目次
リビングの配置で広く見せるコツ
リビングの家具の配置によって狭いリビングを余裕ある空間にすることができます。
リビングの家具やソファーをどのように配置すれば良いか、部屋を広く見せるコツやレイアウトの方法などをご紹介します。
「遠近法」で部屋を広く見せる
まずは遠近法の効果を活かしたレイアウトです。
リビングの入り口側から順に窓の方へ向って、背の高い家具から低い家具へと配置していくと奥行奥行き感が出て、狭い部屋が広く見える効果があります。
例えば、背の高い収納家具は入り口側に、テレビ台などの低い家具は奥の窓側に配置することで視線の先が広がります。
また、数ある家具の奥行きを揃えたり、家具のないスペースをまとめて作り、床の面積を広く空けることで、さらに部屋を広く見せる効果を発揮します。
「家具のデザイン」で部屋を広く見せる
家具のデザインで部屋のイメージは大きく変化します。
アイアン家具(鉄を使った家具)など、脚の細い軽やかなデザインの家具は、視線の抜けがよくなり圧迫感を感じさせません。他にも、部屋の雰囲気を左右するソファーは、背もたれの高さが75㎝以下のロータイプを置くようにするのもリビングを広々と見せる方法の一つです。
また、ガラス天板のダイニングテーブルや、リビングテーブルのように透明感のある素材の家具を選ぶと、視線の抜けを感じさせますのでおすすめです。
部屋を広く見せる「色」を使う
赤系の色は暖かいイメージ、青系の色は涼しさを演出するなど、色にはそれぞれ特性があります。例えば、夏の暑さを紛らわすために青系の部屋にして涼しく見せるなど、色による心理効果を利用することで狭い部屋を広く見せることも可能。
床・壁・天井の色は「明るい色」にするのがおすすめ
部屋の中の多くを占める床、壁、天井の色を白やベージュなどの明るい色にすると、天井が高く感じるため、部屋を広く見せる効果があります。それとは逆に、こげ茶や黒などの暗い色は、圧迫感があり狭く見えてしまいます。
ソファー・ラグ・カーテンの色は「後退色」を使う
色には飛び出して見える「膨張色」と、反対に凹んで見える「後退色」があります。
赤系の暖色は膨張色、青系の寒色は後退色と言えますが、これらの特性をいかして、遠くに配置するソファー、ラグマット、カーテンの色を後退色にすると、より奥行が感じられ、広々とした印象を与えることができます。
「1台2役の家具」を活用する
リビングダイニングの空間をなるだけ広く使いたいとしたら、ダイニングセットとリビングセットを分けずに、「ソファーダイニング」を設置するというのはいかがでしょうか?
ダイニングのような食卓にもでき、ソファーのようにくつろぐこともできるという1台2役のソファーダイニングは、ダイニングテーブルとソファーの二つを置くのが難しい、狭い部屋にぴったりの家具です。最近ではソファーと同じような間隔で、ゆったりとリラックスできるソファーダイニングに人気が集まっているようです。
他にも、収納付きのテーブルやソファー、伸縮できるテーブルなど、機能的な家具を取り入れて家具の数を減らすことで広々した部屋にすることができます。
《 ポイント 》
- 遠近法の効果を活かした配置にする
- 家具のデザインや素材でイメージは変わる
- 色の効果も取り入れる
- 1台2役の家具で部屋のスペースを有効活用する
リビングの配置はソファーを軸に決める
リビングの真ん中にソファーを配置する
ソファーをリビングの真ん中に配置すると、座った人の視線はテレビや外の景色の方を向くので、キッチンやダイニングにいる人の慌ただしい動きが視界に入らずリラックスしてくつろぐことができます。
背もたれが低めのソファーをこのような配置にすると、キッチンで調理してる人や、ダイニングで食事をしている人の視線を遮ることなく、テレビを見ることができるのでおすすめのレイアウトです。
リビングの奥にソファーを配置する
ソファーをリビングの奥に置くレイアウトにすると、ソファーに座っている人とキッチンやダイニングにいる人がコミュニケーションを取りやすくなります。
ソファーに座っている人はダイニング・キッチンの方を向き、キッチン側からも遊んでいる子どもの様子を料理をしながら見ることができるので、子育て世代のご家族にはもってこいの配置です。
ただし、ダイニングテーブルやソファーの正面にテレビを置くことが難しいため、斜めから見ることになってしまいます。
壁側につけてソファーを配置する
ソファーを横の壁に付けるレイアウトは、家具をよけずに最短距離で部屋の奥にあるベランダまで行けるメリットがあります。
毎日する洗濯物や寝具を干したり、それを取り入れたり、意外とベランダに出る用事は多いものです。家事の導線を確保するだけでなく、窓の前に家具がないことで視界がひらけ、すっきりとした印象の部屋になります。
《 ポイント 》
- ソファーを真ん中に配置すると、キッチンダイニングにいる人にもテレビが見える
- コミュニケーション重視の子育て世代の家族はソファーを奥に配置する
- ソファーを壁付けにすると家事の導線を確保できる
リビングに配置するときの採寸ポイント
正式な建築図面を持っている場合は、実際に部屋の中を採寸する必要はなく、定規を使って図面上で測定し、リビングダイニングのサイズを知ることが出来ます。
また、正式な建築図面を持っていない賃貸物件などの場合は、実際に現地で採寸を行わなくてはいけません。採寸すべき箇所は以下の5つです。
- 全体の横幅と奥行
リビングダイニング全体の広さを把握する為に測っておきましょう。 - 窓や扉の位置とサイズ
どの位置にどのサイズの窓や扉があるかを確認する為に必要です。 - 梁や柱の横幅と奥行
リビングダイニングに梁や柱があれば把握しておきましょう。 - キッチンカウンターの位置とサイズ
リビングダイニングにキッチンカウンターがあればレイアウトの参考にできます。 - 家具や家電の横幅✕奥行✕高さ
置きたい家具や家電があれば事前にメモしておきましょう。
また、採寸の際に写真を撮っておくと後々リビングの配置を決める際に役立ちます。
《 ポイント 》
- 建築図面が有る場合は図面上で配置を決めることが出来る
- 建築図面を持っていない場合は実際に現地で採寸する
- 採寸の時に写真を撮影しておくとリビングの配置の参考になる
リビング配置に関するQ&A
A.大人一人が歩くのに60cmほどの幅が必要です。横歩きならおよそ40cmで済みますが、できれば普通に歩けるだけのスペースを確保するようにしましょう。
A.ソファーとローテーブルの間隔は、30cmほど空けて配置しましょう。ソファーとローテーブルの間がそれ以上離れていると、テーブルの上に置いた物が取りにくくなってしまいます。
A.テレビの前では機材をセットしたり操作したりと作業することが多いので、それなりの余裕が欲しいものです。こちらも60cmぐらいの間隔があれば動きやすいでしょう。
《 ポイント 》
- 大人一人が歩くのに60cmほどの幅が必要
- ソファーとローテーブルの間隔は30cm
- ローテーブルからテレビまでの距離は60cm
リビングダイニングの配置例
1LDK
1LDKとは「居室と寝室の2部屋」がある間取りです。そのため、一人暮らしまたは二人暮らしかによってもレイアウトが変わってきます。
LDと寝室が隣接した横長の1LDKでは「生活動線」を意識したレイアウトを組むようにします。
極端に大きい家具は配置できませんが、入口から奥の寝室まで歩きやすいように奥行きが浅いソファーやテレビボードにすることで室内での動きがスムーズになります。
2LDK
居室と寝室以外にもう一部屋ある2LDKの間取りは、二人暮らしだけでなく三人家族でも生活可能な間取りです。
レイアウト次第では、お好みサイズのソファーやダイニングテーブルを配置することも可能でしょう。
3LDK
3LDKの間取りは、居室と寝室以外にもう二部屋あるので、家具の配置や部屋全体のレイアウトがしやすくなります。
リビングダイニングの畳数が大きいことの他に、隣接する二部屋を一部屋にして広く使うなど、部屋に開放感を作ることもできます。ライフスタイルに応じて、大型家具はある程度大きめを選んでもよさそうです。
《 ポイント 》
- 1LDKは生活動線を意識したレイアウトを組む
- 2LDKはお好みサイズのソファーやダイニングテーブルを配置することも可能
- 3LDKは隣接する二部屋を一部屋にして広く使うことができる
最後に
快適なリビングにする為の配置方法や広く見せるコツやソファーのレイアウトなど参考になりましたでしょうか?
自分の好みに合った家具を選ぶのはとても楽しいことです。難しく思われがちなレイアウトも、コツがわかるとどなたでも居心地の良いリビングダイニングをコーディネートすることが出来るでしょう。
ライフスタイルに合った自分らしいリビングの配置を考えながら、心から寛ぐことの出来るリビングを実現してみましょう。