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ぬいぐるみを乾燥機で乾かしても大丈夫?
自宅で洗濯したぬいぐるみを乾かすときに、洗濯乾燥機を使っても問題ないのかどうか、気になるところですが、重要なことは
- ぬいぐるみの大きさ
- デリケートな造り
になっているかの見極めです。小さいぬいぐるみや、その素材によっては問題なく乾燥機で乾かすことができます。
その場合には、ただネットに入れるだけでなく、ぬいぐるみをバスタオルで包んでからネットに入れた状態にしてからだと、洗濯機で洗濯しても乾燥機を使っても大丈夫です。ただし、プラスチック製の鼻や目などは高温になると溶けてしまうこともあるようです。
また、乾燥機のドラムの内側には羽があるため、形が複雑だったりデリケートな造りになっているぬいぐるみは、乾燥機の羽に当たると変形してしまう可能性があります。
枕よりも大きいサイズのぬいぐるみを乾燥機にかけてしまうと、高い確率で変が崩れてしまいますので、避けたほうがよいでしょう。
コインランドリーにある乾燥機も同様です。短時間で乾かせるということは、かなりの高温で乾燥させますので、生地や中身の綿が変形し、プラスチックでできたパーツは溶けてしまう危険性があります。
本来であれば、時間も手間もかかりますが自然乾燥させるか、またはクリーニング店に依頼するのが一番安全な方法なのです。
《 ポイント 》
- 小さいぬいぐるみや、その素材によっては乾燥機で乾かすことができる。
- ぬいぐるみはバスタオルで包んでからネットに入れた状態で乾燥機にかける。
- ぬいぐるみを乾かす時一番安心なのは自然乾燥かクリーニング店に依頼すること。
ぬいぐるみを乾燥機で乾かす前に確認すること
ぬいぐるが枕より大きなサイズかどうかを目安にしますが、それ以外にも確認しておかなければいけないことがあります。
まずは、洗えるぬいぐるみかどうか、乾燥機を使用できるかどうかを洗濯表示で確認しましょう。
素材によっては、乾燥機を使えないぬいぐるみもあります。どうしても確認できない場合は下記を参考に、素材を見て自分で判断してください。
- 音や動く仕掛けなどの部品や電池が入っているもの。
- 革や人工皮革が使われているもの。
- 中綿が、ポリエステル、ビーズ、パイプ以外のものが使われているもの。
- 乾燥機に簡単に入れられないくらい大きいもの。
- 色落ちする素材のもの。
- 高価なアンティークのもの。
- 頭手足や顔のパーツが接着剤で付けられているもの。
これらのものは、乾燥機を使うと傷んでしまう恐れがありますので、クリーニング店に依頼するようにしてください。
《 ポイント 》
- ぬいぐるみが音や動く仕掛け、電池、革や人工皮革、高価なアンティークものは避ける。
- ぬいぐるみの中綿が、ポリエステル、ビーズ、パイプ以外のもの、色落ちするもの、接着剤で漬けられているものは避ける。
ぬいぐるみの乾燥機を使った乾かし方
ぬいぐるを乾燥機を使っても大丈夫かどうかを確認したら、装飾品はできるだけ取り外しておきます。必ずバスタオルに包んでからネットに入れ、それから乾燥機に入れて乾燥させます。
ぬいぐるみを乾燥機にかける時間ですが、なるだけ短時間にした方が傷めるリスクが少ないというものの、中綿までしっかり乾かさないとカビやダニの原因になってしまいます。
ぬいぐるを洗濯した後に30秒ほど軽く脱水してから、乾燥機で30分〜40分を目安にしてください。
コインランドリーに設置してある乾燥機は、家庭用乾燥機よりもかなり高温で乾燥させますので、長時間かけてしまうと、縮む原因になってしまうので何分くらいが適正なのか、様子を伺いながら使用するようにしましょう。
《 ポイント 》
- ぬいぐるみの装飾品はできるだけ取り外しておく。
- ぬいぐるみを洗濯した後に30秒ほど軽く脱水してから、乾燥機で30分〜40分。
乾燥機でぬいぐるみのダニ対策
小児ぜんそくの90%以上の原因となっている殆どが、チリやダニによるものと言われています。家庭に多いチリダニから子供を守る為にも、アレルゲンの除去はしっかりと行わなくてはいけません。
ダニの弱点は、「熱」です。50℃では20~30分、60℃の熱を直接あてるとほぼ一瞬で死滅します。特にコインランドリーに設置してある乾燥機だと、80℃以上の高温で乾燥させますので、ダニの駆除に確実に効果を発揮します。
その為には、ぬいぐるみの内部までしっかりと熱を送らなくてはいけないので、完璧に死滅させるには、40分ほど時間をかける必要があります。
ですが、あまり長時間かけてしまうと縮む原因になってしまうので、ネットに入れから使用するのが絶対条件となりますので、注意してくださいね。
《 ポイント 》
- 50℃では20~30分、60℃の熱を直接あてるとほぼ一瞬で死滅する。
- コインランドリーの乾燥機は80℃以上の高温なので確実に効果を発揮できる。
- 完璧に死滅させるには、40分ほど時間をかける。
ぬいぐるみには浴室乾燥機が良い
これまで、洗濯乾燥機を活用する内容をご紹介しましたが、実は、ぬいぐるみの乾燥には浴室乾燥が適しています。
ぬいぐるみの洗濯で一番時間を取られるのが乾燥なのですが、自然乾燥させると3日ほどかかってしまいます。一方で、浴室乾燥を使えば小さなぬいぐるみでしたら一晩でほとんど乾かすことができます。
そもそも浴室乾燥機とは、浴室についている乾燥機で、乾燥のほかに換気、暖房、冷風など、さまざまな機能があり、浴室内を乾燥させるだけでなく、洗濯物を干すことができるとても重宝なものです。
ぬいぐるみの素材や大きさによっては、洗濯乾燥機を使うことが難しいものもあり、しわになりやすかったり衣類が縮んだりすることも無きにしも非ずなのですが、浴室乾燥機ではそのような心配はありません。
自宅のお風呂に浴室乾燥機能がある方は、他の洗濯物を乾燥させる時に一緒に試してください。
《 ポイント 》
- ぬいぐるみの乾燥には浴室乾燥が適している。
- 小さなぬいぐるみなら一晩でほとんど乾かすことができる。
- ぬいぐるみと他の洗濯物と一緒に乾燥できる。
布団乾燥機を使って綺麗にする方法
洗濯が難しいぬいぐるみでも、布団乾燥機を使って綺麗にすることができます。これは、表面の汚れを取るというよりも、中に潜んでいるダニを駆除する場合に効果的な方法です。
汚れていないように見えるぬいぐるみであっても、手の皮脂や汚れ、食べかすなどがつきやすく、それをエサにしてダニが繁殖していることは想像つきますよね。
ダニは50℃以上の温度を20~30分程度キープすることで駆除できますので、ご自宅にある布団乾燥機であれば、その環境を簡単に作り出すことができるのです。
布団乾燥機を使用する際には、布団乾燥機をダニ退治モード設定に合わせておくようにします。
ぬいぐるみのパーツにプラスチックなどを使っているものは、熱によって変形してしまうリスクがあるため、熱風が直接当たらないようにバスタオル等で包んでおくと、ぬいぐるみに直接熱風が当たるのを防ぐことができます。
布団乾燥機の専用袋の枕を入れられる所から、包んだぬいぐるみを入れて運転を開始し、30分後に完了したら優しくぬいぐるみに掃除機をかけ、死滅したダニを取り除きます。
月に一度を目安に定期的に実施して、常に清潔な状態を保つようにするのが理想的ですね。
《 ポイント 》
- ぬいぐるみの中に潜んでいるダニを駆除する場合に効果的。
- ぬいぐるみを乾燥する時は布団乾燥機をダニ退治モード設定にする。
- ぬいぐるみに熱風が直接当たらないようにバスタオル等で包む。
- ぬいぐるみの乾燥終了後は掃除機をかけ、死滅したダニを取り除く。
- ぬいぐるみのお手入れは月に一度を目安に定期的に行うのが理想的。
大きいぬいぐるみは乾燥機は使えない
乾燥機に入りきらない大きなぬいぐるみを乾燥させる場合には、以下の方法を試してみてください。
ただし、サイズが大きいため、中までしっかり乾かすには時間がかなりかかってしまいますので、乾きやすい夏場に洗濯するのがオススメです。
洗った後に形や毛並を整えてから陽陰干しをする。
毛足の長いぬいぐるみは洋服用ブラシでブラッシングしてから乾かすと、ふわふわのぬいぐるみになります。
洗濯ピンチで挟んで乾かすと跡がついてしまいますので、干すときは平干しの台に置くか大きいサイズの洗濯ネットに入れて干しましょう。そして、定期的に上下を入れ替えると乾き方がアンバランスにならずに済みます。
エアコンの風にあてて乾かす。
夏なら冷房、冬は暖房、そして除湿機能に設定すると、さらにカラッと仕上がり効果的です。
これなら、部屋の冷暖房中に同時に行え、中までしっかり乾燥させることができますので、電気代も余分にかからず経済的です。
乾かし方のコツとしては、風の当たる部分を定期的に入れ替える手間を惜しまないことです。
扇風機にあてて乾かす。
夏場であれば、扇風機で乾かすこともできます。使い方はエアコンと同じように風がまんべんなく当たるように当たる面を入れ替えるだけです。
《 ポイント 》
- ぬいぐるみの形や毛並を整えてから陽陰干しをする。
- ぬいぐるみはエアコンや扇風機の風にあてて乾かす。
ぬいぐるみを乾燥機に入れて失敗してしまった時の対処法
乾燥機でぬいぐるみの中綿がよれて顔や全体の形がいびつに変形してしまった場合、元のふんわりとした手触りを蘇らせることは難しくなってしまいます。
対処法としては、ぬいぐるみの裏面の縫い目を解いて、そこから固まった中綿を取り出して新しいものと交換する方法です。
ですが、手間がかかるうえに、中綿が飛び出さないようにバランス良く中綿を詰めて上手に縫合する難しい作業になるので、手が器用でない方にはおすすめできません。
《 ポイント 》
- ぬいぐるみの裏面の縫い目を解いて、固まった中綿を新しいものと交換する。
- ぬいぐるみの中綿交換は難しい作業なので手が器用でない方にはおすすめできない。
最後に
ぬいぐるみは思いのほかデリケートな造りになっていますので、小さいものやパーツのないもの以外は思っている以上に乾燥機では乾燥させにくいものだとおわかりいただけましたでしょうか?
ぬいぐるみを乾燥機で乾燥させるには、大体の感覚で自己流で行うと取り返しのつかない事態を招くことになってしまいます。その為には事前に正しい乾燥機での乾燥の仕方を頭に入れてから臨むようにしましょう。
注意点を参考にして把握したうえで、確実に自分で洗うことができると思った時だけ、取り組んでみるようにしましょう。
お子様の大切なぬいぐるみや、思い出がたくさん詰まっているぬいぐるみを、自宅で定期的に洗濯し乾燥機で乾燥できれば、アレルギー対策にもなるので一番いいのですが、注意点と乾かし方のアイデアをしっかりと見極めてから、自分で洗う自信が持てないと思った時には、ぬいぐるみ専門のクリーニング店に相談してお任せするようにしてくださいね。