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日本に住む上で地震に関する知識は欠かせない
日本は世界的に見ても地震が頻繁に発生する国として知られています。地震が起きた時のために、避難場所や避難経路を確認したり、災害時に持ち出す荷物を準備しているご家庭は多いでしょう。
他にも日頃から地震に関する知識を頭に入れておくことも大切です。大震災が起きた場合、どのような被害が想定されているのか、過去にどのような被害があり、復旧にどのくらいの期間かかったのかなどを知ることで、万が一の時への心構えや準備をしておくことができます。
地震の際に表される「マグニチュード」って何?
地震が発生すると、震度と共にマグニチュードが表示されることが多いです。特に大きな地震が起きた時は、必ずと言っていいほど「マグニチュード◯」と表示されます。
震度がその場の揺れの大きさを表すのに対し、マグニチュードは、その地震の大きさ(エネルギー)そのものを表しています。マグニチュードが大きければ大きいほど、その地震のエネルギーが大きく、規模も大きい傾向にあります。
マグニチュードは、1、2、3と震度と同じように、大きさに伴って1つずつ数字が上がっていきますが、数字が1つ上がることに約32倍ものエネルギーの大きさを表すため、震度とはまったく異なる数値であることを理解しておかなければなりません。
世界で起こった「過去最大の地震」とは?
世界では過去にどのような大地震が起きたのでしょうか。記録にある中で、世界で起こった最大規模の地震を被害状況と共に確認してみましょう。過去の震災例を知ることで、我が身を守る知識につながるかもしれません。
1960年5月22日「南米チリ大地震(マグニチュード9.5)」
過去、最も大きな地震として記録されている1960年に起きた「南米チリ大地震」は、チリの中部から北部にかけた近海が震源となったマグニチュード9.5という過去最大の地震です。
地震後、環太平洋全域に津波が到達し、日本にもその津波が到達したという記録が残されています。日本の気象庁震度階級では、震源近くの地理で最大震度7に相当する地震が発生したと考えられています。
この地震で、チリの首都を含め全域が壊滅状態に陥り、地震による直接的な犠牲者は1,700人以上、負傷者は667名と記録されています。また、その後も余震は続き、1年以内にこの地震に誘発された火山噴火も確認されているため、それほど大きな地震だったことがわかります。
1964年3月28日「アラスカ地震(マグニチュード9.2)」
1964年3月28日にアメリカのアラスカ州を震源として発生した大地震は、マグニチュード9.2という大規模な地震として記録されています。この地震は、アメリカ合衆国の地震観測史上、最大規模の地震としても記録されました。
この地震で直接的な犠牲者は131人とされており、海底変動におり津波も複数発生したそうです。また、犠牲者の多くはこの津波による被害者であり、建物なども倒壊したと記録されています。
また、地震後も液状化現象に長く悩まされたと記録が残っているため、その後の生活にも支障をきたしていることが窺えます。
2004年「インドネシア・スマトラ島沖地震(マグニチュード9.1)」
2004年に起きた「インドネシア・スマトラ島沖地震」は記憶に新しい人も多いでしょう。この地震では、マグニチュード9.1が観測され、地震により誘発されたインド洋に面した大津波による犠牲者が多いことが特徴的です。
すでに紹介した2つの大地震の次に大規模な地震として記録されており、津波による被害者は約2万2,000人を超えていると考えられています。
建物も多大な被害を受けており、この地震をきっかけに津波の恐ろしさが広く認知され、津波警報に対する認識の改善が進んだ非常に恐ろしく重大な震災であったことがわかります。
2011年3月11日「東日本大震災(マグニチュード9.0)」
そして日本人にとっていまだに癒えない傷として深く残っている大地震が「東日本大震災」です。2011年3月11日に東北地方の太平洋沖で発生した地震によって、マグニチュード9.0を観測しています。
この地震では、建物の倒壊だけでなく、スマトラ島沖地震と同じく大津波による被害が甚大でした。当時、津波によって町が飲み込まれ、次々と建物を破壊していく様子はニュースでも流れていたため、日本人のみならず、世界中に大きな衝撃を与えました。
この地震による犠牲者は、2021年3月時点で約1万5,000人超えと発表されており、その9割が津波による溺死だったと考えられています。この地震により、原子力発電所がメルトダウンしたことも世界に衝撃を与えました。
大地震が来た時に備えて日頃からしておくべき準備は?
紹介したように、過去には世界中で甚大な被害を及ぼした大地震が発生しています。いつ、どこで起きるか予測は難しく、なおかつ地震によって被害状況が異なるため、日頃からあらゆる事態を想定して備えておかなければいけません。
日頃から家の中の家具をしっかり固定し補強したり、住居自体の耐震補強を定期的にメンテナンスしてもらうなどの対応を念のため行っておきましょう。
また、避難経路や避難場所の確認、非常にの持ち物の準備などを行い、家族でもしもの時のための話し合いも定期的に行ってください。
大地震の際は慌てず落ち着いて速やかに避難を
大震災時は、想像以上に大きな揺れにより立ち上がることもできず、その恐ろしさからパニックに陥ってしまうことも少なくありません。しかし、非常時こそ慌てず落ち着いてその後の行動を考え、必要最低限のものだけを持って速やかに避難を行いましょう。