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ずっとつけていられるネックレスの素材
ずっと身につけられるネックレスの素材を選ぶとき、ポイントとなるのは肌への負担と素材の特性です。
入浴中、就寝中、スポーツ中、水泳中、温泉入浴中など、あらゆるシーンでずっと身につけられるネックレスの素材と特性をご紹介します。
ステンレス・サージカルステンレス
ステンレスは、医療用メスなどに使用されているため、錆びや変色、腐食に強い素材です。
また、サージカルステンレスは、ステンレスの中でもアレルギーを起こしにくい素材なので、金属アレルギーの方にもおすすめです。
チタンと同じ特性を持ちながら、ステンレスはチタンより安価です。
- 肌への負担:金属アレルギーは出にくい
- 性質:サビ、変色、腐食に強い
- 温泉:OK(サージカルステンレス)
- 備考:医療用のメスで使われるサージカルステンルスの刻印は「316L」
チタン
チタンはとても軽く、かつ丈夫な素材です。チタンの軽さは金の約1/4で、肩に負担をかけないので肩こりの方にもおすすめです。また、金属アレルギーを起こしにくいので、ネックレスのチェーンによく使われています。
ただし、チタンは硬い素材なので加工が難しく、細かいデザインは難しいと言われています。そのチタンの暗っぽい色合いが気になる人もいるようです。
チタン素材の特性はステンレスに似ていますが、価格はステンレスより低くなっています。
- 肌への負担:金属アレルギーは出にくい
- 性質:サビ、変色、腐食に強い
- 温泉:OK(まれに温室によって変色する可能性がある)
プラチナ
プラチナは、汗やサビ、変色、腐食に強く、金属アレルギーを起こしにくい金属で、純度が高いほど安全性が高いとされています。
プラチナの純度には、99.9%以上の「Pt999」、95%以上の「Pt950」、90%以上の「Pt900」がありますが、ネックレスにはPt950とPt900がよく使われます。
- 肌への負担:金属アレルギーが出にくい。
- 性質:サビ、変色、腐食に強い。(プラチナの重度が950%「Pt950」以上のもの)
- 温泉:OK(プラチナの重度が950%「Pt950」以上のもの)
24金
18金(75%)や10金(42%)とは異なり、24金(純金99.99~100%)は他の物質をほとんど含まないため、錆びたり、変色したり、腐食がおこりにくい素材です。
- 肌への負担:金属アレルギーの人はNGの可能性が高い
- 性質:サビ、変色、腐食に強い
- 温泉:泉質が硫黄や硫酸ナトリウムの場合は変色する可能性がある
注意点
一般的に流通している素材の中には、その素材が100%ではなく、割金(わりがね)で作られているものも多くあります。
実は、素材の硬度を上げて加工しやすくするために、別の金属を混ぜることがあり、この混ざった金属を割金と呼びます。
割金の種類によっては、錆びたり変色したりするものもありますが、上記で紹介した「ずっとつけていられるネックレス素材」は、割金でない、あるいは割金の割合が少ないという前提で紹介しています。
上記の素材は「金属アレルギーが出にくい」ものが多いですが、特異体質で重度の金属アレルギーの方もいますので、出にくいとしてあります。
結論から言うと、ずっと身につけられるネックレスの素材としては、サージカルステンレスが最適です。さすがに医療用として使われているだけありますね。
《 ポイント 》
- ずっとつけていられるネックレスの素材として、ステンレス(サージカルステンレス)、チタン。プラチナ、純金がある。
- ずっとつけていられるネックレスの素材で一番優秀なのはサージカルステンレス。
ずっとつけていられるネックレスの注意点
天然温泉では外した方が良い
天然温泉には、硫黄や硫酸ナトリウムなど、さまざまな成分が含まれています。
ネックレスの素材には、いつも身につけていて温泉でもOKなものがありますが、それは素材が100%のものに限ります。
例えば、温泉に含まれる硫黄は純度100%のプラチナを変色させることはありませんが、プラチナ合金は合金の種類によっては硫黄との化学反応により変色することがあります。
特に銀は硫黄に触れると黒く変色するため、銀を含むプラチナ合金のネックレスは温泉に入る際には取り外す必要があります。
プラチナの場合、「Pt999」は純度99.9%以上で、変色しない最も純度の高いプラチナなので、身につけたままお風呂に入っても問題ありません。
しかし、流通しているプラチナネックレスの多くは「Pt950/純度95%」や「Pt900/純度90%」のものがほとんどです。
プラチナ合金の素材がパラジウムやルテニウムであれば温泉でも錆にくいですが、銀や銅、コバルトは錆びやすいので、温泉に入るときは外しましょう。
このように、割金が使われている素材は、使用する割金の種類によって錆びたり変色したりします。身に着けているネックレスの純度や割金の種類がわからない場合は、温泉でネックレスを外すことをおすすめします。
汚れを溜めない
ずっとつけていられるネックレス素材だからといって、長時間着けっぱなしにしていると、皮脂や汗、汚れが蓄積されていきます。
また、お風呂に入っているからといって、身体と一緒にネックレスもきれいになるわけではなく、逆に石鹸やシャンプーが付着してしまいます。それによって劣化を早める可能性がありますので注意しましょう。
金属アレルギーに注意
ずっと着けていられる素材のネックレスでも、汗や皮脂汚れで皮膚が刺激され、かぶれることがあります。炎症がひどくなると、皮膚がネックレスに反応し、金属アレルギーを起こす可能性があります。
金属アレルギーとは、特定の金属に対してアレルギー反応を起こし、皮膚にかゆみや腫れ、ただれなどが生じるものです。原因は、金属が汗などで溶けてかゆみなどを起こし、皮膚が金属を拒否することにあるようです。
金属アレルギーは一度発症すると治らないので、汗や水分が付着した場合はすぐに外して水洗いしましょう。
定期的にお手入れする
週に一度、ネックレスを外して水洗いし、十分に乾燥させてお手入れしてください。時間がないときは、柔らかい布で汚れを拭き取るだけでもOKです。
また、汗をたくさんかいたときや、かゆみが出てきたときは、ネックレスを外して水洗いしましょう。
寝る時は注意する
寝ているときもネックレスをつけたままにしておくと、肌に傷がついたり、寝返りの際に布団や髪の毛に引っかかり、ネックレスが切れてしまうことがあります。
特に注意が必要なのは、長いネックレスです。長いネックレスは、寝るときは外すか、短めのネックレスを使用することをおすすめします。
《 ポイント 》
- 念のため天然温泉では外した方が良い。サージカルステンレスはOKだが他の素材で割り金が使われている可能性があるものはNG。
- ネックレスの汚れを溜めない。
- 定期的にお手入れする。
- 寝る時は注意する。
ずっとつけていられるネックレスのお手入れ方法
ずっと身につけられるネックレスは、素材にかかわらず、定期的にお手入れをしましょう。週に一度は水洗いすることをおすすめします。
週に1回の水洗い
ボウルに水を入れ、ネックレスをそっと洗いましょう。洗ったあとは柔らかく綺麗な布でしっかり水分を取りましょう。
定期的なお手入れを忘れて、皮脂や汗、汚れなどでネックレスがくすんだり、黒ずんだりしてしまった場合の落とし方をご紹介します。
- ボウルにぬるま湯を入れ、食器用の中性洗剤を2~3滴ほど溶かします。
- ネックレスを入れ、1~2分程浸けます。
- 汚れが浮いてきたら、柔らかいブラシや布でこすり落とします。
- 洗剤をしっかり洗い流します。
- 乾いた布で水分を完全に拭き取り、乾燥させればOKです。
業者に依頼する
高価なものや汚れがひどくて落とせないものは、ジュエリークリーニング業者にクリーニングを依頼するとよいでしょう。クリーニング代は1,000円程度です。
ずっとつけていられるネックレスのメリット
ネックレスをつけっぱなしにしている男性もいますよね。外し忘れや外すのが面倒など理由は様々ですが、ネックレスを付けっぱなしにするメリットもあります。
ネックレスを失くさない
外したネックレスを「どこに置いたか忘れてしまった」「失くしてしまった」という経験をすると、なくさないようにつけっぱなしにする人がいます。たしかにつけっぱなしにしておけば、失くすことはありませんよね。
ネックレスを止める部品が壊れない
ネックレスを固定する部品のことをカニカンといいますが、何度も着脱しているうちに劣化して壊れてしまうことがあります。ネックレスをつけたままにしておけば、カニカンが壊れる可能性は低いですね。
最後に
ずっとつけていられるネックレスの素材として最も強いのはサージカルステンレスです。
ですが、日頃から手入れをし、温泉に行ったときや汗をかいたときは外すことを習慣にすれば、他の素材でも大丈夫です。
ネックレスをつけっぱなしにするときに気をつけたいのは、貴金属アレルギーです。これは一度貴金属アレルギーになると治らないので危険です。すべての金属にアレルギーを持つ人もいますが、特定の金属にアレルギーを持つ人も少なくありません。
銀にはアレルギーがあるけどプラチナにはアレルギーがないとか、自分が金属アレルギーかどうか、どの金属にアレルギーがあるのかを知りたい場合は、皮膚科で金属アレルギー検査を受けましょう。パッチテストと呼ばれる検査でわかりますよ。