目次
すだちの保存方法【常温】
すだちを常温保存する際は、日の当たらない風通しのいい場所に置きましょう。常温保存が向いているすだちは、夏場(8~9月)に店頭に並ぶもの。
秋口以降に出回るすだちは、収穫直後に冷蔵庫で保管されたものが出荷されている可能性が高いので、常温ではなく冷蔵保存が適しています。
保存期間
すだちを適切な方法で常温保存すれば、保存期間は約2週間。空気に触れたまま1週間ほど経過すると、果皮の色が緑色から黄色に変化し、酸味が弱まります。
カットしたすだちを常温保存するのはNGです。カットすることで切り口から乾燥しはじめ、風味が落ちてしまいます。カットしたすだちは、冷蔵庫で保存しましょう。
保存の手順
すだちを常温保存する際は、以下の手順を参考にしてみてください。常温保存のすだちは香りが落ちやすいので、なるべく早く使い切りましょう。
- 果皮表面の水分を拭く
ふきんやキッチンペーパーで、すだちの表面をきれいに拭きます。果皮部分に水気があるとその部分から傷みはじめるため、保存する前にかならず拭き取っておきましょう。 - 小分けにしてポリ袋に入れる
すだちが大量にある場合は、2個か3個ぐらいずつ小分けにしてポリ袋に入れます。1個が傷むとほかのすだちにも傷みが移ってしまうので、少ない数でまとめましょう。また、ビニール袋ではなくポリ袋(ポリエチレン)のほうが、保存に適しています。 - 冷暗所に置く
日の当たらない、ひんやりした場所に置きましょう。すだちの保存に適した温度は低温(7~8度)なので、夏場の常温保存はおすすめできません。冬場でも、室内が暖房で温まっている場合は、冷蔵庫の野菜室で保存することをおすすめします。
《 ポイント 》
- すだちを常温保存すると約2週間もつ!
- 常温保存のすだちは香りが落ちやすいので早めに使い切る
すだちの保存方法【冷蔵】
すだちを保存する場所として最適なのは、冷蔵庫です。たくさんすだちが手に入ったら、まずは以下の方法で冷蔵保存しましょう。
保存期間
すだちは冷蔵保存で約1ヶ月もちますが、すだちの風味は日がたつにつれて劣っていきます。なるべく2週間以内に使い切ってください。
保存の手順
すだちがたくさんあるのに使い切ることができない場合は、早い段階で保存食に適した方法で調理するか、冷蔵保存しましょう。まずは、以下の方法で冷蔵保存してくださいね。
- 小分けにしてポリ袋に入れる
常温保存と同様、すだちの果皮に水気がある場合は、キッチンペーパーなどで拭いておいてください。すだちを2~3個ぐらいずつ、ポリ袋に入れましょう。袋に入れる際は、中の空気を抜くようにしてください。 - すだちを野菜室に入れる
野菜室の平均温度は約6度。冷蔵室よりも若干高めです。いきなり冷蔵室に入れるとすだちが急激に冷えてしまうため、はじめは野菜室に入れて、ある程度冷えた状態から冷蔵室に移すといいでしょう。そうすることで劣化しにくくなり、緑色の状態を長くキープできます。
《 ポイント 》
- すだちを冷蔵保存すると約1ヶ月もつ!
- すだちを冷蔵保存する際、はじめは野菜室に入れてある程度冷えてから冷蔵室に入れるのがおすすめ!
すだちの保存方法【冷凍】
すだちをどうしても使い切れない…という場合は、冷凍するのが間違いありません。若干風味は落ちますが、長期保存が可能になり調理にも使えて便利です。
保存期間
カットしてから冷凍保存したすだちは、約1ヶ月もちます。丸ごと冷凍すれば、約2ヶ月保存可能です。すぐにすだちを使う予定がない場合は、とりあえず丸ごと冷凍しておくといいでしょう。
《 ポイント 》
- すだちをカットして冷凍保存すると約1ヶ月もつ!
- すだちを丸のまま冷凍保存すると約2ヶ月もつ!
すぐに使うならカットして冷凍
すだちを料理やドリンクの付け合わせとして頻繁に使う方は、カットしてからの冷凍保存がおすすめ。解凍もスピーディーにできます。すだちをカットして冷凍する方法は、以下のとおりです。
- すだちを洗って水気を拭き取る
まずは表面の汚れを洗い流し、水気が残らないようにふきんやキッチンペーパーでていねいに拭きましょう。 - 半分にカットする
すだちのへたに対し平行にして、半分にカットします。 - ラップで包む
ラップを広げ、切り口が空気に触れないように下に向けて並べます。空気を抜きながら、ピチッと包みましょう。1回に使う分量ずつ包むようにしてくださいね。 - ジッパー付きのフリーザーパックに入れて冷凍する
手順3でラップに包んだすだちを、ジッパー付きのフリーザーパックに入れます。重ならないように平らにしたほうが、凍りやすくなりますよ。
《 ポイント 》
- すだちをカットして冷凍するとき、切り口が空気に触れないようにする
- 1回に使う分量ずつラップするとgood!
長期保存するなら丸ごと冷凍
しばらくすだちを使う予定がない場合は、ひとまず丸ごと冷凍しましょう。冷凍しておけば、腐らせることなく約2ヶ月もちます。
凍ったまま皮をすりおろして料理に加えたり、自然解凍後にカットしてドリンクや料理に加えたりと、活用法はさまざま。
すだちを丸ごと冷凍する場合は、以下の手順を参考にしてみてください。
- すだちを洗って水気を拭き取る
すだちの表面についた汚れを落とし、ふきんやキッチンペーパーでしっかり水分を拭き取っておきます。 - ジッパー付きのフリーザーパックに入れて冷凍する
丸のままのすだちを、4~5個ずつジッパー付きのフリーザーパックに入れます。なるべく空気が入らないように平らにして、ピチッとジッパーを閉めましょう。
《 ポイント 》
- すだちを丸ごと冷凍するとき、フリーザーパックに空気が入らないように注意する
すだちの長期保存レシピ
すだちがたくさんあるなら、ぜひ長期保存できる保存食を作ってみてください。そのまま保存するよりも長く保存でき、なおかつ美味しいすだちの長期保存レシピを3つ紹介します。
すだち酒
すだち酒は、すだちの香りがすっきりとしてとても美味しいです。しかも、冷暗所で1年以上保存できるので、すだちが家にたくさんある方はぜひ試してみましょう。
用意するもの
- すだち:20個程度
- ホワイトリカー(ウォッカでもOK):1000ml
- 氷砂糖:200g(お好みで調節)
- 消毒済みの保存容器
作り方
- すだちを洗い、ふきんやキッチンペーパーで水気をよく拭き取る
- すだちのヘタを取る
- すだちの皮を剥き、実を横に半分にカットする
- 保存容器に、すだちの実→皮→氷砂糖の順に適量ずつ重ねていく
- 4にホワイトリカーを注ぎ入れる
- フタをして、日の当たらない場所に保管する
- たまに容器を振り、1週間たったら皮を取り出す
- 2ヶ月たったら実を取り出す
- 3ヶ月たったら完成!
すだち酒を炭酸などで割って飲む際に、すだちの絞り汁をプラスするのもおすすめです。
《 ポイント 》
- すだち酒は、冷暗所で1年以上保存できる!
すだちシロップ
すだちシロップはお酢が入っており、長期の保存が可能です。冷蔵保存すれば約1年もちます。作り方も簡単なので、たっぷり仕込んでくださいね。
用意するもの
- すだち:400g(12個程度)
- りんご酢(ほかの酢でもOK):80ml
- 氷砂糖:400g
- 消毒済みの保存容器(金属のフタは錆びるのでNG)
作り方
- すだちを洗い、ふきんやキッチンペーパーで水気をよく拭き取る
- すだちのヘタを取る
- すだちを半分or輪切りにする ※お好みの切り方でOK
- 保存容器に、すだちと氷砂糖を交互に重ねていく
- 4にリンゴ酢を注ぎ入れる
- フタをして、日の当たらない場所に保管する
- たまに容器を振り、1週間たったらすだちを取り出す
- 完成!
できあがったすだちシロップは炭酸や水、お湯で割ったり、お酒に入れたりして楽しみましょう。すだちシロップは調味料としても万能です。
氷砂糖のほかに、はちみつを加えるのもおすすめですよ。
《 ポイント 》
- すだちシロップは、冷蔵庫で約1年保存できる!
すだち塩麹
すだちの塩麴は冷蔵庫で約1ヶ月の保存ができるうえに、調味料として活用できます。お料理好きの方は、一度チャレンジしてみてください。
用意するもの
- すだち:お好みの量
- 塩麴:すだちと同量
- 塩:少々
- フードプロセッサー
- 消毒済みの保存容器
作り方
- すだちを洗い、ふきんやキッチンペーパーで水気をよく拭き取る
- すだちのヘタを取る
- 皮の一部分だけ切り離さないようにつなげて、横にカットする
- 切り口を上に向けたまま、すだちの果汁を絞る ※このレシピでは絞り汁を使用しないので、容器に入れてほかの料理等に使う
- 絞り終えたすだちの実と皮、塩麴、塩をフードプロセッサーにかけて細かくする
- 保存容器に入れれば完成!
すだちの塩麴は肉や魚のタレにしたり、ドレッシングやうどん、ラーメンの風味付けに使ったりできます。さわやかで深みのある塩味が、くせになる美味しさです。
《 ポイント 》
- すだち塩麹は、冷蔵庫で約1ヶ月保存できる!
まとめ:すだちを上手に保存して使いこなそう!
すだちにはさわやかな風味があるので、魚の臭み取りに使ったり、料理の付け合わせやドレッシングに加えたりと大活躍。せっかくの酸味を逃さないためにも、適切な保存法で保存したうえで、なるべく早く食べ切りましょう。
旬の時期にたくさんすだちが手に入ったら、今回紹介した長期保存レシピで保存食を作ってみてください。調味料代わりにもなるので、料理の幅が広がりますよ!