円で買い物する
子供はお買い物が大好きです。100円ショップを利用して買い物を楽しみましょう。また100円ショップには絵を書く材料や粘土やアクセサリー作りのセットやさまざまなキッドがありますので子供だけでなく大人も遊べるアイテムを購入して子供と一緒に楽しみましょう。
無料イベントに行く
無料イベントは予想以上にたくさんあります。お住まいの地域や交通費がかからない範囲にどんなイベントがあるか調べてみましょう。市区町村のイベントはほとんど無料ですのでお住まいの自治体にイベント状況を確認してみてください。
まとめ
娯楽費の家計簿や管理はシンプルが一番。遊びや趣味に関することをひとまとめにするのは時短にもなりますので家計簿付けのストレスが無くなります。無駄使いしやすいのが娯楽費ですが、節約しやすいのも娯楽費です。娯楽費の予算の立て方や使い方が分かると家計全体を上手にコントロールできるようになりますよ。