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トマトがぶよぶよしているのは腐っている?
トマトがぶよぶよになっていると、このトマトは腐ってしまった?と考えてしまうかも知れませんが、腐っているわけではありません。
ぶよぶよになってしまったトマトは、完熟してからさらに熟された過熟の状態のトマトとなります。
ただ単にトマトがぶよぶよになってしまっているだけの状態でしたら食べても問題はありません。
ぶよぶよのトマトは甘く旨みも強いものになっていますが、柔らかくなってしまっているので、包丁で切ろうとしても潰れてしまうだけなので、サラダなど生食で食べる方法には向いていません。
《 ポイント 》
- トマトがぶよぶよで柔らかくなっているだけの状態は、腐ってしまったわけではなく完熟が進んで過熟の状態になっているからで、甘く旨みも強い状態で食べても問題ありません。
- ぶよぶよのトマトでも白いポツポツとしたカビが生えてしまっていたり、傷がジュクジュクしていたり、酸っぱい臭いやべとべと汁が出ている場合は腐っている可能性が高いので食べずに処分しましょう。
トマトがぶよぶよになってしまう原因
トマトはエチレンをたくさん放出する野菜です。
エチレンはりんごも多く放出して熟していない野菜や果物を追熟させるために利用されるもので、トマトがストレスを感じるとより多く放出されます。
トマト自身がエチレンの影響を受けて追熟が進みぶよぶよの過熟の状態になってしまいます。
トマトはトマト自身がストレスを感じにくくなる環境で正しい保存の方法で保存しなければ追熟が進みやすくなってしまうので注意が必要です。
《 ポイント 》
- トマトがぶよぶよになってしまう原因は、トマト自身が放出するエチレンが原因になっています。
- トマトがぶよぶよになってしまう原因の、エチレンは植物の老化ホルモンとも呼ばれていて、熟していない野菜や果物を早く熟させるときには役に立ちますが、それ以外の場合では完熟までの時間を早くさせてしまいます。
ぶよぶよのトマトの美味しい食べ方
ぶよぶよの過熟状態になってしまったトマトは、柔らかすぎて包丁で切ることが生でサラダに乗せるといった使い方ができません。
どのようにして使うと美味しく食べることができるのか紹介します。
美味しい食べ方
過熟状態のぶよぶよのトマトは加熱調理することで美味しく食べることができます。
基本的にはトマトソースを作るときに使用するか、ハヤシライスを作ったりミネストローネなどの煮込み系の料理を作るときに使うととても美味しく食べることができます。
過熟状態のぶよぶよのトマトは、トマトが持っている本来の酸味と完熟して発生した甘みが加熱されることで水分が飛ぶことで凝縮されるので旨みが出ます。
甘く感じることができるのでトマトが苦手というお子様でも食べやすい味なので、過熟状態になってしまったトマトがあった場合は加熱調理してみましょう。
《 ポイント 》
- ぶよぶよの過熟状態になってしまったトマトは、加熱調理することで美味しく食べることができます。
- ぶよぶよの過熟状態になってしまったトマトは、トマトソースやハヤシライスやミネストローネなどの煮込み系の料理がおすすめです。
- ぶよぶよの過熟状態になってしまったトマトは、完熟で発生した甘味が加熱調理で水分が飛ぶので凝縮されるので旨みが強くなります。
腐ったトマトの見分け方
トマトはぶよぶよになっているだけの状態でしたら過熟となっているだけなので食べても問題はありませんが、柔らかい以外にも下記のような状態になっている場合は腐っている可能性が高くるので食べないようにしましょう。
トマトが腐ってしまった可能性が高い状態
- 白いポツポツとしたカビが生えてしまっている
- トマトの表面についていた傷がジュクジュクになっている
- 酸っぱい臭いがしている
- 触るとべとべとして汁が出ている
- 虫が食ったような穴が開いている
このような状態になっているトマトは食べるのを止めて諦めて処分しましょう。
カビの生え始めの段階では気づかずに洗って食べてしまうこともあるかも知れませんが、口の中に入れた瞬間から臭いや味に普段食べているトマトにはない違和感を感じると思います。
その時は飲み込まず口から出して捨てましょう。
《 ポイント 》
- トマトはぶよぶよの状態になっているだけでしたらまだ加熱調理して食べることができますが、臭いや表面に異変がある場合は腐ってしまった可能性が高いので食べずに処分してください。
トマトがぶよぶよにならない保存方法
トマトの保存期限は最長で1週間~3週間が保存の限界となります。
ただし、一般的なご家庭ではトマトを保存するための最適な温度と湿度を保っておくことは非常に難しくなってしまうので、美味しいトマトを食べられる賞味期限はもっと短いと考えてください。
トマトを生で食べると考えたときのトマトがぶよぶよにならないようにする保存方法があります。
保存方法の手順
- 保存用のビニール袋を用意します。
- トマトのヘタの部分を下側にしてビニール袋に入れます。このときトマトが重ならないようにします。
- ビニール袋の口を閉じて冷蔵庫の野菜室で保存する
トマトを保存する場合の最適な温度は8℃~10℃です。家の中に安定して10℃位の場所があれば、冷蔵庫に入れなくても保存することができます。
冷蔵庫の野菜室は5℃前後なのでトマトの保存には低いのですが、冷蔵庫の野菜室は密閉されるため湿度が保たれるためトマトに限らず野菜を美味しく保存することができます。
トマトを熟させてしまうエチレンはヘタの部分から放出されます。トマトが柔らかくぶよぶよにならないようにするために必ずヘタの部分を下にして置くようにしましょう。
また、ヘタは保存時に取らないようにしましょう。ヘタを取ってしまうと劣化しやすくなってしまうのでヘタは食べる直前に取るようにしましょう。
《 ポイント 》
- トマトがぶよぶよの状態になるのは過熟が原因です。
- トマトのヘタから出るエチレンが原因となって熟すまでの時間は早くなってしまうので、ヘタの部分を下にして保存するようにしましょう。
家庭菜園のトマトがぶよぶよになる理由
家庭菜園でトマトを栽培していると収穫前にぶよぶよの柔らかい状態になることがあります。
これはトマトの病気である尻腐れ病になってしまったことが原因となります。
尻腐れ病とは
尻腐れ病はトマトに限らず野菜や果物のお尻の部分(実になったときに下になる先端部分)が黒くなってしまう症状です。
これは病原菌がついてしまってなる病気ではなく、カルシウム不足が原因です。
トマトが成長の途中でカルシウム不足になってしまう理由
- 苗を植え付ける際に石灰が施されなかった
トマトを植える場合は土造りのときに用土に苦土石灰を混ぜて用土をトマトの生育に適した用土にしなければなりません。それを怠ってしまうと、トマトの生育に必要なカルシウムが不足してしまうことになり、その実に障害が出てしまいます。この障害のひとつが尻腐れ病です。 - 追肥でチッ素成分を入れ過ぎた
チッ素成分はトマトの成長に欠かせない要素なのですが、多く与えてしまうとカルシウムの吸収を妨げてしまうものになるので、追肥で追肥でチッ素成分を入れ過ぎてしまうとトマトはカルシウム不足となって尻腐れ病になってしまいます。 - 水を与え過ぎたまたは不足した
トマトはもともと高原野菜なので豊富な水がある地域で育ててはいません。水が少ない地域でも成長できるように進化した野菜です。そのためトマトは基本的にやや乾燥気味にして育てるとすくすくと育ちます。水を与え過ぎても水分過多となるので尻腐れ病を起こしてしまうこともありますし、不足して土が乾燥しすぎた場合も尻腐れ病を起こしてしまうことがあります。
《 ポイント 》
- 家庭菜園でトマトを植えていると収穫前のトマトがぶよぶよになっていることがあります。
- トマトがぶよぶよになるのは、尻腐れ病という病が原因で熟しすぎてぶよぶよになったわけではありません。
- トマトがぶよぶよになる尻腐れ病は、カルシウム不足や追肥でチッ素成分を入れ過ぎたり水を与え過ぎてしまったり不足し過ぎてしまうことが原因となるので、育てるときは注意しましょう。
最後に
トマトがぶよぶよになる原因はトマトが完熟してからさらに熟されて過熟の状態のトマトとなっていることが原因で、病気になったということではありません。
トマトがぶよぶよになってしまう原因がぶよぶよになると包丁で切ることができないので加熱調理をして美味しくたべるようにしましょう。
ただし、カビなどで傷んでぶよぶよになったトマトは食べてはいけません。トマトがぶよぶよになっているときは、臭いや表面の状態を確認し、異変がある場合は処分するようにしてください。