1.常温保存するのはNG(冬の寒い時期はOK)
お米に付く虫が発生する条件は「18℃以上で湿度が高い」です。地域によって温度や湿度は異なりますが、例えば東京都の平均的な気温は5月から10月の間は18℃を超えていて、湿度も70%以上の月がほとんどです。
また、お米は貯蔵する温度を10℃下げることで酸化する速度を大きく遅らせることができ、冷蔵庫で保管をすると常温保存に比べて約2倍も美味しさを保つことができると言われています。
このことからお米は常温保存をしないで冷蔵保存が向いています。なお、冷蔵庫では野菜室で保管するのがおすすめです。
2.袋のままニオイが強いものの近くに置くのはNG
お米は一般的にビニール袋に入って売られていますが、この袋には蒸れないよう「空気孔」となる小さな穴が空いています。そのため、精米されたお米は袋のまま保存していると、空気に触れどんどん酸化が進み臭いも付きやすくなります。
さらに、芳香剤や洗剤、防虫剤などニオイの強い物の近くに置いておくとニオイが移ってしまいます。ニオイが移ったお米を食べても健康に影響することは無いようですが、一度ついたニオイは洗っても取り除くことは難しいです。
袋で購入したお米は速やかに密閉容器に入れ、空気を遮断しましょう。
3.冷蔵庫で密閉せず吹き出し口の側に置くのはNG
お米は湿度に弱く、冷気に直接触れ続けることもひび割れの原因となってしまいます。そのためせっかく冷蔵庫(野菜室)で保存をしていても、冷気の吹き出し口の側に置いて直接冷気が当たると、冷えすぎや冷気による乾燥でお米が傷みます。
冷蔵保存でも、きちんと密閉しておくことが重要です。また、冷凍庫での保管もお米の中の水分まで凍り、ひび割れの原因となるため冷凍保存もNGです。
4.保存容器や米びつに新しいお米をつぎ足すのはNG
米びつは隅などに虫が発生しやすく、中には卵が残っていることもあります。少なくなってきた古いお米を使い切らずにそのままつぎ足したり、保存容器を洗わずに使い続けることはやめましょう。
米びつは、細かいパーツを含め全体を定期的に掃除しましょう。計量付きの米びつの場合、計量口の中と後ろに特に虫が卵を産み付けやすいそうです。また、洗った後はしっかり乾燥させることも大切です。
5.2カ月以上保存をするのはNG
お米は野菜と同じように鮮度が大切な食品です。購入前は専門の業者が低温貯蔵などで長期間鮮度を保っていますが、精米された状態ではどんどん味は落ちていきます。季節によって保存期間は変わりますが、お米を美味しく食べることができる賞味期限は次の通りです。
- 冬:2カ月以内
- 春秋:1カ月
- 夏:2週間
6.直射日光が当たる場所、電化製品の近くに置くのはNG
お米は冷蔵保存が望ましいですが、季節によっては常温保存することもあると思います。その時のNGな置き場所としては、温度の変化が起こりやすく一定の温度が保てない場所です。直射日光の当たる場所や、コンロの下、冷蔵庫や電子レンジなどの電化製品の近くに置くのはやめましょう。
7.シンクの下に置いたり防水対策をしないのはNG
お米は湿気にも弱いためシンクの下など湿度の高い場所で保管をしたり、濡れた手で計量してお米に水がかかるのはNGです。お米が湿気を吸うとその湿気が原因でカビが発生します。特に、梅雨の時期はカビが発生しやすいので要注意です。
カビを見つけた場合、上の部分だけカビている場合は水がかかってしまったことが原因で、下の部分がカビている場合は湿気が原因と考えられます。
さいごに
お米を正しく保存するときに活用できる身近なアイテムとしてペットボトルやジッパー付き保存袋などがあります。冷蔵保存でも場所を取り過ぎず保管がしやすいメリットがあります。気を付けたいことはペットボトルを使う際は、底の部分の水気もしっかりと乾燥させてからお米を入れることです。お米を美味しく保存するには「湿度」と「温度」を管理することがポイントです。