目次
お弁当につける保冷剤の入れ方
お弁当箱の蓋の上にのせる
一年を通して最も食中毒が増える時期は、梅雨の時期から夏の間です。その時期に持ち歩くお弁当も例外ではありません。
そんな食中毒予防に欠かせないのが、皆さんご存知の保冷剤ですよね?
正しい保冷材の入れ方として、「お弁当箱の蓋の上にのせる」のが保冷材の入れ方の基本です。
温かい空気は上へ、冷たい空気は下に向かって流れていくため、冷やしたい物の上に載せることで効果的に冷やすことができるのです。
なので、保冷剤を下に入れる入れ方だと冷たい空気が下にこもったまま上に冷気が上がりにくいので、保冷効果が思うように期待できないでしょう。
正しい位置に入れないと、せっかく用意した保冷剤の効果は半減してしまいます。
保冷剤の保冷効果の目安
外気の気温を20℃とした場合、保冷バックに入れた状態での保冷効果の目安は次のようになります。
保冷剤の重量 | 保冷剤のサイズ | 保冷効果を発揮できる |
30g | (50m/m×120m/m) | 約1時間半 |
40g | (75m/m×100m/m) | 約2時間 |
50g | (75m/m×110m/m) | 約2時間半 |
100g | (90m/m×140m/m) | 約3時間 |
こちらはあくまでも目安です。
冷やしたいや容器や外気温によって保冷効果の時間は変わってきますので注意してください。
そして、お弁当箱大きさに合わせて、30gほどの小さな保冷剤であれば、蓋の上に2~3個をのせるなど、サイズに合わせて数を調整してみて下さい。
《 ポイント 》
- 冷たい空気は下に向かって流れていくため、お弁当箱の蓋の上に載せる。
- 冷やしたい容器や外気温によって保冷効果の時間は変わってくる。
お弁当につける保冷剤を効果的に使うポイント
保冷タイプのお弁当バックを使う
保冷剤を効果的に使う入れ方のポイントとして、お弁当や飲み物などの入れ方でバック選びも重要です。お弁当を入れて持ち運びできるバックは、内部がアルミコーティングされた保冷タイプのものだと、保冷剤の効果をより高めてくれます。
中の物を冷ましてから入れる
お弁当を包む入れ方か、バックに入れる前に、しっかりと中のご飯とおかずを冷ますことも忘れてはいけないポイントです。そして、保冷剤とお弁当箱を保冷バックに入れたら、外気の影響を受けないように、食べる直前まで開けないことが重要です。
忙しい朝に、お弁当の中身を冷ますための時間を確保するのはなかなか難しいことなのですが、こうすることで保冷剤の効果を高められますので、食中毒予防対策のひとつとして実行するように心がけておきましょう。
ステンレス製かアルミ製のお弁当箱を使う
ステンレス製やアルミ製のものは熱伝導がとても良いので、この材質で作られたお弁当箱を使うと、保冷剤の効果を保ちやすくなり、お弁当箱全体を効果的に冷やすのに一役買ってくれます。
これからお弁当箱を買う予定でいる方は、ステンレス製かアルミ製のお弁当箱を選んでみてくださいね。
アウトドア用の保冷剤を活用する
保冷剤の保冷効果を発揮できる時間の目安を参考にした場合、小さめの保冷剤だけでは、30℃を超える暑い日のお弁当が心配になりますよね。
その対策のひとつとして、気温が高い日には、「アウトドア用」のしっかりした保冷剤を使ってみてはいかがでしょうか?
真夏日や長時間に渡る保冷には、お弁当箱の底にアウトドア用保冷剤を入れ、お弁当箱の蓋の上には普通の保冷剤をのせて、挟むようにして冷やすと効果倍増です。
また、保冷バックの中のお弁当の隙間に、凍らせたペットボトルのお茶を一緒に入れておくことにより、さらに効果がUPして、ある程度長い時間でも安心して持ち運べます。
《 ポイント 》
- 内部がアルミコーティングされた保冷タイプのお弁当バックを選ぶ。
- ご飯とおかずをしっかりと冷ましてから入れる。
- ステンレス製やアルミ製のお弁当箱は熱伝導が良い。
- 真夏日や長時間の保冷には、アウトドア用保冷剤を使う。
お弁当箱が保冷剤で濡れるのを防ぐ方法
お弁当箱が保冷剤で濡れるのはなぜ?
気温が高い時期に欠かせない保冷剤ですが、入れ方によって水滴でバッグの中が濡れてびしょ濡れになった経験のある人は結構いるのではないでしょうか?
この水滴は「結露」によるものですが、保冷剤のまわりにある空気中の水蒸気が凝縮することで発生する現象です。
いわゆる、温度差があることで冷やされた水蒸気が水滴となり、お弁当箱や包んでいるランチクロスが濡れてしまうというわけです。例え、保冷剤をビニール袋に入れたとしても、同じく水滴はついてしまいます。
水滴で塗れないようにする対策
解決策としては、次のような保冷材の入れ方があります。
- 保冷剤をハンカチやガーゼで包んでから入れる。
- 温度差を作らないようにお弁当の中身をしっかり冷ましてから入れる。
- 不織布でできた起毛タイプの保冷剤を使うと表面の水気を吸収してくれる。
- 保冷剤を必要以上に入れ過ぎないようにする。
- 内部がアルミコーティングされた保冷タイプのバックを使う
- 保冷バッグのジッパーを確実に閉めて、冷気が逃げないようにバックを密封状態にする。
- しっかりと外気を遮断して、温度差を作らない厚手の保冷バックを使う。
- 作りのしっかりした信用と実績のあるメーカーの保冷バッグを購入する。
- 今使っている保冷バッグに穴が空いていないか確認する。
《 ポイント 》
- お弁当の中身をしっかり冷ましてから入れる。
- 信用と実績のあるメーカーの保冷バッグを使う。
- 不織布でできた起毛タイプの保冷剤をハンカチやガーゼで包んでから入れる。
- 保冷バッグのジッパーを確実に閉めて、密封状態にする。
保冷剤以外のお弁当にする食中毒対策
夏にお弁当が腐りやすくなる理由。
梅雨の時期から夏になるとお弁当が腐りやすくなる理由は、そもそも細菌は30℃~40℃が最も繁殖しやすいため夏の温度と重なるからです。このためお弁当の温度が、30℃以上にならないようにお弁当に入れる保冷剤の入れ方が重要です。
お弁当にする食中毒対策
- 加熱不足の卵料理や魚介類を入れない。
- おかずは中までしっかり火を通すようにする。
- 比較的味の濃い塩分が多めのおかずを入れる。
- 盛りつけは清潔な菜箸を使う。
- 殺菌だらけの手で食べ物に直接触れないように、ビニール手袋を付ける。
- 500mlペットボトルのお茶や、凍らせたゼリーなどを一緒に入れる。
- 自然解凍で食べられる冷凍食品をおかずにする。
- 保冷バッグは食べる直前まで開かない。
- 保冷バッグを直射日光に当てない。
- 保冷バッグの内側を使う直前まで冷やしておく。
- お弁当箱をアルミシートで包んで熱を反射させる。
《 ポイント 》
- 食中毒を防ぐためのひと手間や対策を怠らないようにする。
夏のお弁当のおすすめ保冷グッズ
「トルネ」 保冷剤ケース カラフルドット
保冷効果でお弁当を傷みにくくする便利な保冷剤付きのケースです。楽しいカラフルデザインで、お弁当を食中毒から守ってくれるでしょう。
「MIER」 S サイズ ランチ ボックス バッグ フード ストレージ クーラー
24cmx15cmx8 cmのSサイズで、3 mmのフォームパディングを備えたアルミニウム裏地です。小さな弁当箱とドリンクを保管するのに十分なスペースがあります。
「スケーター 」ライトダウン ランチバック
アルミ蒸着素材でできたインナーバックを取り出して洗える保冷ランチバッグです。インナーには保冷剤を入れられるメッシュポケット付きです。
- アウターバッグのサイズ:約30cm×18cm×12cm
- インナーバッグのサイズ:約29cm×17cm×9.5cm
「トルネ 」抗菌シート ドラえもん
ポリプロピレンでできた、6cm×10cmサイズのドラえもんデザインの両面抗菌加工のシートです。フィルムに銀イオンを練り込んであるので、お弁当にのせるだけで銀イオンが雑菌の繁殖を抑えてくれます。
「WinMax」 クーラーバッグ
サイズ21cmx15.5cmx16cm、重さ180gのポリエステルとアルミフィルム素材の保冷バックです。内面には厚さ5mmのアルミ断熱材料を使った5層断熱構造で保冷と保温の両方で活躍します。軽量で耐久性があり、使わない時にはコンパクトに折りたためます。
「三好製作所」 保冷剤一体型 ランチボックス
サイズ9cm×横11cm×高5.5cm、重量133g、容量:220mlのホッキョクグマ「ピリカ」をモチーフにしたデザイン。凍らせた蓋をセットすれば、朝つくったお弁当やカットしたフルーツをお昼までひんやりと保つことができるランチボックスです。
プラスチック製の蓋の内側に保冷剤が組み込まれているので、蓋をそのまま冷凍庫に入れておけば、外気温30℃でも約3時間もの間、内部温度を15℃以下に保つことができます。さらに保冷バッグを使うことで、約4時間以上保冷効果を持続できます。
最後に
いかがでしたか?夏のお弁当作りに欠かせない保冷材の入れ方を始め、お弁当の食中毒対策や便利グッズなど、ご紹介しました。
凍らせることで冷たさを保ち、中の食材を食中毒から守ってくれる保冷剤は、とても便利なアイテムです。特に、夏場にはお弁当用だけでなく、ちょっとしたお出かけやレジャーのお供に、大活躍まちがいなしです。
毎日のお弁当作りは大変ですが、今回の記事を気温の高い時期のお弁当作りの参考にして、安心で健康的な毎日を送ってくださいね。