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車内の消毒・除菌は必要?
新型コロナウイルス対策のひとつとして、車内の消毒・除菌への関心が非常に高まっています。
車での移動は、電車やバスよりも安全度が高いと思われていますが、車内も3密に当てはまり、ウイルスの感染確率は避けられません。
自家用車に限らず、社用車、レンタカー、カーシェアなど、車での通勤をされている方が増えている中、前に使った人が感染者だったら接触感染を引き起こす危険性があります。
そこで気になるのが車内の除菌対策ですが、車内のどこをどのように 消毒・除菌すべきか考えてみましょう。
車内の狭い空間には、ハンドルやシフトノブ、サイドブレーキ、ドアの開閉レバーや数多くのスイッチ、ダッシュボード、シート周り等々、いくつもの部品が備わっていますので、車内で手が触れるところ全部を、可能な限り 消毒・除菌する必要があります。
この度の新型コロナウイルスに限ったことではなく、食事を取ることもある車内が、食べかすなどによって細菌の温床にならないように、車内の各箇所に適した消毒・除菌対策を習慣づけることが大切です。
《 ポイント 》
- 車内の手が触れるところ全部を、可能な限り 消毒・除菌する。
- 車内の各箇所に適した消毒・除菌対策を習慣づけることが大切。
車内を消毒する際の注意点
アルコール除菌剤を車内に置きっぱなしにしない
密閉された車内の高温下に消毒用アルコールを放置すると、可燃性の気体が発生し、容器が破裂したり発火して火災が起きる危険性があります。
よって、アルコール除菌剤を車内の密閉空間に置きっぱなしにしないように注意し、使用する際には、密閉空間は避けて通気性が良い涼しい場所で使用してください。
車専用の除菌製品を使用する
家庭用と車内用の消毒剤は含まれている成分が違いますので、家庭用を車に使うことは避けましょう。
家庭用にはソファなどの艶や滑らかさを保つための成分が配合されているものもありますので、これを車内で使うとハンドルやブレーキの表面が滑りやすくなり大変危険です。
丁寧に拭き取る
漂白剤やアルコールが含まれている除菌スプレーを直接かけた場合、ハンドルやダッシュボードなど、変色することがあるので、よく絞ったタオルで丁寧に拭き取るようにしてください。
革製品には使用しない
革シートを使っている車に消毒剤や漂白剤を使用すると、革の表面の劣化やシミの原因となってしまいます。
また、家庭内のソファや革靴に使っている艶出しクリームも車内には使用できません。車の革専用の除菌グッズが発売されているので、そちらを使うようにしてください。
消毒用アルコールは70%が適している。
水との重量比率がアルコール分100%だと瞬時に揮発し、完全に殺菌される前に消えてしまうので、殺菌効果が劣ってしまいます。よって、比率70%のものが、最も殺菌効果が高いと言えるでしょう。
《 ポイント 》
- 密閉された車内の高温下に消毒用アルコールを放置しない。
- 家庭用を車に使うことは避ける。
- 漂白剤やアルコールが含まれている場合は丁寧に拭き取る。
- 革シートには車の革専用の除菌剤を使用する。
- 水との重量比率がアルコール分70%のものが、最も殺菌効果が高い。
車内の消毒方法
車内の除菌箇所
思いついた箇所から除菌していくやり方だと、つい見逃してしまったりしますので、下記を参考に事前に順番を決めておいてから、その流れに従って車内の清掃消毒作業を行ってください。
- ハンドル
- 車の内側と外側のドアハンドル
- 鍵と鍵の差し込み部分
- エンジンキー周り
- ルームミラー、サイドミラー
- シフト、ウインカー、ワイパーの各レバー
- パーキングブレーキと解除レバー
- ナビ、オーディオと、操作スイッチ類
- エアコンの吹出口
- トランクのドアハンドル
- センターコンソールとアームレスト
- シートベルトとバックル
中性洗剤を使う
新型コロナウイルスは、洗剤に含まれている界面活性剤で効果的に除去できるので、ご家庭にある食器用洗剤で簡単に作れます。
作り方
スプレー容器に、「界面活性剤」の表記がある食器用洗剤5ml(小さじ1杯)と、水またはぬるま湯500mlを入れ軽く混ぜ合わせます。
使い方
- 直接スプレーを噴射するのではなく、作ったスプレーを清潔な布に吹き付けてからやさしく拭く。
- およそ5分放置してから、水拭きをして洗剤を拭き取る。拭き残しがあると劣化の原因になるため、丁寧に水拭きしましょう。
- 乾いた布で乾拭きする。スプレーの中の液体は、時間が経つと効果が落ちるので、その都度使い切ってしまいましょう。
車専用のスチームタイプ
病院やレストランの業務用としても使用されている「安定二酸化塩素」という安全な成分を使用して、消臭と除菌ができるのが、「スチームタイプ」です。
エアコンをかけ、スチームを発生させながら放置しておくだけで、車内の隅々に細かい粒子が行き渡り、エアコンだけではなく、シートなどの消臭にも効果を発揮します。
価格は500円〜1,000円程度で、かかる時間は30分程度です。
車専用のオゾン殺菌機
エアコン臭だけでなく、他にもタバコ、ペット、シートの体臭など複合的な臭いに効果的なのが「オゾン殺菌器」です。
車内にオゾンを充満させると、オゾンが車の隅々まで行き渡り、様々な臭いの元を断つだけでなく、人体に有害なウイルス、新コロナウイルスを始め、インフルエンザウイルス、ノロウイルスなどを除去します。
手軽な1,000円台のものから、数万円もする高価なものまで販売されています。
車専用のイオン発生型空気清浄機
イオン発生器を使った空気清浄機には、「プラズマクラスター」や「ナノイー」など、車載用のコンパクトサイズのものが販売されています。
脱臭だけではなく、浮遊しているカビ菌やウイルスを除去してくれるので、継続的に使用することにより、エアコンのカビ予防に効果があります。
消臭スプレーやスチームタイプで、エアコン内部のカビを取り除いてから設置するなど、これらを併用して車内の除菌効果を大きくアップさせましょう。
《 ポイント 》
- 見逃しのないように、決めた順番で進める。
- 界面活性剤が含まれている家庭用中性洗剤で除去できる。
- スチームタイプは、スチームを発生させて放置しておくだけ。
- オゾン殺菌機で体に有害なウイルスを除去する。
- イオン発生型空気清浄機はカビ菌やウイルスを除去する。
車内の消毒に『クレベリン』は有効?
手軽な消毒・除菌剤として注目されている「クレベリン」は、ウイルスや菌を酸化させて除去し、除菌や消臭に効果を発揮します。
車内の気になるところに吹きかけたり、空気中に拡散させて使いますが、用途に応じて様々なタイプがありますので、適する場所と適さない場所を判断してから使用するようにしましょう。
スプレータイプ
キッチンなどの水場に適しているスプレータイプは、精密機器に使えません。また、車内のシートや皮革製品に使うと変色する恐れがあります。
スティック フックタイプ
スティック フックタイプなら、レザーシートなど皮素材を傷める心配もなく、安心して洗浄が困難な車内をすみずみまで消臭・除菌することができます。
消臭・除菌効果のみで、抗菌効果やダニの駆除効果はありません。
《 ポイント 》
- ウイルスや菌を酸化させ、除菌や消臭に効果を発揮する。
- スプレータイプは精密機器に使えない。
- スティック フックタイプは、皮素材にも安心して使うことができる。
- 抗菌効果やダニの駆除効果はない。
車内の消毒・除菌剤おすすめ3選!
カーメイト 「車用 除菌消臭剤 ドクターデオ プレミアム 」
気になる車内の空間や物に直接スプレーして除菌・消臭できる速効タイプです。酸化分解による強力除菌で、ウイルスも除去できます。
シュアラスター 「車内消臭剤 ゼロバリア」
狙った箇所にスプレーするだけで、消臭・除菌・ウイルス除去ができます。有機複合剤の忌避効果で、抗菌、防カビ、防臭効果もあります。アルコールや塩素を使用していないので、チャイルドシートにも安心して使用できます。
プロスタッフ 「車用消臭剤 ズバッと除菌」
安定化二酸化塩素が成分のゲルタイプの除菌剤で、浮遊するウイルスや花粉を酸化分解します。有効成分が気化することによって、除菌・消臭効果を発揮する優れものです。
最後に
今回は、車内の消毒方法と注意点、そしておすすめの除菌剤について解説してきました。
車の中には、さまざまな部品が備わっていますので、家の中の消毒・除菌方法と同じように、むやみに使うと劣化の原因になってしまいます。ぜひこの消毒方法を参考に、ウイルス感染拡大の予防に役立ててください。
現在、新コロナ対策が注目されている中、消毒・除菌対策に効果的なグッズとして、手軽なものから本格的なものまで、多彩に揃っていますので、ディーラーやカーメンテナンス店に任せるより、安価で消毒・除菌ができます。
おすすめの消毒・除菌剤を利用して、気持ちよく乗車できる車内の環境作りを心掛けましょう。