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油の賞味期限についての基礎知識8つ
油は家庭でも毎日のように使われています。毎日使うのであまり油の賞味期限について気にしないという人もいます。
しかし、油にも賞味期限はあり、パッケージにしっかりと記載されています。油も他の食品と同様に賞味期限を切らさないようにすべきいくつかの注意すべき点があります。
また、賞味期限以外についても、毎日使う物なので油のことはよく知っておきましょう。
未開封の油の賞味期限は製造から1~2年
賞味期限は未開封の状態で正しい保存ができている状態を想定して設定されています。
油の場合も同様で、パッケージに記載されている賞味期限は未開封の状態で、正しく保存できている場合を想定して設定されています。油の賞味期限は、種類や容器などによって多少の違いはありますが、大体の油の賞味期限は製造から1〜2年ほどです。
また、油の品質が劣化する原因の1つに光があり、油が保存されている容器が光を通す物かどうかで、油の賞味期限は大きく変わります。
開封後の油の賞味期限の判断の仕方
正しく保存できている未開封の油であれば、賞味期限はパッケージに記載された日付に従いましょう。
しかし、パッケージに記載された賞味期限は未開封で正しく保存できている場合を想定して設定したものです。油は開封すると、空気と光に触れて急激に酸化が進みます。そのため、開封後は1ヶ月〜2ヶ月を目安にして使い切るようにしましょう。
ただし、油が正しく保存ができていない場合は、開封後してか1ヶ月〜2ヶ月の期間が経つ前に傷んでしまうこともあるので、使う前には必ず状態を確認するようにしましょう。
状態の悪い油とは
開封後の油は記載されている賞味期限に関わらず、1ヶ月〜2ヶ月を目安に使い切る必要があります。
あまり開封してから時間が経ってしまうと油が傷んでしまうこともあります。また、もし未開封の状態でも、開封後すぐであっても、保存状態が悪ければ賞味期限に関係なく傷んでしまうこともあります。
傷んで状態が悪くなってしまった油は、
- 石油のようなニオイがする
- 粘性が強くなって重たくなる
- 低温でも煙が出るようになる
などします。
他にも、少しでも様子がいつもと違うと感じた場合は、使うことを避けましょう。
賞味期限切れの油は使わない方が良い
賞味期限はその製品の品質が保つことのできる目安の期間です。そのため、賞味期限が切れても、すぐであれば品質が落ちはしますが、使うだけであれば問題ないことが多いです。
しかし、賞味期限は未開封の状態で、正しく保存できていた場合を想定して設定されているため、未開封であっても保存状態によっては賞味期限が切れた時点で傷んでしまっている可能性もあります。
そのため、メーカーも賞味期限切れの油は使わないように推奨しています。どうしても賞味期限切れの油を使わなければならないという場合は、必ず状態を確認して、自己責任で使うようにしましょう。
冷凍保存はおすすめしない
すぐに使わない食材は、小分けにして冷凍しているという方も多いのではないでしょうか。
食品は冷凍をすることで賞味期限を延ばすことができるものが多くあります。ですが、油の場合は冷凍保存することはおすすめできません。
油も冷凍保存すれば、菌の繁殖を抑えたり熱や光から守ったりなどできるため、賞味期限を延ばせる可能性はあります。ですが、油を冷凍保存することで、解凍時に水分が混じってしまう可能性もあります。
油に水が混じった状態で加熱してしまうと、弾けて危険な状態となってしまいます。また、大きいサイズの容器のまま冷凍はできないので、わざわざ冷凍できる容器へ移し換える必要もあるので手間がかかってしまいます。
開封前の保存方法
油を良い状態で保つためには、正しい方法で保存する必要があります。
油を保存する際には、光と熱を避けることがポイントとなります。そのため、直射日光や照明の光が当たらない、暗くて涼しい場所で保存するようにしましょう。
特に夏場の買い物では、購入した油を暑い車中に長時間放置したりしないように注意が必要です。
開封後の保存方法
開封後であっても、油の保存の際に注意することは熱と光を避けることです。そのため、開封後の油も暗くて涼しい場所で保存するようにしましょう。
また、開封後の油は空気に触れることでも酸化を進めてしまうので、しっかりとふたを閉じて密封するようにしましょう。空気による油の酸化を防ぐだけでなく、虫やゴミの混入を防ぐという目的もあります。
揚げ油の保存方法
炒め物をするときには少量で良いですが、揚げ物をする際には大量の油が必要となります。
揚げ物は処理も面倒なこともあり、1回使っただけで捨ててしまうのはもったいないと感じて、油を再利用するという人も多いのではないでしょうか。
もし、揚げ油を保存する場合には、調理後の鍋やフライパンでそのまま保存することは避けましょう。鍋やフライパンのまま保存すると、油が空気と光に触れる面が大きいので、急速に酸化を進めてしまいます。
また、保存する際には油用の保存容器を使い、容器に移す際には濾過して揚げカスを取り除くようにしましょう。容器は密閉し、暗くて涼しい場所で保存します。
賞味期限が切れた油の処分方法
賞味期限切れの油は使わないほうがいいことについて既に紹介しました。賞味期限が切れた油は処分するようにしましょう。
ただし、油は水のように排水溝に流すことはできないので、正しい処分方法で捨てる必要があります。
新聞紙などに油を吸わせて捨てる
油を捨てる際には、新聞紙やキッチンペーパーなどの紙類に染み込ませて、燃えるゴミとして処分しましょう。
牛乳パックやビニール袋などに新聞のような紙類を入れ、そこへ油を入れて染み込ませます。パックや袋の口をしっかりと閉じて、そのままゴミとして処分すると良いでしょう。
ただし、このとき油だけでなく、水も染み込ませておくようにしましょう。水を染み込ませておくのは、夏場のような高温時に発火してしまうことを防ぐためです。
また、ビニール袋を使う際には破れないように二重にしておきましょう。
油を固めて捨てる
油の凝固剤はスーパーやドラッグストアなどで、手軽に購入することができます。
使い方は商品によって異なりますが、多くの商品は温めた油に凝固剤を入れて、油を冷やすと固まるというものが多いです。
凝固剤で固めた油は、そのまま燃えるゴミとして捨てることができるので便利です。ただし、凝固剤を入れる際に油を温めることになるので、油が冷めるまでは発火を防ぐために、必ず目を話さないようにしましょう。
キャンドルを作る
凝固剤を使った処分方法のアレンジとして、キャンドルを作ってみるというのはいかがでしょうか。
その凝固剤で油を固めている最中に型に流し込み、油に沈まないように糸を垂らしておけばキャンドルにすることもできます。
また、凝固剤と一緒にアロマを入れることで、アロマキャンドルにすることができます。クレヨンを削って入れておけば色の付いたキャンドルも楽しめますよ。
油を活用できる料理
油は毎日のように家庭で使われています。その活用方法は幅広く、いろいろな料理に活用することができます。
いつもは市販のドレッシングを使うという方も、油を使って美味しいドレッシングまで作れてしまいます。毎日使う油なので、いろいろな使い方を知っておきましょう。
揚げ物
揚げ物は油を使った定番料理の1つです。
揚げ物には天ぷらや、唐揚げ、フライなどいろいろな種類があります。揚げ油は処理が面倒なので、1度揚げ物に使ったら、数回は使うという家もあります。
その場合は、揚げカスを取り除き、正しい方法で保存するようにしましょう。また、処分する際には、紙に染み込ませる、凝固剤を使うなど、正しい方法で処分するようにしましょう。
芽キャベツとポテトのアヒージョ
アヒージョはスペイン料理で、にんにくとオリーブオイルで具材を煮込む小皿料理の1種です。アヒージョは家でも楽しむことができます。
材料
- 芽キャベツ:8個
- じゃがいも:1個
- アスパラ:2本
- エリンギ:2本
- オリーブオイル:200cc
- ニンニク:2かけ
- 塩:少々
- 赤唐辛子:1本
作り方
具材は食べやすい大きさに切り、にんにくはスライスにします。耐熱容器にオリーブオイル、にんにく、塩、赤唐辛子を入れ、中火で加熱します。にんにくの香りが立ってきたら、じゃがいも、芽キャベツ、アスパラ、エリンギを入れます。具材に火が通れば完成です。
トマトのマリネ
マリネは酢やレモンなどで作った漬け汁から作る料理です。その漬け汁に油を使うこともあります。
材料
- プチトマト:20個
- 酢:大さじ2
- オリーブオイル:大さじ1
- はちみつ:大さじ1
- 砂糖:小さじ1
- ハーブソルト:少々
- レモン汁:少々
作り方
プチトマトを洗って、沸かした湯にプチトマトを浸けて皮を剥きます。調味料をすべて合わせてマリネの漬け汁を作り、剥いたトマトと和えて完成です。
醤油ともろみのごまドレッシング
ドレッシングは主に酢と油、塩をベースにして作られています。ドレッシングは市販品を購入する方も多いでしょうが、家でも手軽に作ることができます。
材料
- 醤油:大さじ1.5
- 砂糖:小さじ2
- 酢:大さじ1
- ごま:大さじ1
- ごま油:大さじ1
- もろみ:大さじ1
作り方
上記の材料をよく混ぜ合わせれば完成です。
手作りマヨネーズ
マヨネーズは油と酢、卵をベースにして作られています。マヨネーズもドレッシングと同様に市販品を利用している方も多い調味料かもしれませんが、家庭でも作れます。
材料
- 卵黄:2個
- 酢:大さじ2
- 塩:小さじ1.5
- サラダ油:150g
作り方
ボウルに卵黄と塩と酢を入れて混ぜます。卵黄と塩と酢が混ざったら、少しずつサラダ油を入れて、様子を見ながらさらに混ぜます。
このとき、サラダ油を大量に入れると分離してしまうので注意しましょう。分量のサラダ油が混ぜ合わせられたら完成です。
油の賞味期限を把握して食品ロスをなくそう
油にも他の食品と同様に賞味期限があります。賞味期限をすぎた油は、できれば食べることは避けましょう。
しかし、食べることを避けるために油を捨ててしまうのはもったいないので、しっかりと油の賞味期限を把握して、賞味期限を切らさないように日頃から注意しておきましょう。