目次
紅茶染めの方法とコツ
紅茶染めに向いている素材
紅茶染めで染まりやすい素材はウール、シルク、レーヨン、綿、麻などの天然繊維です。逆に、染まりにくい素材はポリエステル、アクリル、ナイロンなどの合成繊維です。
紅茶染めをするものはハンカチ、Tシャツ、布きれ、ストール、レースなどがおすすめですが、初めて紅茶染めをする方はガーゼや白い布きれで試してみてもいいですね。
紅茶染めで使用する紅茶
紅茶にはダージリン、アッサム、アールグレイなど様々な種類がありますが紅茶染めで使用する紅茶は何でもOKです。また賞味期限が切れたものでも大丈夫です。
紅茶染めの手順
用意するもの
- 染めるもの
- 紅茶のティーパック(水1Lに対して4個~6個)
- 鍋(大きめの鍋)
- ボウルまたは洗面器など
- 塩少々(水1Lに対して大さじ1杯)
- 長いお箸
手順①染める生地の状態の確認
もし、染める生地に糊や油分やたんぱく質がついていると染めに色ムラができますので染める前にきれいに落としましょう。
- 洗面器にぬるま湯を張り洗剤を溶かします。
- 洗面器の中に布をいれて軽くモミながらきれいに洗います。
- 熱いお湯に入れ替え、布をお湯にさらしながらすすぎましょう。新しい生地や汚れていない生地は洗う必要はありません。
手順②染めるものを水に浸す
ボウルや洗面器に水をたっぷり張り、染める生地を水に浸します。浸すことによって紅茶の色が染み込みやすくなります。
ポイント
「綿」や「麻」は薄く染まりますので染める色を濃くしたい場合は、水で薄めた牛乳に生地を浸しておきます。
- 洗面器に牛乳と牛乳の2倍の水を入れます(牛乳1:水2)
- 洗面器の中に生地を浸し30分ほど放置します。
手順③鍋に水を入れて沸騰させる
鍋に染めるものがしっかり浸かるくらいの水をいれて沸騰させます。水の量はTシャツ1枚の場合は水1L程度が目安になるようです。
手順④紅茶を煮出す
沸騰したお湯の中に紅茶のティーパックを5パックほど入れ、10分ほど煮出します。煮出す紅茶のティーパックの数は水1Lに対して4個~6個程度ですが、濃く染めたい場合は多めに入れましょう。逆に薄く染めたい場合は紅茶のティーパックを減らします。あくまでも目安ですのでしっかり濃く染めたい場合は紅茶のティーパックはいくつ使ってもかまいません。
ポイント
色が濃くなるまで煮出す。煮出す際は濃い色になるようしっかり色を濃くしてください。
手順⑤塩を入れる
紅茶に塩を加える色止めのために煮出した紅茶に塩を入れてよく良くかき混ぜてください。塩の目安は水1Lに対して塩大さじ1杯。
ポイント
塩の代わりにミョウバンを使うこともでき色止め効果もUPします。塩を入れるのは、塩に含まれるミネラルが紅茶の染料を安定させて色素が生地から抜けないようにするからです。
手順⑥染めるものを浸す
水に浸した生地、または牛乳に浸した生地をギュッと絞り、煮出した紅茶の中に生地全体がしっかり浸かるように入れます。しっかり浸かっているのを確認したら2時間以上放置します。時々、長い箸で生地をかき混ぜると色ムラを防ぐことができます。
ポイント
生地全体がしっかり紅茶に浸かっていないと色ムラができてしまいますので注意しましょう。染め時間が長ければ長いほど濃く染まりますので一晩放置してもOKです。
手順⑤水洗いする
紅茶の中から生地を取り出し希望の色より濃く染まっていたら水洗いします。水洗いは紅茶の色が出なくなるまで水を取り替えながら洗い流します。紅茶の色が出なくなったら風通しの良い日が当たらない場所に干したら完成です。
ポイント
希望の色より濃く染まっていない場合は、再度紅茶の中に戻してさらに2時間ほど放置します。水洗いすると紅茶の色が落ちますので濃いめに染めましょう。
素材別色の濃さ
紅茶染めは素材によって生地によって染まる濃さが変わってきます。
濃いめに染まる素材
- ウール
- シルク
- レーヨン
薄めに染まる素材
- 綿
- 麻
染まりにくいもの
- ポリエステル
- ナイロン
- アクリル
もし、薄めに染まる「綿」や「麻」を濃く染めたい場合は染める前に水で薄めた牛乳に染める生地を浸しましょう。
紅茶染めの色を定着させる方法
ミョウバンで紅茶染めの色をしっかり定着させることができます。色止めに塩を使いますが、実は塩はそれほど強い色止めにはなりません。色を定着させたい場合は、ミョウバンを使って媒染液(ばいせんえき)を作ります。媒染(ばいせん)とは、染料を繊維に定着させるためのものです。繊維(生地)に染めた紅茶の色を定着させるために媒染液を使用する方法をご紹介します。
媒染液の作り方
お湯1Lにミョウバン小さじ1杯~2杯入れるだけです。手順としては、紅茶に浸した後、媒染液に10分ほどかき混ぜながら浸し、最後に水洗いします。
手順
- 紅茶を煮出す
- 染めるものを浸す
- 媒染液に浸す
- 水洗いする
少々手間がかかりますが、媒染液に浸すことで紅茶の色も落ちにくくなりますので濃い色に仕上がります。
紅茶染めでピンク色に染める方法
紅茶染めは、淡い茶色、ベージュ、キナリに染まりますが、ハイビスカスティーで染めるときれいなピンク色に染めることができます。
ハイビスカスティーできれいに染めるポイントはハイビスカスの茶葉の量を多めにして濃い煮出しを作りましょう。濃ければ濃いほどピンク色が強くなってきれいに染まります。
ローズヒップティーもピンク色の紅茶ですが水洗いすると色がくすんでしまう可能性がありますのでハイビスカスティーにしましょう。
紅茶染めの注意点
紅茶染めに使う紅茶は何でもOKですが、使う茶葉の種類で色は変化します。例えば、アッサムなどは濃いめに染まりやすく、アールグレイ、ダージリンなどは比較的色が薄いようです。でも使用する茶葉の量で色の濃さはほぼ決まります。量が多ければ多いほど濃い色に染まりますが、同じ分量で同じ時間放置しても全く同じ色にはなりません。それがナチュラルの良いところでもありますね。
紅茶染めでアレンジ!気分を高めるアイデア
あまり着ていない白いTシャツ、着るタイミングを逃してクローゼットに入りっぱなしの洋服、ちょっと染みをつけてしまった洋服など紅茶染めでアレンジしてリメイクしてみましょう。
紅茶染めでリメイクやアレンジできるものをご紹介します。
洋服
- 白すぎて着るタイミングを逃した洋服
- 袖や裾などに染みをつけてしまった洋服
- あまり着なくなってしまった洋服
- 着ていない白いシャツやストール
- 白い靴下
日用品
- タオル
- バスマット
- ラタンの小物入れ
- テーブルクロス
- コースター
雑貨
- レース
- バレッタ
- リボン
ディスプレイ
- リース
- アートフラワー
バッグ
- リネン地のバッグ
- コットバッグ
- ラタンのかごバッグ
シューズ
- スニーカー
- シューズバッグ
寝具
- シーツ
- 布団カバー
- 枕カバー
まとめ
紅茶染めは、染まる素材であればなんでもOKです。着なくなった白い洋服だけでなく白いシーツや枕カバーもおすすめです。淡いベージュのナチュラルカラーの寝具は気分が落ち着きますよ。また紅茶染めができるのは布だけで無く、ラタン(籐)で編んだかごバッグや小物入れなど身近にあるもので紅茶染めができそうなものがあればチャレンジしてみてください。ラタン(籐)グッズは100均でも販売されいます。初めての方でいきなり洋服はハードルが高いと思うようでしたらガーゼや白いハンカチを染めてみましょう。