目次
大豆が旬を迎える時期
国産の大豆が旬を迎える時期は、“秋から冬”にかけてです。北海道・秋田・宮城・福岡・佐賀など、大豆の生産地として有名な地域があります。
地域によって、大豆が旬を迎える時期は異なることがあります。どの地域でも、大豆の旬は、朝晩の冷え込みがグッと増す頃であるとされています。
北海道産の大豆の旬と品種
北海道では、10月頃に収穫期を迎えます。北海道で生産されている大豆には、下記のような品種があります。
- トヨコマチハヤヒカリ
- キタムスメ
- 北見白
- スズヒメ
- カリユタカ
- スズマル
- 音更大袖
- 大袖の舞
福岡産の大豆の旬と品種
福岡では、11月~12月頃に収穫期を迎えます。福岡で生産されている大豆には、下記のような品種があります。
- フクユタカ
- むらゆたか
- すずおとめ
- トヨシロメ
旬の大豆を美味しく食べるために知っておきたい主な7種類
黄大豆
国内で生産される大豆の中で、最も多く生産されているのが黄大豆です。大豆で作られた食品として、豆腐や味噌をイメージすると思いますが、それらの加工食品のほとんどに使用されている大豆です。
黒大豆
黒豆茶をご存知ですか?ノンカフェインでカラダに優しいお茶として、美容を気にされる女性や、健康を気にされる男性からも、よく飲まれています。その黒豆茶の原料となっているのが、黒大豆です。
青大豆
青大豆と聞くと、“知らないな…”という方が多いかもしれません。みなさん、“枝豆”ってご存知ですよね。お酒のおつまみとして普段からよく食べている、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その枝豆が実は青大豆なんです。大豆がよく熟す前に収獲し、さや付きのまま茹でて食べるのが枝豆と呼ばれています。
紅大豆
紅大豆は小豆によく似ています。国内の生産量はとても少なく、山形県で煮豆用の大豆として少量生産が行われていたそうです。紅大豆の収穫時期は、10月の下旬頃であるとされており、他の大豆と同じように、秋から冬にかけて旬を迎えるようです。
茶大豆
出典:https://item.rakuten.co.jp/suzuya-rice/c/0000000123/
茶大豆は、大豆の種類の中でも希少な大豆です。近所のスーパーでお目にかかる、なんてことは滅多にありません。そんな茶大豆ですが、新潟県が名産地であるとされています。
茶大豆は、日照時間が長くなればなるほど甘味が増して美味しくなるそうです。そのため、夏の一番暑い時期や、お盆の頃に旬を迎えるようです。
鞍掛豆(くらかけまめ)
鞍掛豆は青大豆の一種であり、その種皮の模様がとても変わっていて、この模様が馬に鞍をかけたような模様に見えることから、鞍掛豆という名前になったそうです。他にも、パンダみたいな模様にも見えることから「パンダ豆」と呼ばれたりもするようです。
山形県で生産されているのですが、生産量がとても少なく、山形県内のスーパーでも売られていることは滅多にないそうです。専門店や、直売所であれば手に入れることができるかもしれません。
旬の大豆に含まれる栄養が健康や美容に良いとされるのはなぜ?
「畑の肉」と呼ばれる大豆
大豆には、植物性のタンパク質が豊富に含まれており、そのことから“畑の肉”と呼ばれています。大豆を食事に取り入れたり、豆乳を飲む理由として、“タンパク質が摂れるから”と答える人が多いのも確かです。
大豆に含まれるタンパク質の量はどれくらい?
以下は、肉類と比較した大豆のタンパク質量です。大豆には肉類にも勝るタンパク質が豊富に含まれているのです。
食品 | タンパク質量 |
乾燥させた大豆100g | 33.8g |
水煮の大豆100g | 12.9g |
鶏モモ肉100g | 16.6g |
牛ロース肉100g | 16.2g |
豚ロース肉100g | 17.1g |
動物性の脂質と植物性の脂質の違い
タンパク質を摂るためには、肉や魚を食べなければならない、と考える人がほとんどです。
しかし、ダイエットなどで糖質や脂質を気にされる人が多いですよね。大豆にも脂質は多く含まれていますが、動物性の脂質と植物性の脂質では、含まれる脂肪酸が違います。
動物性の脂肪分には、飽和脂肪酸が多く含まれており、悪玉コレステロールの過剰な生成に繋がる可能性があるとされています。一方で、植物性の脂肪分には、不飽和脂肪酸が多く含まれています。
不飽和脂肪酸は、私たちのカラダの中で合成することのできない栄養素であり、必須脂肪酸とされ、食事から摂る必要がある栄養素です。
日本人はタンパク質が不足している!?
厚生労働省が推奨している一日のタンパク質の摂取量は、「男性60g」「女性50g」です。
これは日本人の食事摂取基準として、厚生労働省から発表されているものなのですが、毎日の食事で基準のタンパク質を摂取することができているでしょうか。
文部科学省が行った調査によると、ほとんどの日本人がタンパク質の摂取量が少なく、毎日の食事の中で、推奨されている量の半分ほどしか摂取することができていないそうです。
あと少し足りていないかも…というときに良いのが大豆を使った加工食品です。たとえば、納豆・豆乳・豆腐は、あと一品として追加しやすいです。
私たちはタンパク質なしでは生きることができません
私たちのカラダを構成している成分の6分の1を占めるのがタンパク質です。
たとえば、アクチンやミオシンは、筋肉を構成しているタンパク質です。筋肉を伸ばすときや縮ませるときなど、「カラダを動かす」という役割を担っています。
タンパク質が不足してしまうと、筋肉を伸ばしたり縮ませたりする働きが上手く行われなくなり、カラダを動かすことができなくなってしまうことがあります。
みなさんは、“ヘモグロビン”という言葉を聞いたことはありませんか?血液の中に含まれているタンパク質なのですが、カラダ中の細胞に栄養や酸素を運ぶという役割を担っています。そして、ケラチンというタンパク質の一種は髪の毛の素材となる成分です。また、美容に欠かすことのできないコラーゲンもタンパク質の一種なのです。
生きるため、若々しく活動するために必要不可欠な成分であるタンパク質を豊富に含むことから、“大豆は健康や美容に良い食材だ”と言われ続けているのです。
乾燥大豆を水で戻す方法
大豆が旬を迎えるのは、収穫期である秋から冬にかけてですが、収獲した後、乾燥させた大豆は一年中スーパーで購入することができます。また、水煮缶も料理に取り入れやすく、購入してすぐに調理することができることから人気が高いですね。
ここでは、乾燥大豆を水で戻す方法をご紹介します。
料理に使う前の下準備
- ボウルに大豆とたっぷりの水を入れ一晩おきます。水の量は大豆の3倍から4倍が目安です。戻し時間は、夏場は6時間、冬場は8時間が目安です。
- いくつかの大豆が水にプカプカと浮くことがありますが、浮いた大豆は未熟である証拠です。あとで料理を美味しく作るため、取り除いておきましょう。
- 戻す時間が短い場合、大豆の皮にシワができることがあります。じっくり時間をかけて戻してあげることでシワがなくなります。
- 6時間から8時間後、ふっくらとした状態に戻ればOKです。
- 大豆を戻すときに使った水には、大豆の栄養成分が溶けだしています。茹でるときや煮るときは戻した水ごと使用するのがおすすめです。
水につけたら涼しい場所や、冷蔵庫にいれて戻すようにしましょう。
まとめ
一年を通して、スーパーなどで気軽に手に入る大豆は、あと一品加えたいときや、タンパク質の摂取量が気になるとき、また健康や美容に気を使いたいと考えるときなど、大豆を選ぶ人が増えています。
肉や魚と同じようにタンパク質を摂ることができ、良質な脂質を含み、低糖質であることが人気の理由でもあります。ぜひ、あなたと家族の健康と美容のために、大豆を取り入れた食生活を始めてみませんか。