チーズは腐るとどうなる?臭い・味・色での見分け方、賞味期限や保存方法について

チーズの盛り合わせ Cheese platter

チーズが腐ると、どう変化するのでしょうか?チーズは発酵食品なので腐るといってもピンとこないかもしれませんが、腐ったチーズを食べると食中毒を起こす可能性もあります。今回は、腐ったチーズの特徴や腐る原因、チーズの正しい保存方法をご紹介。腐ったチーズを食べたときに起こりやすい体調の変化や、対処法についてもまとめています。

チーズは腐るとどうなる?

カビが生えたチーズ

カビが生えたチーズ

チーズは発酵食品なので、腐ることはないと思っている人もいます。チーズは腐ることがない、ということはありません。チーズにも賞味期限や消費期限があるため、期限を超えたり保存状態がよくないと腐るのです。

チーズは腐ると、どんな変化が起こるのでしょうか。見た目や臭いはもちろん、味なども変化します。

腐ったものを食べてしまうと、体調不良を引き起こす原因になることも。用途がたくさんあるからこそ、チーズが腐っていないかを把握するポイントを押さえておきましょう。

腐ったチーズの見分け方

たくさんのチーズ

チーズは腐ると、どのような変化が起こるのでしょうか。調理する前に小さな変化を見逃さないためにも、チーズが腐っている状態を見分けるポイントをご紹介します。

臭い

チーズの臭いで気を付けておきたいのは、以下のようなものです。

  • アンモニア臭
  • 納豆のような臭い
  • 雑巾のような臭い

チーズそのものにも香りはありますが、腐ると今までとは異なる不快な臭いがします。なかでもアンモニア臭は、チーズの種類関係なく腐ったチーズから漂う臭いです。チーズから強いアンモニア臭がするときは、見た目が変わらなくても腐っているので破棄しましょう。

チーズは大きく分けて2種類あります。菌が生きている状態のチーズであれば、発酵が進むので香りは日々変化します。納豆のような臭いがしていても、問題なく食べられる種類もありますよ。

しかし、発酵菌を含んでいないチーズからアンモニアや納豆、または雑巾のような臭いがしたら、腐っているので食べられません。

発酵菌を含んでいないのにチーズ本来の香りではない臭いがするのは、本来チーズにはついていない菌がチーズ内で発酵しているから。腐敗が進んでいるため、きつい臭いがするのです。

チーズから気になる臭いがしから、まずは購入したチーズの種類をチェックしましょう。保存環境や見た目などにも注意し、食べられるかを慎重に見極める必要があります。

チーズが腐ると、今までとは違った味に変化します。

  • 酸味が強い
  • 苦いと感じやすくなる
  • 舌にしびれを感じた

このような場合は、チーズが腐っているサイン。味の変化だけでなく、風味も一緒に確認して腐っていないかを見極めましょう。

苦い種類のチーズもあるので、最初に食べたときの味を記憶しておくことも大切です。苦みだけでは判断しにくい場合は、チーズが腐っているときのほかの特徴も確認してみましょう。

酸味やしびれは、腐っているときに見られるものです。苦みに加えて、最初食べたときには感じなかった酸味や舌に乗せたときのしびれなども判断材料になります。

見た目

チーズが腐っている状態の場合、以下のような変化が見られます。

  • カビが発生する
  • 水分が出る
  • 表面がべたべたする
  • 水分が飛んで全体がカリカリになる

チーズの表面に白や黒などのカビがついている場合は、腐っているサインになります。しかし、これは発酵菌を含んでいないプロセスチーズにあてはまることです。

購入後も発酵が進むナチュラルチーズは、カビが生えてから食べる種類もあります。そのため、ナチュラルチーズでは、カビが生えたから腐って食べられなくなったということに直結しないこともあるのです。

ナチュラルチーズにカビが生えて食べられるか気になるのであれば、少し食べてみたり臭いを確認してみましょう。

また、チーズから水分が出てしまっている状態を放置してしまうと腐敗につながります。チーズの表面がべたべたしていたり、ぬめりを感じるときは傷んでいる証拠。チーズの端っこの水分が飛んでカリカリになっているのも、腐っているときの特徴です。

チーズの種類と賞味期限

種類豊富なチーズ

家庭で食べる機会の多いチーズには、2つの種類があります。

  • プロセスチーズ
  • ナチュラルチーズ

プロセスチーズは、スーパーなどで気軽に購入できる種類のチーズです。6pチーズやスライスチーズが当てはまります。複数の種類のチーズを溶かして混ぜ合わせ、発酵しないよう乳化剤などを混ぜ合わせて作られたチーズです。

ナチュラルチーズには発酵菌が含まれているため、購入後も発酵が進みます。日によって味が徐々に変化する種類もあり、発酵が進むため長期間の保存には不向きです。

プロセスチーズの種類と保存期間

プロセスチーズは、手軽に購入できる種類が豊富に販売されています。

  • スライスチーズ
  • とろけるチーズ
  • ベビーチーズ
  • 6pチーズ

使用用途の幅が広く、使い切れるサイズ感で販売されていることの多い種類です。栄養価が高く、鉄分強化などを行っている商品もあり、小腹が空いたときのおやつにもぴったり。

プロセスチーズの保存期間は、商品によってばらつきがありますが、未開封の状態だと数カ月単位の長期保存が可能です。加熱処理しているので、約9カ月保存できるチーズもあります。

開封後は、できるだけ早く使い切ってしまいましょう。目安は1週間前後です。保存状態が良好であれば少し長く持ちますが、開封後は劣化が進むので賞味期限などにとらわれずに早め使い切るのがおすすめです。

ナチュラルチーズの種類と保存期間

ナチュラルチーズは、お酒のおつまみなどによく合う、加熱処理のされていないチーズです。

  • カマンベールチーズ
  • モッツァレラチーズ
  • ブルーチーズ
  • パルメザンチーズ(粉チーズ)
  • マスカルポーネチーズ
  • クリームチーズ

このほかにも、さまざまな種類があります。ワインのお供や、パスタやサラダのアクセント、お菓子作りなどで活躍するチーズが多数です。発酵菌が生きているので、カビなどが生えることもあります。

ナチュラルチーズの保存期間は、未開封の状態であってもプロセスチーズよりも短めです。種類にもよりますが、未開封の状態で数週間から数カ月。開封後はプロセスチーズよりも傷むのが早い傾向があるので、数日中に食べきりましょう。

夏場の食欲が落ちる時期に、チーズは大活躍します。栄養価が高いので、普段のサラダやパスタなどに加えるだけで栄養が取れて味のテイストを変えのにも一役買ってくれますよ。夏場の気温はチーズが腐る原因になることもあるので、適切な保存法を守ってチーズを長く使用しましょう。

腐ったチーズを誤って食べた時の対処法

青カビが生えたチーズ

腐ったチーズを食べたとき、体にはどんなことが起こるかを知っておくとパニックにならずに対処できます。

  • 腹痛
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 発熱

これらの症状は、食中毒のときに見られやすいものです。食中毒の症状がみられる場合は、できるだけ早く病院を受診しましょう。

食中毒は、甘く見ると命にかかわることがあります。少しでもおかしいっと思ったら病院を受診して、専門医の意見を聞いて処置してもらうことをおすすめします。

嘔吐や下痢は、脱水症状を招く可能性があるため、水分補給をこまめに行うことが重要。脱水を防ぐためにも、適度に水分をとって対処しましょう。嘔吐後に水を飲むのに抵抗を感じるのであれば、氷をなめるのも有効です。

梅干しやしそなどの殺菌作用のある食べ物が食べられるのであれば、胃腸の状態を見て腹痛を起こさないよう少量から摂取してみるのもおすすめです。

正しいチーズの保存方法

冷蔵庫でチーズを保存

チーズは正しい保存方法を守ることで、開封後も腐らせずに使用可能です。チーズは高温が苦手なので、冬場であっても冷蔵庫での保存をおすすめします。

チーズの保存に必要なものは、以下のものです。

  • サランラップ
  • ジップロックなどの空気が入りにくいもの
  • 密閉容器

チーズは乾燥すると劣化しやすくなるので、切り口を下にしてラップでくるんで保存します。ラップで巻く際は、強く巻きすぎないように注意しましょう。

クリームチーズなど形を保ちにくいものは、密閉容器に入れて保存します。乾燥を防ぐために、密閉容器やラップをしたチーズをジップロックに入れて保存するのも有効です。

チーズは5~10℃の気温で80~85%前後の湿度で保存すると、長持ちしやすくなります。この条件は冷蔵庫の中でも野菜室が当てはまるので、チーズを保存する空間を作って野菜室で保存しましょう。

野菜室で保存する際には、ネギ類やニンニク、かんきつ類を近くに置かないようにしましょう。ニオイが強いものの近くにチーズを置くと、食材のニオイがチーズに移る可能性があります。

チーズを保存する際、チーズに水分がついていたら腐る原因になります。包丁やまな板の水分をしっかり拭き、チーズについた水分も拭いて保存しましょう。ラップは3~4日おきに交換すると、急な劣化の防止につながります。

チーズを冷凍保存することも可能です。冷凍保存した場合は、約1か月ほどをめどにチーズを消費しましょう。冷凍すると、チーズの水分が飛びやすくなります。風味も落ちやすくなっているので、冷凍保存した場合は加熱調理して食べましょう。

調理済みのチーズの保存について

調理済みのチーズは、冷蔵庫で保存していても長期間保存するのは難しいです。できる限り数日内に食べきってしまいましょう。

チーズをお弁当のおかずやサンドイッチの具にした場合は、その日のうちに食べるのがベスト。お弁当の保存環境を加味し、高温状態が続いた場所に置いていたのならばチーズを食べる前にニオイやべたつきがないかなどをチェックしてみてください。

オイル漬けにしたチーズも、特別に日持ちするとはいえません。5日前後をめどに食べきってしまいましょう。市販品であれば賞味期限を見ながら食べられますが、自家製の場合は保存料などを入れていないため市販品よりも腐るリスクが高くなります。

おにぎりにチーズを混ぜ込んだ場合、おにぎりの熱でチーズが解けやすい状態です。おにぎりそのものにも水分が多く、温かいので傷みやすい環境がそろいやすくなります。チーズ入りのおにぎりはお弁当のお供にするよりも、朝食として作ってすぐに食べてしまう方が安心安全です。

最後に

きれいな断面チーズ

チーズには種類があるので、腐ると一口にいっても判断が難しいこともあります。臭いや味なども見た目と加味して、食べられそうかをしっかりと吟味しましょう。

誤って腐ったチーズを食べてしまったときの対処法や、正しいチーズの保存方法を把握して、おいしい状態でチーズを保存して家族でおいしさを分かち合いましょう。

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