目次
じゃがいもの洗い方
じゃがいもは、たいてい泥が付いたまま売られています。じゃがいもの泥汚れを、効率的にすっきり落とす洗い方を紹介します。
基本は流水で洗う
じゃがいもに付いた泥汚れを落とすときは、水道水を流したままにしましょう。流水をじゃがいもにあてながら、たわしか固めのスポンジを使ってこすり洗いをします。溝に詰まった泥も、しっかりかき出してください。
凹凸部分が多いじゃがいもはボウルを使う
じゃがいもには、芽が生えてくる部分にでこぼこした穴があり、頑固な泥が詰まっていることがあります。ボウルにじゃがいもが浸るくらいの水を入れ、5分ほど置くと泥がふやけて汚れが簡単に取れるはずです。水を何回か取り替えながら、ボウルの中でたわしや固めのスポンジを使って洗いましょう。
《 ポイント 》
- じゃがいもは流水をあてながらたわしや固めのブラシで洗う
- じゃがいもの溝に詰まった泥は、水の入ったボウルに浸けておけば取れる
じゃがいもの皮のむき方
じゃがいもは丸みがありいびつな形なので、大きな包丁で皮をむくのはちょっと難しいですよね。ここで、じゃがいもの皮のむき方のポイントを紹介します。
ピーラーか包丁を使う
男爵やキタアカリなどと比べて凹凸の少ないメークインは、ピーラーまたはペティナイフなどの小さめの包丁を使って皮をむきましょう。はじめに横にして両端のとがった部分をカットし、そこから一方向にむいていくと、きれいにむけますよ。
新じゃがはアルミホイルでもむける
新じゃがにはビタミンCがたっぷり。とくに皮の近くには栄養が多く含まれているので、できれば皮付きのまま調理したいもの。たわしなどで表面の汚れをこすり洗いするだけでもOKですが、皮が気になる場合は、アルミホイルを使うと薄く皮がむけますよ。
アルミホイルで皮をむく方法
- じゃがいもを洗う
- 適当な大きさのアルミホイルを用意する
- アルミホイルを軽く丸めてじゃがいもの表面に擦り付ける
新じゃがの薄い皮でもきれいにむけるので、ぜひ試してみてくださいね。
芽の部分は取る
じゃがいもの芽には、吐き気などの中毒症状を引き起こす「ソラニン」や「チャコニン」といった毒素が含まれています。また、緑色に変色した皮にも芽と同様の毒素があるので、注意が必要です。皮をむくときによくチェックし、以下の方法で根元から取り除いておきましょう。
じゃがいもの芽の取り方
- 包丁の刃元の角を使い、芽をえぐるようにして取る
- 芽の周辺の皮も厚めにむく
緑色の皮は、包丁を使って厚めにむきましょう。
茹でると皮がむきやすい
皮付きのまま丸ごと蒸したり茹でたりした直後のじゃがいもなら、簡単に皮がむけます。次に紹介するやり方を試してみてください。
茹でてから簡単に皮をむく方法
- じゃがいもを洗う
- じゃがいもの表面に、包丁でぐるっと一周浅い切れ目を入れる
- 鍋にじゃがいもを入れ、全体がかぶるくらいたっぷりの水を入れる
- 鍋を火にかける
- 沸騰したら中火→弱火にし、じゃがいもがやわらかくなるまでじっくり茹でる(25分程度)
- 茹であがったらじゃがいもをザルにあげ、冷水にサッと浸ける
- じゃがいもを水から出し、キッチンペーパーなどで水気を拭き取る
- 皮が自然にはがれたら、丁寧に取る
電子レンジで加熱する場合は、切り込みをいれた後ラップで包み、600ワットでおよそ3分加熱しましょう。ラップを外して冷ませば、するっと簡単に皮がむけます。
《 ポイント 》
- じゃがいもをまるごと加熱する場合は、浅い切り込みを一周入れておくと簡単に皮がむける
- 茹でずに電子レンジで加熱すれば、さらに時短できて皮むきも楽ちん!
じゃがいもを水にさらす理由
じゃがいもをカットしたら、じゃがいもが隠れるくらいの水をボウルに入れ、5~10分さらしておきましょう。水にさらすとアクが抜けて、変色を防ぐことができます。さらに、じゃがいもに含まれるでんぷん質が流れ出ることで、以下のメリットがあります。
- じゃがいもを炒めたり揚げたりしたときに、じゃがいも同士がくっつかない
- じゃがいもを揚げたときに、カリッとおいしく仕上がる
- じゃがいもを煮たときに、煮崩れや型崩れしにくくなる
水に長時間さらし続けると、水溶性の栄養素が流れ出てしまうので、さらしすぎないようにしましょう。
じゃがいもに関するQ&A
A.主な成分はでんぷん質(炭水化物)です。さらにカリウムやビタミンB1、ナイアシン、ビタミンCを含みます。ビタミンCはみかんと同じくらいの量が含まれ、熱に強い性質があります。
A.じゃがいもにはビタミンCが多く含まれているので、ひんぱんに食べることで風邪を防ぎ、肌荒れの改善、疲れがとれるなどの効果が期待できます。また、カリウムにより余計な塩分が体外に排出され、むくみの改善や高血圧予防の効果も期待できます。ただし、じゃがいもは糖質を多く含み高カロリーなので、食べすぎると血圧が上昇する可能性も。くれぐれも、食べすぎに注意しましょう。
A.じゃがいもの皮や皮のすぐ下には、じゃがいもに含まれる栄養がたっぷりです。およそ20%の栄養素が皮の部分に含まれるといわれています。緑色に変色しておらず芽の出ていないじゃがいもは、皮ごと食べることをおすすめします。
じゃがいもを洗うとき・食べるときに気を付けること
私たちにとって身近な野菜であるじゃがいもですが、中毒症状を起こす危険性のある野菜でもあります。しかし気をつければ問題なく食べられるので、過度に心配することはありません。ここで紹介する注意点をしっかり押さえて下ごしらえをし、おいしく食べましょう。
芽の部分や緑の部分
じゃがいもの芽と緑色の皮に含まれるソラニンなどの天然毒を大量に摂取すると、吐き気や下痢といった中毒症状を発症する可能性があります。じゃがいもの下処理の際には、毒のある部分をしっかり除去しておきましょう。
じゃがいもの天然毒を除去する方法
- じゃがいもの芽と芽の周辺をえぐるようにして、しっかり取り除く
- 緑に変色した皮は、厚めにむく
- じゃがいもを切った後に、水にさらす
じゃがいもの芽や緑色の皮に含まれるソラニンなどの天然毒は、水にさらしておくことで一定量排出されます。じゃがいもを調理する前に、必ず水にさらしましょう。
毒性を増やさない保存法
じゃがいもが光にあたると、皮が緑色になりソラニンが発生します。常温保存の場合は、日の当たらない冷暗所で保存してください。
ただし、室温が15℃以上になると、じゃがいもの芽が出やすくなります。冬場は常温保存できますが、暖かくなってきたら冷蔵保存に切り替えましょう。
常温保存の方法
- 古新聞を敷いた段ボールにじゃがいもを入れる
- じゃがいもの上にも新聞紙をかぶせておく
さらにりんごも一緒に入れておくと、じゃがいもの芽の発芽を抑えるエチレンガスを発生させてくれるのでおすすめです。
冷蔵保存の方法
- じゃがいもを使いやすい量に分けて、新聞やキッチンペーパーで包む
- 1をポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れる
冷蔵保存の場合も、りんごを一緒に入れるといいでしょう。じゃがいもは比較的長持ちしますが、毒素を増やさないためにはなるべく早く食べるようにしましょう。
糖質が多いため食べすぎに注意
じゃがいもは、糖質を多く含む食材です。食べすぎると血糖値が急激に上がり、インスリンも上昇してしまう可能性があります。糖質制限ダイエットで炭水化物抜きの食事をしている方は、とくに注意してください。じゃがいもの食べすぎに注意し、食物繊維が豊富に含まれるきのこや海藻を一緒に食べるといいでしょう。
最後に
じゃがいもは、一年中おいしく食べられる身近な野菜です。ただし、注意しなければ中毒症状を招く危険もあります。
今回紹介した正しい洗い方で適切な下処理をし、毒のある部分をしっかり取り除いて調理しましょう。じゃがいもは栄養たっぷりの優れた野菜です。食べすぎないようにして、毎日の食事に使っていきましょう。