ワセリンを顔に塗って寝るのは保湿効果になる?使い方と注意点

ワセリン

薬局やドラッグストアで気軽に購入できるワセリンですが、顔に塗って寝るのは保湿効果になるのでしょうか?「乾燥肌の対策には保湿効果の高いワセリンが良い」と言われていますが、直接お肌につけるものだからこそ大丈夫なのか気になってしまいます。この記事では病院で処方されることもあるワセリンを顔に塗って寝ることの効果、その使い方と注意点についてご紹介します!

ワセリンは顔に塗っても大丈夫?

ワセリン

ワセリンとは

ワセリンを顔に塗って寝るのはOKですが、そもそもワセリンとはなんでしょうか?

ワセリンは、100%鉱物油(石油)が成分の無味無臭の保湿剤です。つまり石油を精製した100%ミネラルオイルでできた保湿剤で、精製度に応じて淡い黄色から白色をしています。

赤ちゃんから大人まで顔に塗ってもOK!

石油が原料だと聞くと、ワセリンを顔に塗って寝るのは肌に悪いのでは?と良くない印象を持たれるかも知れません。しかし、精製の段階で刺激の強い不純物はほとんど取り除かれていますので、年齢を問わず赤ちゃんから大人まで、全身に安心して使用できる製品として販売されています。

「保湿剤」とはいうものの、ワセリンそのものに保湿成分が含まれているわけではなく、お肌の表面に油膜を張り、皮膚の水分蒸発を防いで肌が乾燥しないようにしてくれるのがワセリンに役目なのです。

また、油膜には外部の刺激から肌を守る保護効果もあるので、靴擦れやオムツかぶれなど、摩擦によって引き起こされる肌のトラブルの予防としても活用できます。

「白色ワセリン」の商品名で販売されているものは、精製度が高く、肌を刺激する物質は極力排除されています。ということは、ワセリンの成分自体が、皮膚炎の原因となる可能性は低いと考えて問題ないでしょう。

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このように、保湿・保護効果を活かして、乾燥が気になる部分に薄く塗ることで、肌を傷つけることなく水分が逃げるのを防いでくれます。

入浴後や洗顔後の肌が湿っているうちに、化粧水や乳液などで肌を保湿した後、ワセリンを仕上げに塗ると、就寝中の肌を乾燥からしっかり守ってくれるでしょう。

《ポイント》

  • 化粧水後の肌に油膜を張って乾燥を防いでくれる
  • 靴擦れやオムツかぶれなど、摩擦による肌トラブルの予防

ワセリンを顔に塗って寝る効果

ワセリン

冬場の乾燥肌のケアとして重要なのは、「皮膚の保湿」でしたね。寝る前に保湿剤をたっぷり塗るという一般的なアドバイスは、皆さんが知っているとおりです。

化粧水とセットで使う

保湿効果があるワセリンですが、これは肌の表面に油の膜を張り水分を閉じ込めているだけなので、ワセリン自体がお肌に浸透し潤いを与えているわけではありません。保湿効果だけでなく美容目的でワセリンを顔に塗って寝る場合は、必ず化粧水とセットで使うようにしてください。

化粧水など一通りのスキンケアでお肌を整えてから、最後にワセリンを塗って保湿するようにしましょう。

効果的なワセリンの塗り方

ワセリンを顔に塗って寝る前準備として、まずは顔に水分を補給する必要があります。これは顔に限ってのことではなく、手や足など全身のどの部分にワセリンを塗る場合でも同じことが言えます。

先に、化粧水などでお肌に水分を補うスキンケアをしてから、ワセリンを塗って皮膚の表面を保護し、水分を閉じ込めてしまいましょう。

【塗り方の手順】
少し物足りないと感じるくらいの量で十分ですので、米粒2個分程度のワセリンを手のひらに出して温めてから顔にまんべんなく塗っていきます。

寒い季節には、ワセリンが硬くなっていますので、それをお肌にのせてから強引に伸ばそうとすると、どうしてもお肌に負担がかかってしまいます。

その場合は、体温で温めながら手のひらで伸ばすと、軟らかくなって塗りやすくなります。おでこ、鼻、あご、両頬に点々と載せてからまんべんなく広げていきますが、敏感な目のまわりは力をかけてこすらず、お肌に優しく塗るように心がけましょう。

徐々に顔になじんできて、ある程度時間が経過するとお肌がしっとり潤ってきます。ちなみに、肌の表面で手のひらや指をずいーっと横方向に滑らせる塗り方だと、摩擦の力がかかります。敏感肌の方はそれだけで赤くなったりかゆみがでたりすることもあるので気を付けましょう。

《 ポイント 》

  • 保湿効果のみなので、化粧水でしっかり整えてからワセリンを使って保湿する
  • 徐々に顔になじんで時間が経過するとしっとり潤ってくる

ワセリンを顔に塗って寝るときの注意点

白色ワセリン

ここでは、ワセリンを顔に塗って寝るときの注意点や対処法を説明します。

お肌に合わない場合もある

高純度なワセリンは病院でも処方されていますので、顔にも安心して使用できます。ワセリンを使用することによって副作用が引き起こされることはほとんどなく、アレルギーの心配もないと考えられています。

ですが、アトピー性皮膚炎の人や敏感肌の人が精製度の低いワセリンを使用すると、かぶれやかゆみ、発疹などの「接触性皮膚炎」を引き起こす可能性が無いとは言えないのです。もしこのような症状が現れた場合は、使用を中止して医療機関を受診に相談してください。

また、前に塗り薬によってアレルギー症状が現れたことがある人は、パッチテストで確認してから使うようにしましょう。

顔には「白色ワセリン」を使った方が良い

ワセリンの精製度が高いものほど、肌への刺激も少なくなります。ドラッグストアで販売されているのは、不純物の少ない「白色ワセリン」と呼ばれるものです。寝る時に顔に塗るのでしたら、念のためこの白色ワセリンを使った方が無難でしょう。

また、赤ちゃんに使う時には白色ワセリンの中でもより精製度の高いものを選ぶようにしましょう。

塗り過ぎるとベタベタテカテカになる

安心して使えるところがうれしいワセリンですが、100%鉱物油なだけに化粧水や乳液とは使用感が異なり、かなりベタついてテカテカした感じがします。

乾燥肌や皮膚炎の保護剤としてワセリンを使う場合、このベタベタ感やテカテカ感は慣れるまで不快に感じることがあるかもしれません。

米粒2つ分を手のひらに伸ばすところから始めて、ワセリンの量が足りないと思ったらほんの少しずつ足していきましょう。この方法なら顔が一気にベタベタテカテカにならずに防ぐことができるでしょう。

清潔な容器と保管場所に注意する

基本的には腐敗や酸化といった変質が起こりにくく、防腐剤などが無添加の製品も多く販売されています。ですが、汚れた手でワセリンに触れると雑菌が混入する恐れがありますので、きれいに洗った手でとるようにしましょう。そういう意味ではチューブ型のものを使用した方が衛生的でおすすめです。

おすすめ!チューブタイプ白色ワセリン

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また、フタを開けっぱなしで放置したり、直射日光が当たる場所で保管したりすると変質することも考えられますので、高温多湿にならない日陰で保管してください。開封後は、パッケージに記載されている使用期限を目安に使いきるようにしましょう。

赤ニキビができている時は使用を控える

ワセリンには薬効成分が含まれていないので抗炎症作用はありません。アクネ菌が毛穴の中で増殖して症状が進行した「赤ニキビ」の場合は、ワセリンの油膜で毛穴をふさいでしまうと、かえって症状を悪化させてしまう恐れがあります。ニキビが気になる時は安易な使用は控え、様子を見ながら使うようにしましょう。

《 ポイント 》

  • アトピー性皮膚炎、敏感肌の人は、接触性皮膚炎を引き起こす可能性がある
  • 顔には念のためこの白色ワセリンを使った方が良い
  • 赤ちゃんには白色ワセリンの中でもより精製度の高いものを使用する

最後に

ワセリン

今回は、ワセリンを顔に塗って寝る時の使い方と塗るときの注意点、ワセリンの保湿効果についてご紹介しました。

肌への刺激や副作用の心配が少ないワセリンは、顔だけでなく全身の保湿から髪の毛まで使える優れものです。もちろん寝る前だけではなく、リップクリームやハンドクリームの代用品にもなります。

大切なことは、ワセリンには保湿効果しかないので、化粧水でケアしてから塗ること、敏感肌の方や赤ちゃんには精製度の高い白色ワセリンやプロペトを使用することです。このような注意点に気を付ければ、目元や唇などのデリケートな部分や、赤ちゃんの肌にも安心して使うことができます。

この記事を参考に、薬局やドラッグストアなど、身近なお店で手軽に購入できるワセリンを、寝る前のスキンケアに取り入れてみてはいかがでしょうか。

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