目次
観葉植物の定番・パキラを育てよう!
近年では家でガーデニングをしたり、インテリアとして観葉植物を育てたりなどしている人を見かける機会が多くなりました。
ガーデニングで定番の観葉植物の1つにパキラがあります。パキラは初心者でも育てやすい植物なので、これから観葉植物を育ててみようという初心者にも適しています。
しかし、パキラは育てやすい植物と言っても、やはり最低限の知識は必要となります。そのため、これからパキラを育てようという人は、事前に知識を持っておくようにしましょう。
パキラの特徴
パキラとは中南米が原産の常緑植物です。また、寒さや乾燥に強い植物で、室内で育てることもできます。また、数百円と手頃な値段で購入することができます。そのため、植物を育てたことのない初心者にとって育てやすい植物となっています。
パキラは手のひらサイズの小さい物から、しっかり育てれば人の身長ほどの大きさになる物もあるので、長く育てていくことができ、愛着も湧きやすい植物です。
≪ポイント≫
- パキラは中南米原産。「寒さと乾燥に強い」ため初心者向けの植物。
- パキラの値段は「数百円~」と、観葉植物の中でも安め。
- パキラはしっかりお世話すれば「長く育てる事が出来る」植物。
観葉植物としてパキラが人気の理由
パキラは育てやすいので、上級者から初心者まで人気のある植物となっています。しかし、パキラの人気が高いのは、育てやすいという理由だけではありません。他にもパキラが観葉植物として、人気が高い理由はいくつかあります。
鮮やかでツヤのある葉
パキラの見た目の大きな特徴は鮮やかな緑色でツヤのある楕円形の葉をしていることです。緑色で楕円の葉を大きく広げるように育ってくれるので、観葉植物として人気が高いです。
また、パキラは生命力が強いので、伸びすぎた枝や茎を切ったとしても、新しい芽が生えてきます。そのため、成長してきて、枝や茎が伸びすぎたり、葉が広がりすぎたりなど、観葉植物としての形が崩れてきたときには、形を整えてあげやすいという特徴もあります。
育てやすい
上記で述べた通り、パキラは生命力が強いです。また、寒さと乾燥にも強く、冬でも5℃以上の気温が維持できれば育ってくれます。
水やりも数日に1度で良く、むしろ土を乾燥させてあげる方が耐寒性は強くなります。冬場は室内で育てれば、パキラが育つ条件はたいてい満たすことができるので、その育てやすさが人気の理由の1つにもなっています。
室内では日光が当たりにくいという問題点もありますが、パキラには耐陰性もあるので、日当たりが良い場所に置けば室内でも元気に育ちます。ただし、いくら寒さや乾燥に強く耐陰性があると言っても、常に過酷な状況では枯れてしまうこともあるため、環境は常に確認して整えてあげる必要はあります。
サイズが選べる
パキラには手のひらサイズの小さい物から、人の背丈ほどの大きさのサイズに成長する物まで、サイズの幅が広い植物です。そのため、パキラを購入する際には、自分の環境にあわせて好きな大きさのものを選べます。
手のひらサイズであれば窓際やテーブルなどに置くことができ、人の背丈ほどあるものなら部屋のインテリアとして大きな役割をしてくれます。
ただし、小さい物であれば数百円ほどで購入できるパキラですが、大きい物は数万円することもあるので、価格も購入時の判断材料に入れておきましょう。
パキラの種類
日本で販売されているパキラは「2種類」
店頭などでは一括りにされて販売されていることも多いパキラですが、その種類は20以上におよびます。
ですが、日本で流通している主なパキラはグラブラとアクアティカという2種類です。この2種類のパキラは良く似ているため、販売する店側も区別を間違っていることがあります。
この2種の違いには、
- グラブラ・・・葉先が尖っていて白い花を咲かせる
- アクアティカ・・・葉先に丸みがあり赤い花を咲かせる
などがあります。
まだら模様のもの
パキラには葉にまだら模様が入っている物もあります。
パキラのことを知らない人は、「パキラが弱ってしまった」「病気になってしまった」と考えてしまう人もいますが、葉にまだら模様が入る種類もあります。
まだら模様の入ったパキラは、葉が迷彩柄のようになり、緑悪露の葉をつけるパキラとはまた雰囲気が異なるため、人気があります。
ただし、まだら模様入りのパキラは通常のパキラと比べると生命力が弱いので、育て方には注意が必要になります。
幹が太いもの
いろいろなパキラを見ると、幹の太さや形状がそれぞれ異なっています。
パキラといえば幹が太い植物という印象を持っている人もいます。パキラの幹は、十分な水と肥料をあげ、梅雨時期に植え替えを行い、幹や葉を切らないことで幹は太く成長しやすくなります。
つまり、しっかりと元気に育ててあげれば、パキラの幹はたいてい太く成長してくれます。
幹が編まれたもの
大きなパキラでよく見かける幹の形状に、三つ編みのように幹が編み込まれた物があります。幹が編み込まれたパキラは、そのような品種というわけではなく、成長の段階で幹を編み込み、育てた物です。
単に編み込んで育てれば良いというわけではなく、支柱を立てて、紐で形を整えて固定したり、余分な葉をカットしたり、挿し木をしたりなどの見た目を整えるなどの育て方が必要なため、初心者には少し難しいです。
≪ポイント≫
- 日本で販売されているパキラは「グラブラ」と「アクアティカ」の2種類
- 葉がまだら模様の個体は病気ではないものの「育て方が難しい」
- 元気な個体であれば自然と幹が太くなる
- 育て方によって幹を編み込んだ形状に育てる事も出来る(上級者向け)
パキラの育て方
パキラは育てやすい植物なので、初心者に適した植物です。しかし、育てやすいと言っても、パキラも植物なので、最低限の育て方の知識を持っておく必要があります。
パキラは上手に育てれば何十年も長生きするので、しっかりとお世話をしてあげましょう。
選び方のポイント
パキラを初めて育てるという人は、小さなサイズを選ぶことが多いです。しかし、小さなサイズを選ぶということは子供の状態のパキラを選ぶということでもあります。そのため、購入したパキラが元気に育ってくれるかどうかは、最初のパキラ選びが重要になります。
パキラを選ぶときのポイントは茎と葉にあります。まずは茎の太さを確認しましょう。茎が太いということは丈夫な葉をつけることができる元気があるということになります。また、葉は濃い緑色をしている物を選びましょう。
種まき
パキラは小さなサイズの物を購入して育てるという人もいますが、少し上級になると種から育てるという人もいます。
パキラの種は2月頃と8月頃に収穫され、収穫されてから1ヶ月ほどで発芽力を失うので手に入れられる期間は限られています。また、パキラの種はいきなり土に埋めることができません。
【種の選別方法と発芽の手順】
- まずパキラの種を水に入れて沈むかどうかを確認します。水に沈む種が発芽する種で、水に浮く種は発芽しにくい種になります。
- 水に沈んだ種を水苔で包みます。
- 軽く陽が当たって20℃くらいの場所に2日ほどおきます。
- 2日ほどすると種が発芽するので、殻をむいて胚を取り出します。
- 赤玉土を入れた鉢に植えつけて、そのまま成長させていきます。
摘芯・摘果
摘心とは植物の茎の先端にある芽を摘み取ることです。摘心をする理由は葉や花、実の数を増やす、植物をバランス良く丈夫にするなどがあります。この摘心は丈夫なパキラを育てるためにも必要となります。
剪定
小さなパキラはよく育つので、枝が伸びすぎて全体のバランスが崩れてきてしまうこともあります。そのため、パキラは剪定をして形を整えてあげる必要があります。ただし、剪定をしても、また新芽は出てくるので、定期的に形を整えてあげましょう。
また、パキラは剪定した枝から、さらにパキラを増やせます。パキラの枝を根元から切り、大きな葉も枝から切ります。この枝を挿し木すれば、成長してくれます。
植え替え・鉢替え
パキラが成長して、鉢が小さくなってきたら植え替えをしてあげないと根詰まりをしてしまいます。
パキラの植え替え方法は次のような手順です。
- 株の周りの土を3分の1ほど落とします。
- 根に黒くなって傷んでいる部分があれば切り落とすようにしましょう。
- 移し換える鉢には新しい土を入れます。
- パキラを移したら多めに水をあげてください。
パキラの育て方のポイント7つ
パキラは寒さや乾燥に強く、耐陰性も持っているため育てやすい植物です。しかし、元気にパキラに育ってもらうためには、いくつかポイントを押さえておく必要があります。
パキラはしっかり育てると数十年は育ってくれるので、育て方のポイントは把握しておくようにしましょう。
日光
パキラは耐陰性があるため、少しくらいであれば日光が当たらなくても平気です。
しかし、全く日光が必要ないというわけではありません。せめて、日光が当たりにくい室内で育てるのであれば、午前中の弱い日差しで3時間から4時間は日光浴をさせてあげましょう。
ただし、夏場などの日差しが強い季節に、直射日光に長時間パキラを当ててしまうと、葉が焼けてしまうことがあります。季節によって日光に当てる時間や場所を考えてあげましょう。
温度
パキラは耐寒性も持っているため、冬場でも5℃くらいの温度があれば枯れません。室内であれば5℃以下になることはあまりないので、冬場は室内で育ててあげましょう。
ただし、寒さに強く、5℃あれば枯れないと言っても、あまりパキラにとって過酷な環境が続くと弱ってしまうこともあるので、適度に温めてあげるようにしましょう。
水やり
パキラは乾燥にも強いです。そのため、水やりは土の表面が乾いてきたら行う程度で良く、数日に1度くらいのペースになります。水の量は鉢の底から水が垂れるくらいに、たっぷりと与えるようにしましょう。
ただし、冬場はパキラがあまり水を吸わなくなるので、水やりの感覚を少し空けるようにしましょう。冬場に水やりをしすぎると、根腐れをしたり、パキラの体温が下がり弱ってしまうこともあります。
土
パキラは成長が早いので2年から3年に1回ほど、植え替えが必要になります。先に述べた通り、植え替えの際には土を新しくしてあげましょう。
土には葉の色が綺麗に育つマグネシウムなどが含まれた観葉植物用の土を使うと便利です。観葉植物用の土はホームセンターなどで購入できます。庭の土などを使う人もいますが、無菌処理をされていない土を使うとカビや虫の発生リスクを高めてしまうことになります。
肥料
パキラは強い植物で成長も早いですが、肥料を与えてやると、さらに元気に強く成長してくれます。
ただし、肥料にはいろいろな種類があり、植物にあったものを選んであげる必要があります。そのため、もしパキラに合わない肥料をあげてしまうと、逆にパキラを弱らせてしまうこともあります。
パキラのように鉢植えを使って室内で育てる観葉植物には、化成肥料が適しています。パキラに肥料を与える時期は、パキラが成長しやすい5月から10月の間です。冬は寒さであまりパキラが成長しないため、肥料の効果は薄くなります。
注意すべき害虫
先に述べた通り、パキラは育て方に注意しないと虫が発生してしまう可能性があります。中にはパキラにとって危険な害虫もいるので、大切なパキラを守るためにも、どのような虫がいるか把握しておく必要があります。
高温多湿が続くと葉の裏にハダニが発生することがあります。ハダニは葉の色を悪くしてしまいます。ハダニは水に弱いので、水やりの際には葉の裏側にも霧吹きで水を与えて予防しましょう。他にもカイガラムシ、アブラムシ、コバエなどに注意が必要です。
≪ポイント≫
- 1日に「3~4時間」は日光にあてるようにする。
- 「5℃」までなら問題なく育つが、適度に温めて育てる事も必要。
- 水やりは「数日に1度」ぐらいのペースで行う。
- 「2~3年」に1回植え替えを行い、「新しい土」に取り替える
- 「化学肥料」を与える事でより健康に育つ。成長期(5~10月)に行うと効果的。
- 「ハダニ、カイガラムシ、アブラムシ、コバエ」などの害虫に注意。
増やし方
パキラはせんていした枝を挿し木にすることで増やすことができますが、挿し木をしてもなかなか根がつかないという人もいます。パキラの挿し木にはいくつかポイントがあるので、そのような場合にはそのポイントを意識してみましょう。
- 挿し木に使う枝は繊維をつぶしてしまわないように注意して斜めにカットしましょう。
- 土は少量で良いからとすでに使っている土を使わずに、新しくて清潔な物を用意しましょう。
- パキラの挿し木は温度や湿度に注意すれば年中行うことはできますが、季節と環境から5月〜7月頃が良いでしょう。
- また、挿し木もパキラと同様に、水のやりすぎには注意しましょう。
おすすめの置き場所
パキラは耐陰性を持っているため、室内で育てることができます。
しかし、耐陰性があると言ってもパキラは植物なので、日光に当てないという育て方はできません。そのため、ある程度は日光が当たる場所においてあげる必要があります。室内で日光が当たる場所には、リビングや窓辺などの明るい場所があります。
ただし、夏場は直射日光がきつくなるので、時間によって移動させたり、直射日光が当たりすぎない場所に移すなど、季節に合わせた場所においてあげる必要もあります。
【リビングの窓際】
パキラは耐陰性のある植物ですが、リビングの窓辺など、ある程度は日光が当たる場所においてあげる必要があります。もし、手のひらサイズの小さなパキラであれば、窓際の淵に置いておくこともできます。
ただし、カーテンなどを引っ掛けて落としてしまわないように注意が必要です。
【棚の上】
あまり大きくないサイズのパキラであれば、窓際の淵に置いておくこともできます。もし、もう少し大きいサイズであれば、棚の上などに置いておいても良いでしょう。
ただし、本棚の上にパキラを置いた場合、日光が当たりません。そのため、1日に3時間から4時間ほど、日光の当たる場所に移動させて日光浴をさせてあげる必要はあります。
【書斎のアクセントに】
小さいパキラであれば机の上に置いても邪魔になりません。そのため、書斎のアクセントとしてパキラを置いても良いでしょう。また、パキラは水耕栽培という育て方もできます。
そのため、挿し木のために剪定したパキラの枝に少し葉を残しておけば、小さな器に水を入れて、そのパキラの枝を入れておくことでもパキラを飾ることができます。
パキラの風水効果は?
パキラは他の観葉植物と比べると育て方が簡単で初心者が育てることに適していますが、育てやすさや見た目がおしゃれなどの理由以外でも人気のある植物です。
パキラには風水の効果があり、置く場所によっていろいろな運気を高めることができる植物ともいわれています。ここからは風水の観点からパキラを見ていきましょう。
仕事運
パキラの葉からは強い気が出ていると考えられています。その気を東に置くと風水では仕事運が上昇すると言われています。また、職場や書斎などの仕事を行う机の上にパキラを置くことでも、パキラの気によって集中力が上がり、仕事運を上昇させると言われています。
金運
パキラは「発財樹」や「money tree」などと呼ばれることがあり、金運を高めてくれる木とされています。また、パキラは葉が大きくて、広がっている方が、両手でお金をすくい上げるように見えるため縁起が良いとされています。
風水では北が金運アップの方位に当たるため、パキラを北の方角に置くことで、金運をさらに上昇させられると言われています。
風水効果を高めるならここに置こう!
パキラは東に置くと仕事運アップ、北に置くと金運アップの効果があると風水では考えられています。
このように、パキラは置いている方角によって、風水で得られる効果が異なります。また、方角だけでなく、パキラを置いている場所によっても得られる効果は異なってきます。
机の上
先に述べた通り、職場や書斎などにパキラを置くと集中力が上がるので、仕事運を上げる効果も期待できます。また、集中力が上がるという点から、勉強机の上に置いても良いでしょう。
みんなが集まるリビング
リビングのように人が集まるような場所では、いろいろな運気が入り乱れます。また、リビングには家電も多くあるため、運気を停滞させてしまいやすい場所でもあります。
そんなリビングにパキラを置いて置くと、これらの悪い運気を浄化してくれると言われています。そのため、パキラをリビングに置くことで、リビングに集まる家族の運気を整えくれるので、家族運などが上昇します。
寝室
風水で寝室は心身の疲れを取り、気の流れを整える場所とされています。そのため、もし寝室に悪い運気が溜まっていると、気の流れを整えることができず、不調となってしまいます。
先に述べた通り、パキラには悪い運気を浄化してくれる効果があるので、寝室にパキラを置いておくことで、寝室で気の流れを整えやすい環境を作ることができます。
玄関
玄関は人の出入り口でもありますが、気の入り口にもなっています。そのため、玄関に悪い気が溜まっていると、新しく、良い気が家の中に入って来なくなってしまいます。
そのため、パキラを置くことで、玄関の悪い気を浄化させて、悪い気が溜まらないようにして、新しくて良い気を家に入れることができるようになります。
キッチン
キッチンは火と水という相反するものを使う場所です。そのため気の巡りが乱れやすく、災いの元となる場所になりやすエリアです。
そんなキッチンにもパキラを置くことで、気の巡りを整えてくれる効果によって、気の流れをスムーズにしてくれます。また、キッチンは食事を作る場所であり、家計の要であることから、キッチンの運気を上げておくことで金運が上がるとも言われています。
ベランダ
ベランダも人が出入りする場所なので、玄関と同様に気が入ってきやすい場所とされています。
そのため、ベランダへの出入り口に悪い気が溜まっていると、新しくて良い気が入ってこれなくなることも同様です。そのため、パキラで悪い気を浄化してあげることで、新しい気や、良い気が入ってこれるようにすることができます。
パキラを元気に育てよう!
ガーデニングやインテリアとして、観葉植物を育てている人は多くいます。また、これから観葉植物などを育ててみようと考えている人もいます。
そんな観葉植物の中で、パキラは安定した人気を持っています。見た目がおしゃれであったり、風水から見て縁起の良い植物であったりすることも人気のある理由となっていますが、パキラは強い植物で、その育て方も他の植物と比べて簡単なことも人気の大きな理由となっています。
そのため、これから植物を育ててみようという初心者に適した植物です。まずはパキラを元気に育てるところから始めてみましょう。