冷房とサーキュレーターは逆効果?効率を上げる置き方や活用法

エアコンとサーキュレーター

冷房とサーキュレーターを一緒に使うとエアコンの効率が上がり、省エネになると聞いたことはありませんか?空気を循環させて室温のムラをなくしてくれるサーキュレーターですが、置き方によっては逆効果になってしまうことも!この記事では冷房とサーキュレーターが逆効果にならない置き方、それによって電気代は節約できるのかを解説します!

冷房とサーキュレーターが逆効果と言われる理由

サーキュレーター

省エネの一環として、冷房とサーキュレーターを合わせて使用する方法が広まっています。

冷房とサーキュレーターを併用すると効率よく室内の空気を循環でき、部屋全体を程よく冷やしてくれそうなイメージがありますね。

ところが、サーキュレーターは使う状況によって置き方を変える必要があり、間違った使い方だと効果を得ることができません。冷房とサーキュレーターが逆効果と言われる理由は具体的に何なのかについて解説します。

サーキュレーターとは

そもそもサーキュレーターとは、どういった役割を持った家電なのかについて、簡単に解説します。サーキュレーターは、空間の循環装置。風を発生させることで、空間上層に昇っていく熱や床面に蓄積しやすい冷気を空気循環させます。

サーキュレーターと扇風機は違う

空間循環のために風を発生させるとだけ聞くと、扇風機と同じ働きのように思えますが実際は異なる性能を有しています。扇風機の役割は、人体の熱を放出させること。送風範囲も広く風量も弱いため室内空気を循環させるのは不得意です。

一方、サーキュレーターの場合は風量が強く、送風も直線的であるため、空気循環の効率が優れています。扇風機でもサーキュレーターの役割をある程度は代用することは可能ですが、全く同じという訳ではないことを頭に入れておきましょう。

冷房とサーキュレーターが逆効果な理由

冷房を稼働させると、冷たい空気は部屋の下の方にたまり、暖かい空気は上の方にたまります。私たちが生活する空間は、基本的に部屋の下の方ですよね。ということは、せっかく冷たい空気が部屋の下の方にたまっているのに、サーキュレーターを使うと部屋の上部に循環させてしまいます。

そうなると、サーキュレーターによって上部から下りてきた暖かい空気を、エアコンがさらに温度を下げようとするので、エコで効率的な使い方とは言えなくなってしまいます。結果的には、暖かい空気が下部の方へ下りて室温が上がってしまいます。

エアコンとサーキュレーターを併用することで、効率よく室内の温度を均一化することは、暖房の場合に効果があり、冷房では逆効果となりがちです。

ただし、後述する正しい使用方法であれば、冷房とサーキュレーターが逆効果となることを防げるようになります。

《 ポイント 》

  • 間違った使い方だと効果を得られない。
  • 下の方にたまっている冷たい空気を部屋の上部に循環させてしまう。
  • 暖房の場合にのみ効果があり、冷房では逆効果になる。

冷房の効率を上げるサーキュレーターの置き方

サーキュレーター

上記で冷房とサーキュレーターの併用が逆効果な理由を解説しましたが、正しいサーキュレーターの使用方法を守れば冷風循環を効率化できます。ここでは冷房とサーキュレーターに併用が逆効果とならない置き方についてご紹介します。

エアコンの真下に置く

冷房を部屋全体にまんべんなく循環させるのではなく、冷気を移動させたいのであればサーキュレーターを効果的に使うことができます。部屋の隅の方にいる場合、冷房を付けていても冷気が届かないことがありますよね。

そんな時こそ、サーキュレーターをエアコンの真下に置いて、冷気を遠くまで送るようにすると、部屋の隅まで涼しくすることができます。冷気は下に溜まりやすい傾向にあります。本来、エアコンの真下に溜まるだけの冷気が、サーキュレーターを置くことで部屋の奥まで行き届くようになります。

冷房サーキュレーターは上向きに置かない

冷房効率を高めるために、サーキュレーターを使用するときは上ではなく横向きに送風させましょう。冷気は床に蓄積する性質があります。サーキュレーターを上向きにしてしまうと肝心の冷気が循環されず、代わりに温風の流れを助けてしまいます。結果的に室内が余計に暑くなってしまう恐れがあります。

そのためサーキュレーターは上向きにせず、床と並行の向きに使うことをおすすめします。また、エアコンに対して背を向ける位置に置くことで空気循環をさらに良くすることが期待されます。

ロフトの場合の置き方

ロフトのある部屋で生活している場合は、上の方にも冷房の冷気を送りたいので、サーキュレーターを上向きにして使います。もし、サーキュレーターを2台お持ちでしたら、同時にもう1台のサーキュレーターを活用して、反対に上部にたまった暖かい空気を下に送るようにすると効果倍増ですよ。

エアコンに背を向けて設置する

エアコンを設置していない隣の部屋まで涼しくしたいなら、こちらの方法をおすすめします。置き方としては、エアコンに向かってサーキュレーターを稼働させるのではなく、エアコンに背を向けて設置します。

冷気が下りてくる位置にサーキュレーターを置き、エアコンのない隣の部屋にサーキュレーターを向けて冷気を送るようにすることで涼しくすることができるでしょう。

1台のエアコンと2台のサーキュレーターを使う

「ロフトの場合の置き方」でもお伝えしましたが、1台のエアコンと2台のサーキュレーターがあれば効率よく冷気を循環させることができます。置き方としては、エアコンの冷気が下りてくる位置にサーキュレーターを置き、間取りによってはサーキュレーターが2台必要になることもあります。

サーキュレーターが2台あれば、エアコンをわざわざ買い足さなくても隣接した部屋まで冷気を送れますので、省エネにもつながります。エアコンを複数設置するとなると費用もばかにできませんし、お掃除やメンテナンスにも手間がかかってします。

少ない台数のエアコンで涼しく過ごせるのならサーキュレーターを追加購入しても良いのではないでしょうか。

《 ポイント 》

  • サーキュレーターをエアコンの真下に置き冷気を遠くまで送る。
  • ロフトのある部屋ではサーキュレーターを上向きにして使う。
  • 冷気が下りてくる位置にエアコンに背を向けてサーキュレーターを置く。
  • 1台のエアコンと2台のサーキュレーターがあれば効率よく冷気を送ることができる。

冷房とサーキュレーターを使うメリット・デメリット

サーキュレーター

冷房とサーキュレーターの併用は逆効果ですが、サーキュレーターは遠くまで強力に風を送り、空気を循環させることができます。サーキュレーターと冷房を同時に使った際のメリットとデメリットの両方を紹介しましょう。

冷房とサーキュレーターを使うメリット

サーキュレーターは、窓を締め切っている部屋の空気を循環させるときに役立ちます。暖かい空気は上にたまり、冷たい空気は下にたまるという性質がありますので、室内全体の温度をまんべんなく均等にしたい場合にサーキュレーターを使って空気を循環させます。

しかし、冷気の循環以外にもサーキュレーターを利用するメリットがあります。

電気代の節約になる
サーキュレーターをエアコンの真下に置くなど、効果的な使い方をすると電気代を抑えることができます。冷房の効きが良くなることによって、エアコンの設定温度を上げることができますので、その結果として電気代が安く抑えられるというわけです。

たとえば、エアコン冷房の設定温度を1℃高くするだけで消費電力を10~13%も削減できます。ただでさえ、夏の暑い季節はエアコン冷房の使用量が増加することで、月々の電気代も高くなりがちです。サーキュレーターを上手に活用できれば、夏の電気代節約に貢献してくれます。

梅雨の時期に利用できる
湿度が高い梅雨の時期はなかなか洗濯物が乾きませんよね。室内干しのままにしていると雑菌が繁殖していやなニオイが発生してしまいます。

そんな時には冷房、もしくは除湿と併用し、サーキュレーターを上向きにして洗濯物に風が当たるようにすると、屋外で干した時のように早く乾かすことができます。

エアコンの空気が届きにくい場所に送風できる
サーキュレーターを活用するメリットは空気循環を良くすることです。つまり、本来ならエアコンだけでは十分届かなかった場所にも空気を送りやすくなります。たとえば、部屋の隅や障害物の裏側などに冷暖房を送りやすくもなります。

エアコンを設置できる位置は限られているため、間取りによっては思うように冷暖房が届かない場合もあります。そうした場面においてサーキュレーターは活躍しやすい家電といえます。

冷房とサーキュレーターを使うデメリット

冷房とサーキュレーターは正しく使用しないと、空間が涼しくならない上、電気代もかさんでしまいます。それ以外にも冷房とサーキュレーターの併用にはデメリットが存在します。

サーキュレーターを置く場所や向きに悩んでしまう
サーキュレーターを置く場所や向きを間違えると逆効果になり、電気代も高くなる可能性があります。冷房とサーキュレーターを効果的に併用するにはどうすれば良いのか悩んでしまいますよね。

モーターの音が気になる
サーキュレーターは離れたところにも風を送って空気を循環させることが目的なので、どうしてもモーターの音が大きくなりがちです。メーカーによっては音が小さいのを売りにしている機種もありますが、それでも就寝時など気になってしまうという人もいるようです。

サーキュレーターの使い方は限られている
サーキュレーターの役割は空気循環です。そのためサーキュレーター単体での冷房効果はあまり期待できません。また、サーキュレーターを使わなくてもいいケースも少なくありません。

エアコンの空気が届く位置で過ごすことが多い、室内が狭いなどの場合はサーキュレーターなしでも十分、冷暖房を感じられます。

使い道が限定的である点はサーキュレーターにとって無視できないデメリットといえます。

《 ポイント 》

  • 室内全体の温度をまんべんなく均等にしたい場合に役立つ。
  • 効果的な使い方をすると電気代を抑えられる。
  • 湿度が高い梅雨の時期、洗濯物を乾かすことができる。
  • 置く場所や向きを間違えると逆効果になり電気が高くなる。
  • 就寝時などモーターの音が気になるという人もいる。

サーキュレーターの活用法

サーキュレーター

サーキュレーターの役割は、室内の空気循環です。エアコン冷房との併用以外にもサーキュレーターには便利な使い方が存在します。

換気をする場合は窓に直接風が当たる方向に向ける

部屋の換気をしたい時の最適な方法は、開けた窓に向けてサーキュレーターを運転させます。そうすることで、部屋の中のこもった空気やウイルスなどを窓から外に排出しながら、窓の外の空気を効率よく室内に誘導してくれます。この場合、上下左右の首振りをする必要はありません。

洗濯物の真下に設置すると衣類乾燥に役だつ

部屋干しの洗濯物に使うのでしたら、衣類に直接まんべんなく風を当てるようにしましょう。除湿器や換気扇を同時に使うことで、衣類から出た水分の逃げ場を作っておくと、冬場の結露や梅雨の時期のカビ対策になりますよ。

洗濯物の真下にサーキュレーターを置き、上下左右の首振り機能を使って洗濯物にまんべんなく風を当てます。

暖房と併用するならエアコンの対角線上にサーキュレーターを置く

暖かい空気は上の方に行くため、上下の風の流れを作ることが大切です。暖房運転と併用する場合、効率を上げるサーキュレーターの置き方は、エアコンの対角線上にサーキュレーターを置き、天井に近いエアコンの吹き出し口に向けて風を送ります。この場合も、自動首振り機能を使う必要はありません。

このようにして空気を循環させるだけで、窓を閉めた状態でも快適に過ごすことができるでしょう。

《 ポイント 》

  • 開けた窓に向けてこもった空気やウイルスなどを窓から外に排出する。
  • 室内干し洗濯物の真下に置き首振り機能を使ってまんべんなく風を当てる。
  • 暖房と併用する場合、エアコンの吹き出し口に向けて対角線上に風を送る。

最後に

サーキュレーター

冷房とサーキュレーターが逆効果にならない置き方、そして電気代は節約できるか?についてご紹介しました。いかがでしたでしょうか?

冷房効率を上げるには、エアコンの真下に背を向ける方向でサーキュレーターを置き、涼しくしたいスペースに向けるなど、冷房か暖房かによって、適した設置場所が違ってきます。それを間違うと冷房とサーキュレーターを併用しても逆効果になってしまいます。

正しい置き方をすることによって電気代の節約にもつながりますので、この記事を参考に快適な室温にしてみてくださいね!

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