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チョコレートが湯煎で溶けないとどうなる?
手作りチョコレートを作ろうとした場合、多くの人はチョコレートを湯煎して溶かしてから再度固めてと考えると思いますが、チョコレートを湯煎して溶けないために失敗してしまうことがあります。
湯煎でチョコレートをとろとろの状態にするはずが、上手く溶けないためにチョコレートがぼそぼそになってしまったり、部分的に固くなってしまったり、チョコレートから油分が分離して固まってしまうことがあります。
湯煎でチョコレートが溶けない原因を次の項で解説するので確認しましょう。
《 ポイント 》
- チョコレートは湯煎で上手に溶けないとぼそぼそになってしまう。
- チョコレートの湯煎は失敗すると、部分的に固くなってしまったり、チョコレートから油分が分離して固まってしまうことがある。
チョコレートの湯煎で上手に溶けない原因
チョコレートを湯煎して上手に溶けない時の原因は水と温度です。
水が原因の場合
チョコレートを湯煎しても上手に溶けないため、部分的に固まってしまっている時は、水が入ってしまったことが原因です。固まることが原因でチョコレートの糖分と水が結びついてしまい、チョコレートの油分と分離して固まってしまうことがあります。
チョコレートを湯煎している時にお湯が跳ねてしまい一滴でもチョコレートの中に入ってしまった場合は、すぐ乾いたスプーンを使って水を取り除きましょう。あわてて濡れているスプーンを使ってしまっては意味がないので、必ず乾いたスプーンを使うようにしましょう。
水が入ってしまうという事故は、湯煎をする時の水蒸気やチョコレートを混ぜるために使用するボウルやゴムベラについて残っている水分でも、固まって溶けないことがあるので注意しましょう。
温度が原因の場合
チョコレートを湯煎して溶けてはいるけれど、ダマができてしまいぼそぼそした感じになってしまうことがありますが、それは水が入ってしまうことも原因のひとつですが、温度も原因になっています。
チョコレートを温める温度が高ければ早く溶けると考えてしまうかも知れませんが、チョコレートを溶かす温度が高い場合もぼそぼそになってしまいます。
チョコレートは50℃の温度で溶けますが、それよりも高い温度で湯煎してしまうとダマになってしまったり、ぼそぼそになってしまいます。
チョコレートを湯煎して溶かすことが多いバレンタインデーのある2月は寒い冬は、外気温との差が多くなるので早く溶かそうと慌てて混ぜてしまうと空気が入り込んでしまうのでぼそぼそになってしまうことが多いので注意が必要です。
《 ポイント 》
- チョコレートを湯煎して上手に溶けない原因は水と温度です。
- チョコレートを湯煎で溶かしている時に水が入ってしまっていた場合、チョコレートの糖分が水と結びついてしまい、油分を分離してしまうことで一部が固まってしまったり、ぼそぼそになってしまう。
- チョコレートの湯煎の温度が高すぎた場合もダマができてしまったり、ぼそぼそになってしまう。
チョコレートの湯煎のやり方とコツ
チョコレートが湯煎で溶けない場合、チョコレートの湯煎をする時に使用する「道具」と「温度管理」が重要なコツになります。
下準備
チョコレートを湯煎する時は、まずチョコレートを細かく砕きます。細かく砕くときはまな板の上にキッチンペーパーを敷いてから、キッチンペーパーの上で砕くようにしましょう。
細かく砕いたチョコレートはボウルに移す際に手で触れてしまうだけでも体温で溶けてしまいますし、細かくなったチョコレートを移すことは意外と大変です。
キッチンペーパーの上で砕くことで簡単に移すことができるようになります。また砕く時のコツとしては5mm程度の大きさにしておくことで簡単に湯煎で溶かすことができます。
チョコレートの湯煎で使用する道具
チョコレートが湯煎で溶けないときに失敗しないコツは、水が入らないようにすることと温度管理をしっかりすることです。チョコレートを湯煎している最中、お湯が入らないようにするためにチョコレート入れるボウルはお湯を入れるボウルよりも一回り大きいボウルや容器を使用しましょう。
お湯を入れたボウルがチョコレートを入れる容器よりも小さい場合、高い確率でお湯がチョコレートに入ってしまいます。チョコレートを入れたボウルでお湯を入れたボウルを塞ぎ、チョコレートが入ったボウルの下の部分だけお湯に浸けて湯煎するようにしましょう。
こうすることで、蓋をしているので水が飛んで入ってしまうこともありませんし、湯気による水蒸気がチョコレートに混ざってしまうことを防ぐことができます。
チョコレートの湯煎で、水が入って上手に溶けないことを防ぐ簡単な裏技もあります。それはジップロックなどの密封できる袋を利用することです。チョコを刻んでジップロックなどの密封できる袋に入れて空気を抜き、お湯を沸かします。お湯の量はジップロックなどの密封できる袋に入れたチョコレートが浸かる程度です。
お湯が50℃前後になったらお湯につけて様子を見ながら揉みます。完全に溶かすことができたら湯煎完了です。ジップロックなどの密封できる袋の下の角の部分をカットすることでジップロックなどの密封できる袋は絞り袋としても使うことができるので便利です。
チョコレートの湯煎で重要な温度管理
チョコレートの湯煎は温度管理が重要です。50℃の温度の管理は実際に普段から実施することではないので、何となくこれくらい?という感覚的な予想をするよりも実際に温度計を使用することをおすすめします。
チョコレートを湯煎する場合+5℃を超えてしまうとチョコレートが分離してしまったり、ダマができてしまう原因となってしまいます。
手間が増えてしまいますが、温度計で温度を測りながら湯煎することが上手に湯煎をするコツになるので、しっかり温度を計測しましょう。
チョコレートを溶かす時のコツ
チョコレートは温まってくると少しずつ溶けていきます。溶け始めるとすぐかき混ぜてしまいたくなると思いますが、湯煎してからしばらくの間はチョコレートに触ることなくじっと我慢して、だいぶ溶けたと思えるタイミングで、慌てずにゆっくりぐるぐるかき混ぜるようにしましょう。
かき混ぜる時もぐるぐるかき混ぜてしまうと空気を混ぜてしまう結果となってしまいぼそぼそになってしまうので注意してください。
《 ポイント 》
- チョコレートの湯煎は使用する道具と温度管理が重要です。
- チョコレートを5mm程度のサイズに細かく砕いてから湯煎する。
- 水が入らないようにチョコレートを入れる容器よりもお湯を入れる容器を小さくして湯煎し、温度計でしっかり管理して湯煎する。
チョコレートの湯煎で溶けない時の対処法
チョコレートを湯煎しても溶けない時の対処法は、お湯が入ってしまったことが原因で分離していたりぼそぼそになってしまった場合はチョコレートを追加するか、温めた生クリームを入れて溶かします。
分離している場合は温度が50℃前後を維持するようにしてチョコレートが溶け出したらゆっくり混ぜるようにしましょう。これを繰り返すことで油分と固まってしまった部分が混ざり復活させることが可能です。但し、この方法で必ず復活させることができるわけではありません。
ぼそぼそになってしまった場合は、チョコレートを50℃で湯煎して溶かし、大さじ1杯くらいの生クリームを沸騰してしまう直前まで電子レンジで温めて、湯煎したチョコレートに少しずつ加えてかき混ぜます。上手く行けば復活させることができます。
《 ポイント 》
- 湯煎に失敗したチョコレートは油分と固形に分離してしまった場合や水が加わってぼそぼそになってしまった場合は、チョコレートを追加する。
- 湯煎に失敗したチョコレートは油分と固形に分離してしまった場合や水が加わってぼそぼそになってしまった場合は、温めた生クリームを入れることで復活させることができる場合がある。
チョコレートの湯煎に失敗した時の再利用方法
湯煎で溶けないチョコレートを再利用するおすすめの方法をご紹介します。湯煎に失敗したからとチョコレートを捨ててしまうのはすごくもったいないので、上手に活用してみましょう。
ホットチョコレート
飲み物で言うところのココアでホットチョコレートです。1番簡単な再利用の方法となります。
マグカップに牛乳と湯煎に失敗したチョコレートを入れて2分間加熱するだけで簡単に作ることができますが、マグカップの底の部分にチョコレートが沈んで固まっていることが多いので、飲む前によくかき混ぜるようにしましょう。
ブラウニーやガトーショコラ
湯煎に失敗してしまったチョコレートは舌触りが悪くなってしまっていることから、チョコレートの食感が気にならないものに再利用することがおすすめです。
ブラウニーとガトーショコラの違いはブラウニーがアメリカ生まれの濃厚なチョコレートケーキでさっくりとしていて、ガトーショコラがしっとりとした食感のフランス語が語源のチョコレートケーキです。今回はブラウニーのレシピを紹介します。
材料
- サラダ油:1/2カップ
- 砂糖:1カップ弱
- バニラエッセンス:小さじ1
- 卵:2個
- ベーキングパウダー:小さじ1/4
- 塩:小さじ1/4
- 小麦粉:1/2カップ
- 湯煎に失敗したチョコレート
作り方
- オーブンを180度に設定し温めます。
- サラダ油と砂糖と湯煎に失敗したチョコレートをよく混ぜます。
- 手順2で作ったものに卵とバニラエッセンスを加えて混ぜます。
- クッキングシートを敷いた耐熱ガラスの容器に流し込みます。
- 20分ほどオーブンで焼けば完成です。
- 完全に冷ました後で食べやすいサイズにカットします。
《 ポイント 》
- 湯煎で溶けないために失敗してしまったチョコレートは、もったいないので、無駄にならないようにホットチョコレートやチョコレートの食感が気にならないようにブラウニーやガトーショコラを作って再利用する。
最後に
チョコレートの湯煎は、普段からお菓子作りをしていない方は、チョコレートが溶けない失敗をしやすいので、今回紹介したように温度を守り、慌てず、水が入らないように注意して湯煎してください。また湯煎に失敗してチョコレートが溶けない場合は、上手に再利用してチョコレートを無駄にすることがないようにしましょう。