目次
蒸し器はどんなものを選べばいいの?
古典的な蒸し料理器具「せいろ」の選び方
中華料理屋に行くとしばしば目にする「せいろ」。一般家庭の調理器具としてはあまり馴染みのないものですが、実は取り扱いが簡単で、誰でもせいろを使った蒸し料理を楽しむことができます。
では、せいろを使うメリットは一体何なのでしょうか?
最大のメリットは食材本来の旨味を逃さず調理ができるという点。食材を蒸して調理するので、旨味を閉じ込めることができます。焼いたり油を使ったりしないので、ヘルシーに仕上がるのも嬉しいポイントです。
せいろは大きく分けて「中華せいろ」と「和せいろ」の2つに分類されます。
「中華せいろ」は、シューマイなどの皮料理や、野菜を蒸す温野菜に向いています。複数のせいろを積めるので、一度にたくさん調理することが可能です。
一方で「和せいろ」は、ご飯を蒸す料理や茶わん蒸しなどに便利です。中華せいろよりも比較的短時間で調理できるのもメリットのひとつといえます。
あらゆる蒸し料理に使える「蒸し器」の選び方
せいろよりも応用の幅が広いのは「蒸し器」です。せいろは木製ですが、蒸し器はアルミ製やステンレス製、陶器製など、素材に色々とバリエーションがあり、形状も個性があるので選び甲斐があります。蒸し器は、鍋さえあれば蒸し料理を楽しめます。
ただし、木製のせいろとは違い、蒸し器は調理中の水分(蒸気)調整がしにくいです。温野菜やシューマイなどをする際は、せいろのほうが上手に調理できます。
蒸気調整が料理の質にそこまで影響を与えない料理、例えばプリンなどの洋菓子料理や蒸しパンなどは、蒸し器が向いていると言えます。
蒸し器調理の効果と使用時の注意点
食材をムラなく加熱できて柔らかジューシーに!
せいろ・蒸し器は、全体にむらなく水蒸気が行き渡るのでムラなく均一に仕上がります。その上、加熱の際に食材の水分が失われることもありません。
食材の旨味を外に逃がすことなく調理できるので、一般的な加熱調理や電子レンジ調理と比べて、一味違う美味しさに仕上がります。
また、お肉のような脂分を含んだ食材も、加熱で肉汁が外に飛ビ出すことがほとんどないため、非常にジューシーに調理することができます。
温度管理においても、せいろ・蒸し器は安定しています。つねに水蒸気が100度前後に保たれているからです。
水の量に注意し食材は間隔を開けて置こう
蒸し器は水蒸気で加熱する調理器具ですから、蒸気の逃がし方を誤ると、必要以上に食材に水分が含まれてしまいます。ビチャッとした食感になってしまうので、その点については注意を払う必要があります。
推奨されている食材の量を超えて蒸し器で調理すると、蒸気が均一に行き渡らなかったり、蒸気の逃げ場が無く、食材が必要以上の水気を含んでしまうので、使用の際は気を付けましょう。
蒸し器・せいろを使ったおすすめ料理
一人暮らしにぴったりの簡単レシピ
いつも食べている主食のご飯に、一工夫つけて楽しんでみたい。そんな時は、蒸し器を使って「おこわ」に挑戦してみてはいかがでしょうか。以下に、きのこを使ったおこわ料理を紹介します。
用意する材料
- もち米:3合
- しいたけ:6枚
- ニンジン:50g
- 和風だし:小さじ半分程度
- だし汁:300cc
- みりん:大さじ2
- 料理酒:大さじ2
- 砂糖:大さじ1/2
- 醤油:大さじ2~3程度
- 塩:1/3
レシピ
- もち米を研ぎ、ニンジンとしいたけを細かく切りましょう。
- 調味料と研いだもち米、①の食材を鍋に投入して3~4分ほど沸騰させましょう。
- 沸騰を確認したら、いったん火を止めて45分~1時間ほど放置します。もち米にだしを沁みこませるためです。
- その後、蒸し器に③を入れて40分ほど蒸しましょう。全体に熱が行き渡るようにもち米を混ぜたりひっくり返したりしましょう。その後、完成です。
家族みんなで食べるおかずにぴったりのレシピ
家族でわいわい食べられるおかずを蒸し器で作ってみたい!そんな方におすすめなのは、定番の「シューマイ」です。
以下に紹介するレシピは、冷凍食品のものではなく、タネから仕込む本格シューマイです。家族が集まる日などに、ぜひみんなで作ってみてはいかがでしょうか。
用意する材料(4人分を想定)
- シューマイの皮:適量
【シューマイのタネ】
- 豚ひき肉:200g
- シイタケ(干し):3~4個
- 玉ネギ:1/2玉
- 白ネギ:1/2本
- 片栗粉:大さじ5杯
【シューマイの調味料】
- 砂糖:大さじ3杯
- しょうゆ:小さじ3杯
- 水:大さじ2.5~3杯
- 脂身(ラード):大さじ4杯
- 塩:小さじ2杯
- こしょう:適量
- 片栗粉:小さじ2杯
- ごま油:小さじ2杯
レシピ
- まずは下準備です。タネのしいたけはお湯でふやかして、水気をきちんと絞っておきましょう。その後、軸を切り落として細かく刻みます。合わせて玉ネギと白ネギもみじん切りにして混ぜ合わせ、そこに片栗粉を加えてよくからめておきましょう。
- タネを作ります。豚ひき肉と下準備をしたシイタケ、玉ネギ、白ネギを混ぜ合わせてボウルに用意します。そこに【シューマイの調味料】を加えてさらに混ぜ合わせましょう。
- その後、ボウルにラップをして冷蔵庫で30分ほど冷やしましょう。これでタネの完成です。
- 冷蔵庫から取り出して、作業を進めます。市販のシューマイ皮にタネをのせます。タネを天井側に向けて(上向き)、皮で包みます。その際、シューマイの中心部を若干へこませるように成形します。
- このタイミングで蒸し器を強火でセットします。
- タネを皮で包んだら、蒸し器に入れましょう。その蒸し器が推奨している量を並べて、8分~10分蒸します。加熱されているかを確かめるには、シューマイの中心部にお箸やつまようじを刺し、スッと抜ければOKです。これで完成です。
おすすめの蒸し器・せいろ3選
IH対応の「ワコートレーディング だんらん ステンレス製 」
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B005O64HS6/
三段仕込みのステンレス製蒸し器です。ガス火はもちろんのこと、IHヒーターにも対応しています。鍋が三段構造になっているので、上段を蒸し料理、下段を他の料理の調理に活用できます。一度の加熱で複数の料理をできるのが嬉しいポイントです。
安いせいろが欲しいなら「パール金属 和の里 中華せいろ 」
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B000X263OW/
「蒸し器ではなく、せいろを使ってみたい!」という方におすすめしたい一品。中華せいろなので、皮料理に挑戦したい方はぜひ検討してみてはいかがでしょうか。サイズは最小で15センチから最大27センチまで選べます。
電子レンジで簡単調理「iwaki アレンチン レンジココット」
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B006LC4HN2/
一見すると蒸し器とは思えないほどポップなお洒落なデザインですが、これも立派な蒸し器です。電子レンジを使って蒸す仕組みなので、「蒸し料理には興味があるけど、本格的にせいろを使うのは面倒だ」という方におすすめです。
まとめ
せいろ・蒸し器は食材本来の旨味を閉じ込めて調理できる道具です。扱いがとっても簡単なので、初心者の方でも気軽に挑戦できます。肉汁たっぷりのジューシーな肉料理や、温野菜を楽しみたい方はぜひ!