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琥珀糖とは?
琥珀糖とは粉寒天や棒寒天などを煮溶かし、そこに砂糖や水飴で甘さを加えて固めた和菓子のことです。琥珀羹(こはくかん)と呼んだり、琥珀や琥珀菓子と呼ぶ場合もあります。別名には錦玉羹・金玉羹(きんぎょくかん)という名称もあります。
これらの名前は以前はクチナシの実で寒天を琥珀色に着色していたため付いたと言われています。また、江戸時代は金玉羹の名前が一般的に使われていました。和菓子店では琥珀糖の透明感を生かして川や空を表し、練り切りの内側に仕込むことで季節感を表現する使い方がされています。
琥珀糖の作り方・必要な材料
琥珀糖を作る時の基本的な材料は以下です。
- 粉寒天
- 水
- グラニュー糖やザラメ
- 色付け用のジャムや紅茶
色付けには、カキ氷用のシロップや好きな色の食紅などを使う場合もあります。この他に、クッキングシートも使用しましょう。
砂糖については、純度の高いものを使用すると透明度が高くなります。そのため、純度が高く粒が微細で琥珀糖を作る時に結晶化がしやすいグラニュー糖や、砂糖の純度が約100%でグラニュー糖よりも結晶の粒が大きく出来上がりがより美しくなるザラメがオススメです。
逆に、料理の時などに一般的に使われている上白糖で作ると結晶が薄くなり、強度が弱くなるので向いていません。
琥珀糖の失敗しない作り方レシピ
①粉寒天を溶かすように煮詰める
紅茶で色付けする場合は、あらかじめ茶葉5gを熱湯100ccで抽出しておきます。ジャムで色付けする場合は水100ccを使用します。
鍋に抽出した紅茶、もしくは水と粉寒天2gを入れて混ぜます。この段階では粉寒天は完全には溶けきれていませんので、中火で沸騰させた後弱火にしてさらに2分ほど待ちます。
この間は焦がさないように時々火から離しつつ木べらなどで混ぜ、しっかりと粉寒天が溶けるように煮詰めます。
②グラニュー糖を入れたら糸が引くまでさらに煮詰める
先程の①にグラニュー糖150gを入れ、あまりかき混ぜないようにして弱火でさらに煮詰めます。すると、だんだんへらから寒天液が糸を引くようになってくるので、その段階で火を止めます。
③ジャムと混ぜて固める
ジャムで色付けする場合はタッパーやバットなどにジャムを入れておきます。紅茶を使用した場合は、タッパーには特に何も入れません。
そこに②の寒天液を入れて常温で数時間冷まし、更に冷蔵庫で一晩置いて完全に固まるまで待ちます。完全に固まったらタッパーから出し、手でちぎったり包丁で切ったりしてクッキングペーパーの上に並べます。
これをカビが生えないように風通しの良い場所に置いて、数日から1週間ほどかけて乾燥させます。
どうすれば失敗せずに作れるの?
寒天が確実に溶けるように煮詰める
琥珀糖作りが成功するためには、きちんと固まるのが原則です。そのためには、寒天が確実に溶けていなくてはなりません。よって、粉寒天と水もしくは紅茶を混ぜ合わせた後はしっかりと沸騰させます。充分に沸騰させて煮詰めることで、グラニュー糖を加えてもきちんと固まります。
グラニュー糖を加えたら混ぜすぎない
グラニュー糖を入れた後で混ぜすぎてしまうと、寒天の固まる力が弱くなってしまいます。また、透明感も損なわれてしまうので混ぜすぎないように注意しましょう。
糸を引くまで煮詰める
寒天を溶かすためにはしっかりと煮詰める必要がありますが、逆に煮詰めすぎると水飴のようになって固まらなくなります。そのため、へらから寒天液が糸を引くようになったら速やかに火を止めましょう。
琥珀糖作りに失敗した!どうしたらいいの?
琥珀糖作りの失敗とは、しっかりと固まらなかったという状態になります。どうしても固まらない場合は、グラニュー糖をまぶすと良いでしょう。そうすると、まぶされたグラニュー糖が外から結晶化を促進させてくれるので、一般的な琥珀糖よりもカリカリにはなりますが固まる可能性が高いです。
そのまま固めずにリメイクする場合はよく冷やした琥珀糖をフォークで細かく潰し、杏仁豆腐の上にのせると新触感スイーツのようになって美味しく食べられます。
試してみると意外と簡単!
市販されている琥珀糖のように見た目も美しく、さらに美味しく作るのはハードルが高いと思うかもしれません。しかし、粉寒天がしっかり溶けるまで煮詰める・グラニュー糖を入れてからは混ぜすぎない・糸が引くまで煮詰めるというポイントをしっかり守ることで失敗なく作ることが出来ます。
また、色付けにジャムを使う場合はジャムを混ぜすぎないようにするとジャムの部分がより際立って綺麗に見えますし、カキ氷用のシロップを使うとステンドグラスのような美しい仕上がりになりますので色々と試してみましょう。