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空白の法則とは
「空白の法則」という言葉をご存知でしょうか?
この空白の法則とは、アメリカの実業家でビジネスコンサルタントでもあるボブ・プロクターが「You were Born Rich」という著書の中で提唱しているミニマリズムとも関連性のある法則です。
本の原文を日本語に訳すと「宇宙には何もない空間が存在すると、それを埋めようとする法則があるようで、これは自分の身の回りにも共通しており、新しい何かを手に入れるためには、それが入ってくる空白のスペースを作らないといけない」という内容です。
分かりやすく解説すると、「人生には余白が必要」「空白が生まれるとそこを埋める力が働く」要するに、「不要な物を捨てることで、新しく別の良いものが舞い込んでくる」という考え方です。
この「良いもの」とは、物理的なこと以外にも、気の合う友人や恋人、居心地の良い職場ややりがいのある仕事など、まさに良い縁が巡ってくるということなのです。
余白には、「物理的な余白」「精神的な余白」「交友関係の余白」の3つがありますが、人間は、脳が空白の状態になることを嫌うため、空白を埋めようとする法則が働くというわけです。
このシンプルな法則は、本当に欲しいもの、必要なものが入ってくるという考え方なので、空白の法則を有効に活かしてみてはいかがでしょうか。
《 ポイント 》
- 「不要な物を捨てると新しく別の良いものが舞い込んでくる」という考え方。
- 脳が空白の状態を嫌うため、空白を埋めようとする法則が働く。
空白の法則のメリット
部屋の中の空間があく
床に小物や雑誌、服が置きっぱなしでホコリが目立つような部屋では、誰だって居心地が悪くなりますよね。
キレイに整理整頓した後はスッキリした気持ちになりますし、部屋が片付いていれば新しい物も入れやすくなります。それは同時に脳にも影響を与え、キレイな空間ができることになるのです。
お金の使い方が変わる
あなたの部屋をいっぱいにしている物は、どうやって手に入れましたか?
その大部分は買い物によってでしょうが、必要のないものまで衝動買いをして後悔したこともあるのではないでしょうか。
お金の使い方を見直して、欲求をコントロールできるようになれば、不必要な物が増えることを防ぎ、その結果、自分にとって本当に必要な物事にお金を使うことができるようになるでしょう。
思考がシンプルになる
空白の法則とは「物」だけではありません。自分にとって必要のないことは考えない、無駄なことで悩まない、というスタンスを貫くことも大切です。
有名な話では、スティーブ・ジョブズが実践していた「毎日同じ服を着る」という習慣は「毎朝、何を着るか悩む精神的負荷と無駄な時間を無くすためなのだとか。考える意味のない余計な思考を捨てることができると、この法則が働きかけ脳がそれを埋めようとします。
結果として今の自分にとって必要なものだけが入ってくるので、思考がシンプルになるでしょう。
必要な情報や欲しいものが手に入りやすくなる
インターネットが普及した現代では、次から次へと新しい情報が入ってきます。その情報が正しいものなのか、そうでないのかの判断もつかないうちに受け入れてしまっています。
自分にとって必要な情報を手に入れるためにも、「空白の法則」を活用することをおすすめします。
《 ポイント 》
- 部屋が片付いていれば新しい物が入りやすくなる。
- 本当に必要な物事にお金を使うことができるようになる。
- 必要なものだけが入ってくると思考がシンプルになる。
- 必要な情報を手に入れるためにも「空白の法則」を活用する。
空白の法則の実践方法
ここでは空白の法則の具体的な実践方法を説明します。
断捨離をして物を減らす
部屋を片付けるには、まず捨てることから始めてみましょう。
整理整頓をしながら不必要なものを思い切って捨てるからこそ部屋や精神面に空白の状況を作ることができます物が捨てられないのは、「勿体ない」とか「まだ使える」とか何らかの執着した気持ちがあるからです。
執着心を手放す(捨てる)ことで、空白を作ることが出来るのではないでしょうか。そうした場合、売るのではなく譲ったり捨てるなどお金に換えないのがポイントです。
お金の使い方を改めてみる
お金の使い方には、欲しいという気持ちを一度あきらめてみると良いかもしれません。欲しいという気持ちを捨てることで心に空白の状態ができ、本当に必要かどうかを判断する余裕が生まれます。
人間関係を一旦整理する
嫌いな人、苦手な人がふと浮かんできて嫌な気持ちになることってありますよね。お付き合いしたくない人とは、一旦距離を置くという考え方があります。
人間関係を完全に無くすという極端な方法ではなく、上手に距離を図かりながら当たり障りない距離感を保ってみましょう。
思考や感情の整理
世の中の常識や自分の感情に流されてしまい、ついつい自分の素直な気落ちを忘れています。
感情を抑え込もうとするとますます高ぶってしまうことがありますが、それを素直に受け入れるようにすると、大したことではなかったと気づくこともあります。
逃げてばかりだと同じ苦しみを繰り返しますので、冷静に思考や感情を整理して、余計なことは考えないようにしてみましょう。
潔く執着している心を手放す(捨てる)ことで、思いのほか気持ちがスーッと楽になりますよ。
欲しい情報を取り入れる
自分を取り巻くさまざまな情報を整理してみましょう。例えば、スマホを長時間観ている時間や、友達とのダラダラおしゃべり、これと言って得るものがない情報誌など、内容によっては脳に悪い影響を与えているかもしれませんね。
脳に良い栄養を与えるためにも、自分の周辺の情報を整理して、今の自分に必要な新しい情報を受け入れる準備を常に意識しておきましょう。
《 ポイント 》
- 執着心を手放し断捨離して物を減らす。
- 欲しいという気持ちを一度あきらめて心を空白の状態にする。
- 思考や感情、人間関係を一旦整理する。
空白の法則の体験談
では実際に空白の法則を実践した人の体験談をいくつか紹介してみましょう。
冷蔵庫の中身を断捨離してすっきりさせたら、野菜や果物のおすそ分けを頂いたりとちょっとしたサプライズが続いた。
「これがなくても問題ないかもしれない」と思った物から断捨離を始めてみたら、次々と不必要だと思えるようになって、一気に部屋の中も心もスッキリした。そしたら何か新しいことに挑戦したくなった。
スティーブ・ジョブズが実践していたことを真似て、毎日同じ服を着て同じバックを使うようにしたら、朝の時間に余裕ができ、いろんなアイデアがひらめくようになった。
思考や行動をシンプルにすると、新しいものを手にできると実感した。
自分にとって、「考える必要があること」なのか、「考えなくてもいいこと」なのかを瞬時に判断するようになり、気持ちが楽になった。
スマホに使うかどうかわからないアプリを入れない、ポイントカードの一切を捨てるなどの工夫をすることで、物理的にも精神的にも囚われることがなくなった。
付き合いで何となく入ってしまったコミュニティから勇気をだして離れてみたら、そのコミュニティ特有の考え方に振り回されることがなくなり、柔軟な思考を持つことができるようになった。
空白の法則を実践するようにしたら、吟味して買い物するようになり自分の好みや苦手なものがわかるようになった。
家の中にあった不要なものを処分したら、探し物がすぐに見つかるようになって出かける前にバタバタあわてることがなくなり、時間や気持ちに余裕が生まれたのがわかった。
苦手な友人や親せきと我慢して付き合うことをやめ、自分のペースで程よい距離をとるようにしたら、想像以上に気持ちがらくになった。その後、気が付いたら信頼できる友人と出会っていた。
《 ポイント 》
- 冷蔵庫の中身を断捨離したら野菜や果物を頂いた。
- 部屋も心もスッキリさせたら何か新しいことに挑戦したくなった。
- スティーブ・ジョブズが実践していたことを真似てみた。
- 考える必要があるのかどうかを瞬時に判断するようになった。
- アプリやポイントカードを排除したら物理的、精神的に囚われなくなった。
- コミュニティ特有の考え方に振り回されることがなくなった。
- 吟味して買い物すると自分の好みがわかるようになった。
- 不要な物を処分したら、時間や気持ちに余裕が生まれた。
- 我慢して付き合うことをやめたら信頼できる友人と出会うことができた。
最後に
空白の法則を実践して、不要なものを手放し空白を作ると何が起こるのかおわかりいただけましたか?
空白の法則を実践するためには「勿体ない」とか「まだ使える」など、物に対する執着心を「手放す」「あきらめる」ことがとても重要な考え方です。それは「物」だけではありません。
「思考」においても同じことが言えます。潔く要らない思考を捨てることができれば、想像以上に気持ちがスーッと楽になることでしょう。このように、新しい何かを呼び込むためには、空白が必要です。
自分にとって不要なものを手放し、シンプルに生きることで、自分にとって本当に必要なものがわかるようになります。まずは勇気を持って、余計な思考と必要のない物を処分してみてください。そこから必ず何かが変わるはずです。
あなたは本当に欲しいものを手にするために最初に何を捨てますか?