目次
つるむらさきの旬の時期と産地
つるむらさきの旬
つるむらさきの旬は「夏」です。
つるむらさきは6月中旬から8月の夏に向け旬となる夏野菜ですが、ハウス栽培も盛んなので通年スーパーなどの店先で見かけることができます。
夏野菜はトマト、きゅうり、なす、かぼちゃなど実となる野菜が多く葉物野菜は不足しがちになるので、夏に旬を向えるつるむらさきは夏の時期の栄養価の高い葉物野菜として注目されています。
つるむらさきは各地で生産されている
つるむらさきは、熱帯アジア地方原産のつる性植物で、中国南部から東南アジアにかけて広く栽培されている野菜です。高温多湿を好み、日本での栽培に適しているので国内各地で生産されています。
つるむらさきは暑さに強く栽培しやすいので全国的に広く栽培されていますが、福島県、宮城県、山形県の東北3県で全国出荷分の6割を生産しています。
独特のぬめりと香りがある野菜で、栄養価が高く健康野菜として注目されています。
《 ポイント 》
つるむらさきは、ハウス栽培も盛んなので通年出回っていますが、旬の時期は6月~8月の夏野菜です。
旬のつるむらさきの美味しい食べ方
加熱料理がおすすめ
つるむらさきは旬に限らず生でも食べられるのですが、独特のクセがある野菜なので、アクを取り除くためにも加熱料理をするのがおすすめです。
油との相性が良いので揚げ物にしたり炒める調理向いています。ゆでる場合はほうれん草と違い茎が太いので、葉と茎は別々にしてからゆでることをおすすめします。
茹で方
- つるむらさきの茹で方は、まず葉と茎を千切って分けます。
- 鍋にたっぷりお湯を入れ沸騰させたら塩を少々加え茎を先に入れてゆでます。
- 30秒ほど経過したら葉を入れてさらに20秒ゆでてからざるなどに上げて水気を切ります。
- 自然に冷まして触れるくらいの温度になったら食べやすい長さに切りましょう。
人気の食べ方
旬のつるむらさきの人気の食べ方は、わかめやしらすなどと合わせておひたしにしたり、梅肉や胡桃などで和え物にしたり、味噌汁やスープのの具として入れてみたり、肉やパスタに加え炒め物で楽しむなどさまざまな食べ方ができます。
栄養素を逃がさない上手な食べ方
つるむらさきはおひたしにして食べられることが多いのですが、つるむらさきに多く含まれているビタミンCは水溶性なので、ゆでる段階で栄養素はにげてしまいます。
味噌汁やスープにすると水溶性のビタミンCが汁やスープごと食べることができます。
β-カロテンやビタミンKは脂溶性で脂との相性が良いので炒め物などの調理をすると効率良く栄養素を摂取することができます。
《 ポイント 》
旬のつるむらさきは生でも食べられますが、おひたしから炒めものやスープや揚げものでも美味しく食べることができます。栄養素も豊富なので効率良く食べて摂取しましょう。
旬のつるむらさきの選び方と保存方法
旬の美味しいつるむらさきの選び方と保存の方法を紹介します。
美味しいつるむらさき
美味しいつるむらさきを選ぶ方法は、葉が日光をたくさん浴びて濃い緑色をしているもので、葉と茎がやわらかくて切り口がみずみずしいものを選び、葉が肉厚でツヤがあり、成長していない若いものを選ぶのが良いとされます。
葉が枯れてしまっているものや変色してしまっているものは避けましょう。
鮮度を保つ保存方法
つるむらさきはそのままの状態で保存するとしなびてしまいます。
濡らした新聞紙で包んでからビニール袋などに入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。野菜室の中にでは根の部分を下にして立てて保存すると長持ちして茎も曲がることがありません。
《 ポイント 》
旬に限らず、つるむらさきは葉の色が濃い緑色で肉厚でツヤがあるものを選び、保存するときは乾燥を避けるようにしましょう。
つるむらさきの旬でよくあるQ&A
A.つるむらさきはプランターでベランダ栽培することは可能です。高温には強い植物ですが、乾燥にはとても弱いので水をたっぷりあげて乾燥させないようにしましょう。
A.日当たりがよく風通しの良い場所に置いて育てましょう。
A.つるむらさきの栽培時の水やりは、土の表面が乾いていたら、たっぷり水やりしましょう。また、藁をプランターに敷き詰めて乾燥させないよう工夫するのもおすすめです。
A.つるむらさきの収穫はわき芽が15cmほどの大きさに育ったときに収穫します。主茎から伸びるわき芽を3枚程度残して蔓を切って収穫します。次々とわき芽が成長するので長期に渡り楽しむことができます。
つるむらさきの栄養価と効能
つるむらさきには豊富な食物繊維とビタミンやミネラルという栄養素をもっています。
β-カロテン
β-カロテンは、緑黄色野菜に多く含まれている栄養素で、人間の体内でビタミンAに変換されます。β-カロテンには強い抗酸化作用があり、老化の原因となる活性酵素を除去する働きがあります。
ビタミンAには視力を正常に保つ効能があります。また、口やのどや鼻、胃や腸の粘膜を健康に保ってくれる効能があります。
ビタミンK
つるむらさきのビタミンK含有量は野菜の中でもトップ10に入ります。ビタミンKは出血を止める効能やカルシウムが骨にイン着する時に必要になるたんぱく質を活性化させるので骨を健康に保つ効能があります。
ビタミンC
つるむらさきのビタミンCの含有量はほうれん草の2倍です。
ビタミンCも強い抗酸化作用があり、コレステロールや中性脂肪が体内で活性酸素によって酸化してしまうのを防いでくれるので、動脈硬化や脳卒中など心臓や血管などの病気から身体を守ってくれる効能があります。
カルシウム
つるむらさきはカルシウムも豊富に含んでいます。カルシウムは骨や歯を構成する栄養素で不足してしまうと骨粗しょう症になってしまったり、成長期の骨や歯の形成に大きく影響します。
マグネシウム
つるむらさきにはマグネシウムも豊富に含んでいます。マグネシウムは骨を維持するだけではなく、カルシウムが骨や歯に行き渡るように調整してくれます。
また、マグネシウムは血糖値の急激な上昇を抑える効能もあるので糖尿病を予防し、細胞内のナトリウムの量を調整してくれる効能もあるので高血圧を予防してくれます。
葉酸
葉酸は新しい赤血球を出すために必要になるビタミンで造血のビタミンとも呼ばれています。貧血予防の効能があります。
妊娠初期に葉酸が足りていると胎児の発育不全のリスクを減らすことが判明しているので、妊婦さんに積極的に摂ってもらいたい栄養素となります。
食物繊維
つるむらさきには不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれています。食物繊維は整腸作用があり腸の動きを活発にしてくれるので便秘の解消に役立ちます。
最後に
つるむらさきは栄養豊富な夏野菜です。
主な夏野菜はトマト、きゅうり、なすなどで葉物野菜が不足しがちになってしまいます。栄養豊富な夏野菜のつるむらさきは夏バテにも効果があるとされているので積極的に取り入れてみてはどうでしょう?