目次
雑草の種類と特徴
雑草の種類を、一年間だけ生きる物・数年間生きる物・花を咲かせる物の3項目に分けて見ていきましょう。
一年草
一年草とは、一言でいうと「一年間で発芽して種を付けて枯れていく植物」の事を指します。
実った種が次の年にまた新しい株を生やし、また芽を付けそして枯れていく。そんな一生をサイクルし続けるのです。
一年草は芽を出すタイミングによって呼び名が変わり、冬は種の状態で春や夏に芽吹くものが「夏生一年草」、秋に芽吹くものは「冬生一年草」と呼ばれます。
多年草
多年草とは、1つの株が数年にわたって生き続ける草を指します。一年で一生のサイクルを終える一年草とは違い、2年目以降も生長し続けるのです。
「種ができる前に抜いてもまた生えてくる」という雑草は実はこの多年草の場合があります。多年草は、原産地では気候条件が良いため冬でも枯れませんが、日本では冬を越せず土の上から出た葉は枯れてしまいます。
そのため「一年草」と勘違いされることが多く、抜いただけで対処が終わったと思ってしまいますが、地下茎は成長し続け、次の年にまた芽吹くのです。
花が咲く雑草
雑草といえば、うっそうと生えた地味な草をイメージしますが、実は花を咲かせる可愛い雑草もあります。
花を咲かせる雑草は繁殖力が高く、また見た目の綺麗さから除去されずに放置されて知らず知らずのうちに茂っていく事が多いです。
ですが、その内面はやはり厄介な雑草。放置すれば周りの植物の養分がどんどん吸収されてしまいます。「実は雑草だった」というパターンの植物は数多く、例えば幸せの象徴である四つ葉のクローバーもまたシロツメクサという雑草の一種です。
《 ポイント 》
- 「一年草」は一年で発芽して種をまく雑草。
- 「多年草」は数年間生き続ける雑草。地上の葉を抜いても地中では生育しまた芽吹く。
- 「花が咲く雑草」もある。
一年草の雑草
一年草の雑草を数種類見ていきましょう。ただの害ある雑草だけでなく、有益な雑草もいくつかあります。
スズメノカタビラ
出典:http://www.asahi-net.or.jp/~uu2n-mnt/index.html
公園や原っぱ、芝生が生えている場所でよく見かける雑草の一つ。地中に穂を作っており、土の上から出た葉をどれだけ刈り取ろうと、完全に除去することはできません。繁殖力が強く、雑草の代名詞とも言えるでしょう。
ハコベ
出典:https://hanatama.jp/stellaria.html
春の七草の1つにも数えられる「ハコベ」。ハコベは主に畑に生える雑草ですが、害どころかむしろ「有益」な珍しい雑草です。
ハコベは、他の「どこにでも生える雑草」と違って、「土壌の環境が良い場所」にだけ生えます。畑に生えて来た場合、その畑の土壌が良い状態を示しています。
また、ハコベは畑の野菜や果物に悪さするわけではなく、共存が可能。むしろ他の害ある雑草の繁殖を防止してくれるガードマン的存在です。
ヒメジョオン
ヒメジョオンは、黄色い種と白い花弁を咲かせる可愛らしい雑草です。
見た目の可愛さと裏腹に繁殖力が非常に強い雑草で、乾燥した大地や道端でも生えてきます。除去するには、除草剤で根元から枯らせる必要があります。
スベリヒユ
出典:http://lib.ruralnet.or.jp/nrpd/#koumoku=12761
黄色い花を咲かせるスベリヒユは、繁殖力が強く除去に手間取る雑草の一つ。しかし、一部の人からは「駆除するのはもったいない!」と言われます。
それは、スベリヒユが食べられる雑草として人気があるからです。栄養価も非常に高く、薬草やスーパーフードとして扱われることもあります。
ブタクサ
1m以上まで成長する大き目の雑草である「ブタクサ」。畑や道端、空き地など様々な場所に生育します。穂の形の花を咲かし、その花からは花粉を飛ばし花粉症の原因にもなる厄介な雑草です。
メヒシバ
梅雨が過ぎ去り、本格的に暑くなる頃に生えてくる雑草がこの「メヒシバ」。メヒシバは肥料を狙って畑に生えてくる厄介な雑草です。
繁殖力が非常に強く、放置するとあっという間に畑中を荒らし回ります。除去のタイミングを逃すと、地下に根付いた根が新たな株を生やすので早めの除去が必要です。
エノコログサ
エノコログサは犬の尻尾によく似た雑草で別名「犬ころ草」。よく耳にする名前でいうと「猫じゃらし」です。雑草なので除去はすべきですが、猫のおもちゃや食用草の代理になるので、猫を飼っている人には使い道があります。
《 ポイント 》
- 一年草の雑草には有益な種類も複数あるので、見極めて除去しよう
多年草の雑草
次に、多年草の種類を見ていきましょう。
スギナ
スギナは15㎝程の小さな雑草ですが、地下茎はその倍以上の大きさに育ちます。
地下茎の生命力は強く、一部でも残っていれば新たな株が再生してくるので、かなり厄介な雑草です。スギナはさつまいもやジャガイモ、大豆などの畑に生えます。
カタバミ
カタバミはハート形の葉が3つ重なった、クローバーの様な姿です。全国各地で生える雑草で、カタバミの周辺1mに種を巻くので、あっという間に周り中に繁殖します。
ヒルガオ
アサガオによく似た、紫色の可憐な花を咲かせる「ヒルガオ」。冬は地上の葉も花も枯れますが、春先からツルが伸び始め、作物などの生育を邪魔します。
セイタカアワダチソウ
名前の通り、セイタカアワダチソウは通常で1m以上、最大で4mも成長するかなり大型の雑草です。
広く「嫌われ者」と呼ばれる雑草で、土の栄養を吸収するだけでなく、周りの植物を弱らせる特殊な物質を土中に放出します。繁殖力も強いので早めに除去しましょう。
セイヨウタンポポ
ギザギザとした葉っぱを生やす外来種のタンポポです。年中通して生育し、北海道から沖縄までの地域のあらゆる土壌で生えます。繁殖力も強いので厄介な雑草の一つです。
《 ポイント 》
- 多年草は非常に繁殖力の強い種類が多いので、早めの除去をしよう
おすすめの除草剤3選!
雑草の除去に最適なおすすめ除草剤をご紹介します。
GFダイロン微粒剤
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B003ST16WQ/
しつこく生える一年草に有効な除草剤です。雑草の根元から茎を根こそぎ除去してくれます。効果期間が非常に長く、4か月の間除草効果が持続するので、雑草の量が多い場所に効果的です。
ただし、強力な薬剤が含まれているので、これから種まきを行う場所には散布しないよう注意してください。
HCCザイトロンアミンスプレー液剤
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B076BS1RNZ/
スプレータイプの除草剤です。芝生の雑草に対して効果的で、芝生に直接吹きかければ2日ほどで効果が現れます。シュッと吹きかけるだけで根元まで薬剤が浸透するので、確実に除去できるでしょう。
草退治シャワー
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B00C0K6U9I/
一年草や多年草、あらゆる雑草に対して非常に効果的な除草剤です。土壌内では不活性化するので、庭木の下の土にも直接散布できます。早ければ2日、1週間で効果がでるので、早めに散布すると良いでしょう。
最後に
雑草は種類が多く、一目ではどれが雑草か判断するのは難しいでしょう。
一見すると雑草に思えない綺麗な花も、作物の生育を阻害するので厄介です。綺麗に見えても繁殖力が高くて非常に害があるので、早めに除去する必要があります。
一方で、有益な雑草もありますのが、家庭菜園や野菜の栽培を行う人は雑草の種類を覚えておくと良いでしょう。