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大根おろしは皮ごとおろす?
大根おろしは皮ごとでもOK
大根おろしは皮ごとおろしても大丈夫です。皮ごと大根おろしをする時は、大根の汚れやヒゲをしっかり取り除きましょう。
大根の固い皮がしっかりおろせるのか?気になるところですが、皮ごと大根おろしにすると、皮を剥いて大根おろしにしたものより、水分量が少なくなりますので大根おろしがべちゃっとしなくなります。
辛味が苦手なら皮を剥く
大根おろしを食べていて、苦みや辛味を感じたことはありませんか?
それは大根の皮や皮付近に含まれるイソチオシアネートやポリフェノールという苦み成分によるものです。イソチオシアネートは大根をすりおろして細胞がこわれることで作られる辛み成分です。
大根は大きく分けて夏大根と冬大根があります。一般的に大根の旬は秋~冬にかけてですが、冬の大根は寒さで水分が凍らないよう糖分を多く含むようになるので甘みがあります。
それに比べ夏の大根は凍る心配はありませんので糖質も少なく辛味が強くなります。辛味や苦みが苦手な方は、夏大根の場合は皮を剥いてからおろしましょう。
古い大根の皮は美味しくない
古くなって水分が抜けた大根を皮ごとおろすともさもさした食感になり美味しくなくなりますので厚めに皮を剥くことをおすすめします。皮の栄養を摂れないのは残念ですが、古くなると辛味が強くなりますので辛いのが苦手な方は厚めに剝きましょう。
大根の皮は他の料理に使える
剥いた皮はきんぴらや漬物、炒め物、揚げ物などさまざまな料理に使えますので無駄なく大根を食べることができます。大根の皮を使ったきんぴらはご飯のおかずにピッタリですので作ってみてくださいね。
《 ポイント 》
- 大根おろしは皮ごとおろしても問題ない。
- 夏の大根は辛味や苦みが強いので辛いのが苦手な人は皮を剥いてすりおろす。
- 古い大根は皮をむく。
大根おろしは皮ごとすりおろした方がい理由5つ
大根おろしは皮ごとおろすことをおすすめする理由が5つあります。
大根の皮には栄養素が豊富
皮に栄養が詰まっている野菜はたくさんありますが、大根の皮にもさまざまな栄養素が含まれています。大根の皮や皮付近に含まれている栄養素を残さず摂取できるのが最大のメリットです。
ビタミンC
ビタミンCは美白や美肌効果、アンチエイジング効果が知られていますが、他にも抗酸化作用、血液さらさら効果、免疫力アップ効果などさまざまな効果があり、康な体を維持するのに必要なビタミンです。
ポリフェノール
ポリフェノールはビタミンCと同じく抗酸化作用が強く、動脈硬化など生活習慣病を予防することができます。
また、老化の原因でもある活性酸素などの有害なものを無害なものに変えてくれますのでアンチエイジング効果も期待できます。ポリフェノールには苦み成分も含まれていますので大根が苦いのはポリフェノールも原因です。
イソチオシアネート
イソチオシアネートは殺菌や抗炎症作用がありますので風邪の予防や、風邪をひいた時の喉の傷みや咳に効くと言われています。また、抗酸化作用もありますので肝機能の向上や生活習慣病の予防、ガンの予防にも効果があるとされています。
酵素
大根の皮に含まれるジアスターゼなどの消化酵素は、消化を助けて消化不良や胃もたれなどを防ぎます。また、胃腸の働きを整える効果があります。ジアスターゼは熱に弱いので加熱すると蒸発しますので注意しましょう。
べちゃっとしない
大根の皮は水分が少ないため、大根おろし全体の水分量が少なくなりますのでべちゃっとしなくなります。
大根おろしのカサが増える
大根の皮の水分が少ない繊維が、すりおろしたすり身に絡みついてカサが増えます。
皮を剥く面倒がない
皮を剥く手間がなくなりますので、急いで大根おろしが必要な時は効率的ですね。
辛味を増やせる
辛味成分は大根の皮や皮付近に多く含まれていますので、皮を剥いた大根おろしに比べて、皮ごとの大根おろしの方が辛味成分が多いので辛い物好きの人にはおすすめです。
《 大根おろしを皮ごとおろすおすすめ理由 》
- 大根の皮には栄養素が豊富。
- べちゃっとしない。
- 大根おろしのカサが増える。
- 皮を剥く面倒がない。
- 辛味を増やせる。
大根おろしを皮ごと使う時のコツ
食べる直前に皮ごとおろす
大根の皮に含まれるビタミンCやイソチオシアネートは大根おろしにした後時間がたつほど栄養成分が減ってしまいます。せっかくの栄養が減らないよう食べる直前に皮ごとおろしましょう。
大根の上部を使う
大根の上部・葉っぱ側は辛味が少なく一番甘みがある部分です。辛味や苦みが強すぎて料理や食材の風味が消えてしまうことがありますので上部を使うことをおすすめします。
もし、先端部分(下部)で大根おろしをする際は、先端部分は辛味や苦みが強いため、少し切り落としてからすりおろしましょう。
大根おろし器は目が粗いものを使う
イソチオシアネートは大根の細胞が壊れると作られますので、辛味が強くならないためには細胞をできるだけ壊さないようにしましょう。そのためには、おろし器の目が細かいものではなく、目が大き目の大根おろし器ですりおろし、辛すぎないよう注意しましょう。
円を描くようおろす
大根を縦半分に切り、大根おろし器の上に繊維が垂直になるように置きます。ぐるぐる円を描くようにすりおろしましょう。円を描くようにすりおろすことで、辛み成分が出にくくなります。
強い辛味を和らげる方法
皮ごと剥いた大根おろしが辛すぎる場合、すだちやレモン果汁、酢などを加えると辛味が和らぎ食べやすくなります。
加熱すると栄養素が減る
大根おろしの辛味を取るために電子レンジで加熱してから食べる方もいるようですが、大根に含まれるビタミンCは加熱に弱く、イソチオシアネートやジアスターゼ(消化酵素)は加熱すると蒸発してしまいます。
辛味成分であるイソチオシアネートが蒸発すると大根おろしは甘くなります。辛味が苦手な方は皮を剥いてすりおろしましょう。
美味しい大根の選び方
美味しい大根おろしを作るには、美味しい大根を選ぶのも重要です。大根を持った時、ずっしり重いものは水分が豊富でみずみずしいです。
美味しい大根の特徴
- まっすぐ伸びている。
- ハリとツヤがある。
- 太い
- ひげ根が浅く少ない
など
大根おろしは部位によって辛みが異なる
上から下に辛くなる
大根は葉がある一番上が辛味が弱く、下にいくにつれ徐々に辛味が強くなり、根っこの部分が一番辛味やアクが強いです。ですので、辛味や苦みが苦手な方は大根おろしを皮ごとする時は上の部分を使いましょう。
大根の部位別の特徴
大根の上部(葉っぱ側)
辛味や苦みが弱く、甘みが強いので大根おろしやサラダに最適。
大根の中央部
水分をたっぷり含んでいます。辛味や苦みが少なく硬さもあるのでおでんや煮物に最適です。
水分が多いので煮物に最適です。
大根の下部(先端部分)
辛味や苦みが強く、水分が少ないので炒め物や漬物に最適です。
《 ポイント 》
- 大根の上部(葉っぱ側)は辛味や苦みが弱い。
- 大根の中央部は辛味が少なく甘みがある。
- 大根の下部(先端部分)は辛味や苦みが強い。
最後に
「大根おろしに医者いらず」といわれるだけあって、大根おろしの皮には栄養がたっぷり含まれていますので食べないともったいないですね。
皮を剥いて大根おろしを作る場合は、皮をきんぴらなどにすることをおすすめしますが、きんぴらが面倒だと思う方は、皮を千切りにしてポン酢漬けにするだけでご飯のおかずになりますので作ってみましょう。