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床暖房には「電気式」と「温水循環式」の2種類がある
最近、一戸建て住宅だけでなくマンションにも導入されることが増えてきた床暖房には、大きく分けて2種類あることをご存知でしょうか。床暖房には「電気式」と「温水循環式」の方式があり、暖め方が異なります。
電気式床暖房とは
電気式床暖房は、名前の通り電力を熱源として暖める床暖房です。
蓄熱剤に蓄えた熱を使って暖める「蓄熱式」や温度センサーで発熱量を感知して温度を調節してくれる「PTCヒーター式」、床下に電熱線を設置することで床を暖めることができる「熱電線ヒーター式」があります。
温水循環式床暖房とは
温水循環式床暖房は、床下を通っているパイプに温水を循環させることで床を暖めます。
電力で発生した熱によって沸かしたお湯を使う「ヒートポンプ式」や、ガス給湯器で沸かしたお湯を使う「ガス温水式」、さらに石油や灯油を燃料とするボイラーでお湯を沸かして使用する「石油式(灯油式)」があります。
床暖房を1日中つけっぱなしにしたら光熱費はいくら?
では、床暖房を1日中つけっぱなしにして使用した場合、どのくらいの光熱費がかかるのでしょうか。電気式床暖房と温水循環式床暖房に分けて、目安金額を計算してみましょう。
電気式床暖房を1日中つけっぱなしにした場合
電気代を計算する場合は「消費電力(kW)×使用時間(h)×1時間の電気料金単価」で算出します。
ここでは1時間の電気料金単価を全国平均の27円に定めて計算します。また、あるメーカーから販売されている10畳用の電気式床暖房の消費電力は、合計1500W(1.5kW)です。そのため、ここでは消費電力を1.5kWとして計算します。
これらを式に当てはめると、「消費電力1.5kW×24h/1日×30日/1ヶ月×27円」となります。結果、電気式床暖房を1日中つけっぱなしにした場合、1ヶ月の電気代は約29,160円かかることになります。かなり高額です。
温水循環式床暖房(ヒートポンプ式)を1日中つけていた場合
続いて温水循環式床暖房を1日中つけっぱなしにした場合を見ていきましょう。
ヒートポンプ式の場合は熱源を利用しているため、電気代のみがかかることになります。あるメーカーから販売されているヒートポンプ方式の10畳用温水循環式床暖房は、消費電力が約600Wです。これを目安に計算します。
すると、「消費電力0.6kW×24h×30日×27円」という計算式が出来上がります。算出すると、ヒートポンプ式の温水循環式床暖房を1日中つけっぱなしにした場合、1ヶ月の電気代は約11,660円かかることになります。
温水循環式床暖房(石油ボイラー式)を1日中つけていた場合
石油ボイラー方式の温水循環式床暖房の場合はどうでしょうか。
ある調査によると、灯油単価1リットルあたり94円として計算したところ、1日の使用時間が8時間の場合、電気代も含めて1ヶ月で4,900円ほど光熱費がかかることがわかっています。
単純計算すると、1日中つけっぱなしにした場合、約3倍の光熱費がかかることになります。石油ボイラー式の温水循環式床暖房を1日中つけっぱなしにすると、1ヶ月の電気代は約14,700円かかる計算になります。
床暖房は電気代が高い!電気代を節約する方法を紹介
床暖房は電気を熱源とするタイプを使用すると、エアコンの暖房機能よりも電気代が高くなりがちです。では、床暖房の電気代を節約するには、どのような点に気をつけるべきなのでしょうか。
床暖房の電気代を節約するポイントは、以下の通りです。
- 電源を頻繁につけたり切ったりしない
- 省エネモードがある場合は積極的に活用する
- カーペットや家具をできる限り置かない
- 他の暖房器具を併用して効率的に部屋を暖める
- カーテンを厚手のものに取り替える
- 窓に断熱シートを貼る
床暖房は部屋が暖まるまでの時間が最も電気代がかかります。そのため、頻繁につけたり消したりしていると、その幾度、電気代が高額にかかることになってしまうのです。
在宅時間が長い方は、特に一度つけたらつけっぱなしにしたり、エアコンやヒーターなどと併用し、設定温度を下げるなどして効率的に、且つ電気代を節約しながら部屋を暖めましょう。
床暖房は光熱費の節約を意識した使い方がおすすめ!
いかがでしたか。床暖房は電気代が特にかかりやすい暖房器具です。電気代を節約することを意識すれば、光熱費節約に大きくつながります。床暖房を導入しているご家庭は、ぜひ今回紹介した節約方法を試してみてください。