目次
パプリカの4大栄養の効果効能
パプリカの代表的な栄養は以下の4つです。
- ビタミンC
- β-カロテン
- ビタミンE
- カリウム
それぞれの栄養にどんな効果や効能があるかをご紹介します。
1.「ビタミンC」の効果効能
- 美肌効果
- 肌荒れ防止
- シミやソバカスやシワの予防
- 抗酸化作用
- 脂肪燃焼
- 疲労回復
- 鉄分の吸収促進
- 脈硬化や心疾患の予防
- 免疫力の活性化
- 発がん物質生成の抑制効果
パプリカの栄養素として最も注目すべきは「ビタミンC」です。パプリカに含まれるビタミンCの量はピーマンの2~3倍と言われていますので、ぜひ取り入れたい優れた食材と言えるでしょう。
そんなビタミンCには「疲労回復」や「免疫力向上」など、疲れた体を癒す、病気を予防するといった効果がありますので、家事や育児に追われ健康を意識する主婦やママにもおすすめです。
また、ビタミンCは「抗酸化作用」が強く、体内の活性酸素(体のサビのようなもの)を取り除く働きがあります。細胞を綺麗に整えてくれるので、お肌のシワやシミ・そばかすなどについても効果が見込めます。老化予防のためにも、パプリカの栄養「ビタミンC」を積極的に摂取していきましょう。
2.「β-カロテン」の効果効能
- 皮膚や目の角膜、毛髪などの健康維持
- 美肌効果
- 抗酸化作用
- 生活習慣病の予防
- 免疫力の活性
- 口内炎の回復
- 喉や肺の等の保護
パプリカに含まれる「β-カロテン(ベータカロテン)」という栄養素もビタミンC同様、非常に優れたものです。
β-カロテンは体内で「ビタミンA」に変化します(体内でビタミンAに変化する栄養素は様々ですが、その中でもβ-カロテンは最も効率が良いとされています)。ですので、ビタミンAと同じ働きをする栄養ということになります。上記リストのような効果が見込めるので、ビタミンAが不足しがちな体にもパプリカが役に立つのです。
パプリカのβ-カロテン含有量は赤色・黄色ともに多く、赤色パプリカについては黄色パプリカの5倍程度含まれています。
3.「ビタミンE」の効果効能
- 美肌効果
- 抗酸化作用
- 血行をよくする
- コレステロールの酸化作用を防止
- 肩こりや冷え性の改善
- 心筋梗塞のリスク軽減
パプリカの栄養「ビタミンE」は、体内のコレステロールの酸化作用を防止することが出来ます。LDL(悪玉)コレステロールは動脈硬化などの原因になりやすいので、普段からHDL(善玉)コレステロールとのバランスを保ちたいものです。抗酸化作用も強いため、ビタミンCと同じく美容についても効果が見込めます。
脂質の観点、アンチエイジングの観点、様々な栄養効果をもたらすパプリカはとっても優秀なのです。
4.「カリウム」の効果効能
- 高血圧の防止
- むくみ解消
- 血行促進
- 冷え性の改善
- 神経細胞の健康保持
- 疲労回復
- 利尿作用
パプリカの栄養「カリウム」は、体内の塩分を調整する働きを持っているため、高血圧の防止に貢献してくれます。また、女性に多いむくみの解消にもつながります。その他にも女性に嬉しい効果が数多くあり、積極的に取り入れたい栄養素と言えます。
カリウムは野菜やお芋などに多く含まれていますが、パプリカにおける含有量はピーマンよりも多いのです。パプリカは他の栄養成分も含め、総合的にバランスの良い食材であることがわかります。
パプリカの栄養効果は色によっても違う
パプリカは「色」によって栄養成分の含有量が違います(後述します)。
とはいえ、どのパプリカもビタミンCやビタミンEといった栄養が豊富に含まれているため、共通した栄養効果があります。パプリカ全色に共通する栄養効果は以下です。
- 美肌
- 老化防止
- 疲労回復
- 代謝促進
- 血液さらさら効果
赤色のパプリカの栄養効果
赤色のパプリカは、赤唐辛子に含まれているカプサイシンの色素と同じですので、血行促進作用や代謝作用の働きが強いです。また、抗酸化作用や新陳代謝の活性化、免疫力のアップ効果によるガン予防などの効果があります。
黄色のパプリカの栄養効果
黄色のパプリカは抗酸化作用が高く、目の疲労回復効果があり、スマホやパソコンから出るブルーライトから目を守る働きをするようです。
オレンジ色のパプリカの栄養効果
オレンジ色のパプリカは、赤色パプリカと黄色パプリカの両方の栄養成分の効能があると言われています。特に抗酸化作用や免疫力のアップや生活習慣病などの効果が高いようです。
パプリカの栄養を活かす効果的な調理法
パプリカの栄養を余すことなく摂取するためには一体どのようにしたらいいのでしょうか?
パプリカは長時間加熱すると、せっかく豊富に含まれている栄養素が壊れてしまいます。サラダにしてオリーブオイルをかけたり、素早くさっと揚げたり、炒めたりするとパプリカの栄養を崩さずにいただくことができます。揚げる際もオリーブオイルでさっと短時間で調理することがポイントです。オリーブオイルなどの油を使うと、βーカロテンの吸収率もアップしますので、ぜひ取り入れたい方法です。
《 ポイント 》
- 栄養を出来る限り無駄にせず食べる為にはとにかく生のまま食べること
- パプリカのおいしさを最大限に生かすためにはさっと火を通すのがオススメ
パプリカの栄養成分表
生のパプリカ100gあたりの栄養成分
栄養素 | 赤パプリカ | 黄パプリカ | ピーマン |
---|---|---|---|
カロリー | 30 | 27 | 22 |
タンパク質(g) | 1 | 0.8 | 0.9 |
植物繊維(g) | 1.6 | 1.3 | 2.3 |
炭水化物(g) | 7.2 | 6.6 | 5.1 |
ビタミンC(mg) | 170 | 150 | 76 |
ビタミンE(mg) | 4.3 | 2.4 | 0.8 |
ビタミンB1(mg) | 0.06 | 0.04 | 0.03 |
ビタミンB2(mg) | 0.14 | 0.03 | 0.03 |
ビタミンB6(mg) | 0.37 | 0.26 | 0.19 |
ビタミンB12(mg) | 0 | 0 | 0 |
β-カロテン(ug) | 1100 | 200 | 400 |
カリウム(mg) | 210 | 200 | 190 |
カルシウム(mg) | 7 | 8 | 11 |
糖質(g) | 0.2 | 0.2 | 0.2 |
鉄分(mg) | 0.4 | 0.3 | 0.4 |
葉酸(mg) | 68 | 54 | 26 |
このように、パプリカは「赤」と「黄」では含まれる栄養成分量に違いがあります。また、ピーマンと比較すると、パプリカの栄養価がどれほど高いかがわかりますね。
赤色パプリカの栄養「ビタミンC」はピーマンの約2倍です。ビタミンは全て赤色パプリカの方がピーマンに比べて含まれる量が多いです。さらに「β-カロテン」は約3倍もあります。
尚、表にはありませんが、オレンジ色のパプリカは栄養がたっぷり入っています。オレンジ色のパプリカのβ-カロテンの量は、ピーマンの約30倍も含まれており、ビタミンCの濃度もピーマンの3倍以上です。ぜひ取り入れたいですね。(とはいえ、食べすぎは体の調子を崩す可能性もありますのでほどほどに!)
《 ポイント 》
- 赤色のパプリカは、高い抗酸化作用があり、 身体の中の不要なコレステロールを取り除く働きがあるため、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防効果が期待できる。
- 黄色のパプリカは、シミやそばかすを防ぎ、美白へと導く役割を果たすビタミンC、肌の 老化を防ぐルテインが豊富に含まれている。
- オレンジ色のパプリカは、赤色パプリカと黄色パプリカに含まれる栄養素の両方を、バランス良く摂取できる。
補足:パプリカの色素の違い
パプリカの色の違いにおける栄養効果の差異はわかりましたが、なぜパプリカは色が異なるのでしょうか?それは、パプリカの色の違いはピーマンの収穫時期にあります。
緑のピーマンを収穫しないでそのままにしておくと黄色になり、さらにおいておくとオレンジ色になり、最後に赤色に変化します。このように変化しながら完熟していきますが、パプリカは大型種で肉厚ですので、収穫時期が遅く太陽を多くあびた方がより完熟した味になります。
パプリカの食べすぎやダイエットに関するQ&A
A.パプリカは食物繊維がとても豊富となっています。食物繊維には消化器官を良好な働きにする役割がありますが、過剰摂取は腹痛や便秘の原因となってしまいます。1日1個くらいが健康に良いです。
A.糖質が高い野菜のため、パプリカばかり食べていると太る原因ともなってしまいます。しかし適量であればダイエットにも向いている野菜とも捉える事が出来ます。パプリカの中でも赤パプリカはカプサイシンが含まれており、カプサイシンはトウガラシに多く含まれている辛味成分で脂肪燃焼効果に優れています。糖質制限中の方は量を半分に減らすなど工夫してみると良いです。
まとめ
パプリカに含まれる栄養成分や効果効能などをご紹介しました。いかがでしたでしょうか。
どのパプリカも共通の栄養があり、美肌、老化防止、疲労回復、代謝促進、血液さらさら効果などがありますので、色にこだわらず食べてみてください。
パプリカはピーマンと比べて甘いので食べやすく、苦い味が苦手な方はパプリカの栄養を摂取するよう心がけましょう。野菜不足や現代人にとってパプリカの栄養は大事な役割を持っているのです。もしかしたら、ピーマン嫌いの子供たちも甘いパプリカなら食べるかもしれませんね。