目次
換気扇の音がうるさい原因
換気扇には、おおまかにプロペラがついているプロペラタイプと縦長板状の羽が筒状につけられているシロッコファンタイプの2種類あります。
両者の見た目や特徴には異なる点がありますが、音がうるさくなってしまう原因は共通しています。ここでは、換気扇の音がうるさくなる主な原因を解説します。
換気扇が壊れかけている
- 振動している
- 回転が遅くなっている
換気扇の音がうるさい原因でありがちなのが、換気扇が壊れかけているというケース。換気扇の寿命は10~15年と言われていますが、使用状況によっては換気扇の劣化が早まります。
壊れかかっている換気扇は、激しい異音がするだけなく、振動したりプロペラの回転が鈍化するなどの症状が出てきます。放置しているとプロペラや換気扇の部品が飛んでくる危険性もありますので、早めに修理業者へ相談しましょう。
換気扇のプロペラが劣化している
- キッチンの換気扇に多い
- 掃除をまめに行っていない
油はねのあるキッチンの換気扇は、ゴミやホコリ、油よごれがプロペラにたまりやすいです。普段からこまめにプロペラの掃除をしていないご家庭では、プロペラの劣化も進んでしまい、異音が発生することがあります。
湿気が多いお風呂などの場合は、さらに換気扇のプロペラが錆びついてしまうことで異音が発生するケースがあります。
プロペラの汚れを取り除くことによって異音がなくなることもありますので、まずはプロペラの掃除をしてみましょう。
換気扇の本体が劣化している
- 浴室など湿気が多いところの換気扇
- モーターにサビがある
換気扇のうるさい音が気になるとお悩みであれば、換気扇の本体であるモーターが劣化している可能性も視野に入れて下さい。特に、湿気が多いお風呂などで使用している換気扇では、モーター部分がさびついて異音を発生させていることも。
サビついてしまったモーターはやがて動かなくなりますので、モーター部分にサビを見つけてしまったら早めに交換しましょう。
なお、モーター部分にサビがない場合は、換気扇を取り付けているビスやボルトの締め付けに問題がないか確認してください。ビスやボルトの緩みも換気扇が異音を発してしまう原因の1つです。
換気扇のモーターが劣化している場合は、初心者での対応は難しいため専門の修理業者に依頼しましょう。
ホコリや油汚れがたまっている
換気扇は空気を循環させる性質上、油やホコリが付着しやすいです。外見の汚れについては目視で確認できますが、内部の汚れについては分解する必要があります。
実は内部にも汚れはたまっており、汚れだけでなく錆などの劣化も生じているため異音発生の原因の可能性が高いです。あまりに音がうるさい場合、一度分解して内部を確認してみる必要があります。
オイル不足・潤滑油不足
換気扇のファンやプロペラの軸には、回転をスムーズに行うためにオイルや潤滑油が塗られています。長年使用していると、オイルや潤滑油がなくなっていきます。オイルや潤滑油が不足してしまうと、ファンやプロペラ回転時に摩擦が生じて、異音の原因になってしまいます。
トイレの換気扇の音がうるさい理由
トイレの換気扇がうるさいときに考えられる理由として、まずホコリや汚れの蓄積が考えられます。トイレの換気扇はお手入れする機会が少ない場所のひとつ。
知らない間にトイレで発生したホコリや汚れが換気扇内にたまっていき、換気扇の動作を阻害するようになります。動作が阻害されることで、音が発生しうるさく感じてしまうのです。
この場合、換気扇を清掃すれば異音も解決することが多いですが、掃除するときの便器もしくは蓋を足場にするのは危険です。トイレの便器は人間が立って乗ることを想定した設計ではありません。下手をすればトイレの蓋を割ったり、部品を損傷させる恐れがあるため脚立などを足場にしましょう。
その他にも経年劣化などによる故障の可能性も考えられます。トイレの換気扇を修理するのは骨が折れるので、専門業者に依頼されることをおすすめします。
お風呂の換気扇の音がうるさい理由
お風呂の換気扇がうるさくなったときも、ホコなどの汚れが蓄積している、モーター内部の潤滑油が不足している、経年劣化などによる摩耗が要因として考えられます。ただし、浴室の換気扇には湿気による換気扇のサビの発生も懸念されます。
お風呂では大量に湿気が発生します。湿気による水分は換気扇のプロペラやモーターの部品が錆びる原因となります。換気扇内にサビが発生してしまった場合は「ジィー」という異音が発生します。
モーターやプロペラ部分が錆びてしまっている場合、サビ落としだけでは解決しない可能性もあります。そうしたケースになると部品交換が必要となり、専門業者に依頼する方が無難です。
お風呂の換気扇が錆びるのは借主の過失ではなく不可抗力と解釈できるため、貸主・大家さんが修理にかかる費用・業者の手配を負担してくれる可能性が高いです。
換気扇がうるさいと苦情が来た時の対応
換気扇の発する音の大きさと住居間の距離によっては、換気扇の音がうるさいと苦情が来るかもしれません。
マンションやアパートなど賃貸の場合は、苦情が来たら管理会社や大家さんに話を仲介してもらいましょう。話が大きくならないように間を取り持ってくれるだけでなく、解決策として修理業者を手配してくれるかもしれません。
一方で換気扇の騒音トラブルは戸建ての場合でも発生します。戸建ての場合は、そのままだと仲介してくれる存在がいません。苦情に対して闇雲に反論すると話がこじれ、近隣トラブルに発展しかねないため一度換気扇を停止させるなどで解決を図った方が無難です。
換気扇の音がうるさい時の対処方法
換気扇がうるさいと気付けても、どう対処したらいいか分からない方が多いはず。実は換気扇の異音は掃除や潤滑油で意外と簡単に解決することも多いです。ここでは換気扇がうるさいときに試したい対処方法を紹介します。
まずは換気扇の掃除をしよう
換気扇の音がうるさいと感じた時には、はじめに換気扇の掃除および分解してみることをおすすめします。換気扇に異物がはさまっていたり、油汚れがたまっていたりすると換気扇の羽が正常に回らなくなり、異音を発生させる原因につながります。
オイル不足の場合は潤滑液を塗る
オイル不足が原因で異音がしていた場合、プロペラの軸に潤滑油を塗ると異音がなくなることも。ただし、トイレやお風呂、キッチンなど湿気や水分が付着している可能性の高い換気扇を掃除する時には感電の危険性もありますので、必ずブレーカーを落としましょう。
換気扇の点検が困難な場合は業者に依頼する
水回りある換気扇や手が届きにくい床下換気扇の点検をしたいという人は、換気扇の修理や点検を行ってくれる業者に一任するのもよいでしょう。
本格的に換気扇を修理するとなると、専門的な知識と技術が必要になります。初心者がイタズラに手を出すと、余計に状態が悪くなる恐れもあります。
換気扇の状態次第で費用は異なりますが、点検や一部部品の修理であれば1~2万円で済みます。ただし、賃貸物件の場合は、換気扇の異常が借主・住人の過失ではなく経年劣化や災害、不可避の事件などによるものであれば設備を維持する責任により貸主・大家さんが修理費用や業者の手配を負担します。
勝手に修理を手配してしまうと後々トラブルの原因となる可能性もあるため、知識として頭に入れておきましょう。
賃貸の場合は管理会社に連絡をする
賃貸物件にお住まいの人は、必ず修理前に大家さんもしくは管理会社に相談しましょう。
換気扇は大家さん・貸主の設備です。借り主の過失ではない限り、換気扇にまつわる費用は貸主である大家さんが修理交換を行わなくてはならない法律的な決まりがあります。
修理に関わる費用や手配も貸主・大家さんが負担してくれます。お住まいの賃貸借契約書の契約内容を確認し、異変に気が付いたタイミングで連絡してみましょう。
換気扇の異音の種類で原因を見極める
換気扇から聞こえてくる音には「ゴーッ」「キーン」「カタカタ」などがあり、中には故障を疑う位にうるさい音をたてるケースも。換気扇から発せられる音によって、異音発生の原因解明にもつながります。ここでは、換気扇から聞こえてくる音別に異音の原因と対処方法を紹介します。
「ゴーッ」「ブォー」
換気扇から「ゴーッ」や「ブォー」という音が鳴るケースでは、ホコリや油汚れなどがたまっている事が直接的な原因であることが多いです。
汚れがたまることによってファンのバランスが狂い、余計な接触が起こることによって異音を発生させています。このタイプの異音はファンや回転軸周りを掃除することによって、異音を抑えられる可能性が高いです。
「キーン」「キュキュキュ」「チチチチ」
換気扇から「キーン」「キュキュキュ」などの機械音が鳴り始めた場合、中の潤滑オイルが不足している可能性があります。換気扇の回転軸は鉄製部品のため、長年使用していると錆や汚れによって鉄製の部品の摩擦音によってこのような異音が発生します。
長年の錆や汚れによって異音が発生しているので、回転軸部分をパーツクリーナーなどで掃除後、潤滑剤を刺しておきましょう。ただし、サビの程度が深刻な場合は掃除してもきれいになり切らず、異音が解消しない可能性もあります。場合によってはパーツの交換も検討しましょう。
「カタカタ」「カラカラ」
換気扇のモーター軸が壊れかかっていたり中心からずれてしまったりしていると、「カタカタ」「カラカラ」という異音が換気扇から聞こえてくることがあります。
そのまま使用していると破損や故障につながります。なるべく早めに専門業者に修理や交換などの対応をしてもらいましょう。
「ジー」
換気扇から「ジー」という耳障りな音が聞こえたら、換気扇のモーターや内部がさびていることが多いです。自分でサビを取り除くのが難しいと判断した場合、専門業者に換気扇クリーニングの依頼をしましょう。
うるさい換気扇を直す掃除方法
定期的に換気扇の掃除をすることによって、異音や故障といった換気扇の不具合が格段に減る可能性があります。ここでは換気扇のお掃除方法を手順を追って説明しますので、専門業者に依頼する前にご自身でも試すのも選択肢のひとつです。
ただし、換気選を直そうとして壊してしまう恐れもあるため、あくまでも自己責任で判断しましょう。
手順1:換気扇の電源を切ってブレーカーを落とす
換気扇を掃除する時は、電源とブレーカーを落とすのを忘れないようにしましょう。電源だけ落とせば充分と思いがちですが、電源スイッチを入れてしまったり水分がコンセント部分に触れてしまうと感電する恐れがあります。思わぬ事故を防ぐためにもブレーカーは必ず落とすようにしましょう。
手順2:換気扇の各パーツを外していく
換気扇の各パーツを外して分解してみましょう。換気扇の種類によって外し方は異なりますが、基本的にはずらしたり押し上げたりすると外れていきます。ねじ止めされている換気扇もありますので、念のためプラスかマイナスドライバーを用意しておくとよいでしょう。
手順3:汚れが気になる部分を洗う
汚れを落としたいと思ったパーツ部分をアルカリ性の洗剤でこすり洗いしましょう。また、油汚れが気になる箇所に重曹やセスキ炭酸ソーダをペースト状に付けて、1時間ほどつけ置きすると汚れを落としやすくなりますのでおすすめです。洗剤では汚れが落ちなかった時には、重曹やセスキ炭酸ソーダのつけ置き洗いをお試しください。
手順4:しっかりと乾燥させてから取り付ける
汚れを落とした換気扇の各パーツを完全に乾燥させて、各パーツを元通りに取り付けたら換気扇の掃除は終了です。各パーツに水分が残っていると、サビの原因にもなりかねますので注意が必要です。
自分で換気扇の掃除を試しても思うように汚れが落ちなかった場合は、専門業者に換気扇クリーニングを依頼しましょう。
異音の原因によって対処法は変わる!
換気扇から生じる異音には、様々な要因が隠れています。換気扇を掃除するだけでうるさい音が止むこともありますので、まずは換気扇の掃除をしてみることをおすすめします。また、換気扇から発せられる音の種類によって、換気扇の不具合を探すヒントをつかめます。
賃貸住まいの方の場合は、直接壊す、もしくは壊れる要因を借主がしていなければ修理費用と業者の手配を貸主・大家に依頼することができます。換気扇の異常を察知した段階で早めに相談しておきましょう。換気扇からうるさい音がし始めたら、正しい対処法で異音を消して快適に過ごしましょう。