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夏は食中毒が急増…食品の保存管理に注意!
日本の夏は、世界的にも高温多湿な環境に見舞われるとして有名です。特に、梅雨に入る頃から9月頃までの猛暑は、人間の体に負担をかけるだけでなく、食品の傷みを早めてしまうなどのリスクも高まります。
実際、毎年食品による食中毒症状は夏に多く報告されており、カンピロバクターやO157といった重症化しやすい細菌による食中毒症状も報告されているため、食品の取り扱いには十分注意しなければいけません。
冷蔵庫は収納場所によって温度が違う!適切な環境下で保存を
食品は、それぞれ適切な保存環境が異なります。冷蔵庫の中は、収納場所によって温度が少しだけ異なるため、食品を冷蔵庫に保存する際は、正しい収納場所に保存しましょう。
- 冷蔵室…2℃〜6℃
- チルド室…0℃
- 野菜室…3℃〜7℃
- 冷凍室…-20℃~-18℃
冷蔵室に関しては、広さがあるため場所によって少しだけ温度が異なります。例えば、冷気の吹き出し口付近は2℃前後、吹き出し口から遠い場所は5℃〜6℃、ドアポケットは7℃と少々高めになる傾向があります。
冷蔵庫に保存したい食品にとって、どのくらいの温度下が最適なのかを調べ、適切な場所に収納しましょう。
冷蔵庫に入れないと腐る『食べ物・飲み物』5選
食品には、常温保存が適していないものも多くあります。ここでは、冷蔵庫にすぐに入れないと腐ってしまう『食べ物』と『飲み物』を紹介します。ここで紹介する飲食物に関しては、特に夏場は注意しましょう。
1.味噌汁
日本の家庭料理としても定番である味噌汁は、水分であることや発酵食品である味噌が常温に適していないことから、常温で放置してしまうと危険な食品として知られています。
味噌汁を常温保存する場合、最長で2時間ほどが限界と言われており、2時間を経過すると、食中毒症状を発生するほど細菌が繁殖してしまう恐れがあります。
特に夏場は食中毒の報告が多いため、味噌汁を作り過ぎてしまった場合は、必ず冷蔵庫に入れて保存しましょう。冷蔵庫に入れると、最長3日ほど保存が可能です。
2.カレー
昔はカレーを一晩寝かせて食べるという習慣がありましたが、最新の研究によると、カレーは半日常温放置することで、細菌が急激に増加することが判明しています。
カレーは、食中毒を引き起こしやすいウェルシュ菌が多く繁殖しやすく、さらにウェルシュ菌は繁殖しても見た目や匂いに影響を及ぼさないという厄介者です。そのため、気づかずに常温放置されたカレーを口にして、食中毒を引き起こしてしまう人が多くいます。
カレーが余ってしまった際は、タッパーなどに1食分ずつ保存し、冷蔵庫に入れておきましょう。冷蔵庫に保存したカレーは最長で3日ほど保存が可能と言われています。
3.肉や魚などの生鮮食品
肉や魚などの生鮮食品は、言わずもがな常温放置は厳禁な食材です。特に夏場は1〜2時間でも傷んで腐ってしまうため、購入してから帰るまでの時間をなるべく短く意識し、なおかつ、帰宅後は速やかにチルド室などに保存する必要があります。
肉や魚はカンピロバクターやO157などの重症化しやすい食中毒菌が繁殖しやすいです。過去には死亡例も報告されているため、取り扱いには十分注意しましょう。
4.牛乳
牛乳も傷みやすい飲み物として有名です。常温放置してしまうと、2〜3時間で傷み始めてしまうので、買い物して帰宅した後は、すぐに冷蔵庫に入れることをお勧めします。
また、牛乳をドアポケットに収納している人が多いですが、ドアポケットはドアを開閉するたびに衝撃が走るため、牛乳が傷みやすくなります。未開封の牛乳は、ドアポケットを避けて保存し、開封後は2〜3日以内に飲み切るようにしましょう。
5.もやし
意外と思われることも多くありますが、もやしは水分を多く含む野菜なので、常温で放置してしまうと、早めに傷んで腐ってしまいます。実際、パッケージを見ると、消費期限が短く設定されているため、傷みやすい食材であることがわかるでしょう。
もやしは数時間常温放置してしまうだけでも傷んでしまうと言われていて、夏場は特に短時間で腐ってしまう恐れがあります。
もやしは必ず冷蔵庫に入れて保存し、購入から3日以内には食べ切るようにしましょう。
常温NGな食品は冷蔵庫内の適切な収納場所に保存して
いかがでしたか。食品によって、数時間常温で放置しただけで腐ってしまうものも多くあります。特に夏場は暑さで影響を受けやすいため、買い物して帰宅後は、すぐに食品や飲み物を冷蔵庫に入れるようにしましょう。