食洗機の洗剤の代用品!NGなものや注意点をチェック

食洗機

食洗機洗剤の代用品には何が良いのでしょうか?家事の時短に繋がるなど、とても便利な食洗機を使っている家庭が増加中です。専用の洗剤を切らしてしまったときに他のもので代用できるかどうか、気になっている方もいるのではないでしょうか。今回は食洗機洗剤の代用品としてNGなものや注意点をチェックしておきましょう。

食洗機用の洗剤の特徴

食洗機

家事の負担を大幅に減らしてくれる食洗機は、「酵素力」「高温力」「噴射力」の3つのパワーで食器の汚れを落としてくれる優れた家電です。その食洗機を使うときに必要なのが「食洗機用洗剤」です。

食洗機用洗剤の代用に食器洗い用の洗剤は使える?

食洗機用洗剤はさまざまなメーカーから発売されており、「粉末」「液体」「ジェル」「タブレット」など種類が豊富ですが、食洗機用洗剤の特徴とは何でしょうか?

同じ食器を洗うので普通の食器用の洗剤を食洗機洗剤の代用にしてもかまわないと思うかもしれませんが、実は、食洗機用洗剤と普通の食器洗い用洗剤では、「成分」に大きな違いがあります。

食洗機用洗剤は手洗いをする必要がないので、肌へ負担をかける心配がありません。「手を使って洗わない」という前提で作られた洗剤なので、肌への優しさよりも洗浄力を優先させています。

普通の食器用洗剤は洗剤が直接手に触れるため、手が荒れないように肌への刺激を考慮して「弱酸性」か「中性」の界面活性剤が主成分となっています。ですので、泡立ちがよく、低い水温でも汚れが落とせるように作られています。

一方、食洗機用洗剤は洗浄力を重視しているため、アルカリ性の刺激が強い洗剤で、食洗機の水流を妨げないように泡立ちを抑え、高温で洗浄力が上がる成分でつくられているのが特徴です。

このように、食洗機用洗剤と普通の食器洗い用洗剤とでは性質が異なり、食洗機に食器洗い用洗剤を代用に使うと故障の原因になるので注意が必要です。

《 ポイント 》

  • 食洗機用洗剤の代用に普通の食器用洗剤を使うと故障する可能性がある。
  • 食洗機の洗剤は洗浄力を重視しているため主にアルカリ性。食器用洗剤は手にやさしい弱酸性や中性。
  • 食洗機の洗剤は水流を妨げないように泡立ちをおさえ、高温で洗浄力が上がる成分でつくられている。

食洗機用の洗剤は代用品でもOK?

食洗器の中

食洗機に汚れた食器を入れスタートさせようとしときに、食洗機用の洗剤が無い!なんてことがありますよね。

食洗機用洗剤の代用になるものはいくつかありますが、食洗機には食洗機の洗い方に合わせて開発されている専用の洗剤を使うのが基本ですので、同じ「食器を洗う」でも、普通の食器用洗剤や代用品では食洗機用洗剤と成分が異なるので、食洗機の洗い方に合わない可能性があります。

安易に他の洗剤を代用しない

台所で使っている食器用洗剤を代用すると、食洗機の中が泡だらけになって故障の原因になりますし、だからと言って洗剤を使わないと、軽い汚れは落とせるものの、がんこな油汚れは落としきれません。

食洗機を使うと家事の時短になり、手荒れを防ぐなど多くのメリットがありますが、安易に身近な洗剤を代用すると、食洗機が正常に機能しなくなることがありますので注意してください。

高温対応していない洗剤だと効果が薄い

食洗器は高い温度帯の水で食器類を洗浄します。機種によってバラツキはありますが、だいたい60~70度前後の温度に設定されていることが多いです。

一般的な台所洗剤は界面活性剤という成分によって油汚れを落とします。この界面活性剤は40度前後の温度帯での使用を想定しています。そのため、高温の水で洗浄する食洗器で使用しても洗浄力は期待できません。

食洗器が故障するリスクはあるのに、思っていたより汚れを落とせていないとガッカリすることになるので、台所洗剤を食洗器洗剤の代わりにすることは推奨できません。

《 ポイント 》

  • 安易に洗剤を代用すると、食洗機が正常に機能しなくなることもある。

食洗機用の洗剤の代用品

酵素系漂白剤

食洗機を初めて使うときに取り扱い説明書を読みますが、「必ず食洗機専用洗剤をお使いください」「台所用液体洗剤、重曹は少量でも使えません」と記載されていませんか?

その理由として、

  • 食器用液体洗剤を使うと、「泡が多量に発生する」「水漏れ」「故障の原因」となる。
  • 重曹をつかうと重曹が固まり「動作不良」がおこる。

とあります。

食洗機には食洗機用洗剤を使うのが基本ですが、以上のことに注意しながら、食洗機用洗剤がないときには次の代用品を使用することができます。

食洗機用洗剤の代用品「オキシクリーン」

オキシクリーン

衣類、キッチン、流し台、風呂場など、さまざまな場所に使える「オキシクリーン」をご存じですか?SNSで話題にあがってから、愛用している人が増えているようです。

オキシクリーンは臭いがない酸素系洗剤で、40℃~60℃で洗浄効果がアップするため、食洗機洗剤の代用にぴったりです。

ただし、オキシクリーンには汚れの再付着防止の成分が含まれていないので、食洗機洗剤を使用した時よりも若干汚れが落ちにくいようです。

よりきれいに仕上げたい場合には念入りに予備洗いをし、食洗機に入れる前に目に見える汚れを拭き取っておきましょう。

食洗機用洗剤の代用品「クエン酸」

クエン酸

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赤ちゃんや小さいお子さんがいる家庭で人気のナチュラルクリーンニングと言えば「クエン酸」です。クエン酸は酸性のため、アルカリ性の汚れを落としてくれるので、食器を洗うだけでなく食洗機内を洗浄するための代用としても役立ちます。

食洗機は石鹸カスや水あかなどがたまりやすく、お手入れを怠っているとピンク色のぬめりが発生してしまいます。それを放っておくといつのまにか黒カビになり、食洗機が不衛生になって食器を洗う意味がなくなってしまいます。

そこで活躍するのがクエン酸です。食洗機にクエン酸を入れて洗浄すると、食洗機内にある汚れが落ちてすっきりしますよ。

食洗機用洗剤の代用品「酸素系漂白剤」

酸素系漂白剤

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まな板などを漂白するのに役立つ酸素系漂白剤でも食洗機洗剤の代用が可能です。

過酸化ナトリウムが主成分の酸素系漂白剤はアルカリ性なので、タンパク質を溶かす働きがあります。過酸化ナトリウムが水に溶けると発生する過酸化水素に、熱が加わると活性酸素と水に分解されます。

このときに発揮される酸化力が洗浄力になるというのが代用できる理由です。酸素系漂白剤は、プールで使われる塩素系のものと違って独特の刺激臭がなく、水滴の跡もつきにくいため、ピカピカに洗い上げることができます。

注意点として、銅、アルマイトなどの金属製の食器や漆器は酸素系漂白剤の酸化力が反応し、傷めてしまうことがありますので、使用する食器の素材に注意してください。

《 ポイント 》

  • 「オキシクリーン」は臭いがない酵素系の洗剤で、40℃~60℃で洗浄効果がアップ。
  • アルカリ性の汚れを落とす酸性の「クエン酸」は、食洗機内を洗浄する代用にもなる。
  • アルカリ性の「酸素系漂白剤」は、タンパク質を溶かす働きがある。

食洗機用洗剤の代用に重曹やクエン酸はOK?NG?

台所用液体洗剤

食器洗い用の洗剤はNG

食洗機用洗剤の代用として、一般の食器用洗剤が使えないのはなぜなのでしょうか?

前の章でお伝えしたように、界面活性剤が主成分の食器用洗剤は泡立ちを良くして、その大量の泡で油汚れを浮かせて落とすという特徴があります。

一方、界面活性剤がほとんど含まれていない食洗機用洗剤は、アルカリ性で泡立ちがなく高温のお湯によって汚れを洗浄します。

泡立ちで汚れを落とす食器用専用洗剤を代用すると食洗機の中が泡だらけになってしまうので、少量の水しか使わないため食洗機のパイプが目詰まりして異常や故障の原因になってしまいます。

このように食器用洗剤と食洗機用洗剤は性質がそれぞれ違うため、食洗機用洗剤の代用には向かないのです。

塩はNG

どのご家庭でも常備してある身近な調味料の塩を食洗機用洗剤の代用として使うことができたら便利ですよね。塩でも洗浄は可能ですが、食洗機用洗剤ほどの洗浄力は期待できません。

長期間使用すると食洗機の故障につながるため、許可をしていないメーカーがほとんどなので、塩はおすすめできません。

重曹はNG

油汚れの掃除にはエコという点で人気が高い重曹を使うと良いと言われていますが、食洗機用洗剤の代用に重曹を使用すると、故障の原因につながります。

重曹は水に溶かすとアルカリ性になり油汚れを落としやすくしますが、酵素成分が含まれていないため、タンパク質やデンプンの汚れを落とすのが難しいようです。そのうえ、食洗機の温水によって炭酸カルシウムが残ってしまうため、黒く汚れたようになってしまいます。

また、重曹が洗い流しきれず、白い粉が食器や食洗機内に付着することもあるようです。重曹は100均でも販売されている掃除や洗濯に欠かせないアイテムですが、重曹を使用して万が一、動作不良を起こした場合、メーカー保証外になるばかりでなくメーカーが対応してくれないこともあります。

取扱説明書にも「重曹は少量でも使わない」と記載されていことが多いので、原則として重曹は使わないほうが無難でしょう。

重曹が使える食洗機もある

食洗機用洗剤の代用には向かない重曹ですが、重曹の使用が可能な食洗機もあります。すすぎの回数などを重曹の性質に合わせて設定できる「重曹洗浄モード」が装備されている食洗機かどうか、購入するときにチェックしておきましょう。

《 ポイント 》

  • 泡立ちが良い食器用洗剤はパイプが目詰まりして異常や故障の原因になる。
  • 塩は長期間使用すると食洗機の故障につながる。
  • 重曹は炭酸カルシウムなどが残って黒く汚れたようになる。
  • 「重曹洗浄モード」が装備されている食洗機もある。

食洗機用洗剤や代用品を使う際の注意点

クエン酸

食洗機を使うときは、泡立ちが控えめに作られている食洗機用洗剤を使用するようにと取り扱い説明書に記載されています。

食洗機用洗剤や代用品には、中性やアルカリ性、酸性など、たくさんのタイプがあってよくわからないと思われる方もいるのではないでしょうか。

汚れが落としきれないことがないように、食洗機の機能を最大限に活かす洗剤選びもポイントでしょう。お手頃な価格で気軽に使える粉末や、溶け残りが少なくすっきり洗えるジェルタイプ、計量せずに使えるタブレットなど、お好みに合わせて選ぶようにしてくださいね。

また、一般的な食器用洗剤は泡で食器の汚れを落とすため、これを食洗機に入れれば大量の泡が発生し、すすぎきれないだけではなく、故障する可能性があります。

代用できる「オキシクリーン」「クエン酸」「酸素系漂白剤」がないときは、食洗機の使用はできるだけ控え、手洗いすることをおすすめします。

《 ポイント 》

  • 食洗機用洗剤には、「粉末」「ジェル」「タブレット」がある。
  • 代用できる「オキシクリーン」「クエン酸」「酸素系漂白剤」がないときは手洗いする。

最後に

クエン酸と重曹

食洗機用洗剤は違うもので代用できるのかどうかについてご紹介しましたがいかがでしたか?

食洗機用洗剤はアルカリ性で発泡性が低く高温で洗浄力が上がるのが特徴なので、泡立ちの少ない代用品を選ぶのがポイントです。

それには、「オキシクリーン」「クエン酸」「酸素系漂白剤」の3つがおすすめです。

反対に、「食器用洗剤」「塩」「重曹」は、それぞれ洗浄する働きはありますが、食洗機用洗剤の故障の原因になるため代用できません。

食洗機を使う前に取扱説明書をしっかり読んで、どのような洗剤が適しているのか確認してみましょう。

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