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レモンは洗わないとダメ?
正しいレモンの洗い方をご存知でしょうか?レモンの洗い方は意外と面倒なんです。
レモンの表面についたテカテカやベタベタをとるために塩を使う洗い方がありますが、テカりの原因によってレモンの洗い方は異なります。そこで今回は原因別のレモンの洗い方をご紹介したいと思います。
まずは、レモンの表面についているテカりの正体をご説明します。
レモンの皮の表面に付いているもの
レモンの皮の表面に付いているものは、
- 農薬
- ワックスブルーム
- 鮮度保存被膜剤
- 防かび剤
の4つで、それが革の表面がベタベタしている原因になっています。
農薬
農薬はレモンを栽培する過程で、病気の予防や虫よけのために使われています。外国産、国産問わず無農薬の表記が無いレモンには基本的に農薬が使用されていると考えてください。
ワックスブルーム
ワックスブルームは、果物や野菜が乾燥しないように果物や野菜自ら分泌している物質です。天然の物質なので無害なので食べてしまっても問題ありません。
鮮度保存被膜剤
鮮度保存被膜剤は別名フルーツワックスとも呼ばれていて、果物の乾燥と鮮度を保つための食品添加物です。チョコレートなどお菓子にも使われている添加物なので、口にして食べても問題ありません。
防かび剤
防かび剤は外国から輸入してくるときにカビが生えてしまったり、腐ってしまうことを防ぐために使われている薬剤です。
防かび剤という表記以外にも防黴剤や防ばい剤と表記されている場合もあります。防かび剤は国産のものには使用されていません。外国産のレモンだけに使用されています。
国産レモンについているもの
国産のレモンには防かび剤は使用されていないので、国産のレモンにはそれ以外の3つが付いていることになりますが、その中で無農薬の表記があるものは、ワックスブルームと鮮度保存被膜剤がついていて、無農薬の表記がないものにはワックスブルームと鮮度保存被膜剤と農薬がついていると考えましょう。
輸入レモンについているもの
輸入レモンには防かび剤(防ばい剤と表記されているものもあります)が使用されています。
これは外国からの輸送中にカビが生えてしまったり、腐ってしまうことを防ぐために使用されているのですが、皮まで染み込んでしまっているので普通の洗い方では落とせないものです。
防カビ剤を使用しているレモンを使う場合は、果肉や果汁のみを使用するようにして、皮ごと使うことはしないでください。
スーパーなどの店頭で、箱やパッケージにOPP・TBZ・イマザリル使用と注意書きがあるものは、ポストハーベスト農薬と呼ばれる収穫後用の農薬が使用されています。
使用されていないものには「収穫後の防カビ剤は使用していません」という表記があるので、購入時にレモンを選ぶときに参考にしてください。
レモンの皮についている物を考慮すると、レモンを購入するときは皮も食べるときには国産の無農薬のレモンが一番安全になるのでおすすめです。それ以外のレモンは皮を使わずに果肉や果汁のみで使用するなど用途に合わせてレモン選びをすることをおすすめします。
レモンの皮に使われいる防かび剤について
海外から日本に向けて輸入されてくる外国産のレモンには防かび剤が使用されています。
レモンの洗い方で一番気になるのは防カビ剤の洗い方だと思いますが、レモンに限らず他の柑橘系の果物にも同じように収穫後、防かび剤を使用して日本に向けて輸入されています。
外国産の果物には日本で禁止されている防かび剤が使用されているので危険という話もよく聞きますが、輸入されるレモンは船で長時間かけて運ばれてくるので、輸送中はカビが生えやすい環境になっています。
カビの種類の中には強い発がん性物質を含んでいたり、有害な化学物質を発生させる種類もいるので、防かび剤は必要不可欠なものになっています。このような理由から特別に許可されているので販売時には防かび剤を使用していることの表示義務があります。
収穫後に使う防かび剤は「食品添加物」に分類されるので、輸入された外国産のレモンは食品衛生法によって規制されているので、防かび剤や残留農薬が極端に多くて健康被害が起こることはありません。
次に購入してきたレモンの状態(国産/輸入/農薬使用・未使用など)によってレモンの洗い方は違うので詳しく紹介します。
無農薬の国産レモンの洗い方
国産で無農薬レモンにはワックスブルームと鮮度保存被膜剤がついていますが、どちらも口にして食べてしまっても健康に影響がない害のないものです。
表面のベトつきが気になる方は、塩か食器用の中性洗剤を使用して洗ってください。
塩で洗う
国産で無農薬のレモンと言っても、店頭でバラ売りされていれば多くの人が手に取ったりして触れているので、使用する時は粗塩を使ってきれいに洗いましょう。
粗塩の使い方は直接粗塩をレモンにつけて洗うのではなく、ボウルの中に塩を入れて少量の水を加えて塩をペースト状にしてから、レモンの表面全体に付けながら手でこすり洗いをします。
洗うときはヘタの部分や突起部分もていねいに洗いましょう。全体をこすり洗えたら流水で塩を洗い流すようにしてください。
中性洗剤で洗う
国産無農薬のレモンは、食器用の中性洗剤でも洗えます。食器用の中性洗剤はパッケージの用途に野菜・果物も記載されているので使用しても問題ありません。
中性洗剤を使った洗い方は、スポンジに中性洗剤をつけて泡立ててからレモンの表面全体をスポンジを使ってこすり洗いします。全体をきれいにこすって洗えたら流水で洗剤を洗い流すようにしてください。
無農薬の表記がない国産レモンの洗い方
国産で無農薬の表記が無いレモンや外国産の防かび剤を不使用の表記があるレモンは農薬が使用されている可能性が高いレモンなので、洗い方を覚えてしっかり洗いましょう。
重曹を使う
国産の無農薬の表記がないレモンと外国産の防かび剤を使っていないレモンは、重曹を使って洗いましょう。重曹は食用のものを使用しましょう。
ボウルにレモンが浸かるくらいの水を入れてから、食用の重曹を大さじ1杯入れてその中にレモンを入れて1分間浸けておきます。浸け終えたらスポンジを使いゆっくり優しく洗います。全体をきれい洗えたら流水で洗い流すようにしてください。
防カビ剤使用の外国産レモンの洗い方
防かび剤使用の外国産レモンの洗い方ですが、防かび剤は皮にまで染み込んでいるので完全にきれいに洗い流すことはできませんが、大幅に減らすことはできます。
少量でも残ってしまっていることが気になってしまう方は皮を取り除いて果肉や果汁だけを使用しましょう。
茹でこぼし
茹でこぼしをするときはレモンの皮だけになります。
まずはレモンを皮だけの状態にしておきます。包丁で皮を剥いても良いですし、絞り器を使用して果汁を絞って皮を残した状態でも大丈夫です。次は鍋に水を入れて沸騰させその中にレモンの皮を入れて15分間茹でます。
茹で終えたら皮をざるにあげお湯を捨てて、もう一度鍋に水を入れて沸騰させて再度皮を入れて15分間茹でます。茹で終えたらざるにあげて流水でしっかり洗い流します。
丸ごと熱湯につける
レモンの皮も果肉も食べたいという場合は茹でこぼしまでの効果を得ることはできませんが、熱湯の中に1分間浸けておくという方法もあります。
この方法で埼玉県消費生活支援センターの実験の結果、スライスしたレモンを熱湯に1分間浸けておくことで、防かび剤が40%~60%も解け出ることがわかりました。
この実験は防かび剤がついているレモンを紅茶などに入れると溶けて流れ出てしまうので危険ですという趣旨で行われたのですが、レモンを丸ごと熱湯に1分間浸けることで防かび剤を半分程度取り除くことが出来るとも考えられます。
1分間程度であれば皮に染み込んでしまうことも無いので、1度1分間熱湯に浸けた後流水で洗い流し、再度熱湯に1分間浸けて流水で洗い流すことでより効果があると思われます。
レモンに関するQ&A
A.レモンの皮に含まれている栄養のβ-カロテン、ビタミンC、カリウム、カルシウムは、果汁の5~10倍も含まれています。サルベストロールQ40とリモネンも多く含まれています。
A.皮は果汁よりも身体に良い成分が豊富に含まれているので、栄養価が高いと言えます。
最後に
今回はレモンの洗い方として、
- 国産レモン
- 外国産無農薬レモン
- 農薬使用レモン
- 防かび剤使用レモン
の区別の仕方と、それぞれレモンの洗い方を紹介しました。
日本国内で流通しているレモンのほとんどが海外からの輸入レモンなので洗い方を覚えておけば防カビ剤に心配することなく美味しく食べることができます。
スライスレモンなら国産、果汁だけだから外国産などのように用途によって上手にレモンを使い分けることもおすすめです。