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イカスミのシミは自宅で洗濯できる?
イカスミの黒いシミは自宅で洗濯することができますが、いつものように洗濯機で洗うだけでは、ガンコなイカスミのシミを完全に落とすことはできません。
でも、イカスミのシミを洗濯機で洗う前に、ちょっとしたことをするだけで、イカスミのシミを落とすことができます。
イカスミを落とすために成分を知る
シミを落とすためには、そのシミの成分を知ることが必要です。イカスミの成分がわかれば、その成分を落とす方法が分かってきます。
イカスミの主な成分は
- タンパク質
- 脂質
- 糖
- メラニン
イカスミの黒い色素は「メラニン」で、髪の毛の黒い色素と同じです。
イカスミが落ちない原因は「メラニン」と「タンパク質」
実は、イカスミのガンコな汚れの原因は「メラニン」と「タンパク質」です。
メラニン色素の性質
- 水に溶けない
- アルカリに溶ける
タンパク質の性質
- 乾燥すると固まる
- メラニン色素も一緒に固まる
- 固まると取れにくくなる
この2つの性質からわかるイカスミを落とす洗濯のポイントは「イカスミが固まる前に、アルカリ性の洗剤などで洗濯をする」ことです。
アルカリ性洗剤で衣類の色落ちが心配な時は、色物用の弱アルカリ性の洗剤や弱アルカリ性の重曹を使えば安心できます。
《 ポイント 》
- イカスミの主な成分は、タンパク質、脂質、糖、メラニン。
- イカスミが黒いのは、メラニン色素。
- タンパク質は、乾燥すると固まって汚れを取りづらくする性質がある。
- アルカリ性洗剤を使えば衣類に付いたイカスミの汚れは取ることができる。
- イカスミが付着してすぐであれば、応急処置である程度落とすことができる。
イカスミのシミの洗濯方法9つ!
イカスミのシミを落とす洗濯方法を9つ紹介します。
洗濯方法1:塩水で落とす
用意する物
- 塩水(海水と同じくらいの塩分濃度)
- 歯ブラシ
- タオル・布巾などの布
- 洗面器・バケツなど
手順
- 塩水を洗面器やバケツに入れる。
- イカスミが付着した部分を塩水に浸ける。
- 30分ほど放置する。
- イカスミのシミを手で揉み洗いや歯ブラシで軽く擦り洗いをする。
- 終わったら通常通り洗濯をする。
洗濯方法2:台所用洗剤で落とす
用意する物
- 台所用洗剤(アルカリ性)
- 歯ブラシ
- タオル・布巾などの布(あて布用)
手順
- イカスミが付着した部分に、直接を台所用洗剤を付ける。
- 衣類の裏にあて布をし、イカスミのシミの上から歯ブラシでトントン軽くたたく。
- シミがあて布に移ったら通常通り洗濯をする。
洗濯方法3:重曹で落とす
用意する物
- 重曹
- 歯ブラシ
- 洗面器
手順
- 洗面器に重曹水を作る。重曹水は水100mlに対して重曹小さじ1杯(5g)程度。
- イカスミが付着した部分を、重曹水に浸ける。
- 30分ほど放置する。
- イカスミのシミの部分を手で揉み洗いや歯ブラシで軽く擦り洗いをする。
- 終わったら通常通り洗濯をする。
洗濯方法4:ご飯粒で落とす
用意する物
- ご飯粒
- 台所用洗剤
手順
- ご飯粒と台所用洗剤を良く混ぜ合わせる。
- 混ぜ合わせたものをイカスミが付着した部分につけて手で揉み洗いする。
- 終わったら通常通り洗濯をする。
洗濯方法5:大根おろしで落とす
用意する物
- 大根おろし(大根は10cm程度)
- 台所用洗剤
- ガーゼまたは薄い布
- タオル・布巾などの布(あて布用)
手順
- 洗う直前に、適量の大根をおろす。
- 衣類の裏にあて布をする。
- ガーゼ(薄い布)で、大根おろしを大さじ1杯ほど包む。
- 大根おろしを包んだガーゼ(薄い布)で、シミをやさしくトントン叩く。
- イカスミのシミがあて布に移ったら、台所用洗剤で軽く洗う。
- 終わったら通常通り洗濯をする。
洗濯方法6:酸素系漂白剤で落とす
用意する物
- 酸素系漂白剤
- 台所用洗剤
手順
- 酸素系漂白剤と台所用洗剤をよく混ぜる。
- 混ぜ合わせたものをイカスミが付着した部分につける。
- つけたまま一晩つける。
- 通常通り洗濯をする。
洗濯方法7:キッチンハイター
この方法は漂白力が強いので使用できるのは白い衣類のみです。色柄物は色落ちしますので使用しないでください。
用意する物
- キッチンハイター
手順
- イカスミが付着した部分にキッチンハイターをふりかける。
- 30分位漬け置きする。
- 衣類をお湯で洗い流す。
- 終わったら通常通り洗濯をする。
洗濯方法8:セスキ炭酸ソーダで落とす
用意する物
- セスキ炭酸ソーダ
- 洗濯ネット
手順
- イカスミが付着した部分にセキス炭酸ソーダをふりかける。
- 洗濯ネットに入れて通常通り洗濯をする。
洗濯方法9:セスキ炭酸ソーダと液体酸素系漂白剤とクエン酸で落とす
用意する物
- セスキ炭酸ソーダ
- 液体酸素系漂白剤
- クエン酸
- 歯ブラシ
- タオル・布巾などの布
- ドライヤー
手順
- セスキ炭酸ソーダと液体酸素系漂白剤を1:1の割合で混ぜてペースト状にする。
- ペースト状になったものをイカスミのシミの部分につける。
- シミの部分を歯ブラシでやさしくトントン叩きながら、ペースト状にした洗剤を浸透させる。
- ドライヤーで加熱する。
- クエン酸水を、洗剤が浸透したシミの上からかける。
- 終わったら通常通り洗濯をする。
最後にクエン酸水をかけるのは中和させるためです。
イカスミをすぐ洗濯できない時の応急処置方法
イカスミの洗濯で重要なのは、少しでも早くイカスミのシミを落とすことです。でも、外出中にイカスミがついてすぐ洗濯というわけにはいきませんよね。
そこで、外出先でイカスミ料理を食べていてシミをつけてしまった場合の応急処置の方法をご紹介します。
タオルやテッシュでシミを吸い取る方法
外出先でイカスミをつけてしまった場合、カスなどは手で取り除き、タオルやテッシュなどでシミを吸い取りましょう。
手順
- イカスミが付着した部分をタオルやテッシュなどでシミを吸い取る。
- シミの裏に当て布をする。
- タオルやテッシュに水を含みシミ部分に押し当てる。
出来るだけイカスミのシミの濃度を薄くするのがポイントです。時間がたってから落とすのは大変なので、ある程度外出先でシミを落としておきましょう。
《 ポイント 》
- 外出先でイカスミをつけてしまった場合はタオルやテッシュなどで、シミを吸い取る。
イカスミのシミを洗濯するときの注意点
洗剤によっては色落ちなど確認する
イカスミを洗濯する際、洗剤によっては色落ちする場合があります。そんな時は衣類の目立たないところで色落ちするかのパッチテストをしましょう。
やり方は、洗面器などに洗剤を入れて水やぬるま湯で溶かし、衣類の目立たない部分数分浸けておき、色が落ちないか確認します。しばらく時間がたっても色落ちがしてなければ、色落ちの心配はないと考えて問題はないでしょう。
混ぜては危険な洗剤には注意する
塩素系洗剤と酸性洗剤を同時に混ぜて使うと塩素ガスが発生します。これには独特の刺激臭があり、このガスを吸うと呼吸器や目や口腔内の組織を破壊する事があります。塩素ガスを大量に吸うことで中毒症になり、最悪の場合には死に至るケースもあります。
イカスミが定着した場合はクリーニングに出す
イカスミが付着してすぐであれば、応急処置ご洗えばある程度、落とすことができます。しかし、時間がたって乾燥した場合は衣服に定着してしまいなかなか落とすことができません。
その場合は専門のクリーニング店に依頼した方がおすすめです。事前にクリーニング店へはイカスミを落とすことが可能か確認しておきましょう。
《 ポイント 》
- 洗剤によっては色落ちする場合があるので衣類の目立たないところでパッチテストをする。
- 塩素系洗剤と酸性洗剤を同時に混ぜて使うと塩素ガスが発生する。
- 塩素ガスを大量に吸うことで中毒症になり、最悪の場合には死に至るケースもある。
最後に
イカスミは洗濯するまで「乾燥させない・時間をおかない」ことが重要です。
外食でイカスミをつけてしまったとき、シミのついた服をビニール袋に入れてすぐ洗濯するのが理想ですが、着替えを持っていかない限り無理ですよね。
そんなときは、応急処置として、少しでもイカスミの濃度を薄くするために、ティッシュやタオル、ハンカチなどをシミに軽く押し当てて水分を吸い取り、シミの裏に乾いたタオル、表に濡れたタオルを押し当てると、乾いたタオルにシミが移ります。
この時、こすってイカスミを広げないよう注意しましょう。少しでもシミを薄くしておけば、帰ってからの洗濯が楽になりますよ。