目次
さやいんげんを茹でる前の下処理
さやいんげんは茹でる前に下処理を行います。
サッと水洗いをしたら、ヘタを折り、筋を取っていきますが、取れるものと取れないものがあるので、筋がないさやいんげんの場合は、端をそろえてヘタを5㎜くらい切り落とすようにしましょう。
ひげの部分は付いたままでも大丈夫です。筋がしっかりとあるさやいんげんは次のやり方で下処理します。
- 水洗いしたさやいんげんのヘタを筋側(直線に近いほう)にポキッと折ります。
- そのままゆっくりと引っ張り、先端まで筋を取ります。
- 上下を反対に持ち替えて、同様の手順で先端を折りゆっくりとスーッと引っ張り筋を取ります。
ヘタを取ったら、まな板に置いて少量の塩を振り手のひらで前後に転がしながら板ずりをします。
柔らかいさやいんげんの場合は板ずりはせず、手ですり合わせるように軽くもみこむだけで良いでしょう。
さやいんげんの茹で方
塩加減
野菜は塩を入れると色鮮やかに茹でることができます。
塩加減は素材によって調節しますが、目安は「2リットルのお湯に対し塩小さじ1杯程度」です。ですが、野菜そのものの旨味を十分引き出して鮮やかに仕上げるには、少し多めの塩加減にします。
さやいんげんは、少し多めの塩加減2%ほどでも良いでしょう。塩加減2%程とは「水1リットルに対し塩大さじ1杯程度」となります。塩加減は好みもありますし、さやいんげんの大きさや量、料理の目的に応じて調整してください。
鍋を使って茹でる方法
鍋を使ってさやいんげんを茹でる手順は次の通りです。
- たっぷりの沸騰したお湯に塩を入れます。
- 再び沸騰したら、塩を軽くもみこんださやいんげんを入れます。
- さやいんげんの太さや量にあわせて2~3分、強火~中火で茹でザルにあげます。
茹で時間
茹で時間は大きさや量によって変わりますが目安は次の通りです。
- そのまま食べる場合:3分前後
- 細いさやいんげんの場合:2分前後
- 煮物や炒め物に使う場合:1分~1分半
- 冷凍にする場合:1分~2分
茹で上がったあと
茹でたさやいんげんは、色止めをするためザルにあげたら氷水で10~20秒ほど冷やします。煮物や炒め物に使う場合は冷水にとることをおすすめします。長くさらし過ぎると栄養分が流れ出るので気を付けて下さい。
一方、サラダや和え物などそのまま食べる場合はザルに広げて冷ますことがおすすめです。このほうが、色の鮮やかさは劣りますが濃い味のままたべることができます。
好みや料理に合わせてください。粗熱が取れたらキッチンペーパーで水気をふき取るとよいでしょう。
- 2リットルのお湯に対し塩小さじ1杯程度入れる
- 茹で時間は2~3分、強火~中火でゆでる
- 茹で時間は用途で変える
- 茹でた後10~20秒冷ます
さやいんげんをフライパンで蒸し茹でする
かために蒸し茹でする方法
フライパンで少量の水で蒸し茹でする方法です。程よい歯ごたえを残す茹で方です。
- フライパンに水を大さじ3杯入れて沸騰させます。
- 塩小さじ1/4を加え、さやいんげんを入れます。
- フライパンに蓋をして、約90秒蒸し茹でにします。
- ザルにあげ氷水に20秒ほどさらします。
- 粗熱が取れたらキッチンペーパーで水気をふき取ります。
柔らかめに蒸し茹でする方法
柔らかめに茹でたい場合は、水と塩を少し多めにして少し長めに蒸し茹でしましょう。
- フライパンに水を大さじ4杯入れて沸騰させます。
- 塩小さじ1/2を加え、さやいんげんを入れます。
- フライパンに蓋をして、約2分蒸し茹でにします。
- ザルにあげ氷水に30秒ほどさらします。
- 粗熱が取れたらキッチンペーパーで水気をふき取ります。
電子レンジを使ってさやいんげんを茹でる
電子レンジで加熱すると時短にでき洗いものも少なくなります。時間があまり無いときには活用したい方法です。
- 下処理した20本前後のさやいんげんを耐熱皿に重ならないように並べます。
- お好みで塩を少々ふります。
- 600Wで90秒加熱します。柔らかめにしたい場合は2分加熱します。
- ザルにあげ氷水で冷やし、粗熱が取れたら水気をふき取りましょう。
さやいんげんの保存方法
茹でたいんげんは長く冷蔵保存できない
茹でたいんげんは、生のさやいんげんよりも傷みやすくなっていてできるだけ早く食べることになります。
- 保存方法
- 湿らせたキッチンペーパーを保存容器の下に敷いて、その上に茹でたさやいんげんを置き蓋をして冷蔵保存します。
- 保存期間
- 2日程度です。
すぐ使わない場合は冷凍保存する
すぐに使わない場合は冷凍保存がおすすめです。
冷凍保存する際は、茹でる前に決めておくと茹で時間を短くしてかために茹でることができますが、解凍後はクタクタになります。
そのため、冷凍保存したさやいんげんは、味噌汁や煮込み料理などの加熱料理に使うのがおすすめです。冷凍前よりクタクタになってしまいますが、冷凍保存のメリットは長期保存が可能になり、冷凍しても使う時に好きな長さにカットしやすい点です。
- 保存方法
- フリーザーバッグに重ならないよう平らに入れてできるだけ空気を抜いて密閉します。
- 保存期間
- 1カ月程度です。
- 解凍方法
- 凍ったまま食べやすい長さに切ってそのまま使います。生で食べる場合は冷蔵庫で自然解凍します。
さやいんげんに関するQ&A
A.さやいんげんは1年と通してずーパーで見かける野菜の1つですが、夏野菜になります。美味しい時期は6~9月で、この時期は店頭に並ぶ数も増え、価格も安くなっています。
A.新鮮なさやいんげんは濃い緑をしています。時間とともに黄色みを帯びてくるため、鮮やかな緑色のものを選びましょう。また、みずみずしく肉厚で太さが均一なもの、中の豆のカタチが出ていないものがよいです。大きく太いものは育ちすぎている可能性があるため、筋も太く硬いものが多いです。細く先がピンと尖っているものを選びましょう。
A.さやいんげんは、収穫された後も呼吸が行われているため、常温保存ではどんどん劣化が進みます。必ず冷蔵庫の野菜室で保存するようにします。乾燥しやすくそのままだとしんなりしやすくなるため、袋に入れて立てて保存します。丁寧な保存方法では、キッチンペーパーに包んでからポリ袋に入れ、立たせるためにグラスや半分に切ったペットボトルなどを利用する方法です。こちらはより鮮度が保たれやすいです。
茹でたさやいんげんの食べ方
付け合わせ
茹でたさやいんげんは鮮やかな緑色や食感を生かして、そのまま肉料理や魚料理の付け合わせに使ったり、ニンジンなどの彩野菜と一緒に刻んで使ったりします。
胡麻和え
人気の料理の一つには、胡麻和えがあります。油との相性も良いため、炒めることでさらに色合いが良くなります。
炒め物
炒め物に使う場合も、茹でたさやいんげんを使うほうが、他の野菜と一緒に炒めるにはすぐに火が通りキレイに仕上がります。
煮物
煮物にもよく合いますが、せっかくのキレイな緑色が茶色くならないよう、生のままではなく下茹でしたさやいんげんを使いましょう。
和食や中華、イタリアンまで幅広く使える食材
和食だけでなく、中華料理やパスタの具材としても彩りと歯ざわりで楽しめます。
また、旬のさやいんげんは、炭火などの素焼きで少量のオリーブオイルと塩だけで美味しく食べることができます。お弁当に入れる野菜にも最適です。
このように茹でたさやいんげんは、幅広い料理で活躍できます。
最後に
さやいんげんは緑黄色野菜になりβカロテンが豊富ですが、カリウムも多く含まれています。カリウムは塩分を排泄する役割があり、高血圧に効果的と言われています。加えて、利尿作用もあるため、体の中の水分量を調節してむくみの解消にも役立つでしょう。