しらたきを食べ過ぎとどうなる?体調不良になる原因や1日の適正量について

しらたきの入った肉じゃが

しらたきを食べ過ぎると腸に詰まってしまい、腸閉塞になる可能性があります。しらたきはお腹いっぱいになりやすく、グルコマンナンと呼ばれる食物繊維が主成分で食事制限中やダイエット中にも好まれる人気の食材です。しかし、食べ過ぎは体調不良の原因になりやすいです。しらたきを食べ過ぎると起こる体調不良の症状と原因、適切な摂取量についてまとめました。

しらたきを食べ過ぎると起こること

結ばれたしらたき5つ

しらたきを食べ過ぎると起こることにはメリットとデメリットがあります。

メリットで言えば、低カロリーでお腹いっぱいになれることです。商品によって異なりますが、300g食べても18kcalしかありません。食べ過ぎても太らない食品と言っても過言ではありません。

そして、デメリットは体調不良を引き起こす可能性があるということです。危険なものには緊急手術を必要とする症状や命にも関わる病気があります。

しらたきの食べ過ぎで起こる体調不良と原因

手術室出入口

しらたきの食べ過ぎで起こる体調不良には、自宅で様子をみて良い症状、市販薬で改善される可能性のある症状、病院へ行った方が良い症状、緊急手術を必要とする症状などがあります。

便秘

しらたきを食べ過ぎると便秘になってしまうことがあります。グルコマンナンと呼ばれる食物繊維が主成分なのですが、食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があります。

グルコマンナンは水溶性食物繊維ですが、しらたきへと加工される過程で不溶性食物繊維に変わります。このことを知らずに食べ過ぎてしまうと便秘になります。

不溶性食物繊維は消化されずに腸へと運ばれるため、大量に摂取すると排出しにくくなってしまうのです。普段から便秘がちな人は要注意です。

腹痛や膨満感がないのであればあまり不安にならず、自宅で様子をみても大丈夫です。

下痢

しらたきを食べ過ぎると下痢になってしまうことがあります。

消化されずに腸へと運ばれる不溶性食物繊維が原因なのですが、便秘になってしまう人がいる一方で、下痢になってしまう人もいます。

普段から軟便や下痢になりやすい人は要注意です。自宅で様子もみても大丈夫ですが、痛みを伴ったり下痢が続くようであれば市販薬の下痢止めを試してみても良いのではないでしょうか。

通勤中や仕事中にトイレに駆け込めないとつらいので、早めに対処しておきましょう。

胃痛・吐き気

しらたきを食べ過ぎると胃痛・吐き気の症状を引き起こすことがあります。低カロリーだからという理由での単なる食べ過ぎです。

しらたきを食べ過ぎた後、お腹がぽっこりと出ることがあるのですが、消化されない不溶性食物繊維であること、腹持ちが良いことなどが主な理由です。

しばらく様子をみるうちに症状は改善されます。1時間ほど経って症状が緩和されない場合には、胃薬などの市販薬を試してみても良いのではないでしょうか。

どんな食べ物も食べ過ぎれば胸やけなど気持ち悪い症状が出やすいので、くれぐれも食べ過ぎには注意しましょう。

腹痛

しらたきを食べ過ぎると腹痛を引き起こすことがあります。しらたきの主成分である不溶性食物繊維は腸を刺激する成分です。

腸の働きが悪く便秘がちな人には嬉しい刺激なのですが、普段からしっかり便意がある人にとっては苦痛の刺激になることがあります。

あまりにも腸を刺激してしまったため、腹痛を引き起こしてしまうのです。排便があれば腹痛も緩和されると思いますので、しばらく自宅で様子をみてみましょう。

腸閉塞

しらたきを食べ過ぎると腸閉塞を引き起こすことがあります。しらたきの食べ過ぎによる体調不良の中で最も危険であり、十分に注意しなければなりません。

何度もお伝えしているように、しらたきの主成分である不溶性食物繊維は消化されないまま腸へと運ばれます。

食べ過ぎると排出されなくなってしまうことがあり、詰まってしまうと腸管が膨張し、腹痛や膨満感などの症状が起こります。これが腸閉塞です。

単純性の腸閉塞である場合、消化管が働く度に激しい痛みを伴います。

複雑性の腸閉塞である場合、腸管が締めつけられたりねじれたりなどし、血行障害を引き起こします。腸に血液が送られなくなってしまい、壊死してしまうことがあります。緊急手術が必要な状態です。

しらたきの食べ過ぎで腸閉塞を引き起こした場合には、腸が詰まってしまっていることによる食欲不振・吐き気・嘔吐・膨満感などの症状が起こります。軽度の症状であっても病院へ急いだ方が良いでしょう。

手術の必要がない場合には、禁飲食や点滴を用いた治療が行われることがあります。基本的には入院での治療ですので、仕事や生活にも支障が出るでしょう。

しらたきを食べる際の1日の適正量

しらたきの入ったおでん

1日の食事から摂取することができる食物繊維の量を考えると、主成分が不溶性食物繊維であるしらたきの摂取量の目安は大人の方で250g程度でしょう。

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を1:2の割り合いで食べることが好ましい食物繊維の摂り方です。

もちろん、他の栄養素もバランスよく摂ることができる食事であることが理想です。何かを摂り過ぎたり、何かが不足したりすると、すぐに体調に表れますよね。

「もしかして〇〇の食べ過ぎかな」とか「〇〇を制限し過ぎたかな」と感じることがあるのであれば、すぐに調整することで体調不良や症状は緩和、改善されます。

しらたきを使った料理で適正量を考えると?

例えば、肉じゃがにしらたきを使う場合、2人前で200g程度です。1人100gという計算ですね。これくらいの量がしらたきを美味しく食べることができ、他の食材との相性も良い量です。

また、じゃがいもやたまねぎには水溶性と不溶性のどちらの食物繊維もバランスよく含んでいる食材です。しらたきの不溶性食物繊維とバランスよく摂れます。

「しらたき」と「糸こんにゃく」は何が違うの?

こんにゃく芋・四角と丸のこんにゃく・しらたき

見た目は全く同じなのに、しらたきと表示されている商品もあれば、糸こんにゃくと表示されている商品もあります。

どちらも買って食べ比べてみても、正直なところ差は全く感じられません。

作り方に少しの違いがあります

しらたきの原料はこんにゃく芋です。すりおろす、または粉状にし、水酸化カルシウムという凝固剤を入れてセリー状にします。

それを穴が開いた筒に入れてお湯に中に押し出すことで固まります。その固まった状態のものがしらたきです。しらたきの原材料を確認すると、水酸化カルシウムと表示されています。

糸こんにゃくの原料は同じくこんにゃく芋と水酸化カルシウムです。凝固剤を入れるところまでは同じなのですが、その後に熱を加えて固めます。固めた後で細い糸状にカットすることで糸こんにゃくになります。

呼び方は人それぞれ

  • ゼリー状のものをお湯の中に押し出すことで固めるのが「しらたき」
  • 熱を加えて固めた後に糸状にカットするのが「糸こんにゃく」

違いはたったのこれだけです。しかし、現在では作り方や呼び方は統一されていません。

どちらの作り方をしたものでも「しらたき」と呼んでも良いし、「糸こんにゃく」と呼んでも良いという感じです。

家庭によって呼び方が違う、地域によって呼び方が違う、料理によって呼び方が違う、というのが正解なのかもしれません。

最後に

しらたきの卵とじ、青いマットと木製の箸

糸こんにゃくを食べ過ぎるとどうなるのか!?

答えは「体調不良を引き起こす可能性が高い」です。

  • 便秘
  • 下痢
  • 胃痛
  • 吐き気
  • 腹痛
  • 腸閉塞

主にこのような6つの症状が起こりやすいです。軽度であれば様子をみてみる、中度であれば市販薬を試してみる、または悪化する前に病院へ行く、そして我慢できない症状や痛みを伴う時はすぐに病院へ行きましょう。

1日に食べても安全なしらたきの量は250gほどです。軟便や下痢や便秘になりやすい人はこの量よりも少なめに、子供や未成年の人は半分程度の量をおすすめします。

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