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服についたチョコレートの染み抜き方法
チョコレートを食べている時に、うっかり服に落として染みになってしまった経験がある人は多いでしょう。チョコレートの染みってなかなか落ちない上に目立つので困りますよね。
でも慌てないでください!チョコレートの染みは、お家にあるものでもきれいに落とすことができます。手軽に自宅でできる染み抜きの方法をいくつかご紹介するので、ぜひ挑戦してみてください。
チョコレートの染みはキッチン用洗剤で落とせる!
チョコレートの染みは、キッチンにある「中性洗剤」で簡単に落とすことができます。カカオバターを含むチョコレートの汚れは油性なので、水を弾いてしまい普通に洗うだけでは汚れを落とすことができません。
そんな油性の染みを落としたい時に役立つのがキッチンで使う中性洗剤です。中性洗剤に含まれる「界面活性剤」には水と油をなじませる効果があり、チョコレートの染みもスッキリ落とすことが可能なんです。服にチョコレートがついてしまったら、まずは中性洗剤で染み抜きに挑戦してみましょう。
《 用意するもの 》
- 中性洗剤
- 使い古しの歯ブラシ
- お湯
- タオル
チョコレートは温度が高いと溶ける性質があるので、40℃くらいのお湯を使うと汚れも落としやすくなりますよ。ドライヤーの熱風で温めるのも効果があります。
染みが小さい場合は、歯ブラシではなく綿棒でもOKです。準備ができたら、次の手順に従って染みを落としてみましょう。
- チョコレートが残っている場合は取り除いてください。
- 染みに中性洗剤をつけて軽く揉みこみます。
- 服を裏返しにし、染みがついている側にタオルを当てがいます。
- お湯で濡らした歯ブラシで染みを叩きます。※絶対にこすらないように
- お湯ですすぎましょう。
すすいでから染みの落ち具合を確認し、落ちが悪い場合は①~⑤の作業を繰り返してください。だいたいの汚れが落ちたら、洗濯機で普通に洗濯しましょう。温水の設定で洗うのが理想的です。
チョコレート以外の汚れや中性洗剤をしっかり洗うことで、服はさらにきれいになります。手洗いのみでも充分きれいになった時は、すすぎをしっかり行えば洗濯機に入れなくても大丈夫です。
ベンジンを使用する場合
チョコレートの染み抜きには、キッチン用洗剤の他に「ベンジン」も有効です。
ベンジンは揮発性が高い薬品で、すすぎ洗いをする必要がないため水洗い不可の服におすすめです。用意するものはベンジンの他に歯ブラシ、もしくは綿棒だけです。
次の手順で染み抜きをしてみましょう。
- 歯ブラシまたは綿棒にベンジンを適量つけます。
※作業は火気のない場所で十分に換気をしながら行ってください - チョコレートの染みがついてしまっている部分を優しく叩くようにします。擦って落としても良いのですが、服が傷んでしまわないようにご注意ください。
- 染みを落とすことができたら、染みがついてしまっていた部分を水洗いします。
- 洗濯機で洗って仕上げます。
ベンジンは、油溶性の汚れの染み抜きに効果的な可燃性の高い揮発油です。業務用の染み抜き剤としても使用されていますが、家庭用の染み抜き剤としても人気が高く、油性のチョコレートの染みをよく落としてくれるでしょう。
原油から精製してしるため可燃性が高く、取り扱いには十分な注意が必要です。換気をしっかりする、火の近くでは絶対に使わないなど使用には気を付けてください。
なんだか怖い薬品のように感じるかもしれませんが、注意事項を守れば安全に使うことができます。ドラッグストアでも普通に売られているので探してみてくださいね。
チョコレートの染みが服の広範囲についてしまっている場合や、時間が経ってしまったチョコレートのシミを落としたいときに使用すると良いと思います。
クレンジングオイルを使用する場合
油分を落とすといえば、ファンデーションや口紅などを落とす「クレンジングオイル」が頭に浮かぶ人もいるでしょう。クレンジングオイルもチョコレートの染み抜きには使用が可能です。
しかし、クレンジングオイルは粘度が強いものが多いため、服の繊維の奥深くまで成分が届かず汚れが落ちにくい傾向にあります。「チョコレートの染み抜きをしたいのに手元にクレンジングオイルしかない!」という場合の応急処置として使うのが良いでしょう。
クレンジングオイルでの染み抜き手順は次のとおりです。
- チョコレートのシミがついてしまっている部分にクレンジングオイルを手でもみほぐすようにして染みを落とします。
- 染みを落とすことができたら、染みがついてしまっていた部分を水洗いします。
- 洗濯機で洗って仕上げます。
セスキ炭酸ソーダを使う場合
中性洗剤やベンジンでチョコレートを落としても、まだうっすら黄ばみが残っているという時は「セスキ炭酸ソーダ」を使ってみましょう。セスキ炭酸ソーダはアルカリ性の性質を持つため、チョコレートの汚れに高い効果があります。
《 用意するもの 》
- セスキ炭酸ソーダ
- お湯もしくはドライヤー
- クエン酸水か粉末
やり方は簡単で、染みの残りにセスキ炭酸ソーダを振りかけ、熱を与えてすすぐだけ!
熱の与え方は、ドライヤーの熱風をかける。もしくは熱湯をコップなどでかけて5分~10分放置するのが良いでしょう。その後、水かぬるま湯できれいにすすいでください。
そのままの状態だと服がアルカリ性の状態になっていて生地を傷めるので、クエン酸を染みがあった部分にかけてもう一度すすぎましょう。クエン酸は液体でも粉でも大丈夫です。クエン酸は酸性なので中和が可能になります。
それでも染みが残っている場合は、同じ作業を繰り返してください。少しずつ染みが薄くなっていくはずです。
酸素系漂白剤を使う場合
チョコレートの染み抜きをするまでに長く時間がたった場合、汚れはどんどん落としにくくなってしまいます。なるべく早く落とすのが大切ですが、忙しくて後回しになってしまうこともあるでしょう。そんな時は「酸素系漂白剤」を使うと、頑固なチョコレートの染みを落とすことができます。
《 用意するもの 》
- 酸素系漂白剤
- 洗面器やバケツなどの容器
- お湯
容器は洗面所に水をためることでも代用可能ですが、30分くらいつけ置きするので洗面所をしばらく使わない時に行ってください。お湯は40℃くらいが良いですよ。酸素系漂白剤の量はパッケージに記載されている内容に従ってくださいね。
手順は次のとおりです。
- 容器にお湯と酸素系漂白剤を混ぜます。
- 染み抜きする服を容器に入れて30分放置しましょう。
- 放置し終わったら、服をかるく水やお湯ですすぎ普通に洗濯します。
チョコレートの汚れがかなりひどい場合は、染みに酸素系漂白剤を直接塗ってから洗濯すると汚れが落ちやすくなります。
酸素系漂白剤には液体と粉末がありますが、粉末のほうが汚れを落とす効果が高いのでおすすめです。ただし、つけ置きの際にはお湯と粉末をしっかり混ぜて溶かすようにしましょう。
汚れ落としに効き目が高い洗剤には塩素系漂白剤もありますが、こちらは酸素系漂白剤と違って色柄物には使用できません。酸素系は塩素系よりも効果は控えめですが、色柄物には影響を与えずに汚れはきれいに落としてくれるでしょう。
服以外ついたチョコレートの染み抜き方法
布製ソファーの場合
チョコレートの染み抜きは、服だけでなくソファーでも行うことができます。ソファーはインテリアとして重要ですし、高価なものも多いため汚すととてもショックですよね。
チョコレートがついてしまったソファーが布製の場合は、中性洗剤を使うのがおすすめです。中性洗剤とタオル、お湯を用意してチャレンジしてみましょう。手順は次のとおりです。
- タオルをお湯で濡らし、しっかり絞ります。
- ソファーについた染みを絞ったタオルで叩きます。
- 中性洗剤をつけすぎに注意しながら染みに垂らしましょう。
- お湯を絞ったタオルで洗剤を移すように叩きます。
カーペットにチョコレートがついてしまった時も、同じ方法で染み抜きすることが可能ですよ。
革製ソファーの場合
ソファーの染み抜きにはお湯を絞ったタオルで叩くのが良いとお伝えしましたが、革製のソファーをお使いの方にこの方法は難しいですよね。革製のソファーにチョコレートを落として染み抜きしたい場合には、揮発性のある消毒用エタノールを使ってみましょう。
消毒用のエタノールは油性の汚れだけでなく水性の汚れにも有効で揮発性もあるため、水で洗えない物にも使うことができます。準備するものはエタノールとタオルのみです。
- タオルに消毒用エタノールを浸み込ませます。
- 染みをタオルで優しく叩きます。
- 汚れが取れたら、乾いたタオルで軽く水分を取り除きます。
エタノールもベンジンと同じく可燃性なので、火の気が無い場所での使用と換気に気を付けてください。
ソファーの染み抜きにをする際には、必ず目立たない場所で試してから使いましょう。いきなり使用すると色落ちしてしまい、おしゃれなソファーが台無しになることもあります。注意してください。
チョコレートの染み抜きを行わない方が良いもの
基本的には、洗濯機や手洗いなどの家庭で洗濯をすることができない服の染み抜きは行わない方が良いでしょう。染み抜きどころか服の色まで落としてしまうかもしれませんし、服を傷めてしまう可能性が高いです。
特にスーツやニット、レースなどの繊細な服は失敗することが多いといわれています。家庭で洗濯することがでない服にチョコレートの染みがついてしまった場合には、クリーニング店でプロにお任せしましょう。
ダウンジャケットの染み抜きには要注意
チョコレートに限ったことではありませんが、染み抜きをする時には「輪染み」に注意が必要です。輪染みとは、染みを叩いたり揉んで落とす過程で染みが他の部分にも広がる状態をいいます。
特にダウンジャケットなどの服は輪染みが起きやすくなっています。もし輪染みができてしまったら、無理に落とそうとせずにクリーニングに出したほうが良いでしょう。
外出先でついてしまったチョコレートの染み抜き方法
チョコレートの染みは油溶性の染みなので、水に溶けることがありませんので、水洗いでは落とすことができません。拭いて落とそうとしても広がってしまうばかりです。
正直なところ、外出先での応急処置は無いと言っても過言ではないと思います。油溶性なので油分の多いものを使って応急処置することができる可能性があります。
たとえば、ハンドクリームやリップクリームを染みのついてしまった部分につけて、ティッシュなどで拭き取るという方法があります。しかし、逆に染みを広げてしまうこともあります。
応急処置はあくまでも拭き取れる分のチョコレートのみ拭き取り、染み抜きはお家に帰ってから行うのが良いでしょう。
拭き取ることで染みが広がる可能性がある場合には、チョコレートを指でつまんで取るようにすると広がりを抑えることができます。
ご参考までに、市販の染み取り専用グッズもいくつかご紹介します。
まとめ
チョコレートの染みは本当に厄介なものです。真っ白なワンピースにチョコレートを落としてしまったときは本当にショックでした。子供にチョコレートやシミになるようなお菓子や食事を与えるときは、緊張してしまいます。外出先では「仕方ない…」と諦めモードです。
今回ご紹介した方法はどれも簡単に行うことができますし、用意するものも家にあることが多いので挑戦しやすいでしょう。
チョコレートの染みはできるだけ早く落とすことが肝心なので、帰宅してすぐに洗うことをおすすめします。染み抜きをする際には、洗濯表示の確認と色落ちしないかのチェックは忘れないようにしてくださいね。
お気に入りの服にチョコレートを落としてしまっても、慌てずにこの記事を参考にして染み抜きにチャレンジしてみましょう!