台風に備えた万全な準備とは?覚えておきたい対策

台風経路図

西日本に住んでいる人なら強い台風を経験した人は多いかと思いますが、近年では関東地方でも被害が広がっていますよね。「この世にこんな恐い風があるのか…」暴風域を伴った台風は、街を荒らし家をめちゃくちゃにする破壊力がある立派な災害です。台風による被害を抑えるためにも、また避難生活を余儀なくされた時のためにも、台風時に備えるものや対処法についてお話ししたいと思います。

台風に備えて普段からしておくこと

防災グッズ

台風が来てから対策を取るようでは手遅れです。いつ、何が起きてもいいように「非常用品」「ハザードマップ」など台風に備えるもののほか、あらかじめ土地勘を持っておきましょう。

非常用品をそろえておく

台風が直撃し、ライフラインが絶たれたり、避難が必要な時のために「非常用持ち出し品」を常に準備しておくことをすすめます。常に一つのリュックにまとめておき、非常時は貴重品だけ持つ備えをしておきましょう。非常用品は、最低限以下の物を用意してください。

  • 懐中電灯(ラジオ付きが良い)
  • 非常食
  • 救急セット
  • 日常用品
  • タオルや下着
  • 防災頭巾

上記の様な非常用品がひとまとめになった商品もあるので、何を揃えたら良いのかわからない時はそちらを購入すれば安心です。

また、最近の非常用の食べ物は保存がきくので、多めに蓄えておくと良いでしょう。おすすめは、お湯を注ぐだけで作れる「アルファ米」。アルファ米は、白米以外にも、カレーや炊き込みご飯、鮭おにぎりなど味も豊富です。

【尾西食品 アルファ米12種類全部セット】
尾西食品 アルファ米12種類全部セット(非常食 5年保存 各味1食×12種類)出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B06XZM1RGH/

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ハザードマップを確認する

台風による被害状況をいち早く確認し、的確な避難行動が取れるように「ハザードマップ」を入手しておきましょう。ハザードマップとはその地域で予想される被害の範囲や避難するべき区域を把握できる地図の事です。

ハザードマップには役所で入手できる「紙媒体」のマップと、ネット上で全国市町村のハザードマップが確認できる「ハザードマップポータルサイト」があります。ポータルサイトはいつでも調べたい場所を確認できるので便利ですが、ネットでは情報公開していない市町村もあるうえ、充電が切れたらいざという時に頼れません。

ハザードマップポータルサイト
https://disaportal.gsi.go.jp/

しかし、紙媒体ならライフラインが途絶えても確認は容易にできます。いつ災害が起きてもいいように、一度は家族皆で目を遠し、リビングや玄関など、目につく場所に張っておきましょう。

以上の理由から、役所でもらえる紙媒体のハザードマップを入手しておきたいところです。

近隣の建物や道路を把握しておく

避難所へスムーズに移動できるように、日ごろから近隣の建物や道路、施設の場所など「土地勘」を鍛えておくとよいでしょう。強烈な台風だと、歩くこともままなりません。

また、道にあるマンホールや用水路がある場所の確認も必要です。大雨の影響でマンホールの蓋が外れると冠水してしまいます。あらかじめ冠水しそうな場所を把握できていれば避けて通った方が良いですが、避けられない場合は水で足元が確認しにくいので注意してください。

台風に備えて家の外でやっておくこと

冠水した公園

台風対策で何より大事なのは「家の外の対策」です。きちんと対策を取らなければ、我が家どころか、近隣にまで迷惑をかけてしまいます。

窓や雨戸の確認

強烈な風は、家の窓をいとも簡単に破壊します。台風のために窓の補強が必要ですが、窓自体にひび割れがないか、引き戸はちゃんと閉まるかを確認しましょう。

万が一、強烈な風によって窓が粉々に割られたら、室内にガラスが散らばって危険です。また、台風到来中に新しい窓の設置は難しいので、事前に強度の確認を行ってください。

枯れ葉の確認

台風が接近していることがわかれば、雨どいに枯れ葉や砂による詰まりが無いか確認してください。雨どいが詰まった状態だと、大雨の際に屋根から流れる水が流れなくなってしまいます。

万が一雨どいが詰まると、以下のようなデメリットがあります。

  • 雨漏り
  • 浸水
  • 害虫の発生

また、枯れ葉の対策として「落ち葉除けネット」がありますが、ネットよりも「落ち葉除けシート」の方が効果的に葉っぱの侵入を防ぎ、水だけを流すのに効果的です。

【枯葉・落葉よけ雨といネット】
枯葉・落葉よけ雨といネット 6m分
出典:https://item.rakuten.co.jp/smile-int/4909314211965/

枯葉・落葉よけ雨といネット 6m分

鉢植えの移動や庭木の固定

ガーデニングをしているご家庭は、鉢の移動や庭木の固定もお忘れなく。台風の風であっという間に倒れるので、家の窓に当たる危険があります。

倒れるだけならまだしも、隣家や道路に「吹き飛ぶ」のが最も恐ろしいです。万が一歩いている人に当たったら命に関わります。軽いものは家の中に入れ、重くて倒れそうなものはきつく固定しましょう。

屋根の確認

屋根についているアンテナは台風の影響を最も受けやすい場所にあります。アンテナはもろく、簡単に折れてしまうので可能であればアンテナを取り外して置きましょう。もしくは、ベランダの手すりなどに固定しておくのも有効です。

「移動させるのに人手が無い…」という人は、最低限アンテナの部品や固定するワイヤーが壊れていないかを確認してください。

物干しざおやプロパンガスにも注意

「固定されているから大丈夫だろう」とベランダのストッパーに物干しざおを掛けておくのは大変危険です。必ずストッパーから外して地面に降ろしておくか、固定しておいてください。特にマンションやアパートなど、賃貸に住んでいる場合は注意が必要です。

高層階から物干しざおが吹き飛んでしまったと考えたら…想像しただけでもゾッとしますよね。下の階に勢いよく落ちて人や車にぶつけてしまうかもしれませんし、隣の部屋の仕切りを突き破ってしまう危険性があります。

また、忘れがちですがプロパンガスも固定具から取り外してあらかじめ倒しておきましょう。

台風に備えて家の中でやっておくこと

台風の被害にあった家

台風は単に「ちょっと風の強い日」とは別物です。膨大な水と風が家を襲います。「災害」が来るという意識を持って、家の中を台風に備えましょう。

窓や雨戸、カーテンは閉める

当然ですが、家中の窓や雨戸はカギをかけ、全て閉め切ってください。台風の風によって危険な物が飛んでくる可能性があります。外の様子が気になっても窓を開けないよう注意してください。また、窓が割れてしまうことも考え、念のためにカーテンも閉めておくと良いでしょう。

床上の浸水対策

大量の雨が降ると、排水能力が追いつかず床の上まで浸水することがあります。

例え高台に住まいがあっても、その周辺で低い場所に位置する場合は床上浸水の危険があります。ハザードマップが手元にあるなら、ご自宅付近が「洪水エリア」に該当するか確認してみましょう。

浸水の危険があるならば、家電などは高い場所に移動させてください。また、コンセントについてですが、浸水して水に濡れてしまった場合は水が引いた後ブレーカーを落とし、刺さっているコードを抜き、完全に乾くまで使用しないでください。

停電時やライフライン断絶の準備

台風によって、電器・水道・ガスが断絶されたときに備えて、ラジオや懐中電灯、もしくはラジオ搭載型の懐中電灯の用意をおすすめします。いつまでライフラインが絶たれるのかわからないので、電池や予備バッテリーは多めに準備しておくべきです。

また、トイレが使用不可になることも想定し、大量のペットボトルに水を入れておき、浴槽に水を張ると良いでしょう。

防災グッズの準備

【防災セット 地震対策30点避難セット】
防災セット 地震対策30点避難セット 避難生活で必要な防災グッズをセットした非常持出袋出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B004QLKO46/

防災セット 地震対策30点避難セット 避難生活で必要な防災グッズをセットした非常持出袋

ライフラインが断絶される事態になると、大体の場合スーパーやコンビニも同時に機能しなくなります。避難所で過ごすことも考えて、非常用の食料や水を確保をおすすめします。

他にも、ラジオや懐中電灯、簡易トイレなどライフラインの復旧に時間がかかっても生活できる備えが必要です。

一つずつアイテムを買いそろえるのは大変なので、防災用グッズがひとまとめになった商品の購入をおすすめします。家族の人数に合わせて2人分、3人分とまとめられているので、一家に一つは用意をしておきましょう。

避難経路の確認

甚大な被害があった場合は、避難所での生活は免れません。台風の渦中や過ぎ去った後でも、街は洪水や倒木などで避難所までの道のりは危険が多いです。避難所までの移動にはハザードマップを活用しましょう。

ハザードマップには、避難所までの経路や洪水エリアなどの危険個所が記されています。災害時にスムーズな対応ができるように以下の備えをしておくべきです。

  • 家族で避難するルートを決めて共有する
  • 実際に決めた避難ルートを歩いてみる

災害が起きてから、マップを確認して「どのルートを通る?」と話し合うよりも、あらかじめ避難するルートを決めて皆で共有すればスムーズに避難できます。

また、地図上で決めるだけでなく実際にそのルートを歩いてみてください。特に、小さなお子様やお年寄りと避難を共にする場合は、安全に移動できる道かどうかも確認しておくと良いでしょう。

台風で避難するときの注意点

台風で浸水した街

ほとんどの人が災害による避難を経験したことが無いはず。非常時はパニックになりがちですが、そんな時こそ落ち着いて行動する必要があります。

「あ!貴重品を忘れた!」「窓の閉め忘れ、ガスの消し忘れた!」そうならないように、避難時のステップを検討しておきましょう。

  1. 避難所への経路確認
    ハザードマップなどを確認し、これからどれぐらいの距離を歩くのか、目的地はどこなのかを明確にしてください。
  2. 非常用品と貴重品の準備
    あらかじめ防災グッズをまとめて準備しておけば、貴重品をまとめるだけですぐに避難に移れます。
  3. 外へ出る前に情報収集
    ラジオやテレビなどで、「本当に今外へ出ていいのか?」「道は渡れる状態にあるのか?」を確認しましょう。
  4. 戸締りの確認
    避難中に空き巣に入られたり、ガス漏れが起きては大変です。窓や玄関のカギのチェック、火の元の確認をしてください。また、万が一強風によって窓が割れてしまい、通電している家具が転倒したり、その際に断線してしまうと通電火災を引き起こす可能性があるので、ブレーカーを落としておきましょう。
  5. 軽装に着替える
    外は大雨や強風と危険がいっぱいなので、ケガをしないように服を着こんでしまうかもしれませんが、実は逆です。むしろ、動きにくくて危ないので、災害時は軽快に動ける軽装がよいでしょう。

台風が接近してから行ってはいけないこと

台風によって傾いた電柱

台風が接近中、または直撃している間はよほどの事がない限り不要な外出は避けてください。

台風による被害が心配で、暴風の中見回りに出たり「庭木の補強を忘れた!」と屋外の作業を始める人も多いですが非常に危険です。対策は、台風が来る前に終わらせなければなりません。身の安全のためにも直撃中は建物の中へ避難しておきましょう。

最後に

風にあおられる木

何度も言いますが、台風が来てから対策しては遅いです。直撃中は一切身動きが取れませんし、ライフラインも断絶されます。

台風は事前の予測が可能な災害なので、被災までに十分時間があります。あらかじめ、非常用品の準備・家の外・家の中での対策を練りましょう。万が一避難が必要なことも想定し、ハザードマップの入手や近隣の地理の把握もしておくとスムーズに行動できます。

また、危ないのは台風が直撃している間だけではありません。台風の通過後も、家の浸水や街の冠水、山間部なら土砂崩れなど、注意することは多いです。いつ台風が来ても、スムーズな対応ができるように備えておきましょう。

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