『高齢者が最も多い都道府県』ランキングトップ5!その理由は?

高齢者の後ろ姿

近年、日本の高齢化が深刻化しているというニュースをよく見かけます。出生率も下がっているため、日本の将来が危ぶまれているのです。その中でも、高齢化が顕著に進んでいる都道府県があることをご存知でしょうか。今回は、高齢者が最も多い都道府県の上位5つを紹介します。

高齢化が深刻に…日本の人口の28%以上が高齢者に

人口の比率のイメージ

近年、過去に類を見ないほど、日本の人口の多くを高齢者が占めている『高齢化』が深刻な状態に陥っていると言われています。現在では、日本の人口の28%以上を65歳以上の高齢者が占めているという調査結果が報告されているほどです。

高齢化がこのまま進んでしまうと、日本の根本的な構図が崩れてしまい、将来的に今の若者を支えるさらに下の代の世代がいなくなるだけでなく、すでに若者による高齢者を支える構図が間に合わなくなっているとも言われています。

さらに高齢化が進むことで、地域によっては今後、住む人がいなくなり廃村となってしまう場所が増えるのでは、とも危惧されています。

高齢化が進む要因は年齢調整死亡率の低下と出生率の低下

高齢化が進む要因は、大きく分けて『年齢調整死亡率の低下』と『出生率の低下』だと指摘されています。

『年齢調整死亡率の低下』とは、戦後、日本人の生活環境や食生活が改善され、医療技術も大きく進歩したことにより、昔に比べて日本人の平均寿命が大きく延びたことで、人口の年齢構成が昔とは変わってしまったことを指します。

また、出生率の低下は経済的に不安感が残る中、現在の若者は金銭的な余裕などを考慮し、子どもを作りたくても作ることを諦める、という選択をとる人が増えています。これが出生率の低下につながっていると考えられています。

この2つの要因から、新たに生まれる命が減り、高齢者の数が相対的に増えたことで高齢化が進んでいるのでは、と考えられているのです。

理由も解説!『高齢者が最も多い都道府県』ランキングトップ5

ベンチに座る高齢者の後ろ姿

地域によっては、高齢化が著しく進んでしまい、今後が危ぶまれている都道府県も存在します。ここでは、高齢者が最も多いと言われている都道府県の上位5つをランキング形式でご紹介します。

第5位 徳島県

第5位にランクインしたのは徳島県です。徳島県の高齢化が進んでしまっている原因として、64歳以下の若い世代が別の都道府県へと移動し離れてしまったことが原因として考えられます。

中でも女性の人口の減少が目立つ傾向にあるため、徳島県内での未婚化や晩婚化が進んでいることも大きな要因ではないかと言われています。

徳島県内での未婚者増加や晩婚化が進むことで、出生率も下がり、しかし高齢者はそのままの人口を維持しているため、相対的に高齢化が進んでいるのでしょう。

第3位 島根県

島根県の最新の高齢化率は34.3%と、島根県全体の人口の3割以上が高齢者という状況に陥っています。全国平均の28%を軽く超えているため、今後の人口減少も危ぶまれています。

全体の人口変動を見てみると、島根県の65歳以上の高齢者の変動は減少した時期もあるものの、再び元に戻るなど、人口数を維持しています。対して64歳以下の若い世代は人口減少の一途を辿っているため、徳島県と同じく若い世代の人口減少によって高齢化が進んでいるのです。

さらに、島根県の場合は2040年頃に団塊ジュニア世代が高齢者になることを考慮し、2040年頃に再び高齢者が一気に増加すると予測しています。その際、若い世代が減少していることを想定すると、非常に危険な状態に陥ると考えられています。

第3位 山口県

島根県と同率3位にランクインした山口県も、人口の34%以上が高齢者で構成されている現状が見えてきます。全国平均よりも10年ほど早く高齢化が進んでいるため、より高齢化が顕著に進んでいる県と言えるでしょう。

さらに山口県では、高齢単身者世帯の割合が全国3位、夫婦とも高齢者の世帯の割合が全国2位と、高齢者だけの世帯が多いことも特徴的です。

この状況から、高齢者だけの住居では、事故や病気によって孤独死してしまう可能性が高いことも危惧されており、今後ますます若者を呼び込む、あるいは出生率を上げる対策が必要であることがわかります。

第2位 高知県

第2位の高知県は、高齢者の割合が35.2%、高齢者の単身者世帯の割合は全国1位、さらに人口当たりの病床率が全国1位と対策が急務とも言える状況です。

全国平均を見ても高知県の高齢者の割合は高い一方で、54歳以下の若い世代の人口構成比率が全ての階層で下回っています。つまり、高齢者の数が多いのに対し、若い世代の人口数があまりに少なすぎるというのが現状です。

しかしながら、最近では若い人たちの県外流出を防ぎながら、県外の若い人たちを呼び込もうとする戦略を策定し、改善を図っています。

第1位 秋田県

高齢者の割合が37.2%と非常に高く、第1位に選ばれたのが秋田県です。65歳以上の前期高齢者が37.2%と高いのはもちろん、70歳以上の高齢者が20%も占めているという現状は、すでに見て見ぬ振りできる状況ではありません。

さらに全国でも唯一15歳未満の若い世代が10%を切っているという非常に危険な状況でもあり、15~64歳の若い世代の人口割合も全国最下位と、ダントツで高齢化が進んでいる県と言えます。

実際に秋田県でも人口問題を危惧する声は多く上がっており、さらに経済問題なども課題に上っていると言います。

都道府県を存続するためにも早急な改善が求められる

いかがでしたか。今回は高齢化が進んでいる上位5つの都道府県をご紹介しましたが、他の都道府県でも高齢化が進んでいるのが現状です。47都道府県、すべての都道府県を存続させるためにも、政府や自治体には早急な改善が求められることでしょう。

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