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シルバー925はお風呂の時もつけっぱなしで大丈夫?
皆さんは、ネックレスや指輪をつけたままお風呂に入りますか?特に旅行先のお風呂や温泉などでは、失くさないように外したくないという人も多いことでしょう。
お風呂でずっと「シルバー925(別名:スターリングシルバー)」を身につけていると、色が変わったり、錆びたり壊れやすくなったりしないか、お風呂と温泉のケースで見てみましょう。
シルバー925をつけて「お風呂」に入った場合
シルバー925をつけたままお風呂に入っても問題ありません。変色しやすいイメージのあるシルバーですが、そのまま湯船に浸かっても大丈夫です。
ただし、石鹸やシャンプー、トリートメントなどは、しっかり洗い流さないと変色することがありますので注意が必要です。
ご自宅のお風呂でシルバー925が錆びる危険性は低いですが、硫黄成分を含む市販の入浴剤を入れると、シルバーが硫化(変色・変質)することがあります。
その場合、シルバーの硫化を避けるために外した方が良いでしょう。
シルバー925をつけて「温泉」に入った場合
温泉に含まれる硫黄や硫酸ナトリウムは、黒ずみなどの化学反応を起こし、泉質によってはシルバーを変色させたり変質させたりすることがあります。
温泉の成分に詳しくない人がほとんどだと思いますので、外出先での入浴ではシルバーを外しておくのが無難でしょう。
ちなみに、ゴールド自体は変色しませんが、K18(純度75%)などの貴金属はシルバーや銅など変色しやすい金属と混ざっているため、影響を受けることがあります。
シルバーの黒ずみや変色は「硫化」と「塩化」が原因
シルバー925は、くすみや黒ずみを持つことがありますが、これは錆びではなく主に「硫化」と「塩化」が原因です。
硫化とは
硫化とは、シルバーが空気中の硫黄成分と反応し、黒く変色することです。この硫黄成分は温泉に限らず、車の排気ガスや人の汗などにも含まれています。
引き出しの中に長時間放置されたシルバーアクセサリーが黒く変色することがありますが、その原因のほとんどが硫化によるものです。
塩化とは
塩化によって変色したシルバーの輝きを取り戻すには、特殊な薬品を使用するなどの処置が必要になります。
塩化を避けるには、ノンアルコールの除菌剤、漂白用洗剤、ドライクリーニングした衣類などにシルバーを触れさせないようにしましょう。
リングの内側に「SILVER925」と刻印されているのを見たことはありませんか?これは銀の含有率を表し、「92.5%が純銀である」という意味で、残りの7.5%は銅など他の物質が含まれています。
シルバー自体はもともと柔らかくアクセサリーには不向きなため、強度を保つために他の物質を7.5%混ぜたSILVER925をシルバーのアクセサリーの素材として使っています。シルバー925を「純銀」と表示することは法律で認められています。
《 ポイント 》
- つけたままお風呂に入っても問題なし。
- 温泉の泉質によって化学反応を起こし変色・変質する。
- くすみや黒ずみは錆びではなく「硫化」と「塩化」が原因。
シルバー925はお風呂以外でも気を付けることはある?
では、お風呂以外で気を付けるとしたら、どんなことがあるのでしょうか。
デザイン性のある繊細なものの破損
シルバーネックレスをつけたまま寝るときの注意点として、破損が挙げられます。
寝返りを打つたびにネックレスが引っ張られ、凝ったデザインのものや細いチェーンのものなどは切れてしまう危険性があるので、寝るときは必ず外しておきましょう。
寝ているときに寝具に絡むことがある
細いチェーンや天然石がついたネックレスをつけて寝ていると、寝返りで布団や枕の布に引っかかってしまった経験はありませんか?
天然石を押さえる爪がタオル地で作られた寝具のループに引っかかり、ツツーっと引っ張られて糸が伸びきってしまいます。
就寝中にかく汗や化粧品で変色やくすみを引き起こす
シルバーや銅を含む素材は、汗や寝ている間につけた化粧品などで変色しやすく、汚れの原因になることがあります。
外し忘れてつけっぱなしにしてしまった場合は、定期的にネックレスの簡単なお手入れをすることで、きれいな状態を保つことができます。クロスやきれいな柔らかい布で拭くだけでも、ずいぶん違いますよ。
《 ポイント 》
- 寝返りをうつたびに引っ張られてチェーンが切れてしまう。
- 寝具のループに引っかかり糸が伸びきってしまう。
- 就寝中にかく汗や化粧品で変色やくすみを引き起こす。
シルバー925をつけっぱなしにするデメリット
シルバー925はつけっぱなしでも錆びませんが、デメリットを一言で表すなら「劣化が早まってしまう」ことです。
シルバーは錆びることはないが変色する
何となく黒ずんだシルバー製品を見て、錆びたと思いがちですが、それは錆びではありません。
先に述べたように、錆のように見える黒ずみの原因は、シルバー製品が硫黄と結びついて黒くなる「硫化」という現象なんです。硫黄といえば温泉ですよね。
シルバーアクセサリーを温泉に入れると黒ずんでしまうのは、温泉に含まれる硫黄成分によって銀が硫化してしまうからです。そのため、硫黄成分を含む温泉に入る際は、必ず外すようにしてください。
ちなみに、硫黄成分は空気中にもほんの少しだけ含まれていますので、温泉に入らなくても反応して銀は少しずつ変色し始めます。
表面に小さな傷がつく
意外と気づかない人が多いのですが、つけっぱなしにしているリングには細かい傷がたくさんついています。
カジュアルなメンズジュエリーは傷がついてもそれなりにカッコよく見えますが、レディースジュエリーなど繊細なデザインのものは、傷だらけだとイメージダウンになりかねません。
目に見えない小さなキズでも、輝きに違いが出てきます。いつもきれいなシルバージュエリーを上品に身につけたい人には、つけっぱなしは向いていないかもしれませんね。
破損する可能性が高くなる
シルバー925に強い衝撃が加わると破損することがあります。
また、衣服に引っかかって割れることもありますので、激しく動くときやジムで運動するときは外すことを習慣にするとよいでしょう。
硫黄成分のほか、水銀、酸性・アルカリ性物質、亜硫酸ガスなどの有害物質も変質や破損の可能性を高めますので、気を付けてください。
体を傷つける可能性がある
ネックレスをつけっぱなしにして寝てしまった場合、首にくっきりとネックレスの跡がついたり、首が締め付けられて苦しい思いをしたという人がいます。また、肩がこってしまうことも少なからずあるようです。
金、純チタン、プラチナなどは、それ自体では金属アレルギーを起こしにくいですが、強度や耐久性のために合金化されているものについては注意が必要です。一方、シルバーと銅だけでできている「シルバー925」は、金属アレルギーのリスクが低いのでおすすめです。
《 ポイント 》
- 硫黄と結合すると硫化し黒く変色する。
- 小さな傷がたくさんあると輝きが違ってくる。
- 強い衝撃を与えると破損する恐れがある。
- 体を傷つける可能性がある。
シルバー925のお手入れ方法
できるだけ空気に触れないように保管する
シルバーアクセサリーは、いつも身につけているお気に入りのものほど変色が目立ってきます。
空気中の硫黄分によるシルバーの硫化を防ぐため、保管の際はひとつずつケースやチャック付き袋に入れるか、布に包んで保管するようにしましょう。こうすることで、ホコリやキズも防ぐことができます。
柔らかい布でやさしく拭く
シルバーの変色や黒ずみを防ぐには、日頃のお手入れが大切なことはおわかりいただけたと思います。お手入れの際は、メガネ拭きなどの柔らかい素材の乾いた布で、表面の汚れを拭き取るようにしましょう。
重曹やな歯みがき粉など家にあるものを使う
重曹や歯磨き粉など、身近にあるもので簡単にできる大切なシルバー925のお手入れ方法をご紹介します。
重曹を使って黒ずみを取る
重曹、アルミホイル、非金属製の耐熱容器、熱湯を使い、重曹の化学反応を利用して黒ずみ汚れを落とす方法です。
- 耐熱容器にアルミホイルを敷き、その上にシルバー925を置く。
- 熱湯3に対して重曹1の分量を入れて、シルバー925が浸る程度の熱湯を注ぐ。
- 沸騰したお湯が冷めるまで容器を放置してから水洗いする。
- 柔らかい布で拭く。
歯みがき粉を使って黒ずみを取る
用意するものは、いつも使っている歯磨き粉と歯ブラシ、または柔らかい布だけです。ジュエリーに傷がつくのが心配な場合は、歯ブラシの代わりに柔らかい布を使うとよいでしょう。
歯ブラシや柔らかい布に歯磨き粉を適量つけ、直接ゴシゴシ磨いてみてください。くすみや汚れが取れて、だんだんきれいになっていくのが実感できると思います。
シルバーアクセサリー専用のお手入れ用品を使う
シルバー925を美しい状態に保つために、シルバー専用のお手入れグッズがあります。
シルバー925の表面を軽く拭くだけで黒ずみがとれる研磨剤入りのクロスや、シルバーを浸すだけで簡単に黒ずみがとれる液体クリーナーなど、様々な商品が販売されていますので、ぜひチェックしてみてください。
《 ポイント 》
- 変色を防ぐには空気に触れないように保管する。
- 重曹や塩など家にあるものを使って黒ずみを取る。
- シルバーアクセサリー専用のお手入れ用品を使う。
最後に
シルバー925のジュエリーをつけたままお風呂に入っても大丈夫なのか、いつ外すのがベストなのかについてご紹介しました。
お気に入りのジュエリーはずっと身につけていたいものですが、つけっぱなしにはデメリットもあるのですね。
温泉や自宅での入浴時、睡眠時、激しい運動時など、シルバージュエリーを外した方が良い場合があることを覚えておいてください。
大切なアクセサリーをできるだけ良い状態で長持ちさせるために、メンテナンスをしながら、できるだけ空気に触れないように保管しましょう!