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「賞味期限」と「消費期限」の違いをおさらいしよう
食べ物には賞味期限があり、たいていの商品はパッケージのどこかに記載されています。
この記載された賞味期限が過ぎる前に食べ切ることを意識する人は多く、中には賞味期限が過ぎれば食べないという人もいらっしゃるでしょう。
しかし、賞味期限ではなく、商品に消費期限と記載されていることもあります。「賞味期限」と「消費期限」は言葉こそ似ていますが、その意味は異なります。
まずは「賞味期限」と「消費期限」の違いをおさらいしましょう。
賞味期限とは
賞味期限とは、商品を開封したりせず、正しい方法で保存していた場合に、品質が保持できる期限のことです。
そのため、賞味期限が過ぎれば状態が劣化してしまって、食感や味が落ちてしまう可能性はありますが、食べるだけであれば問題ありません。
ただし保存状態や商品の状態によっては、賞味期限が過ぎたあたりでも食品が傷んでしまうこともあります。あくまでも賞味期限だからと安心せずに、食べる前には食品の状態を必ず確認しましょう。
消費期限とは
消費期限は文字通り、消費できるまでの期限です。そのため、消費期限を過ぎた食べ物は、安全に食べることができなくなるという目安なので、食べることは避けるようにしましょう。
消費期限は主に、お弁当、サンドイッチなどの傷みやすい食品に記載されます。
ひき肉の消費期限
傷んだ食品を食べると、食中毒などの原因になってしまう危険性があります。そのため、食品が安全に食べられる目安となる消費期限の記載がある場合は、必ず確認しておく必要があります。
特に、お肉は傷んだ物を食べてしまうと危険なので、注意が必要です。
また、お肉は種類や加工方法などによって消費期限は変わります。そのため、ひき肉でもお肉の種類で消費期限が変わったりすることもあります。
肉の種類に気をつけよう
上記で述べた通り、肉は種類によって消費期限が変わってきます。
鶏肉は水分が多いため、豚や牛よりも傷みやすい食材です。豚肉は内側から傷むという特徴があるので、表面だけで傷みを判断しないようにしましょう。牛肉は豚や鶏と比べると日持ちはします。
しかし、牛肉は店頭に並ぶまでに熟成期間が設けられている場合があります。その熟成期間によって消費期限が変わるので、必ず確認するようにしましょう。
また、肉は部位によっても傷みやすさが異なるので注意が必要です。
冷蔵室で保存した場合
ひき肉は常温では保存できないので、冷蔵庫で保存しましょう。
ひき肉はパックに入っていることが多いため、そのまま冷蔵庫で保存できます。もし、1度で使い切れずにひき肉が残ってしまった場合は、パックに戻さずにひき肉の水気を拭き取り、ラップで包んで、冷蔵保存用の袋に入れて冷蔵庫で保存する様にしましょう。
ひき肉はお肉の中でも傷みやすい種類となっています。そのため、開封したその日にできるだけ使い切ることを心がけ、消費期限は必ず守るようにしましょう。
チルド室で保存した場合
チルド室は温度が0°Cから1°Cと食品が凍る手前の温度での保存が可能です。
温度が低ければ食材を長持ちさせられるという利点があります。そのため、冷蔵保存よりはチルド室での保存の方がひき肉を長く保存することができます。
しかし、それでも消費期限は守った方が良いでしょう。状態を見て安全そうであれば1日くらいは過ぎても問題ないことは多いですが、あくまでも自己責任と自己判断になります。
冷凍保存した場合
大きなパックで購入した方が安いということで、節約のために1日では使い切れない量のひき肉を買ってしまうこともあります。
このような場合は消費期限までにひき肉が使い切れないことが多いです。
すぐに使い切れない場合は、購入直後に冷凍して保存しましょう。加熱後のひき肉であれば3週間~4週間、加熱前であれば2週間~3週間ほど保存することができます。
ただし、冷凍前のひき肉の状態や、保存状態や環境などによって保存期間は前後するので、必ず使う前や食べる前には、ひき肉の状態を確認するようにしましょう。
こんなひき肉は消費期限切れかも?
使い切れずなかったひき肉が、冷蔵庫に残っていて、賞味期限がいつかわからなくなってしまうということもあります。傷んだひき肉は食べてしまうと危険な場合もあるので、必ず状態を確認する必要があります。
ひき肉の消費期限切れを確認するポイントはいくつかあります。
黒や緑に変色している
ひき肉はすぐに茶色くなってしまいます。これはひき肉が酸化してきている状態なので、まだ問題なく食べることはできます。
しかし、酸化が進むと黒っぽく変色してきます。黒い変色はひき肉が傷んでいる可能性が高いので、臭いで確認しましょう。また、表面がヌルヌルしたり、ネバネバしたりなど、粘ついているようならば傷んでいるので食べることは避けましょう。
もし、緑色に変色している場合には、腐敗が始まっているので食べてはいけません。
酸っぱい匂いや腐敗した刺激臭がする
お肉が傷むと異臭がするようになります。腐敗の仕方や、お肉の種類などによって傷んだときに出る臭いは異なりますが、基本的にはアンモニア臭や、発酵が進んだヨーグルトなどのような、酸味が強くて嫌な臭いがするようになります。
触るとぬめり気がある
傷んだお肉は触るとヌルヌルしたり、ネバネバしたりなどしています。また、触ると粘ついて糸を引くこともあります。
ひき肉はもともとベタベタしていることがあるので、触るだけでなく、臭いと併せて確認するようにすると良いでしょう。
ひき肉を上手に保存するポイント
せっかく購入したひき肉を傷ませてしまってはもったいないです。そのため、購入したひき肉は上手に保存して、最後まで使い切るようにしましょう。
ひき肉を上手に保存するにはいくつかのポイントがあります。これらのポイントを守ることで、ひき肉の傷みを抑えることができます。
常温保存はNG
ひき肉は常温で保存することができません。お肉の中でも傷みやすい種類のため、気温の高い夏場であれば、わずか数時間でも常温に放置しただけで傷んでしまうことがあります。
また、気温の低い冬場であれば、常温でも少しくらいは大丈夫と思う人もいますが、冬場であっても確実に安全とは言い切れないので、必ず購入したひき肉はすぐに冷蔵庫などで保存するようにしましょう。
空気に触れさせないように注意
お肉の鮮度は空気に触れることで、お肉が酸化してしまい、品質を落としてしまうことになります。ひき肉の場合は表面積が多いので、空気に触れる部分が多く、酸化もしやすいです。
そのため、パックから出して残ったひき肉を保存する際には、空気に触れないようにラップで包んだり、保存用の袋に入れたりするなどして空気に触れないようにしましょう。
冷蔵保存ならチルド室やパーシャル室に
もし、冷蔵庫にチルド室やパーシャル室が付いている場合には、これらで保存しましょう。
チルド室は温度が0°Cから1°C、パーシャル室は-3°Cほどと冷蔵庫の温度よりも低い温度を保ってくれるため、お肉の鮮度を長持ちさせてくれます。
また、冷凍ほどカチカチに凍らないため、冷凍によるお肉の劣化を抑えたり、解凍の手間がかからなかったりといったメリットもあります。
冷凍保存なら小分けして密閉用容器に
余ったひき肉を冷凍する場合も、空気に触れないように密閉容器やフリーザーバックなどに入れて保存しましょう。冷凍保存をするときには小分けにしておくと、使いやすくて便利です。
また、フリーザーバックなどに平らに伸ばしてひき肉を入れ、箸などで押さえて線を入れておくと、冷凍後にチョコレートを割るようにして小分けできるのでぜひ試してみてください。
ひき肉を使ったおすすめレシピ5選!
ひき肉は家庭でよく使われる食材の1つです。しかし、意外と使い切れずに残ってしまいやすい食材でもあります。
余ったひき肉は正しく保存して、使い切ることが大切ですが、上手に使って、余らせずにすることも大切です。
ひき肉とキノコのパスタ
材料
- 豚ひき肉:40g
- きのこ(好みのもので):100g
- ねぎ:1/2本
- にんにく:チューブ適量
- 赤唐辛子(輪切り):4g
- オリーブオイル:大さじ1
- スパゲッティ:100~120g
作り方
- お好みのキノコを食べやすい大きさに切る。
- ねぎは小口切りにしておく。
- フライパンにオリーブオイルをひいて、赤唐辛子、にんにく、キノコ、ネギを炒めて、香りが出たてきたらひき肉も炒める。
- 最後に茹でたパスタと絡める。
ナスのドライカレー
材料
- 合挽きミンチ:300g
- 茄子:3本
- 玉ねぎ:1個
- にんにく(チューブ):小さじ1/2
- カレー粉:大さじ1
- ★ケチャップ:大さじ1
- ★ピザソース:大さじ3
- ★ウスターソース:大さじ1
- ★醤油:大さじ1/2
- 水:大さじ2〜3
- 塩、こしょう:少々
作り方
- ナスを乱切り、玉ねぎ1cm幅くらいに切っておく。
- フライパンでにんにくを炒めて、ひき肉も炒める。
- ひき肉に火が通ったら、玉ねぎを加える。
- 玉ねぎがしんなりしたら、次にナスを加える。
- ナスに火が通ったら、カレー粉を入れて全体を炒めて味をなじませる。
- ★の調味料を加えて、合わせて塩、こしょうで味を調える。
キムチとひき肉入り卵焼き
材料
- 豚ひき肉:150g
- こねぎ:1束(10本くらい)
- キムチ:大さじ3
- たまご(LL):4個
- 豆板醤:小さじ1
- 油:小さじ1
作り方
- ボウルに卵を割り、刻んだネギを入れて溶いておく。
- フライパンでひき肉を炒める。
- ひき肉に火が通ったら、キムチと豆板醤を加えてさらに炒める。
- 全体が炒まったら、具材を広げて卵を上から流し入れる。
- 卵を入れたら弱火にして蓋をする。
- 卵が固まってきたら2つ折りにして完成です。
ひき肉と油揚げの炒め物
材料
- 鳥ひき肉:100g
- 油揚げ:1枚
- 白ネギ:1/4本
- 醤油:大さじ1/2
- 酒:大さじ1/2
- 油:適量
作り方
- 油揚げと白ネギを細切りにする。
- 中火でひき肉を炒めて、火が通ったら油揚げも炒める。
- 全体が炒まったら白ネギ、醤油、酒を加えて軽く炒めて完成です。
ひき肉の親子丼
材料
- 鶏ひき肉:100g
- 玉ねぎ:1/2個
- 卵:2個
- しょうゆ:小1
- 酒:小1
- 水:200cc
- めんつゆ:大4
- 砂糖:小3
作り方
- 玉ねぎを薄切りにして、ひき肉は醤油と酒を混ぜておく。
- フライパンに水、めんつゆ、砂糖を入れて、火にかける前にひき肉と玉ねぎを先にいれておく。
- 火を入れたら中火で水分がなくなるまで煮る。
- 最後に溶いた卵を回し入れて、蓋をして弱火で1分煮る。
ひき肉は消費期限の前に食べきろう!
ひき肉は安いときにまとめて購入するという人もいます。残ったひき肉は冷蔵や冷凍などで保存することもできますが、ひき肉には消費期限があります。
安心で、安全な状態で美味しくひき肉を食べられるよう、ひき肉は消費期限がすぎるまでに食べ切るようにしましょう。