目次
冷凍ご飯の賞味期限
一般的に冷凍ご飯の賞味期限は、一か月程度といわれています。意外と長持ちすると思われる方は多いのではないでしょうか。
実は、ご飯は冷凍することで傷みの原因となる細菌の活動を抑えることができるのです。そのため、一か月と長期間での保存が可能です。
ただし冷凍してから一週間過ぎると、ご飯の味や風味は次第に落ちてきてしまいます。よって、美味しい状態で食べるためには、冷凍してから一週間以内で食べきることをお勧めします。
冷凍ご飯の期限を長持ちさせる保存方法
一食分ずつラップで包む
冷凍ご飯の期限を長持ちさせるためには、一食分ずつ小分けにしたご飯をラップで包んでから保存するといいでしょう。ラップに包むことで雑菌の侵入を防ぎ、より賞味期限が長持ちします。
ご飯を早く冷凍させる
賞味期限を長持ちさせるには、なるべく早く冷凍させる必要があります。早く冷凍させることで、雑菌が繁殖してご飯が腐敗するのを防ぐことができるからです。
そのためには、まずラップで包むときに、なるべくご飯を平べったい状態にしてから保管するといいでしょう。また、アルミホイルの上にご飯を並べて保存しておいても素早く冷凍させられます。
ご飯を美味しく冷凍するためには、水分を含んだ炊き立てのホカホカの状態でラップすることが大切です。
また冷凍の大敵は空気中に含まれる水分が付着し霜となってしまうこと。霜がつくと味が一気に劣化してしまいまうのです。
そのため冷凍したいご飯は1膳分ずつラップで包み、その上でチャック付きの冷凍用保存袋やプラスチック製の食品保存容器に入れ二重で空気に触れないようにします。
冷凍ご飯の賞味期限の見分け方と注意点
せっかく冷凍でご飯を保存したとしても、保存方法が良くないと安全に食べられなくなってしまうことがあります。以下のような状態を見つけたら、賞味期限内であっても処分した方がいいでしょう。
ご飯から酸っぱい臭い、異臭がする
ご飯から異臭がしている原因は、雑菌が繁殖しているからです。少しくらい大丈夫だと思って食べてしまうと、食中毒の危険性があります。
そもそもご飯に付着している雑菌は、百度以上の熱で再加熱をしても死滅することがありません。つまり、フライパンなどで熱を通しても全く意味がないので注意が必要です。
変色が激しい
ご飯が黄色く変色したり、通常よりも固くなっている状態も処分した方がいいです。食べようと思えば食べられなくもないですが、風味や味が落ちてしまっています。したがって、美味しく食べることができません。
冷凍ご飯をおいしく保存するコツ
ご飯は冷凍保存ができますが、間違った方法で保存した場合は美味しく食べることができません。では、どうすれば美味しく保存することができるのでしょうか。
ラップを使う
まず、ラップで保存する際はなるべく炊き立てのご飯を冷凍することが大事です。ご飯を完全に冷ましてから、ラップで包むという方は多いのではないでしょうか。
しかし、完全に冷ましてしまうとご飯から水分が抜けてしまうので、いざ解凍して食べようとした時に乾燥してしまいます。また、風味も同時になくなってしまうので、ご飯のおいしさを味わうことができなくなってしまいますよ。
その点、湯気が出ている時にラップで包めばご飯の水分をしっかりと閉じ込められるので、解凍した時にふっくらとしたご飯が食べられます。
その他の注意点は、ご飯をしっかりと包むために強い力で押さえつけないことです。炊き立てのご飯を強く押してしまうと、ご飯の粒がつぶれてしまいます。その結果、解凍して食べる時にご飯がくっついて味が落ちてしまうことになりますよ。
ご飯をラップで包んだ後は、そのまま置いて粗熱をとってから冷凍庫に入れましょう。もしもご飯が熱い状態で冷凍庫に入れると、ラップ内で大量の水滴が溜まって劣化を早めてしまいます。
さらに、冷凍庫内の温度も急激に上がるので急冷の妨げにもなります。よって、しばらく冷ましてから冷凍庫に入れることが大事です。
食品保存容器(タッパー等)を使う
ご飯をラップで包む以外にも、食品保存容器(タッパー等)を使って美味しく保存する方法もあります。そのやり方は、まず温かい状態のご飯を手早く食品保存容器(タッパー等)に入れていきます。その後、蓋をして粗熱をとるためにそのまま置いておきます。
この時、ご飯の熱で蓋に少量の水分が付着しますが、拭き取ってはいけません。というのも、この水分はご飯を解凍した際にふっくらとさせてくれる作用があるからです。それから、粗熱が取れたら食品保存容器(タッパー等)を冷凍庫に入れて保管しましょう。
冷凍ご飯をおいしく解凍する方法
ご飯を冷凍保存後、それを食べるために解凍した所、ご飯がパサパサして美味しくなかったということはよくあるものですよね。そもそも美味しくなくなる原因は、冷凍ご飯を解凍する方法が間違っているからです。
解凍の手順
美味しい状態で食べるためには、冷凍庫から出した後に常温で時間をかけて解凍することが大事です。早くご飯を食べるために、ほとんどの方はいきなり電子レンジに入れて温めてしまいがちです。そうすると、一気にご飯に熱が加えられるために水分がたくさん飛んで乾燥してしまいます。
その結果、ご飯がパサパサになって美味しくなくなってしまうのです。しかし、常温に置いておけば、だんだんとご飯が解凍されてラップの内側に水滴がついてきます。水分がある程度出てから電子レンジで解凍することで、ふっくらとした状態のご飯になります。
冷凍ご飯の解凍後の美味しい食べ方
解凍した冷凍ご飯を美味しく食べるには、焼きおにぎりがおすすめですよ。気が付いたら冷凍ご飯が溜まってしまい、どう食べたらいいのか分からないということはよく起こりますよね。
そんな時、焼きおにぎりにすれば大量消費ができるのでとても便利です。好みの味付けをした冷凍ご飯をおにぎりにして、トースターで焼けばいいだけです。簡単にできるので、一度試してみてはどうでしょうか。
冷凍ご飯を美味しく食べるにはポイントがたくさんある
冷凍ご飯は、仕事などで忙しくて家事ができない時に保存しておけば非常に便利です。ただ何も気をつけずに冷凍や解凍をすると、せっかくの冷凍ご飯の美味しさを引き出しきれません。
しかし、上記で説明したポイントをきちんと順守すれば、炊きたてのような美味しいご飯を再び味わうことができます。これまで挙げてきた内容を参考にしてみてください。
冷凍ご飯を常備しておけば当り前ですが食べるときは電子レンジで解凍するだけなので、炊飯するより早く食べることができます。
忙しくて食事の準備をするのが面倒だな…と思うときも、冷凍ご飯があればそれだけで気が楽になるのではないでしょうか。
そのため「ご飯を炊き過ぎたから冷凍しておく」だけでなく、保存用にはじめから多めに炊いて冷凍しておくことをおすすめします。
文中でご紹介したように二重にして空気に触れないような状態で冷凍すれば、1か月は美味しい状態でご飯を食べることができます。
食品ロスを出さないためにも、家事の時短のためにも冷凍ご飯の常備はおすすめです。
家事アドバイザー・節約アドバイザーとしてテレビ・講演・コラム連載などで活動。頭を使って賢くスマートに、時間とお金をバランスよく使う暮らし方を提唱。著書に「シンプルライフの節約リスト」(講談社)などがある。
実際、ご飯に関しては炊き立ての水分を保つことができるので冷蔵よりも冷凍のほうが美味しいと言われているものです。もしも家庭での冷凍ご飯が美味しくない場合は冷凍方法を一度確認してみるといいかもしれません。