目次
サンスベリアは植え替えが必要
サンスベリアは、生長するにつれ、地下茎を伸ばしていくため、放置していると鉢がパンパンの状態になってしまいます。
乾燥には強い植物なのですが、蒸れには弱いため、鉢がパンパンになってくると通気性が悪くなり弱りやすいです。そのため、定期的に植え替える必要があります。
2年に一度を目安に植え替えをする
サンスベリアは比較的、生長が早いので、2年に一度を目安に植え替えしましょう。植え替えしないままでは、鉢の中で根詰まりを起こしてしまい、土の栄養素も減ってくるため葉の色が悪くなります。
植え替えに適した時期は「5~8月」
植え替えする時期は、寒くなる前の5~8月の暖かいタイミングが適しています。この時期以外では、サンスベリアが枯れてしまう恐れがあります。
《 ポイント 》
- 植え替えの目安は、2年に一度
- 植え替えは5~8月に行う
サンスベリアの植え替え方法
2年に1回必要となるサンスベリアの植え替えのやり方を解説します。
鉢を用意する
植え替える鉢の大きさですが、大きければ良いわけではありません。大きすぎる鉢では、土と根の量のバランスが悪くなるため根が腐る原因になります。
一般的には目安として、使用していた鉢の3cm大きいものを用意しましょう。観葉植物の鉢の大きさは決まっていて、5号を使用していた場合は6号を用意すれば問題ありません。
土と肥料を用意する
植え替えるタイミングで、土も新しいものに替える方が元気に育ちます。土の中に含まれる肥料については、自分で作っても問題ありませんが、作れない場合は「サンスベリア専用の土」が販売されていますので、そちらを準備しましょう。
もし、土や肥料を自分で作ってみたいという方は、サンスベリアの土は赤玉土(小粒)5、腐葉土4、川砂1の割合が基本です。
その他 植え替えに必要なもの
- 鉢底石
- 鉢底ネット
- 根切りばさみ
- じょうろ
- 小さなスコップ
植え替えの手順
- サンスベリアを古い鉢から取り出し、根に付いた古い土を軽くほぐし、土を三分の一程度落とします。
- 新しく用意した鉢に、鉢底ネットに入れた鉢底石を敷きます。鉢底石は、水はけをよくしたり、鉢の底からほどよく空気を取り入れ通気性を保つことが目的です。
- 鉢底石の上に土を3cmほど入れた後にサンスベリアを入れます。傾かないように押さえながら、根の隙間が埋まるように土を入れましょう。
- 土を鉢の上から4cm下ぐらいまで入れたら、水やりを行い、土が沈んだ分新しい土を足します。
《 ポイント 》
- 今使用している鉢よりワンサイズ大きいものを用意する
- 初心者の方は、専用の土を用意すると安心
- 道具を準備してから作業に取り掛かろう
- 土を入れた後に水やりを行い土を沈ませる
サンスベリアの植え替え後の管理と注意点
サンスベリアを植え替えした後の管理方法や注意点について整理しました。
植え替え直後の水やり
植え替え後のサンスベリアは、ふだんよりデリケートなため、水のやりすぎに注意しましょう。
水を与えすぎることで根腐れが起きてしまいます。水やりは、土が乾いたときに与えるようにしましょう。土が湿っている場合は水やりの必要はありません。
気温が低くなると成長も止まるので、1~2週間は水をやらずに管理して、2週間に1回もしくは1か月に1回程度にしましょう。鉢の受け皿に溜まった水は根腐れの原因になるのでこまめに捨てるようにします。
植え替え直後の置き場所
日当たりがよく、風通しの良い場所がおすすめです。
真夏に直射日光を当てすぎると葉焼けしてしまうため、真夏は直射日光を避け、日陰に置くなど工夫しましょう。
夏越しと冬越し
夏越しさせたい場合、日当たりがよい場所を好むサンスベリアですが、気温が40℃以上になる日は日陰の涼しいところに場所を変えましょう。
遮光を30~50%にすると葉焼けを防ぐことができます。水やりは、表面が乾いたら夕方から夜にかけて行うようにします。
冬越しさせるには、気温が10℃以下になると生長が止まるので、水やりの回数を減らし、月に1度にします。10℃を下回ると、枯れてくる可能性があるため、室内に入れて部屋を暖めてあげるようにしてください。
剪定・切り戻し
サンスベリアは、ほとんど剪定が必要とないと言われていますが、春~秋の成長期に葉が弱ってくると茶色く変色してしまい柔らかくなります。
そのままにしておくと、ほかの元気な葉に養分が届かなくなるため、弱った葉は剪定するようにしましょう。
剪定する場合は、根本から切ることがおすすめ。ただし、植え替え直後の場合は、デリケートな時期ですので、剪定は控えましょう。
《 ポイント 》
- 植え替え直後はデリケートなため特に水のやりすぎには注意する
- 真夏は直射日光を避ける
- 夏は日陰の涼しいところに、冬は暖かいところに置く
- 弱っている葉は根本から切って剪定する
サンスベリアの植え替えに関するQ&A
サンスベリアで気をつけなくてはいけない、病気や害虫の疑問について整理しました。
A.サンスベリアが発症する可能性があるのは、水をやりすぎたり、風通しが悪いことで菌類が活発化し、養水分の通り道などを塞ぎ茎が黒くなったり、葉がしおれ根が傷んできてしまう「軟腐病」や「立枯病」です。
A.害虫がつきにくい植物ではありますが、カイガラムシやアブラムシなどが発生する可能性があります。少量であれば、水やブラシでこすり落とす程度で問題ありません。
A.害虫の対策をする場合は、害虫対策用の薬剤を使って駆除することができます。ただし、薬剤を使用する場合は、使用上の注意をよく読み、近くに子どもがいないかなど場所を選んで行うようにしましょう。
《 ポイント 》
- 水をやりすぎると病気になりやすい
- 気がついたら早めに害虫を除去する
- 薬剤を使う場合は場所を選んで使用する
サンスベリアの増やし方
サンスベリアの増やし方は大きく2種類あるので、それぞれの方法を確認しましょう。
株分け
株分けのおすすめの時期は、5月中旬から8月下旬で15℃以上あるような温かい時期にしましょう。株分けする際のポイントは、2~3株に分けた後に、1日~数日間陰干しすることです。
太い地下茎の切り口から出る水分で腐らないようにするためと、切り口から菌に感染しないようにすることが目的です。
葉挿し
サンスベリアは葉挿しで増やすことも可能です。葉を5~10cm程度の幅で切った後、株分けと同じく切り口を乾かすことがポイントです。
また、上下をカットした葉については、どちらが上でどちらが下だったのかわかるように印をつけておき、数日乾かしたら下側を土に植え込みます。新芽が出てきたら鉢上げしてあげましょう。
《 ポイント 》
- 株分けは5月中旬から8月下旬の暖かい時期に行う
- 切った下側を土に植え込む
最後に
サンスベリアの植え替えについて、時期や方法、注意点などを解説しました。
乾燥にも強く、ほかの植物に比べて育てるのが簡単ですが、放置していると色が悪くなり弱って枯れてしまいます。定期的な植え替え、水やりを行い、必要に応じて株分けをし、大事に育てていきましょう。